トラハタ時事新報(2000年4月)


最新日記へ戻る


4月1日(土)


腐ったミカンは切り捨てようの巻:阪神1−5横浜 0勝2敗(最下位)
 今日の先発は湯舟。コントロールよく横浜打線を翻弄。その間にタラスコの先制1号ソロで勝ち越し。さらに新庄が打って盗塁とチャンスを広げるが、台湾坊主が今日もブレーキ。三振でいっきに盛り下がってしまった。だ・か・ら、こういうことばっかやってると、新庄が「ああそうかよ。俺がチームのためにバントしても盗塁しても、結局なんにもならないんだよな」って腐っちゃうんだよ。こういうのがチームの士気にいちばん悪いんだよ。あんた腐ったミカンだよ。2試合で5三振。立派だよあんた。
 そうこうするうちに6回、ローズのソロで追いつかれる。そして7回、中根の3ランで孤軍奮闘の湯舟が力尽きる。鈴木のタイムリーも飛び出して万事休す。はぅ。しかし湯舟は、左投手の癖になぜ左バッターにやたらに打たれるのだ。はぅ。昨日は競り負け、今日は大敗。たぶん明日はしょっぱなから火だるまでしょう。とほほほほ。


4月2日(日)


 予想通りだったからもういいや。


4月3日(月)


 528(カツヤ)作品集を追加しました。


4月4日(火)


阪神ファンの本音と建て前
(建前)
 三連敗は過ぎたこと。星野はちょっと緊張しただけ。湯舟は援護がなかっただけさ。これからのヤクルト戦は、藪、福原、川尻の裏三本柱だぜ! きっちり三つ勝って、五割に戻させて貰いまっせ。カツノリ? あれは不甲斐ない打線へのカンフル剤ですよ。たとえ矢野といえど、悪ければ変えられる。この緊張感が常勝阪神を生むのですよ。大丈夫、心配ない! タラスコと新庄が並んだ外野はセリーグ随一の守備力を誇るし、平尾が打ち出して内野に穴がなくなった。大豊? あれだけの実績がある人だ。きっとやってくれるに違いないさ。長い目で見ましょうよ。

(本音)
 第三戦、ハンセル先発。あれでAクラス入りは諦めたよな。Aクラスを目指すなら、横浜に勝たねばならんもの。早くも野村監督は四位を目指した。智将ですよ。去年は優勝を目指して崩れたけど、今年はチーム力を冷静に分析している。中日、巨人、横浜の三強相手に力入れたって消耗するだけと悟って、無抵抗戦術に出ましたね。広島とヤクルトに注力すれば、去年のような崩壊は起こらないもんな。溺れた犬を叩いて地道にひとつ上を目指す戦法ですね。四位を目指すなら、矢野を鍛えるなんて無意味。Bクラスチームにはカツノリ程度で十分さ。あとは新庄をちょっとイジってやれば、馬鹿なファンは満足するだろうしさ。塩谷とか田中とか平尾とか使っとけば、若手と未熟者の区別が付かない阪神ファンは、「若手育成だ」とかいって大喜びするしね。あんな何もかも出来てない奴使う球団なんて、阪神以外にはないと思うけどね。あーあ。

さあBクラスを潰して四位浮上だ一勝三敗:阪神2−0ヤクルト
 というわけで難攻不落の横浜は断念して福原を温存した阪神。セリーグを盛り上げるとかそういうことにはまったく興味なく、Bクラス優勝のみに徹して勝利。えらいぞ。うまいこといけば中日が失速しそうだから、溺れた中日を叩いて三位も夢じゃないぞ!

故鶴岡一人氏に従五位
 これは小渕政府が決めたのか、それとも青木臨時政府が決めたのか、はたまた森政府が決めたのか。謎ではあるが従五位といえば昔なら殿上人。石田三成、黒田官兵衛、永田軍務局長を斬殺した相沢中佐など、いまひとつ表舞台に立てなかった連中と肩を並べた。


4月7日(木)


溺れた犬を叩いて絶好調2勝3敗:阪神5−3ヤクルト
 「勝てそうな相手から勝つ」「強い相手に無理をしない」が今年の阪神の合言葉。強い横浜にはハンセルを捨て駒に使い、福原と藪を温存。この目論見がみごとに当たって対ヤクルト連勝。最終回にはミラーが不振のペタジーニに一発打たせ、ヤクルトと次に当たる読売のために打線を復調させるなど、今後への用意も周到。今年の野村阪神はひと味違うぜ。ヤクルトの先発・レモン文士は、新庄と大豊に一発を喰らい3回ノックアウトで、「大振りと私」という小説を上梓することを決意。

