トラハタ時事新報(2000年3月)


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3月1日(水)


新井を三塁コンバート(日刊スポーツ)
 捕手として入団したドラフト四位・新井は三塁コンバートが決定的となった。特守はすべて内野守備。岡田二軍監督は、「捕手は長年やっていても難しいポジション。打撃を活かしてやりたいし、それだけの可能性を持った選手だ」と語るが、それじゃいつまでたっても大型捕手は誕生しないじゃないですか?! 山田と定詰はアレだし、中谷は目がアレだし、北川は内野兼務だし、いつまでたっても矢野の控えはカツノリですか?!

山村は近鉄入団
 自律神経の異常で阪神を退団した山村投手が29日、テストを受けていた近鉄にめでたく入団が決定した。背番号は65。凄く活躍するのは悔しいので、五勝くらい活躍してください。小林コーチも、「名前だけのベテランは使わない。若手、新外人と横一線だ。負けたらオフには整理される」と、赤堀、高村を名指しで語っていることですし。でもこの発言、高村を欲しがってたノムさんとの連係プレー?

ヘタレ君大あばれ
 またもややってくれました。長嶋監督の財界激励会「燦燦会」で、心なしか皮膚の張りも失われた(わくわく)ナベツネが「ゴルフというものは十四本のクラブでやるものだが、今年のウチは二十八本でプレーするようなものだ」と放言。それは御大みずから、ウチのやり方はルール違反と認識しているということですか? それとも、これで駄目ならゴルファーが全部悪いということですか? ひょっとしてクラブは二十八本でもパターとサンドウェッジが無かったりしませんか? さらに「五月下旬には優勝チームが決まる」とも。ひょっとして横浜独走の予言? 六月森監督誕生の布石か?
 さらに出だしでコケて薬殺されたサンバンナガシマの冥福を祈るべく、長嶋監督が「ここ数年、出だしが悪いので、開幕三十ゲームを二十勝十敗で行きたい」とさんざん評論家やライバル監督に馬鹿にされているのに相変わらず星勘定にかまける学習効果の無さ。そして「今年のウチは戦力30%アップです」と、その根拠は何ですか江藤+10%工藤+10%柴田コーチ+20%宮田コーチ全権掌握+20%清原−20%元木−10%メイの反乱で台無しですかという楽しい発言。いやあ相変わらず、テリー伊藤演出のバラエティの如く、テンポも台本も悪いんだけど意図してないところで笑える集団です。それにしても背番号が変わったんだから、燦燦会は散会ですか?とオヤジギャグをかましたところで本日は終わり。


3月4日(土)


オープン戦連敗スタート:阪神2−7オリックス
 4日のオリックス戦。先発はラミレズ。ところが制球定まらず、初回に2安打2四球1暴投1ボークの散々な出来で4失点。その裏に1安打2四球と新人の山口を攻めるが、バトルの併殺打で万事休す。ラミレスの後の川尻、窪田もピリッとしない。打つ方では田中と桧山が2安打づつと気を吐き、「ああこいつらはまた負けゲームでだけ元気だ」とファンを落胆させた。残塁9と雑な攻めは今年も健在か。タラスコに至っては途中退場。その理由が「マライア・キャリーのコンサートに行きたい」ということだから何ともはや。これでオープン戦連敗スタートとなったわけで、いつもの阪神の「オープン戦最初はベストメンバーで若手主体の相手に圧勝→中盤以降は相手もベストメンバーを揃えるので負ける→ほぼ五割でオープン戦を終える→開幕以降狂ったように負け出す」というパターンを脱したような気にもなるが、しかし今日の阪神は「坪井、田中、タラスコ、広沢、バトル、桧山、佐々木、矢野、今岡」という、新庄が出ていない以外は泣く子も黙るベストメンバーであり、単にベストメンバーでも勝てないまでに落ちぶれたのかという気もする。やれやれ。


3月5日(日)


やっと勝ったか一勝二敗:阪神6−3オリックス
 ようやっと初勝利。坪井と田中の一、二番がやっと機能し、タラスコの1号もあって6点を奪った阪神が、ハンセル、ミラーの両外人と藤川、吉田の継投で逃げ切った。特に田中は、2安打1四球、1犠打1盗塁と大活躍。しかし問題点は残る。まずはバトルの不振。いまだに快打は見えず、拙守もあって、後半は病み上がりの和田をやむなく守らせた。新外国人の獲得をとの声も出る始末。広沢もいいんだか悪いんだかわからない。肩が悪いことだけは確実で、開幕ファーストは難しそう。
 そして先発ハンセル。昨日のラミレズの再放送を見るような不安定で、初回はノーヒットながら4四球で暴投と捕逸付きの大乱調。どうも両新外人投手、立ち上がりの不安定さは折り紙付き。「誰が最初にノムラの胃を壊すか」という賭にバトルともども参加しているのではあるまいな。ファンの胃も壊すぞ。


3月6日(月)


野村監督・今日のイヤミ
(大乱調のハンセルについて)「まだ何もわからん」
(大不調のバトルについて)「もう少し試してみます」(なんせアレがアレだけに、口数も少ない)
(好調のタラスコについて)「集中力はさすが。守備でもいいものを見せていた。練習は80%だが、本番になると一生懸命だ。余計な心配しなくてもよかった」(やっと喋ってくれました)
(二番で好調の田中に)「まだわからん。二番に決まったわけじゃない」(そう、まだ信用しない方がよさそうです)

