トラハタ時事新報(1999年6月)


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6月1日(火)


野村監督・今日のイヤミ(31日)
(吉田豊彦の投法に)「打撃はイチ、ニ、サンで打つが、投手はイチ、ニ、のぅ、サンで投げんとアカン。『のぅ』で打者がタイミングを崩す。吉田はこの『のぅ』が足りん。のぅなし投法や」(のぅ足りん投法でなくてまだましか)
(今岡に)「行く気、取る気、今岡にはこの気がないんや。気があったらいい選手になる。気孔っていうのか?あれで今岡に気を入れられんかね」(悪い気が入るかも……)
(30日の読売戦、9回の槇原対桧山について)「変化球で0−3になってストレートで1−3。あのとき何を考えてたか桧山に聞いたんや。『真っ直ぐと、ちょっとスライダーを考えていました』だと。それは追い込まれてからの考えやろが。あのときはよだれで口の周りぐちゃぐちゃにしながら真っ直ぐだけ待つ場面やろが」(ヨダレが出そう、なのであって本当に出したらうすら馬鹿です)

新外国人投手獲得へ(日刊スポーツ)
 先発投手不足に悩む阪神はついに編成部長が渡米、「左右を問わず先発できる外国人投手」の獲得に全力を挙げることになった。しかし外国人投手枠は2人。メイは先発投手だから外せない。ということで、ついにリリーフエースのリベラ、2軍落ち濃厚。

オールスターゲーム投票始まる
 インターネット投票はサンヨーオールスターゲームページからできる。阪神公式掲示板では「オールスターに遠山を!」という不穏な動きもある。ま、ノミネート選手(HPや葉書にあらかじめ氏名が印刷されていて、そこから選択すればいい選手)は阪神投手では藪、川尻、メイ、福原の4人だけ。その他、氏名と背番号を記入しなきゃいけない選手は票を稼げないシステムとなっております。去年もがんばって八木(無印)に投票したけど、やはり大豊(ノミネート)にすら負けたもんなあ。
 今年、阪神では藪(上原、石井との争いか?)、矢野(谷繁、古田との争い)、ジョンソン(清原、駒田との争い)、和田(ローズと一騎打ち?)、ブロワーズ(江藤、ゴメス等実力はあっても人気が地味な選手が多いのでチャンス)、新庄(たぶん松井、高橋と来て3議席目を鈴木、前田あたりと争う)が当落線上にいる。久々にファン投票で4人くらい選ばれるかも。特に読売選手が薄い内野が狙い目。

サイドスローが花盛り(日刊スポーツ)
 サイド転向で一躍スターになった遠山、数年ぶり復活の田村、貴重な中継ぎ戦力となった新人部坂に続けとばかりに阪神はサイドスローブーム。31日、今季サイド転向した安達と清原の両左腕の投球を視察した野村監督は、「打者が打ちにくそうにしている。安達なんか完封できるんやないか。ひょっとしたら近いうちに1軍昇格もある」と上機嫌。ついには吉田豊彦にまで、「お前もサイドにするか?」と持ちかける。全員サイドじゃ目先を変えることにならんぞ。

今日の阪神
 川尻の登録抹消、吉田も中継ぎ降格を噂される阪神、投手がいない。2軍から昇格した井川を即先発。対する横浜も次々に中継ぎ降格されて先発投手がいない状態だが、今日は最多勝の福盛。こないだヤクルト−横浜戦を見に行ったとき、「先発福盛」と聞いて「おいおい、もう中継ぎが出てるよ」と馬鹿にしてごめん。あのときはヤクルトの先発伊藤があっという間に打ち込まれて1回で中継ぎに代わったんだよね。
 井川は相変わらず野村監督の信頼がない。3回に1点先制され、その裏追いつくが、4回に満塁にされるとすぐ竹内に交代。それだったら竹内を先発させればいいと思うがなあ。
 ところが竹内が凌いでいる間に4回は桧山のホームランで勝ち越し、5回に3点、7回に2点を取りリードを広げ、遠山から伊藤の継投で連敗脱出。
 これで竹内は2勝目。(川尻の勝ち星)+(竹内の勝ち星)=(エースクラスの勝ち星)という方程式が、今年も健在か。ちなみに川尻は3勝。合わせると5勝で、6勝の佐々岡や福盛に負けるものの、上原や野口と肩を並べる。


6月2日(水)


野村監督・今日のイヤミ(1日)
(遠山について)「投手は奇人変人、自己顕示欲が強くなければ勤まらない。遠山はそういうものを持っている。でも短いイニングでないと球威がバレるな」
(猛打賞の桧山について)「桧山も新庄もよう似とるわ。変な空振りがあるわ、性格的にも素直でな。駆け引きとかテクニックとかは無縁。今からでも駆け引きを覚えれば、いい打者になるんだがなあ」
(先発の井川について)「3回を1失点、御の字やないか。あの変化球? イガボールや。たった今、ワシが名付けた」(チェンジアップだそうですが、当たると痛い栗のイガ? それともドロンと隠れる伊賀?)(サンケイスポーツによると、いが(歪)んで落ちるからイガボールだそうです)

泥縄トレード第2弾
 中継ぎ投手の不足に悩む読売は、オリックスの伊藤投手の獲得に動いた。今年36才のベテラン。しかし川口といい河野といい、読売は「昔取った杵柄」が好きですなあ。交換要員は柳沢捕手。捕手も不足のはずなのに、そんなに出して大丈夫? そういえば織田って、今は投手ですか? 捕手ですか?