二軍は絶好調(日刊スポーツ)
 開幕以来負けなしの五連勝。その立役者はバトル。昨日も二塁打2本と気を吐き、「キャンプの頃よりずっと状態がいい」と笑顔。しかしなあ、岡田よ、一軍で通用する選手を作ってくれや。頼むよ。135キロのストレートで押す投手や、ど真ん中のカーブを打って喜んでる打者なんて、一軍じゃ役に立たないんだから。

いま、中日が熱い
 日本シリーズでからっきし打てなかった工藤はともかく、昨年0勝2敗、防御率9.19と完璧なカモだったはずのメイにまで負けてしまった中日。開幕6試合で、福留9三振、ゴメス8三振、ディンゴ10三振、山崎9三振と、破竹の勢いで三振を量産している。新庄の3三振、大豊の8三振なんてメじゃない。この調子で行けば、100三振カルテット誕生も夢ではない。ポイントは山崎がスタメン落ちしないことと、ディンゴが9月までにどれだけ貯金できるか。


4月9日(日)


関西へっぽこ合戦は阪神の勝ち3勝5敗:阪神5−7広島
 勝利投手の権利目前の田中に、タラスコがからっきし合っていないカーブを投げさせずストレートで勝負させた西山のへっぽこリードで阪神が同点に追いつけば、その後2点リードしながら山岡のようなへっぽこ投手を登板させ、走者を溜めた挙げ句ミラーが前田に逆転満塁弾を喰らう。このカード一勝二敗と負け越したものの、阪神と広島のへっぽこぶりは同等とみた。セリーグへっぽこ番付は中日がトップ、次がヤクルト。広島と阪神が三位を争う状態で、序盤戦はこの二チームがAクラス入りを賭けて争う展開。上位二チームは追うだけ無駄でしょう。

葛西がねんざで登録抹消
 へっぽこ山岡が登録されたのも葛西の登録抹消のおかげ。例年にない球のキレで期待されながらも、野村継投のミスで開幕のサヨナラ負けとなった葛西だが、その後も好調を持続してセットアッパーとして活躍していた。ところがヤクルト戦で足を痛め、登録抹消。このため伊藤と遠山の酷使が強まり、中継陣崩壊の時期が六月上旬から五月下旬に早まるものと見られている。


4月11日(火)


新外人獲得どっちなんだ争いが再発(日刊スポーツ、デイリースポーツ)
 二軍のV3に着々と貢献して岡田二軍監督ひとりご満悦のバトルをよそに、新外国人野手獲得はいよいよ本格化。しかしながら日刊スポーツとデイリースポーツでまたも意地の張り合い。日刊スポーツの推す新外人はロッキーズ傘下の3Aコロラド・スプリングスのジェイソン・ハートキー選手。28歳、179センチ79キロの右投げ両打ち。本職はセカンド(またかよ)ながら内野はすべてこなすユーティリティプレイヤー。去年は.329の打率を残したシュアな打撃が売り物。
 デイリーのイチ推しはこれもロッキーズ傘下のスカイ・フォックス所属、スコット・マクレーン選手。27歳。192センチ94キロの右投げ右打ち。98、99年の2年間で62本塁打、213打点というホームランバッター。
 さてどちらになるやら。ま、以前もデイリーがアボット、日刊がスピージオを主張した挙げ句、バトルになったいきさつもあるし、第三の男が登場する可能性は十分あると言えましょう。

またメイがいらんことを
 明日の試合の先発が濃厚なメイ投手がまたも、「阪神に捨てられた怨みを晴らす」「甲子園はハイスクールの球場だ(高校野球だけやってろとの意か、はたまた松永の『子供の砂場』発言の本歌取りか?)」と性懲りもなく阪神ファンの逆鱗に触れる発言で、ただでさえヒートアップした甲子園を帝都大戦の劇場と化そうとしている。松井コーチも「メイの癖は矢野がよく知ってる。負けるわけにはいかないよね」と応戦。これでカツノリが先発なら笑えるんだが。投げ合いが予想されるラミレズも「メイのことは知らんが、味方じゃないからぶつけてもいいよね」とガチンコ宣言。これに清原復帰との情報も加わり、まさに開戦前夜。もう血を見たって知らないからな。メイのせいだかんね。
 しかしなあ。山村といいメイといい阪神出た奴は働くなあ。なんでなんだろうなあ。いや答えないでくれ。聞きたくない。

