アフリカを出た最初の原人化石。
グルジアで発掘

170万年前アジア原人の祖先?

[ワシントン11日共同] 2000.5.12中日新聞より

グルジア共和国のドマニシで発掘された
約170万年前の原人化石
サイエンス誌提供・共同

黒海沿岸のグルジアで昨年発掘された原人の化石が、アフリカ以外では最古の原人化石と分かったと、北テキサス大のリード・フェリング博士らが12日付の米科学誌サイエンスに発表した。

化石は約170万年前のものと推定され、人類誕生の地であるアフリカから初めて外部に進出した原人の系統とみられる、という。同博士らは「この原人からジャワ原人などアジアの原人が枝分かれしたらしい」と指摘している。

化石が見つかったのはドマニシ遺跡。1991年原人とみられるあごの骨が見つかっており、昨年、完全に近い状態の頭がい骨が二つ発掘された。発見された地層の年代などから約170万年前の原人の化石と推定した。

グルジアの原人の頭がい骨は、アフリカ・ケニアで発掘されたほぼ同年代の原人と似ているが、アジアの原人と共通する特徴も一部持っているという。

原人はアフリカで猿人から進化し、アジア、ヨーローッパに広がったと考えられている。アフリカを出た時期について、石おのなど高度な石器を発達させた約100万年以降とする説と、それ以前と主張する説が対立していたが、今回の発掘で論争に決着がつきそう。

現在有力な学説では、アジアヤヨーロッパに広がった原人は後に絶滅。アフリカに残った原人から現在の人類が進化し、再び世界に広がったとみられている。