今日の阪神
 吉田豊彦が大破。山岡轟沈。……いかん、忌まわしい過去の遺物に憑依されかかった。しかしながら吉田の登板日は谷間の様相を呈してきた。メイも当てにならんし、今の阪神は藪藪藪藪雨谷間藪藪と、さながら雨期のウガンダ大峡谷ジャングルを迷走する探検隊のようだ。たまに川尻や井川にぶつかって水を補給するわけですな。


6月3日(木)


野村監督・今日のイヤミ(2日)
(好きな死にかたを聞かれて)「ワシは野球人やからな、グラウンドで死ぬのが本望や。ベンチで寝てるんじゃないかと思って、誰かが揺り起こそうとしたら死んでた……なんてのが一番ええな」(その場合、容疑者多数で警察が困るでしょうな)
(6連敗の吉田豊彦に)「悪い投げかたなのは変わっていないから、いつどこで突発的に制球難になるかわからない。ただ、今日の5回2失点は責任を果たした」
(6回和田の後逸に)「川村の足が速いので、併殺は無理だからホームに投げようとか考えたんじゃないかな。山岡がもっとインコースに投げていたら併殺網にかかっただろう。矢野はインコースに構えてたんだが、外にいっちゃった。いま流行の逆球だ。つまらんもんが流行るわ」

救世主を捜しに
 末永編成部長が渡米、2日から調査を開始した。「左右にこだわらずゲームの作れる投手を」との方針で、3Aを中心に探す。大リーグでも投手が慢性的に不足している状態で、「メイ以上の選手は獲得できませんよ」の事前のコメント通り、あまり期待はできないようだ。

今日の阪神
 先発はきょう1軍登録された山崎かと思われたが、メイが中4日のスクランブル先発。しかし普通に中5日開けても110球限定とか言ってるひ弱なメイが中4日で投げられるわけがない。案の定、2回に連打で4点を失う。6回に1点を返したがその後のノーアウト満塁という絶好のチャンスにジョンソン、今岡、桧山がポップフライを打ち上げて得点できず。貧打の阪神が帰ってまいりました。9回に粘って2死満塁で一発同点のチャンスもあったが、それも単に佐々木に楽なセーブをつけさせる材料になっただけ。2−6で連敗。貯金はたったの3に減る。もはや首位中日より3位広島の方を心配した方がいいですな。


6月4日(金)


野村監督・今日のイヤミ(3日)
(2回の4失点について)「ローズの四球など配球もおかしかった。本当に多いよ、1点を惜しんで大量点を取られるってのが。ローズだって打ち損じもするんだから攻めればいいのに。駒田にも昨日と同じ攻めで同じように打たれて……矢野は疲れとる。リードに疲れとる。考えられない配球が多い」(と言って、今日のスタメンは山田。定詰じゃないの?)
(6回の無死満塁無得点に)「ジョンソンのところで切れるな。覚えられた。相手が攻めてくるパターンに対応できればいいが、もともと頭が使える選手じゃない。今なら大豊の方がいいね」(と言って、今日のスタメンは大豊)

電撃!梅さんとアンパンマンの交換
 何じゃい、アニメのセル画交換か?と思う人もおられるでしょうが、平塚外野手(阪神)と杉山投手(西武)のトレード。新外人投手獲得に目を逸らした隙にさっさと成立させるとは、さすが策士ノムさん。阪神に多い梅さんファンが反対運動を起こす隙を与えなかった。掲示板に大量の苦情が書き込まれるも、すでに後の祭り。ひょっとして、新外人なんて、始めから獲る気がなかったのでは?
 西武は打てる選手が欲しい、阪神は投手、それも左腕が欲しい、と双方の要望を満たすトレード。杉山は以前読売も狙っていたがそのときは交換要員を福王とかケチったため不成立となった経緯がある。長嶋監督を出し抜けて、その点でもノムさんご満悦。
 アンパンマンこと杉山は元東芝で坪井の先輩に当たる。ルーキーの年にはリリーフエースとして活躍し、新人王も獲得したが、その後肩を壊して低迷。最近はようやく復活の兆しが見えてきた。肩の古傷があるので、むしろ阪神では中6日くらいで先発させたらいいかな?
 平塚が阪神を去るのは残念だが、ここは西武でも4番を打ち、落合に続く2人目の「4球団で4番を打った男」になってほしい。不調の鈴木健、穴の多いジンターが相手なら可能性は充分。

オリックス小川、全打順本塁打
 3日のダイエー戦で1番に座った小川がホームランを打ち、これで1番から9番までの全打順でホームランを打った史上5人目の選手となった。過去の達成者は古屋(日ハム)、松永(ダイエー)、田中(日ハム)、堀(ロッテ)。阪神の新庄も有力な候補だが、さすがに9番はセリーグでは難しい。あと頭を使う2番も。それ以外の打順では既に達成しているはず。