アイツらにはあの程度のことしかできないと知ってはいるけれど3勝6敗:阪神0−7読売(このあと見てない。見たくねーよ)

 ぶざまやなやはり野に置け飼い殺し
 四番には藪の中から間者が出
 無策にて候億の投手には
 給料で負けてるからと言い訳し
 見殺しは福原だけではなかりせど
 燃えているベンチを醒ます扇風機
 出せば勝つ出さねば勝てぬ虎投手
 女房のぽろりに野村泣かされる

 東から攻めたるくどう判官に福原で西はほろぼされたり
 代わりたる投手は打たれる道理なり今のけいとうはきが違うとる
 
         虎玉


4月12日(水)


野村監督・今日のイヤミ
(広沢の四番で大ブレーキに)「四番広沢? だめなのかそれじゃ?」(駄目でしたね)
(福原が五回に崩れて)「福原? そんな問題じゃないだろ。矢野がピッチドアウトを捕ってりゃ、それで終わりでしょ」(多分今日はカツノリです。いやきっと)
大豊選手・今日の激怒
(広沢四番について聞かれ)「オレに聞くな!」(ごもっとも。でも大豊選手も盤石の四番という程の信頼感はないのですが。多分昨日の工藤なら大豊は3三振くらいか)

駄目な奴は怒ったって駄目なんだってば3勝7敗:阪神1−7読売(また全部見ませんでした)
 学習能力がないのは長嶋監督の売りだったのに、最近では野村監督に伝染したのか。またも四番に広沢を据えて大豊の激昂は間違いなし。なぜかカツノリを使わず矢野捕手。今の読売相手にカツノリを出しても傷が付くだけと判断したか。疲れの見える和田に代えて二番サード塩谷。やたらに三塁線を抜かれたりトンネルしたり、それでも投手に謝りもしない和田を見ると、これは順当か。
 試合は先発のラミレズが事もあろうにメイに押し出し四球を与えたり坪井が自分の方を過信して新庄に任せればいいものを自分で捕球して犠飛にしてしまったり塩谷はろくでもない活躍でこんなん使えと公式掲示板の連中は何を言ってるんですかと思ったり広沢は肩壊れてますと言わんばかりのふんわりした送球だったり新庄はランナーがいないときだけ快打爆発だったり豊彦がなにもかもぶちこわしたりでメイに悠々2勝目を許す。
 そら、巨人打線をバックに阪神打線を相手にした方が、阪神打線をバックに巨人打線を相手にするより千倍は楽だよな。それで給料倍になるならホイホイ行っちゃうよな。それを責める方がどうかしてるよな。

 かんいちはお宮を蹴っても空振りし
 ランナーを帰しともなし中軸や

 阪神を手玉に取れば風邪快癒どこをとってもくずの塊
 阪神をダシに料理れば美味至極どれをとってもかすの集まり
           虎玉

 およぐひと
  およぐひとのバットはななめにのびる、
  二本の手はばらばらにひきのばされる、
  およぐひとの心臓はくらげのようにすきとほる、
  およぐひとの瞳は観客の罵声をききつつ、
  およぐひとの涙で甲子園にかすむ月をみる。
           萩原ノム太郎


4月13日(木)

マダムタイガーのちょっとこきおろしくって?

 あらあら、大変な惨状でございますのね。なんと申しましょうか、見なくても予想がつくというか、当たり前すぎて見る必要も無いというか、そんな試合なのでございますのね。そんな試合を一生懸命見る方は、よほどお暇なのでございましょうか。それとも最近のドラマに脳の構造を変化させられて、「広沢と大豊、どっちが四番だ?!」「ハンセルとラミレズ、どっちが優秀か?!」というような、とてもくだらない比較が激動大ドラマのように思われてくる、ある意味とても幸せになってしまった方なのでしょうか。あらあら、阪神ファンをあまり悪く言うのはよした方がよろしゅうございますわね。とても可哀想な人たちなのですから。それこそ、自分の三文小説に脳を犯されて、何の罪もない、罪があるとしたら日本にある、在日の中国、朝鮮人の方々を「第三国人」呼ばわりした挙げ句、「アイツらは組織で犯罪を犯し、日本を攻撃する危険性があるから、いざというときは検束して殺しちゃえ」と、まるで関東大震災の流言飛語のようなことをおっしゃった都知事のような卑怯な弱い者イジメでございますわ。おほほ。