単に力がないのか一勝三敗:阪神2−8西武
 注目の星野が先発し、4回を2安打2失点。もっともうち一点は濱中のエラーによるもの。三番手部坂も2回を無安打に抑えた。タラスコも依然好調で、土肥から2号を放った。
 ところが後はどいつもこいつも。二番手与田は1イニングで2四球2死球と大乱調の挙げ句、鈴木に三ランをかまされて大轟沈。奥村は2安打で2失点。抑えの遠山はポールに一発を喰らった。
 打撃陣も相変わらず。広沢は相変わらずヒットが出ないし、バトルは3タコ1併殺にエラーのおまけ付き。田中も3タコと不安定。西武の二線級どころ相手にこれじゃなあ……。

149キロ右腕が阪神熱望(日刊スポーツ)
 台湾ナショナルチームの曽投手が阪神入団を熱望している。昨年の台湾大地震の際、チャリティ活動を行った大豊選手に感動し、「同じ球団でやりたい」と希望したもの。されど高田社長は、「曽投手のことは何も知らない。今の68人で一年を闘うつもりです」とつれない返事。あのなあ、ハンセルもラミレズもあの体たらくなんだぞ。145キロ以上の投手なんて阪神にはどっっっっっこにも居ないんだぞ。


3月8日(水)


こんなんで最下位脱出とか言う資格あるのか一勝四敗:阪神0−2読売
 読売の先発は西山。コントロール主体ということでフォーム改造したらコントロールはそのまま球威だけが落ちたという、この投手を相手に、坪井、田中、広沢、いずれもドン詰まりの打球。ひょっとして、自軍の投手陣を見慣れすぎて、135キロ以上は剛速球と思っていませんか?
 阪神の先発は湯舟。立ち上がりにいきなりやってくれましたゼブラ君。セカンドゴロ真っ正面をはじいて内野安打。ありゃエラーだろ。これをきっかけとして2失点。
 その裏、コントロールの定まらぬ西山を攻め、バトルの二塁打などで二アウト二、三塁とするが、ここでもゼブラ君、くそボールを空振りした挙げ句、ど真ん中の直球に詰まって投ゴロ。ゼブラ君、もう君、要らないんじゃない?(誰か、歯ぎしりして睨み付けながら口だけ笑っている顔文字を作ってくれ)
 バトルはなあ……。球を遠くへ飛ばす能力はないと見た。柔らかそうなバッティングなんだけど……現在のところ、「一発屋なんだけど、一発がヒット」という選手に成り下がっている。せめて安打を量産してオルト二世になってくれるといいんだが。
 広沢と佐々木はいらんやろ。守れない打てないの選手はどもならん。特に佐々木。ファーストゴロを二エラー、せっかく走者を誘いだしたのに悪送球で二盗を許すなど、いるだけで士気が下がる。早くどっかへ行ってくれ。
 結局、見所のないまま5回裏、降雪コールドで試合終了。9回までやっても同じ結果だったろうけど。


3月9日(木)


情けないんだか哀れなんだか一勝五敗:阪神2−7横浜
 阪神の先発は藪。3回まですいすいと投げてきたんだが、4回に持病の、崩れると歯止めが利かない病が出る。長短打5本を集められて5失点。ま、バトルのエラーもあるんだけどさ。この病気はもはや不治ですな。本人にも告知した方がいい。安楽死という手もあるし。
 バトルは安打こそぜんぜん出ないが、三振は一試合にふたつ、失策はひとつのペースで着実に積み重ねていく。これをしも安定感のあるプレーと呼ぶべきか。
 あとは特に言うこともないな。吉野はまあまあだったがハンセルと葛西はお世辞にも褒められた内容ではないし、タラスコだけが目立った試合。ま、順当な弱小チームという感じですな。

新外国人獲得か(日刊スポーツ)
 とうてい役に立ちそうにもないそんなバトル、ハンセル、ラミレズを尻目に、阪神フロントの高橋、三宅両氏が渡米することになった。ロースター漏れの大物を調査するのが狙い。だから、その前に曽を獲りに行けよ。


3月10日(金)


野村監督・今日のイヤミ
(藪の五失点に)「何年間も同じことをやっている」(まったく同感)
(若手に)「いくらチャンスを与えても応えてくれないし、寂しい限り」(こちらもまったく同感。あ、藤川はやや応えてくれてるか)
小宮山投手・今日のイヤミ
(阪神の手応えを聞かれて)「阪神でいちばん怖いのは井原コーチ」(いやはや、まったく同感)

中日は李の移籍を否定
 「一番J・リー累に出て」と「燃えよドラゴンズ!」で歌にまでされながら、ディンゴ獲得のため今年は二軍暮らしが決定的な、元・中日の核弾頭。阪神が獲得との噂もあったが、9日、中日広報が、「李は今年も中日でプレーすることで合意している」と発表。ま、ディンゴは9月になったら帰国するし、秋に照準を合わせて頑張ってください。そういえば別バージョンの歌詞では「雷なのか幻か」と、消えることを予言していたかのようなフレーズがあったな。

せっかくの両外人揃い踏みもこの内容じゃ一勝六敗:阪神2−5日ハム
 的場の一軍デビューとなったこの試合、二番に座って1安打2四球、ダブルプレーにも2回絡むという、まずまずの内容。タラスコが1安打1打点、バトルが2安打1打点と、初めて両外国人が揃って打点をあげた。というかバトル来日初打点なんだけど。これで通算成績を20打数4安打5三振2エラー(実質5エラー)と、もうひと頑張りで安打が三振に追いつくぞ。でも内野安打2本じゃねえ。
 投げる方ではミラーが2回を1安打、遠山が1回をパーフェクトに抑えた。それはいいとして藤川がまたも1回を1安打3三振とはこれいかに。そんな球威ある投手じゃないだろ。ひょっとして魔球覚えた?
 めでたいのはここまで。先発川尻は2回を3安打1ボーク2失点と不満の残る内容。与田は1回を2安打2失点で、リリーフエースはおろか開幕一軍の芽もこれでほぼ消滅した。リリーフどうしよう。吉田の1回1失点はいいよね。最初から期待してないから。野手はね……もっと打てや。でないと鳴尾浜デビラーズに入れるぞ。