今日の阪神
 今日こそ昇格即先発の山崎。前述のように5番1塁大豊、8番捕手山田。そしてトレードの平塚はベンチから外れる。
 2回に今岡の2ランで先制した阪神。6回には大豊のソロで加点。その裏ペタジーニのソロで1点返されるが、山崎の粘り強いピッチングでそれ以上を許さず、福原に繋ぎ、9回を迎える。
 大事をとって先頭のペタジーニに遠山を当てるが、四球。やむなく、ランナーがいると悪いのは承知でリベラ。代打稲葉は抑えるが、次の副島に打たれ1、3塁。代走の飯田が走り、同点のランナーは2塁へ。それでもリベラは代打青柳、代打佐藤を連続三振でようやく抑える。でも野村監督の信頼はますます低くなった。やれやれ。


6月6日(日)


野村監督・今日のイヤミ(5日)
(神宮球場に関して)「神宮は狭いし、細かい配慮が足りない。モノは飛んでくる、きついヤジは聞こえる、急須は錆びてる、灰皿は灰だらけ。クラブハウスは埃だらけ」(ノムさん、神宮から嫌われてませんか?心当たりは?)
(復帰した稲葉について)「2回の手術を乗り越え、だいぶ動けるようになったな。アイツとか飯田とか、野村派を追い出そうという動きがあったそうや。誰が野村派か知らないが。トップが代わるたびにウロウロする下はたまらんよ」
(大豊のソロだけの1得点に)「6回の坪井が象徴的や。石井は速い球しかないんだから、人工芝に叩きつけるような打ち方の方が外野に飛ぶと言ったんだが、それができていない」

1000に縁のある日
 6月5日、藪がヤクルト戦で1000投球回数を達成。同じ日、読売の清原は横浜戦で1000得点を達成。桁は違うがオリックスのイチローは日ハム戦で100回目の猛打賞を達成。

若松が野村を超えた日
 5日の試合、1−1の6回表。阪神唯一の先発投手(他は全員谷間かバクチ)の藪の打席で石井−古田のバッテリーはみごと右足にぶつけることに成功。これで足の踏ん張りがなくなった藪は岩村に2塁打を浴びてマウンドを降りる。急遽登板の田村が古田に3ランを浴びて試合は決まった。試合後、温厚で知られた若松監督は
「とにかく、どんな手を使ってでも勝ちます」
 と、近鉄の佐々木監督と同様、「手強い奴にはぶつけちゃえ教」に宗旨変えしたことを告白。藪は清原の他にも古田という難敵を迎えることになった。

今日の阪神
 川尻が復活登板、好投するも打線がハッカミーを攻略できず新庄の1発のみ。そうするうちに代わった福原が代打青柳に2ランを喰らい試合は決した。阪神の不安材料が山積した試合であった。
1)打撃陣が弱かった時代の淡泊さを取り戻した。ブロワーズがダメなのは元からだが、このたび淡泊派に転向したのは坪井と今岡。すっかり「野村の考え」のメッキがこの2人からは剥げている。野村に嫌われているからID野球を受け入れないのか、こういう選手だから野村監督に嫌われるのか、いずれにせよ、今のこの2人は役に立っていない。「野村の考え」派は和田が筆頭だったが、今日の試合で足を踏み違え途中退場。次の試合の出場は微妙。「野村の考え」派の孤塁を守るのは、意外にも新庄と大豊。これまで何も考えず生きてきたから、新しい考えが浸透しやすいのかな。大学の新入生が新興宗教にはまるようなものか。
2)福原は厳しい場面でリリーフに投入する投手ではない。コントロールが適当すぎ、今日のような一発を浴びやすい。福原がリリーフエースでは、優勝することはできない。福原がこれから格段の成長をすれば別だが。
3)遠山は大事に使うと言いながら、2点負けている8回に投入するのは何事か。疲れているし登板を予期してもいなかったため打たれて追加点を取られた。こういうことで投手はその威力と価値を失っていく。失わせたのは野村監督である。
4)藪がローテーションを一時外れるようだ。こうなったらメイ、吉田、山崎と乏しい先発投手でやって行くしかあるまい。今回の川尻の好投は好材料だが、そろそろ井川を谷間とか言わずローテーションに入れたらどうか。


6月8日(火)