 だらしないチームのせいで、阪神の公式サイトのボードルームなんて、まさに修羅場でございますわ。野村批判派と野村擁護派に別れて、連合赤軍の末期もかくやといわんばかりの内ゲバを日夜繰り広げているのでございますわ。その修羅場をよそに、現実を見る訓練を受けていないのでしょうか、ある意味幸せすぎる方々が、「塩谷、濱中、北川、田中をもっと使え! 若手を育てろ!」なんて繰り言を仰有っているのですわ。あんなの、どう使えばどう育つのでございましょう。サインを出さずに勝手に打たせれば二割七分打つ野手なんて、桧山と今岡だけで充分でございますわ。おほほ。

 それにしても面白くないですわね。関西の方々はお笑いに生きている、日常会話でもオチが無くては生きていけない、とよく言われるのですが、オチってのは強いかと思ったら負ける、弱いと思ってたら勝つ、そういうものでございますわね。今年の中日なんか、みごとにオチておりますわ。ノーヒットノーランでしか勝てない、なんて、何と素晴らしいギャグなのでしょう。それに比べ阪神は。弱いと思ったら負けてる、ってのはオチでもなんでもございませんわね。どちらかというと大阪お笑い系というより、武田泰淳の「ひかりごけ」とか山上憶良の「貧窮問答歌」とか横山源之助の「日本の下層社会」とか、そっち系の物語でございますわ。太宰治の「斜陽」だって、貴族が貧窮に落ちるから面白いのでございますわ。水飲み百姓の夫婦が汗水垂らして働けど、冷夏で作物はとれず、年貢は容赦なく取り立てられ、思いあまって乳飲み子の顔に濡れ半紙を当て、夫婦揃って松の木に縄を掛けてぶら下がる、なんて物語はあまり読みたいとは思いませんわ。まあ、そういう物語好きな人もいらっしゃいますけどね。巨人ファンとか。あの方々はご自分がエリートだと誤解してらっしゃるから、そういう悲惨な物語や、涙の貧乏脱出大作戦なんて下賤なテレビ番組を喜んで見るのでございますわ。きっとマニラに行けばタガログ女を50ドルで買うのでございますわ。おほほほほ。

 新庄君も大変ですのね。あんな殿方、初めて拝見しましたわ。四番に据えれば物足りない、五番に下げても物足りない、いっそ七番にしてもやっぱり物足りないという、どうしようもない方ですのね。きっとFAとやらで近鉄に行っても、やっぱり物足りないんでございましょうね。おほほほほ。まあ考えてみれば、あんなのに打者として期待するのは、十二球団広しといえど、阪神だけでございますわね。ふつう五年くらい前に守備固めとして引導を渡すものでございますわ。おーほほほほほ。

 矢野捕手も、最近ずいぶんと生彩がないのでございますね。やはり阪神の正捕手というと、山田の生き霊が憑依するのでございましょうか。それともカツノリを正捕手にすべく、監督の公私にわたる嫌がらせで疲労困憊しているのでございましょうか。おほほ。

 それより投手が問題でございますわね。開幕前は「星野、湯舟、藪、福原、ハンセル、ラミレズ、川尻、これで先発ローテーションが確立した!」と大騒ぎでございましたが、川尻どこへ行っちゃったんでしょうね。ほほほ。それに、先発陣が充実した分、中継ぎがチンケになるなんて、誰も教えてくれなかったのですわ。二点ビハインドでまだ望みがある七回、吉田豊彦が登板したのには、わたくし溢れる涙を抑えることが出来なかったのでございますよ。よよよ。豊彦君も同じだったのでございましょう、涙でかすんでキャッチャーミットが見えなかったらしく、左二人を出塁させて次の伊藤に迷惑をかけるだけかけて、あっさり帰っていったのでございますわ。あれはいったい何だったのでございましょう。おほほほほ。

 あら、今日は勝ったのでございますか? ようございましたね。藪君が二勝目ですか。やはり師匠と仰ぐ星野君があの体たらくで、「やはりスローボールではセリーグの打者は抑えられない」と元の投球に戻したのが勝因でございましょうね。おほほ。でも一発病は健在でございますわね。それにしても日本テレビの掛布と川藤、勝っていてあれだけ不快な解説も珍しいですわね。日本テレビは阪神対策に、わざと馬鹿を選んで採用したのでございましょうか。ほほほほ。

 たまには阪神ファンだって、夢を見る権利くらいはございますものね。おほほほほ。長嶋監督のロケットスタートを妨害することだけが野村監督の生き甲斐でございますものね。その上で広島とヤクルトを蹴落として四位に上がれれば、無上の喜びでございますわ。あわよくば溺れた中日を叩いてAクラスも夢ではございませんわ。阪神ファンにも夢を見る権利だけはございますのよ。夢だけはね。おーほほほほほほほほ。


