小選挙区・比例区完全予測

(投手先発区)
 二期目の上原(巨人)とベテランの佐々岡(広島)がデッドヒートを繰り広げ、最後の最後まで当落の予測がつかない状況。ここへ来てさらに、新人の五十嵐(ヤクルト)が堅い支持層をバックに、若さと実力をアピールして急浮上している。三者の争いは、まさに予断を許さない。パ議院からの鞍替え候補工藤(巨人)は、後援会の足並みが揃わず苦戦。武田(中日)は支持層の一部が工藤候補に流れ苦しい情勢。石井(ヤクルト)は自身の女性スキャンダルが発覚し動きがとれない。斉藤(横浜)は巨人党の金権体質を批判し、票の掘り起こしを図る。星野(阪神)はパ議院から鞍替えを図るが、党組織の弱体に泣く。福原(阪神)は独自の戦い。

(投手救援区)
 四期連続当選の佐々木(横浜)が引退を発表し、一気に激戦となった選挙区。木塚(横浜)は若さをアピールして佐々木票に上乗せを図るが、支持層の半数近くがまだ流動的。ベテラン元職の槇原(巨人)は返り咲きを狙うが、党の信頼感がいまひとつ。高津(ヤクルト)はこれまでの実績を背景に再選を狙う。岩瀬(中日)は引退した宣の支持基盤の引継ぎを狙うが、難しい。山崎(広島)は過労を理由に立候補取り止めを表明。ミラー(阪神)は党組織が四分五裂し、一部では遠山かつぎ出し運動まで起こる情勢のため、立候補資格を剥奪された。 葛西(阪神)は独自の戦い。

(捕手区)
 与党の巨人党がここでは苦戦。候補者を一本化できないうえ、立候補を表明したふたりが共に村田のため、無効票が懸念される。古田(ヤクルト)が一歩リードし、中村(中日)と谷繁(横浜)が激しく追う展開。西山(広島)は比例区に向けて一票でも多く掘り起こしたい。矢野(阪神)は独自の戦い。

(一塁区)
 ペタジーニ(ヤクルト)とマルティネス(巨人)の一騎打ちと予想されたこの選挙区。しかし中盤に来て、山崎(中日)が意外なほど健闘している。台風の目となれるか。同じく巨人党の清原は無所属での出馬を表明したが、個人的人気が票に結びついていない。駒田(横浜)はやや出遅れているが、後半一気に差してゆきたいところ。町田(広島)は知名度をいかに上げていくかが課題。ロペスとの公認争いも争点となっている。阪神クラブは候補者を一本化できず擁立を断念。

(二塁区)
 ローズ(横浜)が党組織をがっちりと固め、無党派層にまで食い込んで独走態勢。土橋(ヤクルト)と仁志(巨人)が追うが届かない。立浪(中日)は暴力事件が響き厳しい情勢。木村(広島)は若さをアピールし次の選挙に照準を絞る。今岡(阪神)は落選運動の「落としたい候補」リストに名前が載せられ、独自の戦いすらもできない有様。

(三塁区)
 広島同志会から鞍替えの江藤(巨人)を中心に動く。広島は後任に野村を遊撃区から転出させ、巨人党の金権体質を激しく攻撃。ゴメス(中日)は二党の激しい争いをよそに漁夫の利を狙う。進藤(横浜)は横浜支持者を固めきれず苦しい展開。岩村(ヤクルト)は比例区の票の掘り起こしを図る。ハートキー(阪神)は急死したバトルの弔い合戦を呼号するが、知名度と実力の低さが致命傷。阪神クラブの一部には、根本を鞍替え候補として擁立する動きもある。

(遊撃区)
 福留(中日)が一歩リードするが、ガードの甘さを他党に突かれて予断を許さない展開。石井(横浜)は豊富な実績をアピールして基礎票からの上乗せを狙う。東出(広島)は若さとフットワークを武器に無党派層への浸透をはかる。宮本(ヤクルト)は脱税事件がマイナスイメージ。二岡(巨人)は金権体質を地元住民に嫌われ苦戦。パ議院からの鞍替え出馬となる吉田(阪神)は独自の戦い。

(外野区)
 本命と噂されていたディンゴ(中日)の選挙違反で情勢が急変。堅い党組織と高い知名度をバックに松井(巨人)が一歩リード。前田(広島)は懸念される健康問題をいかに解消していくか。金本(広島)、鈴木(横浜)、関川(中日)、飯田(ヤクルト)らのベテランもそれぞれ基礎票からの上積みを狙う。三期目の高橋(巨人)は支持基盤が息切れで意外な苦戦。新庄や坪井の阪神勢は独自の戦い。

(比例区と全般の党勢)
 豊富な資金と堅い支持基盤に恵まれた巨人党が終始優勢に進め、過半数にも届く勢い。ただし昨年の総裁選で森候補が長嶋総裁に肉薄したこともあり、第一党から転落した場合には、総裁問題が再燃するのは必至の情勢。序盤つまづいた国家社会主義中日党は、釈放された星野党首のもと激しい巻き返しを図る。巨人党の金権体質を激しく攻撃し、無党派層の取り込みで保革逆転を狙うが、突撃隊が世間から非難を浴びているのがマイナス材料。巨人党と連立政権を組む横浜学会は、堅い支持基盤を頼りにするが、連立反対派もあっていまひとつ足並みが揃わない。現状維持が目標か。広島同志会は豊富なタレント議員を擁しながらも、資金不足に苦しむ。ヤクルト連合は堅い支持基盤をバックに、各地で意外なほど活発な選挙活動を繰り広げている。台風の目となれるか。阪神クラブは逆風が続くが、今度もまた議席を減らすようだと、会派を結成するのに必要な議員数を割り込む恐れがあるため、今回の選挙が正念場。ここで負けるようだと野村党首の命取りにもなりかねない。


戻る           次へ