野村監督・今日のイヤミ(7日)
(青柳に2ランを喰らった福原に)「福原が心配だ。ひところのボールの勢いが消えた。138キロの打ちごろの球なら、持って行かれるよ」
(ブロワーズに)「一生懸命やってんのかな。そこが見えてこない。情報を欲しがらんのや。あいつもゼブラ(今岡のこと)かな。ポゾやペタジーニは一生懸命やっているじゃない。ああいうハングリーさがない。外角をあっさり見逃し三振されちゃあね」(と、ブロワーズに苦言を呈するふりをして今岡の悪口を言う、今岡のニックネームの定着を図る、フロントの外人獲得の下手さを責める、の一石三鳥)
(古田に3ランを打たれた田村について)「あのとき、何でシュートを放らさんのやと矢野に聞いたら、田村はシュートありませんだと。真っ直ぐとカーブしかないらしい。参った。知らんかったよ。ワシも職務怠慢のヘボ監督や。クビや。解任や」(まあ、チョーさんじゃあるまいし、自軍選手のことくらいは知っておかないと、ね)
(藪の交代時期に)「死球の後、本人に聞いたら大丈夫ですと言う。投球練習してるから大丈夫かと思ったんだが。初球はスライダーだからよく分からんかったが、2球目をピンポン球みたいに飛ばされて、アカンと思った。マウンドに行くとダメだと言う。聞くまで言わんのやからな。これで1勝損した」(聞く前にダメですなんて言ったら、『最近の選手はすぐ弱音を吐く』とか言うくせに)
(入団記者会見の後、投球練習する杉山を見て)「思ったより、というのは失礼だがなかなかいい球を投げていた。阪神の投手に目が慣れていたからな」(うわあ、きっつう)
(杉山を見たコーチの評価に)「だいたい要求したとこに球が来ている、って言うけど、プロなら当然なんや。プレッシャーのないブルペンで投げてるんだから。今の阪神は川尻、吉田と逆球旋風だから、コーチの目まで基準が下がってしまっとる」
(ファン投票途中経過で6人トップに)「成績からすれば当然だが、しかし立派なもんや。ところで、ワシは1位じゃなかったのか。監督部門の投票はないのか」(いや…やったら…毎年長嶋采配というのも…イヤだなあ)

新庄、月間MVP獲得
 阪神2位躍進の牽引車として3番で好打率を上げ、守備でも度々危機を救ったのが評価された。ぱちぱちぱち。

和田、登録抹消
 はぅぅぅぅぅぅ。こ、こうなったら田中、たたた呑むぞ(うろたえている)。
 と思ったら夕刊フジによると、今岡2塁、田中遊撃の構想を野村監督は持っているとか。「今岡は集中力がないうえに動きももうひとつ。守備だけなら田中の方が断然上」とか。こんな時にも今岡をテロるのを忘れないノムさんでした。

杉山、7日に入団発表(日刊スポーツ)
 背番号は17。杉山自身は、事前に打診され、平塚のつけていた54を希望していた。本人曰く「17は先発の人でしょう。僕はおこがましくて…」だったのだが、これはなんとしても先発するんだぞという球団のプレッシャーと見た。
「野村監督のもとで頭を使った野球をするから楽しみ。入団したのもデータ野球の森監督でしたから」との発言は、おまえ森監督の時も頭抜きの度胸だけで投げてたやんけ、というツッコミはともかくとして、やっぱり東尾監督は勘と度胸とツキだけの監督ですか?
 同日、平塚の入団発表も西武で行われた。こちらの背番号は杉山のつけていた29。さっそく6番レフトで登場。

オールスターファン投票中間発表(サンヨーオールスターゲーム)
 藪、矢野、ジョンソン、和田、今岡、新庄と6人が1位になっているのは凄いには違いないが予想できた。それよりも凄いのはノミネートされていない遠山が投手部門9位、トレードされた平塚が外野手部門9位という事実。平塚は5月末現在と所属チームが違うので出場資格がないのだが、特例で出してやりたいなあ。しかし、インターネット投票5万に対し葉書投票3千ってのも、時代ですなあ。

いままで何を教わってきたのだ?!(夕刊フジ)
 と言われたのは読売から中日にトレードされた吉原捕手。プロ9年目の選手が捕手としての基本的な技術をまるで習得していないことに中日のコーチは呆然。とりあえず、スローイング、キャッチングをつきっきりで教えているそうだ。まあ、何も教えてなかったんでしょうねえ。山倉さん。

横浜のローズ、引退表明(毎日新聞)
 現在、打率.367(1位)、打点51(1位)、本塁打15(4位)と文句無しの横浜の4番、ローズが、今季限りで引退する意思を表明した。「だからこそいい時期だ。家族とゆっくり楽しみたい」の台詞が泣かせるねえ。この成績だからこそ言えるんだよなあ。絶対負け惜しみに聞こえないもんなあ。ローズ、ローズ、横浜ろーず。
 もし清原が同じ引退表明をしたら……
「お姉ちゃんとゆっくり楽しみたい」ううむ、これはこれで負け惜しみに聞こえないぞ。

今日の阪神
 大阪ドームで広島との2位攻防戦。先発のメイはいきなり初回に2発で2失点、オイオイと思ったが、その後は立ち直り、7回までに12奪三振と好投。
 今日のキーマンは和田の代役で2番セカンドに入った田中。2回に野村のエラー(またかよ)で1点返した後、2アウト満塁。このときはピッチャーゴロ。しかし4回、ふたたび2アウト満塁の場面で田中は走者一掃の3ベースを放ち逆転。これで緊張が解けたかブロワーズ、佐々木のホームランも飛び出し8−3で久々に快勝。中日のドリンク剤が読売なら、阪神のバイアグラは広島ですな。


6月9日(水)