4月14日(金)


ホント弱いとこ相手に稼ぐこと5勝7敗:阪神7−1中日
 ディンゴを入れたばっかりにチームの生態系が狂って大振り病が蔓延している中日を相手に、血も涙もなく星野先発。ミート中心の横浜には苦戦するが、振り回す読売、中日には遅い球が有効であろうと思われたが、予想通り完投勝利。チームとしては実に112試合ぶりの完投勝利だという。その前には106試合ぶりの完投(サヨナラ負け)も達成している。おい、星野は去年4完投しかしていないんだぞ。何かが間違ってるぞ。ちなみにこれで野村監督は史上八人目の1200勝達成。
 ディンゴは今日も2点を追う7回、ノーアウト一二塁の絶好の逆転機にゲッツーをかますなどいい働きをして、阪神ファンからは「ブロワーズ!」との賞賛の声もあがるなどみんなに愛されている。中日ファン以外の。
 いちおうディンゴに敬意を表し、阪神も塩谷を二軍に落としてまでバトルを五番サードで起用。ハートキーの獲得も決まったことだし、ねえ君、日本旅行の想い出に一軍で試合して来なよ的な温情采配だったのだが、どういうわけか4打数2安打の大活躍。困ったもんだ。でもきっちり失策もかましてくれた。さようならバトル、君のことは忘れないよ。

各球団故障名簿
 阪神の新庄は左肩の負傷が悪化し、もはやスクイズすら出来ない有様。そして大豊は野村監督の仕打ちにそっぽを向きすぎて首を痛め、休養中。今岡は腰痛で登録抹消されたがまるで目立たない。葛西も捻挫でリタイア。実はこれが一番痛い。
 広島は既にディアスと野村の負傷で、松本とか森笠とか田中とか島とか玉木とか、わけわからん選手が輩出しているが、今日の試合で前田と佐々岡が揃って負傷で途中退場。負傷の程度は不明だが、Aクラスが鯉のぼりの季節まで維持できるか微妙な情勢。
 西武では鈴木健が太ももを痛め登録を抹消されたが、高齢両外人が予想を覆す大活躍なのでまるで目立っていない。西崎とデニーも抹消されているのだが、どうせここは松坂しか映さないし。
 近鉄はクラークと磯部と吉岡がリタイア。それよりも梨田監督が佐々木病に冒されているのが心配。
 日本ハムは井出がリタイア。これで困ったのは大島監督。オリンピック委員会から、「井出が出られないなら代わりに岩本を出せ」と迫られているらしい。西浦もひっそりとリタイア。ああ、「落合に喧嘩売った男」としてだけ記憶されてしまうのか。
 昨年の覇者ダイエーも、昨日城島と小久保をいっきに欠いた。城島は重症の骨折で手術が必要。西村も右肘を痛め、出口も眼球打撲と、中日と裏日本シリーズが開催できそうな情勢となってきた。
 そして読売はあの選手が戻ってくる。わくわく。


4月16日(日)


「ハートキーは三割打てる」ミラー談(日刊スポーツ)
 おいおい、とうとう身内の証言かい。「ハンセンは3割100打点」(野茂、ラソーダ談)「ブロワーズは100打点」(バレンタイン監督談)「タラスコは絶対3割」(前阪神のジョンソン談)ときた保証人のグレードダウンも、ついに来るところまで来たか。

負傷欠場者・訂正
 きのう足を引きずって退場した広島の前田は今日も元気にホームラン。代わって緒方が右足を痛めて欠場。きょうも7点リードしていながら小山田と山崎を出しちゃうし、菊地原は1アウトも取れず1失点で、「防御率、1000以上」とyahooの成績表に書かれちまうし、このチームはよくわからんよ。ホント。

ごめんね中日 6勝7敗:阪神2−0中日
 いよいよ新庄がリタイア。代わって桧山が登場。外野守備力がやや憂慮されるが、打線としてはむしろ向上した感がある。その桧山が先制の犠飛。さらに終盤にバトルの1号で、4安打(阪神)対3安打(中日)のショボい貧打戦を制した。複数安打を打ったイニングが皆無というのも凄いなあ。バトルは守備でも再三の好プレーを見せ、ますます引っ込みが付かなくなってしまった。困ったもんだ。阪神の選手って、大豊と広沢といい、ハンセルとラミレズといい、競わせると揃ってダメか、両方好調か、どっちかしかないようだ。
 投げては湯舟が低調中日打線を手玉に取り、自身としては3年ぶり、チームとしても113試合ぶりの完封勝利。さあ、これで調子に乗ってきた! あとひとつで五割だ! ……てなときに限って、次が読売戦だもんなあ、とほほ。ああ、1勝2敗で踏みとどまればいいが。