3月11日(土)


なんだかこのまま九月までずるずる行きそうな気分の一勝七敗:阪神0−1オリックス
 今日の先発は背水のラミレズ。きょう不安定な内容なら先はない。これに奮起したのか、5回まで4安打無失点の好投。続く部坂も2回を1安打無失点。しかし阪神野手陣もオリックスの小林、牧野、岩下、小倉を打てずゼロ行進。そうこうしている間に三番手の吉野が2四球1安打で1失点。もはや阪神打線は得点能力がなく、あっさり完封負け。ああああ、なんか絵に描いたように弱いチームだ。

スポーツビジョン(週刊金曜日)
 3月10日号に二宮清純氏が書いている「怪刀乱魔」でスポーツ・ビジョンの話をしています。スポーツ・ビジョンとは単なる視力ではなく、動体視力、目と手の連動性などを総合的に評価したもの。それによると優秀な選手は例外なくスポーツ・ビジョンが優れているとか。野球でも、大リーグで三振の多い選手は例外なくスポーツ・ビジョンの成績が悪いそうです。たぶん阪神の選手は、みなロクな成績ではないでしょう。でも希望はあります。スポーツ・ビジョンは訓練により向上するそうです。大リーグでスポーツ・ビジョンのトレーニングを受けた選手は、一年で三振率が17%から9%に低下したそうです。どうでしょうかねえ。阪神でもこれを導入してみては。

パリーグはプレーオフ復活を検討
 松坂が出る試合以外は閑古鳥が鳴くどころか閑古鳥すら来てないんじゃないかという去年のパリーグ。10日にはオーナー会議で、来期からプレーオフ復活の線で検討していくことになった。なんでも「下位球団の消化試合を減らす新制度」とのことですが、そんな便利な制度あるのかしら。まさか大貧民に倣って、全チームに負け越したら「革命」で順位が逆になるとか? そんならセリーグにも欲しいぞ。優勝チームは最下位チームから二人欲しい選手がもらえるとか? それはセリーグに欲しくないぞ。


3月12日(日)


これで心配解消というわけにはいかない二勝七敗:阪神2−1ダイエー
 結局頼れるのは星野だけ。先発星野は6回を5安打無失点。続く藤川も不安定ながら無失点記録を持続。遠山が打たれたものの葛西が締めて1失点のみで勝利。しかし打線は課題ばかり。初回の坪井先頭打者本塁打と8回バトルの儀飛のみ。期待の曽我部は3打数2三振とスポーツアイの低さをまたも露呈した。それにしても休場したタラスコは大丈夫なのでしょうか。君だけが頼りなんだから。


3月13日(月)


ひょっとしてダイエー最弱説は本当か三勝七敗:阪神6−0ダイエー
 先発のハンセルは5回を2安打無失点と好投した。このまま外国人投手の一軍争いが高いレベルで繰り広げられたらいいのだが。続く吉野、与田もパーフェクトリリーフで前回の汚名を返上。最後は山崎が締めて完封リレー。
 打線も久々に爆発し、1回に永井を攻めて長短打4本で2点を先取。2点しか取らないところがアレなのだが。4回には広沢の久々の快打などで2点、5回にも2点を奪った。広沢がファーストを守れたのも朗報。曽我部も安打を放ち、ようやく打率が出るようになった。しかし前回快打を放ったバトルは3打数2三振。やはり開幕サードは和田かしら。


3月15日(水)


開幕サードはやっぱり和田
 11日のテレビで「一番坪井、二番和田、三番新庄、四番タラスコ、五番大豊」と発表した野村監督だったが、その後「四番タラスコなんて、誰が言ったんや?」と豹変。「あれはテレビ用。何も決まっとらん」と。しかし和田については何とも言っていないので、やはりバトル君の出番はなさそう。

星野監督の伏線(日刊スポーツ)
 和田スタメンを聞いた星野監督は、「三十七歳の男が今の時期にスタメン当確とは、寂しいこっちゃな」と攻撃。これに震え上がったのは報道陣でなく立浪だったという。さらに「湯舟? いつも同じような名前ばっかやな」と攻撃したので山本昌がさらに震え上がった。最後には「阪神打線に自信をつけさせたるわ」と言ったので、十失点投手陣全員が震え上がった。

故障者ようやく復帰(日刊スポーツ)
 太股を痛めていたタラスコ、脇腹を痛めていた的場が、15日の中日戦で復帰。また福原、大豊、新庄も教育リーグの試合に出場、16日から一軍合流とのこと。ええと、これで落ちそうなのは曽我部、平尾、豊彦、……。

清原、小学館を提訴
 週刊ポストに「清原、自主トレと称して金髪ストリップ三昧」という、記事を書かれてしまった件で、清原が小学館に名誉毀損の訴訟を起こした。金髪、ストリップと、清原の嗜好のツボをついた単語が揃っているだけに、清原以外の全員がさもありなんと頷く記事だよなあ。ひょっとしたら、「ワシはストリップ三昧やない! その後で金髪ソープにも通った!」と主張するつもりかもしれません。それにしても清原は絶対原告より被告席の方が似合うと思うんだけどなあ。

