日本橋

日本橋
お江戸日本橋、日本橋は五街道の起点でした。 そして江戸時代は商業の中心地、今はその日本橋、上を首都高速が走り、全く趣のない景観になってしまっています。
またここには明治15年に設立された日本銀行があります。 現在の建物は明治29年に現在の場所に移転したものでネオバロック様式の三階建で、重要文化財になっています。
そして、もうひとつ、ここ日本橋に日本にはじめて百貨店というものができたのは、1904年、明治37年です。 三越呉服店がその始まりです。当時の百貨店の前身は呉服屋で、三越も越後屋呉服店でした。 日本橋は江戸時代は呉服問屋街でした。日本橋には他に昭和8年に建てられた高島屋、 そして、もう一つ白木屋という百貨店がありました。
店には白木名水という井戸があり、また店内の白木観音にはその参詣のために多くの人々が集まったそうです。 また、この白木屋には劇場を併設しており、少女歌劇が好評で宝塚歌劇団がモデルにしたとも言われています。 しかし、この白木屋をそれ以上に有名にしたのは、不幸にも昭和7年の火災でした。
当時玩具の主流だったセルロイドに引火した火事は、死者14名という痛ましいものになりました。 当時の女性は着物の下には何もはいていませんでしたので、下から見られるのをおそれて逃げ遅れたりしたことから、この火事を境に日本の女性に急速に下着が普及することとなりました。
その白木屋も東急百貨店日本橋店になりました。そしてその東急日本橋店も閉店、今は大手寝具店になっています。 現在、百貨店の経営も大変厳しい時代ですが、たまには、お買い物のついでに歴史を紐解いてみるのはいかがでしょうか。

東京遺産
東京小さな旅