4月18日(火)


工藤を見事に打ち崩して五割復帰の7勝7敗:阪神5−0読売
 福原プロ初完封。チームとしては2試合連続完封。3試合連続完投勝利。
 チーム本塁打17本で広島と並び十二球団トップタイ。
 坪井の好返球で高橋を本塁刺殺(ま、あれは高橋が坪井を舐めすぎましたが)。
 平尾がきれいに送りバント成功。
 バトル連日の好守。
 「今日はバッテリーの勝利や」と矢野を褒める野村監督。
 見慣れぬものを見すぎて気持ちが悪くなりました。

そして広島も完投ペース
 9回まで黒田の好投で5−1とリード。今日は小山田と山崎を休められそうな。……えっ、ピッチャー山崎?…………達川ぁあああっつ!!!


4月19日(水)


井原コーチ・今日のイヤミ
「メイの癖は完全にわかる。盗塁は100%成功する」(って、出塁しなきゃなんもならんやん!)

憎っくきメイに土をつけて貯金だ8勝7敗:阪神2−1読売
 今日は昨日と逆に、見慣れた風景がぞろぞろ。
 胃が痛くなるような投手リレーと、さらに胃を痛くするミラーのピッチング。
 せっかくバトルが送ったのに犠飛も打てない矢野。
 なんとかしようという覇気がまるで感じられない坪井。
 さっさと帰ってくるクリンアップ。
 三振して天を仰ぐ大豊。
 ベンチでニヤついてる広沢。
 バトルのエラー。
 出てくるだけで乱闘を誘う清原の存在感。

 勝敗を分けたのは単なる偶然。一、二塁のピンチでのタラスコのファインプレー。代打和田への決め球が真ん中に入ってしまったメイの投球。清原に押し出しの死球を与え、へろへろのラミレズから、値千金の併殺打を打ってくれた村田。代打を使いすぎて最終回に斉藤や杉山しか残っていなかったミスター采配。
 最後のは実力ですが。
僥倖の勝利なりしか春の宵 
     虎玉


ディンゴ、ドーピング陽性(日刊スポーツ)
 中日のディンゴが、昨年11月のインターコンチネンタル杯の際のドーピング検査で興奮剤反応が陽性となり、2月末までアマチュア大会への参加禁止処分を受けていたことがわかった。これは、さっさと出ていってほしい中日側のリーク?


4月20日(木)


野村監督・今日のイヤミ
(5連勝で貯金1)「5連勝? こんなことでもなきゃ野球やっとれん。ボロカスに言われるばっかりじゃな」
(遠山について)「遠山はフォームを崩している。思うようなところに球がいかないので、打者を怖がっている」
(さらに遠山)「遠山が松井で切ってくれればよかったんだけど……。川尻は初登板だからどうかと思ったんだが、度胸がいい」

夢ではないかAクラス9勝7敗:阪神5−1読売
 読売に連勝して同一カード三連勝にリーチがかかった阪神。先週は逆の立場でボコボコにやられ、対読売三連敗にリーチがかかっていたが、あまりの弱さに読売側が慢心したか、藪の好投とガルくんの苛立ちを誘って三連敗を免れた。野球に限らずスポーツ全般に於いて「溺れた犬は叩け」が正解である。優勢に立った場合、その優勢をいかに維持するかというのが問題であって、二勝一敗で終わるか三連勝するかでは雲泥の差がある。
 その三戦目。阪神は前カードと同じ藪。読売はガルベスに代わり桑田。やはりイヤミモード全開に入った野村&井原コンビの口撃にガル公は持ちこたえられない、との読みでしょうか。その桑田が炎上。初回に大豊のタイムリーを許し、2回には藪にぶつけ坪井を歩かせた挙げ句平尾に走者一掃のツーベースを打たれる有様で、6時半の時点でもはや5失点。その後テレビで見えた唯一の得点がショートゴロの間に三塁ランナーホームインというショボい展開で、7時からテレビを見た人はまるで見所がないというか桑田が好投しているように見えてよかったですねというか。最後はミラーが用もないのに出てきてまたも試合を緊迫させてみたりしたものの、ともあれこれで読売と同率の三位に浮上。
 それにしても日テレの掛布は緒戦の吉村、第2戦の中畑の巨人OBコンビも吹っ飛ぶジャイアンツ贔屓で、というか掛布さんにとって巨人選手以外はすべて透明ランナーなんじゃないかと思えるほどの解説でした。阪神が5点取った直後、「次に巨人が点を取ったら流れが大きく変わりますよ」ってことはねえだろ。あと読売の打者が登場するたびに「この打者が出るかどうかは、大きく試合に影響しますよ」、阪神の攻撃のたびに「ここで三人で切れるかどうか、これが試合に大きく影響しますよ」と言うのはいかがなものかと。ここで読売が貧打に陥るかどうかが、掛布さんが篠塚を蹴散らしてミスターのバッティングコーチに入閣できるかどうかに大きく影響するのは確かなんだけど。