始球式情報
 阪神の開幕始球式はTOKIOの松岡に決まった模様。なんかスポンサーのドラマの宣伝がしたいらしい。ふーん。読売はSMAPの中居が国歌斉唱。ムチャクチャ歌が下手らしく、早くも「始球式より歌の練習しろ」「あいつが国歌斉唱は不敬罪ではないか」などと論議を呼んでいる。ダイエーは久米宏。なぜ広島でないのか。その広島は不明だが、毎年OBを始球式に呼んでいるので、たぶん大野が140キロ速球を投げ込み、そのまま先発陣に入るのではないか。横浜はFマリノスの中村と川口。川口はキャッチャーなのだろうか。谷繁より守備範囲広かったりして。日ハムは卓球の福原愛。ピンポン玉を投げるのか。西武はテニスの伊達公子。伊達さんには悪いが、松坂が投げたほうが盛り上がるだろうなあ。ヤクルトは不明。ま、いざとなったら木佐と中井がやればいいか。うのはもう関係ないか。近鉄は梨田監督が太田大阪府知事に直訴したが、「去年の横山ノックに続く二人目というのはイメージが悪すぎる」と尻込みしたため、俳優の岩城滉一となった。中年ダンディ路線を突っ走るつもりか。ロッテは後藤理沙。どうやら、ジョニーがビールのCMに出るから始球式はポカリ娘という、安易な決め方らしい。中日は米倉涼子。ぜんぜん知らなかった人なんですけど、どうやらポカリスエットステビアのCMに出たということで、ロッテに対抗したのか、オスカー所属ということで同門の佐藤藍子を起用した横浜に対抗したのか。

貧打No.1はやっぱり阪神です三勝八敗:阪神1−6中日
 星野発言で意固地になったか、野村監督は二番に田中、三塁にバトルを起用し和田を干した。むろんこの打線では機能するはずもなく、武田、曹、正津のリレーの前に1点取るのがやっとの拙攻。田中の善し悪しはともかく、田中二番はまるで機能していないのは火を見るより明らかなので、そろそろ諦めた方がいいんじゃないかと思う。タラスコは外野を守らず指名打者。ひょっとしてまだ足が悪いのか。バトルは二塁打2本で初のまともな打点。良いのか悪いのかはっきりしてくれ。
 阪神先発の湯舟は5回まで無得点に抑える上出来で、そうか星野監督の言いたかったことは「打てないのはお前達だけじゃない」と阪神打線に夢と希望を与えることだったのかと納得したのだが、点を取った裏にはきっちりお返しする義理堅さを見せ、その後代わった中込がサンドバッグ状態となり大敗。「同じ打てないのでも、中日は二線級の投手なら打てるんだよ」という星野監督の高笑いが響きわたる結果となった。そもそもチーム打率.298の中日と.217の阪神を比べるのに無理があるんだってば。


3月16日(木)


はやくも暴徒乱入(日刊スポーツ)
 倉敷マスカットスタジアムの中日戦惨敗後、観客五人が野村監督に詰めより、「今年も最下位でどうするつもりじゃ」「お前の教育が悪い」などと罵声を浴びせる事態となった。同球場では去年も野村監督の記者会見に観客が乱入するなど警備の不備が指摘されていた。六月三十日には横浜との公式戦が予定されており、藪か中込か川尻の大乱調→代わって出たのが杉山か豊彦→マシンガン打線大爆発→川村すら打てない阪神打線→今岡かバトルのへっぽこ守備→代打の吉田一球も振らずに三振→田中の走塁チョンボ→一塁に根が生えた坪井→新庄「明日は勝ちます!」と宣言→観客大激昂、といういかにも可能性の高そうなシナリオが憂慮されている。まあ、岡山人は隣の広島人に比べおとなしいと思われがちですが、日本で最初の農民一揆は岡山で起こりましたからね。野村監督は脱出後、「いつもなんであんなのが入ってくるの?」と憮然としていたが、いつもあんたんとこがあんな試合ばっかりやるからですってば。

はやくも暴徒対策
 その阪神と開幕カードを闘わなければならぬ上に、まともに行くと三連勝して暴徒の逆鱗に触れかねない横浜ベイスターズ。去年の序盤での暴徒乱入はまだ記憶に新しい。そのため、席取り、旗振り、楽器、最上段以外での横断幕など迷惑応援を禁止する方針を打ち出し、阪神以外の五球団応援団とは十二日の会合で合意に達した。最も難物の阪神応援団は孤立させておいて三月三十一日の開幕直前に通達し、禁止事項を行った場合には即刻退場、その後の出入り禁止を申し渡す予定。ついでに阪神応援団は拘束衣の着用と精神安定剤の服用と看護人の同伴と持ち物検査と酒気帯び検査を義務づけた方がいいかも。

五輪にプロ十二選手を要請(時事通信)
 シドニー五輪の選手枠が二人増加したことを受け、五輪対策委員会はプロ側に向け、最大十二人の派遣を要請した。パリーグに対しては西武松坂、オリックスイチロー、ロッテ黒木、日ハム岩本、ダイエー松中、近鉄中村と具体名をあげて六人、セリーグには具体名をあげずポジションを明記して各球団に要請する方針。間違っても阪神にサードを要請するようなことはしないように。濱中出すぞ。


3月17日(金)


野村監督・今日のイヤミ
(遠山について)「球速は130キロ台だが、度胸がいい。矢野とのコンビもいい。遠山は矢野に感謝すべき。山田が受けると、遠山も死んじゃうんだ」(これは山田見切り宣言ですな)
(三塁手について)「桧山には昔すすめたことがあるんだが、本人にその気がない。バットは不器用でも、グラブは器用なんだがな。結局、和田でしょう。塩谷もいる。バトルは駄目かも」(濱中はまったく眼中にないらしい)
(長嶋監督の優勝宣言に)「ワシは公約や公言は大嫌い。優勝するとかどこかのヘッポコ監督がほざいとるらしいが、よくもあんな無責任なことが言えるな。去年もそう宣言して、まったく責任をとらないんだから」(テリーもそうだし、約束破るのは巨人ファンの通例らしいです)
(不振の新庄について)「手術失敗したらしい」(これこれ……)

上原様には及びもつかぬがせめて打ちたや岡島を三勝九敗:阪神0−2読売  藪が初回に喰らった松井の2ランがすべて。藪はどうも、3点くらいリードされてる方が安心するらしいから、素直に敗戦処理にしてやろうよ。ラミレズは1イニングを2安打1暴投と、外人生き残りレースから一歩後退。収穫は藤川、葛西の好投くらいか。打線? 後ろの歌を参考にしてくれ。もう田中二番は結果として機能しないんだから、諦めた方がいいんじゃないの?