野村監督・今日のイヤミ(8日)
(新庄の月間MVP獲得に)「心から新庄におめでとうを言いたいが、チームが悪くて、個人におめでとうというのは、どう表現したらいいんでしょうか」(知りません)
(ジョンソンもMVP候補だった)「4月の終わりから5月の始めにかけて打っただけやないか。最近はさっぱりや。もともと理論的じゃない上に、さらに理論的じゃなくなってきた」(その言葉、理論的におかしい)
(ブロワーズとジョンソンに)「2人でチームを作って、隅っこでこちょこちょやっている。日本人選手となじまん。ホージーほどなじまんでもいいが、せめてオマリーやハウエルくらいにはね。ホージーなんてワシにゴマをすってきてかわいかった」(ゴマすりが好きですか?)
(選手とのつきあいについて)「ワシは選手におごるとか、そういうことは一切せん。全員におごるならいいが、どうしても依怙贔屓になる。派閥ができる。鶴岡のオッサンは特定の選手をよく家に呼んでいた。玄関に靴がずらっと並んで、奥から笑い声が聞こえる。それでもワシに上がれとは言わんかったよ、鶴岡監督は」(昔から嫌われていたんですねえ……)
(新井の疑惑のホームランに)「あれは入ってないやろ。審判は入って跳ね返ったと言い返すんや。どんな目をしとるんだ。ビデオを使え、大リーグみたいに」
(4番ブロワーズに)「ホンマ、攻守にわたって足を引っ張ってくれる。あれは宝くじを期待して使っているだけや」

ファンよ道頓堀に飛び込むな(サンケイスポーツ)
 首位に立った時の阪神ファンの暴走を心配して、「生命の危険を顧みず、危険な行為に走ることは差し控えてください」と訴える文書を阪神球団、高田社長の名で出した。分かってないねえ、球団社長はいちばんファンから嫌われているのに。

今日の阪神
 2試合連続完封の紀藤と吉田の投げ合い。毎回のようにランナーを出しながら辛うじてホーム突入を食い止める吉田。前田と江藤が欠けてて、本当に良かった。阪神も1回無死1・3塁、3回1死2・3塁、とチャンスを作りながら新庄、ブロワーズ、大豊のクリンナップがすべて凡退。なんだか昔に帰ったような気がする。ああ、あのころの新庄、桧山。そのころのハイアット、コールズ。パウエル、大豊はどのころだ?
 6回、先頭の新庄がようやく3塁打。これが今日のクリンナップ初ヒット。しかしブロ公は三振。大豊内野フライ。ええい、どいつもこいつも! しかし6番の今岡がタイムリーで初の得点。クリンナップの誰かが打ちさえしたら点が取れるのね。しくしく。これは情けなさの涙ね。
 7回、キムタクの犠牲フライで同点に追いつかれた阪神は、その裏1アウト満塁でブロワーズ。おいおいまたかよ、と思うファン心理の通りブロ公はセカンドゴロ。ところがセカンドのキムタクがこれをエラーして勝ち越し。しかし大豊は併殺打。なんともはや。
 9回にはリベラが上がるが、2アウト満塁、あわやサヨナラの場面を迎えるていたらく。もはやリベラの信用はゼロを通り越してマイナスに突入した。
 広島の拙攻に助けられて(前田と江藤がいたら10点は取られてたな)中日と並んで93年以来の首位に立った阪神だが、課題は多い。クリンナップ3人で11打数1安打1四球。悪すぎるリベラ。はああああ。


6月11日(金)


野村監督・今日のイヤミ(10日)
(坪井、佐々木に)「左打者は人の言うことを聞かん。坪井、佐々木、…くだらんことにこだわってな。左利きは右脳で生きてるそうやな。勘だけで生きてるんじゃないのか」
(両外人に)「ガルベスは打てんやろ。アウトコース真っ直ぐ3つ見逃して帰ってくるわ」

新庄4番へ
 「エース、ストッパー、4番は日本人」という持論の野村監督。エースは既に藪。ストッパーはリベラを散々苛めたあげく福原に代え、最後は4番ブロワーズ。幸い、いま外角球見逃し三振病のブロ公を代えたところでどこからも苦情の出ることもない。フロントからも。てなわけで新庄4番。「環境が人を作ることもある。広沢だって強引に4番に据えたら、最後はそれらしくなった」とは野村監督の弁だが、新庄は全然それらしくならなかった前科2犯ですからね。当局は、2シーズン4番で好成績を収めない限り、新庄と桧山はもう信用しません。ええ、しませんとも。

今日の阪神
 ノムさん、左打者を封じるために左投手は豊富に取りそろえたが、右を封じるための右の好投手は集めてなかった。それが今日の敗因。清原、二岡、元木、仁志の右打者をナメすぎましたな。左の田村を松井に続いて清原にも投げさせて2ランを喰らうなど、継投が甘くなったのも敗因。ま、4番新庄で優勝を狙う方がどうかしてるけどね。
 今の読売打線は好調。杉山や山崎程度では抑えられない。藪はいない。メイが好投するしか、抑える術はないだろう。3連敗で順位逆転、あるよ。
勝ち4つで首位に立ったと騒ぐ馬鹿
時により勝てぬは神の掟なり六甲竜王梅雨くれたまへ
時により居らぬは先発投手なり東海竜王今中くれたまへ
           虎玉