バトル勝利の女神?(日刊スポーツ)
 バトルが出た試合は負けない。二軍で10連勝。そして一軍昇格してから4連勝と、実に14連勝を続けている。勝利の女神どころか男神としても疑問が残る顔立ちであり、勝利のマスコットと言い切るにも勇気が必要なのだが、本人は意気軒昂で「俺がいる限り勝ち続けるんじゃないか」と強烈な残留アピールを繰り広げていた。

ハートキー正式決定
 そのバトルのライバル、ジェイソン・ハートキー選手(28歳、右投げ左右打ち)と阪神が正式に契約した。「セールスポイントはスイッチヒッター。野手の間を抜くヒットをたくさん打ちたい。守備は三塁でも二塁でもショートでも大丈夫」とは本人の談。頼むから、「ハートキーがブレーキー!」などとスポーツ新聞にたわけた見出しを提供しないでくれよ。4月20日に来日し、就労ビザが下りる5月上旬から出場可能となる予定。

オリンピックは資金不足
 19日に全日本野球会議が会議を開き、オリンピックの予算などを決めた。アマ側が二千万円、プロ側が三千万円を持ち寄って資金とするが、それでは不足するため、新たな資金の捻出に迫られている。ううむ、工藤の月給分に困っているかと思うと泣けてくるぜ。やはりここはナベツネに泣きつくしかないのか。中大の阿部が逆指名する密約さえ取り付ければ三億でも五億でも。


4月21日(金)


野村監督・今日のイヤミ
(桑田から5点奪取)「桑田? コントロールのいいピッチャーが藪にぶつけるなんて、よほど調子が悪かったんだろう」(あれで、清原は出せなくなりましたね)
(またも遠山について)「昨年とどこか違う。本人も自覚してるんじゃないか。投球間隔が長い。よほど慎重になっているんだろう」(うーん。確かに長い。高橋と松井のノーヒット記録も意識してるのかな?)

G3タテ!6連勝で3位タイ「貯金2」強過ぎるデ(日刊スポーツ)
 何かこう、涙が出てくるようなタイトルですな。貯金2……3位……強すぎる…………。

どうでもいいけど坪井くん
 「得点圏打率:ゼロ」ってのはいい加減なんとかしなさい。恥ずかしいから。

中日優勝これだけの理由
 序盤から貧打・投壊・守乱とさんざんな体たらくの中日だが、ファンの間では「だから中日は優勝する」という説が根強く言い伝えられている。その根拠は、「1988年の序盤の成績と、今の中日の成績が酷似している」というもの。確かに88年の●○○●●●○●●●●○●●という成績は、今年の成績とまったく同じ展開(もっともこの後広島に連敗して一致が崩れましたが)。他にも中日ファンがあげる1988年と今年の類似現象は、
・阪神の対読売ドーム3連勝は88年以来12年ぶり
・ドラゴンクエスト発売(88年は3、今年は7の予定)
・北海道で噴火(88年十勝岳、今年は有珠山)
・全日本プロレスの看板外人が死去(88年ブロディ、今年はオブライト)
・えらい人が入院して代替わり(88年昭和天皇、今年小渕総理)
 であったが、ついに今日、もうひとつが達成された。それは、
・読売の野手が交錯して怪我(88年栄村と吉村、今年は後藤と川相)、である。
 そもそも怪我の程度が違うし球団へのダメージも吉村と川相では大違いだ、などという批判をものともせず、中日ファンはさらなる二つの条件
・最優秀外人選手が家庭の事情で退団(88年バース、今年ローズ?)
・パリーグ2球団が身売り(88年阪急と南海、今年オリックスとダイエー?)
 を達成させるために丑の刻参りに余念がないという。


4月22日(土)