貧打マンの歌(『ゼンダマンの歌』に合わせて絞り泣くように)
 どこの投手でも 打てないから不思議
 自軍攻撃ビュンビュンビュン たちまち終わる
 あれは貧打マン 猛虎の守り神
 繰り出す選手 貧打タイガー
 相手は無敵
 竜と巨人と星と燕と鯉の下をゆく
 貧打マン(ポップフライ!)
 貧打マン(ダブルプレー!)
 ぼくらの 貧打マン

 いつのチャンスでも 潰れちゃうから不思議
 エンドランだぞビュンビュンビュン 初球空振り
 あれは貧打マン 罵声に耐えながら
 操る監督 貧打ノムさん
 ボヤキは素敵
 TをOをPを抱く人が好き
 貧打マン(盗塁失敗!)
 貧打マン(見送り三振!)
 殴るぞ 貧打マン

野崎常務が球団本部長を兼任(日刊スポーツ)
 どうやら高田社長の「曽? 知らない」発言に危機感を持ったらしいフロントが、高田の球団本部長の職を解き、代わって野崎常務が就任。これで獲得に前向きになればいいのですが。

的場がスイッチヒッター転向(日刊スポーツ)
 打者としての才能には見切りをつけたらしい。二番も諦めたのだろう。そうでないとこんな時期での転向はないよね。「駄目でもともと」だよね、やっぱり。


3月19日(日)


昨日は呑みに行ったけどどうせ阪神負けてるし三勝十敗:阪神3−7日ハム
 田中を諦めて和田を二番に起用したが引っ張り続けて5タコ。これには野村監督もおかんむり。三番新庄は今日も20打数ノーヒット。期待の星野は肘を痛めて3回3失点で降板。豊彦はやっぱり被本塁打。山崎は2暴投1死球などで広沢のエラーも絡み2失点。せっかく8安打を放ちながらも5安打の日ハムに敗れるという、いつもの敗戦劇でチョン。

チーム打率.205でいよいよ夢の一割台が迫る三勝十一敗:阪神1−3ロッテ
 きのう唯一当たっていた坪井を外し、テスト生の橋上とスイッチ練習中の的場で一、二番コンビを組む。そして2安打のカツノリ、1号を打った矢野のどちらでもなく北川を捕手に起用。さらに二十打数ノーヒットの新庄を四番に据えるという、狂気の打線を組んだ野村監督。ついに頭に来たか。  当然のことながら打線は機能しない。ロッテ6投手の前に散発4安打。日本の貴族は歩くとき「ひんぷくひんぷく」と音がするが、阪神選手のスパイクは「ひんだひんだ」と音がするらしい。新庄が意外にも2安打1本塁打したが、それだけのこと。先発ハンセルは5回を4安打1失点ながら3四球1死球と、あいかわらず出してみなければわからない不安定さ。与田は1回2失点で一軍が遠くなった。


3月20日(月)


野村監督・今日のイヤミ
(新庄について)「バネとか筋力、体は持っている。ただ心が災いしている。落ち着いて結婚でもすれば『自分にはこれしかないんだ』という心境になってくれれば……。今の行動の基準が『かっこよさ』だから、目立ちたいとか、ヒーローになりたいとか、今日の第3打席みたいにひとりでホームランを打とうとする。あれさえなけりゃ、四番でもなんでも勤まる」(野村監督の著書によれば、体質は改造できるが性格は改造できないそうです)

でもやっぱり打てないな四勝十一敗:阪神2−0西武
 立ち上がりの松坂を攻め、というか松坂が勝手に3四球を与えた満塁のチャンスだったが、出てきたのがバトルでは詮方ない。変化球を簡単に見送った挙げ句空振り三振。もうバトルはええんちゃうか? 2回にも初ヒットの佐々木と坪井の四球でチャンスを作るが的場が三振。ようやく3回、大豊がソロホームランで先制。6回には佐々木のタイムリーで加点。しかし三塁走者の平尾が牽制アウトで後続のチャンスを潰す。またかよ平尾。
 ハンセルと激しい「どっちが不安定か?」バトルを繰り広げているラミレズは、立ち上がりこそよかったが2回に2四球。見るからに苛立っているのがわかる。コントロールはそう悪くないのだが、崩れだすと軌道修正ができないタイプのようだ。3回は立ち直ったものの、4回には2安打1四球で満塁のピンチをなんとか乗り切る。5回は松井の内野安打もダブルプレーで切り抜ける。いいんだか悪いんだか。一軍生き残り不安定サバイバルレースはますます激化か。続く葛西は球のキレ良く1回1/3を抑える。今年は伊藤とともに右の中抑えの役割を果たしてくれそうだ。ミラーは最終回を抑えてリリーフ候補No.1にのし上がる。


3月22日(水)