6月12日(土)


野村監督・今日のイヤミ(11日)
(新庄4番に)「阪神には何代目の4番というのはないの?あれは巨人だけか?」(それを数えると空しくなるからです。現役だけでも新庄、桧山、大豊、平塚、ブロ公……いま、第何百代だ?)
(ジョンソンの打撃練習を見て)「アメリカには足や腰の理論はないのかな。ジョンソンは椅子に座って打っているようだ。チェア打法やな」(安楽椅子打法ってか)
(打法について)「最近はお手本になる選手がいない。昔は落合やった。イチローは参考にならん。あれはイチローしかできん。でもあの打法じゃホームランは打てない。あれだけの素質で、もったいない」
(清原の死球について)「清原は手から打ちに行くから当たる。あれで怒る方がおかしい。打法がまちがっとるんやから」
(その清原に3本塁打を打たれて)「松井、高橋はミーティングでみっちりやったんやが、清原の攻め方はもう分かっとると思ってノーマークやった。毎日、同じことを念を押さんといかんのかね」

今日の阪神
 先発の川尻は1回仁志、清水、松井、高橋と連打を浴びながら1点に辛うじて抑える。2回以降もボコボコに打たれ、「昨日は左対策で右に打たれたが、今日は右対策で左に打たれる?」といらんことを思わせてしまったが、なんとか最小失点に抑え6回まで3失点。
 病み上がりの斉藤にこれまで抑えられた打線だが、7回に連打で同点に追いつく。継投比べになったら長嶋監督に負けるのはそうはいない。8回に村田の一発でふたたび勝ち越されたものの、その裏に新庄の同点本塁打。新庄、今日のあんたは四番や。
 で、怒りを抑えられないのが延長11回裏。先頭の新庄が3塁打。敬遠で無死満塁。ここで迎えたバッターは山田。え?何で山田が1軍にいるの?こんなの、何の期待もできないに決まってるぢゃない! むろん三振。そして代打大豊。捕邪飛。あほ。2アウト満塁でブロ公。ここで打てば、今までの狼藉は許す! しかし1邪飛。お前、帰れ。地獄へ。
 そして12回。先頭の坪井が内野安打、福原が送り、1死2塁。坪井が走って1死3塁になったところで今岡を敬遠、新庄も敬遠……ああまた満塁地獄か……え?あれ?何? 新庄、打ったよ?、……敬遠球を打ってサヨナラヒット。新庄、あんた、今日だけは世界の四番だ。認めるよ。負けだ。私の。


6月13日(日)


野村監督・今日のイヤミ(12日)
(今は何が売れるか分からない、という話から)「江本がプロ野球を何倍か楽しく見る、という本の推薦を頼んできたんや。こんなもん売れるか、と言ったら300万部。でも嘘ばっかりや。ワシが打者に女の話したとかな」(えっ、しなかったんですか? 自分でも書いていたと思うが……)
(ブロワーズに関して)「日本で成功する選手の第一条件は日本で1年でも長く野球をしたいと思うこと。第二は他人の話に耳を傾けること。しかしなあ…」
(無死満塁で三振の山田に)「しかし山田さんのことはよく分かりました。何にも見えなくなるんだね。どっちがピンチか分からない。しかしあんなにヘボとは思わなかった」
(最後にセカンドを守った新庄に)「投手だって終結宣言はしてないぞ。まだ続行中や」

新庄は敬遠球を打つ練習をしていた(日刊スポーツ)
 それより普通の球を打つ練習をしてくれよ、とは今年だけは言えない。

ノムさん純金像、実は五万円?(日刊スポーツ)
 100万円で売り出している野村監督の純金像は50グラム。グラム1000円程度に暴落した現在では実質価値は5万円程度。「これだけ盛り上がっているんですから、中途半端な価格にするわけにも行かないし」とは阪神百貨店の答弁だが、そんなら500グラムにすればいいんでないかい? 私も買おうかと思っていたんだがなあ…。

今日の阪神
 まあええか。今回は3連敗を覚悟していたから、ひとつ勝てて良かった。しかししぶとく首位だね。


6月17日(木)


野村監督・今日のイヤミ(16日)
(15日の桧山が本塁打を取ったプレーに)「あれは好プレー特集で1年持つやろ。(元阪急)山森の超ファインプレーが有名やけど、あれはスタンドにファンが全然おらんで練習風景みたいやからな」(失礼な話。でもあれをスタンドで見た人は希少価値では桧山の1万倍くらいだろうな)
(さらに)「あのあと桧山を高波に代えるとき、『桧山さま、大変僭越ではございますが高波を守りにつけますのでご了承下さい』と言ったわ」(うわぁ、すっげえイヤミ)
(1回持たなかった井川に)「井川と吉田はコントロールのつかない投げ方をしている。それを2月から言っているのに直さない。本人の人生にとって大切なことなのにな」