悲運の川尻、幸運な勝ち星で10勝7敗:阪神5−4ヤクルト
 今日の先発はラミレズと入れ替わり一軍のハンセル。腕の負傷から回復した新庄がいきなり2回に2ラン、3回には広沢がタイムリーと、久々にクリンアップが機能して楽な展開かと思われたが、ハンセルが4回、5回と捕まって同点に。ここで川尻が登板し、後続を断つ。この川尻、一軍復帰後の二度の先発機会をいずれも雨で逃しているため、いつの間にかロングリリーフ要員になってしまった。しかし7回、和田と坪井のタイムリーで勝ち越し、伊藤→遠山→ミラーの継投で勝利。最終回ミラーが池山に二塁打を浴び、ペタジーニ敬遠で古田と勝負、ポテンヒットになりそうな当たりを秀太が好捕と、ハラハラドキドキは健在だったものの、川尻には嬉しい今期初勝利となった。坪井も得点圏打率が出てよかったね。これで阪神は7連勝、横浜に代わって2位に浮上した。

ディンゴ二軍落ちで中日久しぶりの勝利:中日6−0横浜
 中日はついに不振のディンゴをジョンボムと入れ替え、二軍に落とした。阪神フロントみたいに、二軍に落とせないような馬鹿なメジャー契約してないでよかったね。これが功を奏したか、6−0で久々の勝利。連敗を4でストップした。このスコアでも小池→鈴木→岩瀬→ギャラードという盤石の投手リレーというのは、やはり自信が持てなかったのかそれともセットアッパーの虫干しか。読売の快進撃の蔭に隠れて目立たないものの、ここ10試合4勝6敗となにげに不振な横浜は3位転落。

ロケットスタートはついに土俵際:広島8−6読売
 読売先発の去年の最多勝・上原を序盤から攻め、前田の2本の本塁打などで6点を奪った広島。これを田中→苫米地→ウルソー→小山田→山崎のリレーで守りきった。前田8、9号、金本4号、浅井3号、江藤2号などと、広島の独壇場ですかと錯覚するようなスコアボード。清原は今日も満塁で代打に起用されたものの、苫米地のボークを誘い1点を取っただけでまたも三振。「逆満塁男」の本領を発揮した。
 読売は3試合連続の「1点差には迫るもののどうしても同点にできない」じれったい展開であり、気がついてみたら5連敗で9勝9敗と貯金を使い切っていた。開幕前の公約である20勝10敗のロケットスタートには、今後11勝1敗というほぼ不可能なペースで行かねばならぬことになってしまった。広島は5連勝で首位をがっちり固めた。野村と緒方を欠き、そのうち山崎と小山田を欠きそうな広島としては充分すぎる成績であろう。
 これでいよいよ25日からは2位阪神と首位広島の首位決戦、明日の試合結果によっては首位攻防戦もという、開幕前にこんなこと予想したらキ○ガイ扱いされても仕方のない恐るべき展開となった。てゆーか今のセリーグの順位、逆にした方が妥当だよな。

松坂は全治一ヶ月
 昨日の日ハム戦で足を捻挫、途中降板となった松坂だが、病院の検査で全治1ヶ月との診断。これには松坂本人よりも東尾監督よりも、GW前に金ヅルを失ったパリーグ各球団の首脳陣が青ざめた模様。


4月23日(日)


星野が去年もなかった連続完投で14年ぶりのチーム8連勝の11勝7敗:阪神1−0ヤクルト
 いやぁ、どうも地味に強いもんで、勝ったからといって特に書くことないです。なんて事一度でいいから書いてみたかった。よよよよよ(感涙)。
 それにしても平尾には言うことがあるぞ。特に8回。二塁ランナーは星野だぞ。それなのにバントのサインで2球もストライク見送りやがって。そのたびに星野が飛び出してたじゃないか。その後ファールで3球も粘りやがって。そのたびに星野がスタートしてたじゃないか。最後はサードゴロでまた星野を走らせやがって。あれで星野が走り疲れて9回に逆転されてたら、どう謝るつもりだったのだ。けしからん。

広島は3タテできず
 きのう見せた、「マルティネス打つ→セカンドキムタクはじく→ショート東出バックアップ→一塁送球→アウト」の新バージョンを試してみたが、「マルティネス打つ→ショート東出はじく→セカンドキムタクバックアップ→一塁送球→間一髪セーフ」となって失敗。これで首位広島と二位阪神の差は1ゲームとなり、阪神は次の広島戦、2勝1敗の場合は首位に立てる。逆に3連敗して、読売が横浜に2勝1敗した場合には、いっきに四位転落。ああ不吉なこと書いちまったぜ。


最新日記へ戻る