こんなもんと思わねばならぬのか四勝十二敗:阪神1−9ロッテ
 阪神が打てないのはいつものこと、と思わねばならぬのか。とほほ。坪井、的場の一、二番コンビも無安打。タラスコも1安打のみ。新庄だけ2安打と気を吐いた。でも2三振。大豊と平尾も2三振で(ついでに言うと平尾は2失策)、チーム二桁三振を達成。オープン戦通算では100安打に対し91三振と、逆転の可能性充分だ。とほほ。
 投手はそこそこの内容というのもいつもの話。福原は5回を5安打1失点で、先発テストはまず合格。伊藤と吉田豊彦も無難に抑えたが、これまでよかった藤川が滅多打ちを喰らい轟沈。なんと5安打1四球で、1アウトしか取れず降板。自責点6で開幕一軍に暗雲が生じた。とほほ。代わった山崎も3安打2四球1ボークと乱調で、こちらも一軍がやや遠のいた。

新外国人獲得は本格的に(日刊スポーツ)
 高橋、三宅の両担当が渡米し視察中だが、これに高田社長も出馬して本格的にバトルの後釜獲得に乗り出すことになった。そうですな、メッツを解雇されたCharlie Hayes内野手なんかどうでしょう。三十四歳とやや年を食ってますが、通算1276安打135本塁打のベテランサードです。ただ去年肘を故障して以来、スイングが遅くなったため速球に弱くなってしまったらしいですが。それでも手術後6本塁打を放ったんだから期待できそうです。


3月23日(木)


野村監督・今日のイヤミ
(藤川を見て)「藤川がいいなら、去年の福原のようなセットアッパーをやらせようと思っていたんだが、あれじゃ無理だ」(まあねえ、試合中に軌道修正のできない投手はねえ……)

最近の阪神の試合速報はカット&ペーストでまあ簡単! の四勝十三敗:阪神1−2オリックス
 阪神が打てないのはいつものこと、と思わねばならぬのか。とほほ。昨日死球退場の坪井を外して、塩谷と田中で一、二番コンビを組むが、コンビの連打から四番新庄の犠牲フライで1点を挙げ「おっ、これはいける!」と思わせたがその1点のみ。バトルはついにスタメン落ち。タラスコはそのバトルが憑依したか4タコ2三振。わずか4安打で通算.201と、夢のチーム打率一割台についに王手を掛けた。とほほ。
 投手はそこそこの内容というのもいつもの話。湯舟は4回を3安打で、イチローの2点タイムリーだけに抑えた。開幕カードの横浜戦に向け万全か。今日は中込、遠山、葛西、ミラーと本番そこのけの慎重リレーで後を抑えた。オリックスも同じ4安打だったんだけどねえ。でも1−2で敗戦。とほほ。

五輪選手派遣はパリーグから火だるま
 先日パリーグの派遣要請選手を公表したアマ側ですが、これが祟って大モメ。まず日ハムの岩本投手が拒否。代役として名指しされた井出外野手は「要するに、ボクはいなくてもいいってことなんでしょ」と大むくれ。さらにオリックスでは、「出たくない」というイチローと「出したくない」という球団の思惑が一致。そして代役候補の田口、谷までが、「第一候補は拒否できて、第二候補は拒否できないなんて変ですよね?」と派遣拒否を予告。どうやら五輪派遣プロは「松坂君と有象無象ブラザース」になる公算大。さらに恐ろしいことに、読売は江藤の機嫌を取るためか、元木の派遣を検討中。いいのかあんなの国外に出して。当の元木は、「オーストラリアって、毎日オージーパーティなんだよね!」と大乗り気で、それを聞いた清原までが渡豪計画を立て始めたとか。


3月25日(土)


ここまで馬鹿にされちゃ勝たねばなるまい五勝十三敗:阪神3−0近鉄
 試合前、梨田監督から「人気チームの阪神に勝って調子を上げたいね。向こうは1、2点しか取れない打線でしょ?」とまで言われた阪神。これに奮起したか、不振のタラスコが初回に2ラン、3回には広沢のソロと本塁打攻勢で梨田予想を裏切った。もっともたったのプラス1点。今日も5安打で通算打率はきっちり2割。明日の近鉄戦で30打数6安打を下回った場合、夢のオープン戦1割台が達成できる。夢ではないぞ。
 ミラー、ラミレズにリードを許していたハンセルがこの日先発し、4回を1安打1死球と初めて安定した投球を見せた。ミラーは最終回をきっちり抑え、これで外国人投手の争いはますます激化。落ちこぼれかけていた与田と藤川も1回を抑えて意地を見せた。星野は調整登板で危なげない投球を披露。初の先発マスクを被ったカツノリは2死球を喰らう大当たり。やはり人気者だけに嫉妬されたか?

今岡は二軍スタート(日刊スポーツ)
 現在二軍落ちしている今岡は、オープン戦の残り試合にも参加しないことが決まり、入団四年目で初の開幕二軍スタートが確定的となった。またバトルも残り試合、スタメンサードで起用の可能性は低く、新外国人獲得の場合には二軍が確定。三塁は和田、塩谷、新外人の争いとなる。しかしなあ、今の時期で内野がまるで決まっていないチームってのも珍しいというかなんというか、これじゃ勝てるわけないよなあ。

センバツ高校野球始まる
 ま、アレですな。
 負けるチームには共通する点があって。
 自分が打てる球を見逃し、打てない球を打ちにいくという、選球眼の悪い打者は、三振多い、打率低い、当たっても飛ばないという三重苦を背負うことになるわけで、これをひとことで表現すると、
 「今岡みたいなバッターは駄目」てなわけで。
 走者を置くと勝手に浮き足立ち、腰高になり、ボールを捕球しないうちから目が走者を追っちゃうような内野手は、当然エラーが多くなるわけで、これをひとことで表現すると、
 「平尾みたいな内野手は駄目」てなわけで。
 勝負球が高めに浮いてしまって打たれる投手は、いくらそれまでの投球内容がよかろうが、もう台無しなわけで、おまけにエラーで出した走者を必ず帰してしまうようでは、ナインの信頼を得るなんてのはもう夢のまた夢で、これをひとことで表現すると、
 「藪みたいな投手は駄目」てなわけで。
 兵庫代表の育英は、この三つの駄目を兼ね備えていたので、勝てるわけなかったりするわけで。言っちゃ悪いけど、藤村孫のとろいバッティングがすべてを物語っていたわけで。これが近畿大会の優勝校とはねえ。近畿野球のレベルは阪神と共に地に墜ちたか。


