増補したものは下方にあります(今回は「関係代名詞」)。

受動態(受け身):be動詞+過去分詞


1

Yuko kissed Natsumi on the teeth.(裕子はなつみの歯にキスした)は次のように書き換えられます。

Natsumi was kissed by Yuko on the teeth.

原文の主語はbyを伴って後ろに回り、目的語が主語となります。原文は過去形なので、be動詞の部分はこの場合wasです。


Sayaka gave Kei a necklace.(紗耶香は圭に首飾りをあげた)という目的語が2つある文の場合の書き換えは2通り。

Kei was given a necklace by Sayaka.

A necklace was given (to) Kei by Sayaka.


to不定詞:to+動詞の原形

to不定詞というのは、動詞としての機能を持ちつつ、toを前に付けることで他の品詞の機能も果たせるというものです。名詞にもなれる場合、形容詞(名詞を修飾)にもなれる場合、副詞(動詞や文全体を修飾)にもなれる場合の3通りあります。


名詞的用法:名詞と同じく主語目的語(動詞の表す動作の対象になる語)・補語(主語の性質・状態等を説明する語)等の機能も果たします。

To speak with a Hokkaido accent is the attraction for Natsumi.(北海道弁を話すことがなつみの魅力だ)

Mari likes to do graffiti.(真里は落書きするのが好きだ)

Natsumi's hobby is to take photos.(なつみの趣味は写真を撮ることだ)


副詞的用法:目的(・・するために)、原因(・・して)といった意味を表します。

Yuko quitted her job to be a singer.(裕子は歌手になるために辞職した)

これは Yuko quitted her job.+ Yuko is a singer. という2つの文の組み合わせになっています。不定詞はこのように複数の文を組み合わせるための接着剤の役割も果たします。

They were surprised to hear the news that Asuka had retired from Morning Musume.(彼女らは明日香がモーニング娘。から脱退するという知らせを聞いて驚いた)

これは They were surprised.+ They heard the news. という2つの文の組み合わせです。


形容詞的用法:「・・する」「・・するための」といった意味になります。

Summer Night Town is a song to be enjoyed by everyone.(「サマーナイトタウン」は誰にでも楽しまれる曲だ)


動名詞:動詞の-ing形

文字どおり、動詞と名詞の両方の機能を果たします。上述したto不定詞の名詞的用法とほぼ同じですが、目的語として用いる場合は動詞により(1)両方使える場合、(2)to不定詞しか使えない場合、(3)動名詞しか使えない場合、(4)両方使えるが、意味が違ったものになる場合、があります。


(1)

Natsumi's hobby is taking photos.(なつみの趣味は写真を撮ることだ)

先程あげた例文のto take photosをこのように変えることもできます。多くの動詞はこのように両方使えます。


(2)want, hope, expect, wishなどの動詞

Kei wanted to be a nurse.(圭は看護婦になりたかった)


(3)mind, enjoy, give up, finishなどの動詞

Natsumi enjoys living alone.(なつみは1人暮らしを楽しんでいる)


(4)stopなどの動詞

Yuko stopped drinking beer.(裕子はビールを飲むのを止めた

Yuko stopped to drink beer.(裕子はビールを飲むために立ち止まった


関係代名詞

名詞を修飾する語句が長い場合は、それが名詞の後に来ます。関係代名詞は、文中のある名詞の代わり(「代名詞」)をすると同時に、その名詞を後続の語句に結び付ける(「関係」)機能を果たし、この関係代名詞と後続の語句で名詞を修飾します。


(1)who:直前の名詞(先行詞)が「人」の場合で主語の機能を持っています。

Kaori has a sister who is a junior high school student.(圭織には中学生の妹がいる)

who以下の部分がa sisterを修飾します。以下whose, whom, which, thatも同様です。

この文は、Kaori has a sister.とA sister is a junior high school student.の2文をwhoでつないだものともいえます。このように関係代名詞は文と文の接着剤にもなるのです。


(2)whose:直前の名詞所有しているものを以下で示しています。「人」「物」双方に使えます。

Natsumi has a sister whose name is Asami.(なつみにはあさみという名の妹がいる)

Do you know the song whose title is LOVE Machine?(「LOVEマシーン」というタイトルの曲を知っていますか?)


(3)whom:直前の名詞が「人」の場合で目的語の機能を持っています。

Maki is the new member whom Tsunku selected.(真希はつんくが選んだ新メンバーである)


(4)which:直前の名詞が「動物」「物」の場合で主語目的語の機能を持っています。

The book which is on the desk is Kei's.(机の上の本は圭のものだ)

This is the dog which Sayaka keeps.(これが紗耶香の飼っている犬である)


(5)that:who, whom, whichと同様に用いられます。ですから、これらはthatに置き換えることが出来ます。


(6)what:the thing(s) which(---するもの・こと)という意味を示し、これを含む以下の部分は主語目的語補語のいずれかになります。

What Kaori says is interesting.(圭織の言うことは面白い)

”Kaori can't understand what I feel.!”(「圭織には私の気持ちは分かんないんだよ!」:by圭ちゃん)

Having big breasts is what Aya wants.(巨乳こそ彩が欲しいものだ)


*教科書・参考書などに載っている例文の主語や目的語を娘。に置き換えてみる、というのもおすすめです。これだけでも相当学習効果が違ってきますよ。