打ち損じは天才の証?(日刊スポーツ)
 先日の広島戦、あまりにも打てる球を打ち損じたケースが多いので野村監督とスコアラーで調べたそうな。ファールが阪神の39球対広島の17球。そのうち、「あんなの前に飛ばせよ」という打ち損じが阪神15球対広島5球だったそうな。こうなると、「難しい球は打てるが簡単な球を打ち損じ」の坪井君、今岡君あたりが槍玉に挙がりそう。

ついに7部門完全制覇サンヨーオールスターゲームファン投票中間発表
 ろくに試合にも出ていないブロワーズが江藤(広島)を抜いてしまったため、セリーグの1位はすべて阪神選手で占めてしまった。遠山もまだ10位で頑張っている。しかしなあ、投票するのはせめて試合に出ている選手に限ろうよ。ジョンソンとブロ公が出ちまったら、ローズやペタちゃんが出られないじゃないか。

今オフ、横浜のローズと佐々木を獲得?(夕刊フジ)
 もうどこの球団か、書かなくてもわかりますね。

各球団新外人ラッシュ
 読売のマルティネスに続けとばかりに、西武は台湾野球・声法太陽隊のポール外野手を金銭トレードで獲得。広島は3Aオタワの左腕投手デハートを獲得。阪神の新外人は、やっぱり杉山トレードのダミー? いっそ、メジャー契約を外れたマック鈴木を獲るってのは?

今日の阪神

ひとつ負ければ 首位から落ちる
ふたつ負ければ 広島に抜かれ
よっつ負ければ 貯金が消える
見える見える 墜ちる様
       (「哭きの竜」(能条純一)より)


6月18日(金)


野村監督・今日のイヤミ(17日)
(大豊の打撃に)「昨日の9回、惜しかったな。タイミングはドンピシャなのに前のめりでミスショットや。構えてるときに腕が動きすぎる。よう跳ねとるわ。エビの天ぷらや」(だからテンプラしか上がらない、と。おあとがよろしゅうございます)
(中日鳥越とダイエー河野のトレードに)「鳥越はワシも欲しくて、編成に『鳥越はどうなっとる?』と聞いたことがある。河野はヤクルトにいた選手や」(濱中はどうしたんですか?)
(藪の交代機に)「7回は代打かと思ったがエースやし、打撃もいいし、そのままいった。ショートライナーは不運やったな。8回は代えてやれば良かった。病み上がりだから120球をめどにするつもりだったんだが、マウンドに上げた後でもう110球放ってると聞いた。うっかりしてた」(若松監督のようなことを…)

ここ一番にベテランの奮起を
 3位転落であとのない阪神(いや、あと3つあるけどね)。星野、田中、平尾ら若手の力でここまで来たが、プレッシャーのかかる場面はベテランの力に頼るしかない。大豊、八木、和田に期待だ。怪我で登録抹消の和田は17日、緊急登録し、代打で起用。大豊は不振のジョンソンの代役と代打の切り札の2役。八木はサードでの起用も考えているという。だから、濱中はどうしたんですか?


6月19日(土)


野村監督・今日のイヤミ(18日)
(広島戦を振り返って)「勝てる試合を落とすと尾を引く。この前も、サヨナラの場面で平塚が併殺打のあと負けて、そのあと6連敗しただろ」(西武に移籍した選手にまでイヤミを言わなくても…)
(最近の心境を)「何でこんなに毎日つまんないんだろうと思ったら気がついた。欲がなくなったんだ。金銭欲も性欲も名誉欲も。美人を見てもきれいだな、と思うだけだ。食欲はまだあるかな…今日は久しぶりに、おっかあと天ぷらでも食うか」(沙知代夫人に諸欲を吸い取られたのか?)

読売・松井、「FAで阪神入団」発言(夕刊フジ)
 18日、松井選手が「俺は18年間の阪神ファン。将来FAで阪神移籍だってありうる」と唐突に発言。2002年のFA権獲得と共に阪神へ移籍する可能性をはじめて示唆した。夕刊フジの分析によると、「オベンチャラで阪神ファンの得票を増やし、オールスター投票で高橋を抜くことが目的」だが、当局は素直な感情からの発言だと解釈したい。すなわち、「コラ清原! テメエが4番だなんて笑わせるぜ馬鹿野郎! オフに阪神に逃げるなんてチキンなこと考えてんじゃねえぜ! どこまでも追っかけてやるからな! わかったらさっさと引退しやがれゴミ野郎!」という意味だと。

外人選手獲得は大詰めに
 杉山トレードの目くらましかと思われた外人獲得だったが、候補者の絞り込みまで済んでいるそうな。西海岸の3A所属の先発タイプの右投手、ということで、あとは交渉次第だとか。マック鈴木もメッツ入団が決まったし、大きな期待はかけられない、と思うが、でもしかし。
 噂によれば最有力の選手は3Aナッシュビルのトッド・ヴァン・ポペル(27)だとか。右投げ右打ち、身長198センチ、体重95キロ。高校時代は速球投手で鳴らし、1990年のドラフト1巡目でアスレチックスに入団。先発の軸として活躍し、アスレチックスの来世紀のエースとまで言われたが、どうも太りすぎたらしく、92年から痛めていた肩を悪化させタイガースに移籍、オフに手術。98年にはレンジャーズ、そしてパイレーツへと移籍。通算22勝37敗。去年の成績は11試合に先発し2勝4敗。94年の7勝10敗が最高成績。長身を利した投球が持ち味。ストレートとカーブしか球種がないという気になる情報もあります。どうにも、「かつての金の卵」だと思えるのは当局だけでしょうか。