3月26日(日)


野村監督・今日のイヤミ
(去年を振り返って)「オーナー、社長にも意義のある1年だったのではないかと思います。もう1度野球の本質、プロ野球界の根本を見直すのが大事だとわかったはずです」(わかったのかなあ……理解度は新庄並みのような気が)
(新庄の使い方について)「新庄は8番にすると、8番になり切ってしまうんです。あまり賢い選手でないので、ブタもおだてりゃで4番に据えています。4番にすると必死になろうとする。その気にさせてるわけです。ただ一昨日までは4番にして良かったなと思っていたんですが、今日はさっぱり…。頭にきて途中で引っ込めてしまいました! ただ、今年のわたしの大きな目標は新庄を人間的に成長させることと思ってます。そこにチームのカギもあります」(なんか無理なような気が……)
(今年の展望)「巨人さえ倒せば何とかなるんです。2ケタ、11か12勝すれば、後はいけます。とにかく得点圏まで進めるのはわたしの仕事ですから、その後は選手に頑張ってもらいます」(あいつら、タイムリー打てますかねえ……)

おめでとう! 夢の1割打線完成で開幕に死角なし五勝十四敗:阪神0−2近鉄
 おめでとう! 虎のナインがついに成し遂げた大記録だ!
 この試合、阪神は32打数でわずか6安打。通算では577打数115安打として通算チーム打率1割9分9厘。どんな強豪チームも成し得なかった夢のオープン戦打率1割台を、ついに達成した。阪神を追い出されて近鉄にテスト入団した山村の前に2回1安打3三振無得点と、阪神ナインは人情にも厚い。この調子でメイにもたのんまっせ。
 今日のヒーローは新庄。4タコ2三振1併殺と、虎の主砲としての役割を充分に果たす大活躍であった。野村監督も、「主砲がこれなら点は取れない」と満足げ。忘れてはならないのは坪井。今日もノーヒットと目を覆う大活躍で通算.188。3割打者の大変身に柏原コーチも目を細める。他にも二番失格の田中、輸入空砲のタラスコ、試合に出てすらいないバトル、どうにも使えない塩谷、どっちを出しても三振が見込める広沢と大豊の一塁コンビと、今年の虎は何かやってくれそうな雰囲気がいっぱいだ。さあ、これで開幕ダッシュで独走態勢だ!
 わずかに藪が5回を1安打無失点と期待を裏切ったが、藪のことだ、きっとやってくれるだろう。吉野は暴投で1失点、川尻も3安打1失点と、それなりの働きを見せてくれたことだし。


3月29日(水)


野村監督・今日のイヤミ
(阪神の特色について)「去年はタイガースの特徴を掴めなかったんだが、オープン戦ではっきりした特徴ができつつある。投手力中心のチームだと」(というか、打撃力のないチーム、と言うのが正確かと)
(阪神の有利な点)「ひとつ大事なことを忘れていた。甲子園は広い。ファールエリアも広い。投手有利のグラウンドなんだから、それにあったチーム作りをして行かねばならぬと気づいた」(今頃気づかないでくださいよ)
(ふたつのお願い)「守りの方は監督が試合に参加できる。攻撃については、監督の力ではどうにもならないところがある。ひとつは出塁すること。出塁すれば、得点圏に進めるのは監督の力でできる。もうひとつは進んだ走者を帰すこと。この二つについては、野手にお願いしたい」(そんな無理な願いされても……)

開幕一軍メンバー決まる(日刊スポーツ)
 まずは抜擢組。藤川球児が初の一軍。吉野はルーキーでは唯一の一軍入り。塩谷も開幕一軍は初。落選組は八木、バトル、的場、山田、竹内、山崎、川尻など。移籍組では広沢と星野が貫禄で一軍。与田、橋上は駄目でした。激戦の外人投手では、ラミレズのふくらはぎ痛のためミラーとハンセルが当選。微妙なのが今岡。的場の落選で二軍から押し上げられた形だが、実はこれ、トレードのための箔付けという説が。近鉄の吉岡や高村あたりとの交換が噂されている。

外人野手探しはいよいよ本格化(日刊スポーツ)
 ついに久万オーナーからもゴーサインが出て、いよいよバトルの代わり探しは進む。そうですねえ、26日にヤンキースを解雇されたRafael Bournigalなんかどうでしょうか。33歳とやや年食ってますが、内野ならどこでも勤まる貴重なユーティリティプレイヤーと絶賛されるくらい、守備は折り紙付き。バントやヒットエンドランなど小細工も巧い。残念ながら長打力はないが、昨年2割7分4厘、2本塁打を放っている。それとも、27日にロッキーズを解雇されたDavid Howardなんてのは? 32歳のスイッチヒッターで、去年は2割6分3厘、27盗塁。通算311盗塁と、足は素晴らしい。ま、どっちにしろ四番の器ではないけど、でも二番も的場打てない田中小細工下手和田老齢と、候補がいないでしょ?


3月31日(金)


野村監督・今日のイヤミ
(開幕戦の心境)「去年は阪神というチームを掴めていなかったから、今まで(南海、ヤクルト)と同じような浮き浮きした気持ちで臨めた。今年は正直言って、不安と言うより恐怖を感じている」(われわれの気持ちがやっと分かってくれましたか)
(開幕を闘う横浜に)「横浜は変わってないでしょ。佐々木がいようがいまいが、終盤に佐々木が出るようなリードされる展開はもともと悪いんだから」(変わっていないということは、また大幅負け越し……)
(今年の鍵を握る選手)「キーマンは星野と外国人投手。とくに外国人は、三人揃って使えるというのはうれしい誤算。打つ方では苦労する。やってほしいのは坪井と新庄。タラスコ、大豊、広沢に頼るのでなく、自分たちで点を取るという自覚が欲しい」(クリンナップには自覚はいらないんでしょうか)

ドキュメント・開幕
 7:00 妙に早く起床。気が逸るためか。女人を抱きたる夢を見た記憶あり。あれは勝利の女神ならんと、都合の良い解釈。
 8:30 開幕に向けてホームページ画像を更新。開幕を待ち侘ぶとも悲しむともつかぬ女人の肖像なれど、「中国のクラッカーが侵入して置いていったのですか?」「ますます会社で開けないページになった」「なんにせよ下手ですね」と極めて評判悪し。開幕バージョンはこの一日限りとなさん。
 9:30 高校野球観戦。広陵高校の仮想星野こと川本投手は、序盤の味方の相次ぐ拙攻にもめげず、コントロール良い投球術で0点に抑えていたが、ついに終盤力尽く。0−3の敗戦。幸先悪し。
 14:00 有珠山噴火の報。これは北海道出身の星野投手の快投乱麻を告げる狼煙ならん。星野投手新人時代の雑誌インタビューなど読んで心を鎮める。
 15:00 今回の高校野球は野球の恐ろしさが如実に出る好試合多し。一球一打が勝負を分ける紙一重の攻防なり。智弁和歌山の大逆転も、ツーアウトから四番池辺が放ちたるボテボテのファーストゴロを、一塁手が塁前まで出て処理していれば起きざるものなり。阪神も紙一重のところまでもっていければ良いが。
 17:00 ひとあし先に祝杯。豊の秋純米生酒に蕗味噌。美味なり。豊の秋は豊かなる秋を迎えんとの意、蕗の薹はまだまだ若輩者なる野手陣なれど、試合を重ねる度に伸びてゆけとの意なり。されど味噌の不吉を思いだして愕然。味噌をつけると言いてこのような場合には忌むべし。ミッドウェイの大敗の前日、連合艦隊司令長官の膳に味噌焼を出して配膳係叱責されしこともあり。
 18:00 BSにて試合中継を開始せり。嗚呼帝國の興廃この一戦にあり。「こうはい」の変換候補の先頭に「荒廃」と出たるは横浜の陰謀か。不吉なり。和田が十三年連続開幕スタメンの記録を達成。
 18:15 阪神の攻撃は須臾の間に了れり。星野の牽制は素晴らしけれど、牽制を必要とする場面は不幸なり。致命的なり初回の5失点。どうやって返せちゅうんじゃい。嗚呼パリーグの鉄腕もセリーグには通用せぬか。おい、何だか狙われてるぞ。それもストレートもカーブも、みな読まれてる。横浜は、サイン盗んどるんとちゃうか。怪しいぞ。それとも所詮パリーグの小山の大将か。それなら、小宮山と工藤を阪神打撃陣が打たなかったら許さんぞ。ガスガンで皆殺しにしてやる。むろん阪神の選手だ。おまえらみんな役立たず。
 18:50 NHKBSのクソバカ。高校野球中継ですら「イニング終了後ニュースをお送りします」なのに、阪神がやっとスコアリングポジションにランナーを送った場面でニュースとは何事だ。おまえら野球を何と心得るか。だいたいぬりかべの出来損ないみたいなあの馬鹿たれは何だ。あれはCM以外の何なのだ。しかも出来が悪い。あんなもん見るくらいなら、なっちゃんでも見てるほうがマシだ。NHKの社員は慙死せよ。腹を斬れ。死んでしまえ。死ね死ね死ね。
 18:55 とりあえず広島の猛攻を見て怒りを宥める。ざまあみろ上原。出っ歯のエリートめ。億の金貰っといて雑草とは片腹痛いわ。馬鹿。
 19:00 ニュースの間に坪井の犠牲フライで1点返す。藤川登板。
 19:30 怒りと酒の酔いでふて寝。
 20:00 寝ている間に新庄、大豊で同点に追いつく。どうしたんだ。何があったんだ。矢野の本塁打で勝ち越し。どういうことなんだ。今岡の三振で終わり。あんたらしいよ。勝ち越しも吉野の滅多打ちで瞬時に同点に追いつかれる。吉野には何も期待していなかったとはいえ。
 21:00 広島が勝利。上原敗戦。ざまあみろ。とか言ってる間にチャンス到来。新庄がバントで二、三塁の絶好のチャンス。と思ったら大豊が三振。てめえ、せっかくの新庄のバントを無にしやがって。ベンチでのほほんと頭を禿らかしてる場合じゃねえぞこの台湾坊主が。
 21:30 投手陣苦しい中、星野→藤川→吉野→伊藤→遠山→葛西と懸命の継投策。もはやミラーと福原しか残っていない。福原は第三戦の先発、ここで使いたくはない。打撃陣の奮起を祈る。サヨナラのピンチに波留の打球をタラスコが好補。坪井なら絶対抜けていた。葛西の粘投で十回を凌ぐ。
 21:40 福盛に代わりて登板の木塚に禿、矢野、ゼブラ呆気なく凡退。4イニング登板の葛西を思いやる心はないのか馬鹿野手め。忠恕の心なき選手は死ね。
 22:00 死ね死ねみんな燃えてしまえ死んでしまえ糞馬鹿野郎め滅んでしまえ消えてしまえ死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね

開幕カクテル
 極上の日本酒:三合 希望:ひとつまみ 絶望:大匙三敗 前途多難:大匙二敗 悪酔いすること必至。 


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