今日の阪神
 ま、ええやないの。そんなこまいことは。(「アストロ球団」を読んで現実逃避中)


6月20日(日)


野村監督・今日のイヤミ(19日)
(今後のローテーションについて)「藪雨雨雨雨雨藪が理想やな」(まさに熱帯雨林ローテーション)
(対読売2連戦に)「3連戦でなくてよかった。3連敗の可能性があるから。強者としては3連戦が望みだろうけどね」(おお、意見が一致した。でも2連敗も何とか止めて)
(内野守備について)「ウチは技巧派投手が多いから、2塁に和田、3塁にブロワーズを入れると内野を抜かれる打球が増える。頭が痛い」

今日の阪神
馬鹿のお守りはもうごめんだ。 


6月25日(金)


野村監督・今日のイヤミ(24日以前)
(新外人ミラーについて)「150キロ出るのか、頼もしいね。昔ヤクルトで、145キロと言って来日したら138しか出なかった奴がいたけどな」
(ミラーが来たらはみ出しそうなリベラについて)「いい球投げてるんだけどな。先発できないのかな。惜しいね。弱いチームにはストッパーは要らないんだ。出番がないもの」
(和田について)「ランナーが出ると右打ちかエンドランか、あれこれ迷って消極的になった挙げ句併殺打。バントとかエンドランとか、はっきり策を授けた方がいいのかな」
(両外国人について)「ブロワーズもジョンソンも、早くに覚えられてしまったな。ブロワーズは目が悪いんじゃないかな。それで怖くて、ベース寄りに立てない。ジョンソンは打つときにロスがある。オマリーとか、いい打者は打った後軸足が出ない」
(ランナーを返せない打者について)「坪井は3割打っても価値がない。ワンアウト3塁で、相手も1点どうぞというシフトなんだから、せめて内野ゴロが打てないと。エンドランのサインを出しても、今岡なんて空振りしそうだし、和田はファウルばっかり。1死3塁でランナーを返せなかった打者は大幅減俸にせんとな」
(星野について)「いいもの持っている。打球なんか凄い。でも、何かに怯えている。腰を引いている。弱点意識が強すぎるのかな」
(阪神はいっぱいいっぱい、という長嶋発言に)「あの人がああいうこと言うのは珍しいね。よっぽど連勝が嬉しかったのかな。ざまあみろ、というのを別の言葉で言ってるだけだけどね」

新外国人いろいろ
 阪神の新外国人はカブス3Aのカート・ミラー投手(右、26歳)と決定した。大リーグ通算2勝7敗。一時期チームメイトだった野茂が「彼はやるよ」と言ったそうだが、彼はハンセンについても同じことを言っていたのでアテになるものではない。
 広島の新外国人デハート投手は既に来日、週末には出場の予定。西武のポール外野手はきょうスタメン登場、初打席初ホーマーを見せつけた。
 またダイエーはマシュー・ランデル投手(右、22歳)と契約、来日し、まずは2軍で出場の予定。ヤクルトはバチェラー投手(右、32歳)を獲得。中日はリリアーノ二塁手(右投両打、32歳)を獲得する予定。これでそろそろ、泥縄外人獲得ラッシュは打ち止めかな?


6月26日(土)


野村監督・今日のイヤミ(25日)
(球団職員から座布団をもらい)「ありがとう。神宮に来ると親切にしてくれる」(前に、神宮球場の悪口を言ってませんでしたっけ?)
(桧山、今岡について)「野球の本能というものがある。エンドランでフライが上がったら止まるとか。昨日の桧山はそれができてない。今岡みたいに、野手同士お見合いして球を落とすとか。ああいうのは評価以前に野球選手の資格がない」
(ブロワーズについて)「メジャーリーガーは駄目だな。マグワイアとかソーサが来れば文句無しだが、日本に来るのは希望のなくなった大リーガー崩れだからな」

衆樹氏のご冥福をお祈りします
 別所の方はどうせ読売ナインが黒リボンつけて悼んでるんだし(やっぱダイエーはつけてませんでしたね。後足で砂かけて出ていったからだな)、大毎、阪急、南海といずれも潰れたチームに所属し、多分どのチームも悼んでくれないだろう衆樹氏をここで悼むことにします。
 湘南高校から慶応大学というエリートコースを行き、1955春のリーグでは戦後初の三冠王に輝いた(でも本塁打1本で本塁打王になれたんだね)。このころ慶応ボーイといったら今の30倍はもてる存在で、しかも野球部の4番だから全国女学生の憧れの的であった。私の母も心ときめかせたクチだとか。
 こんなスター街道まっしぐらの衆樹だったが、蹉跌は1957年、毎日オリオンズに入団してしまったこと。当時の毎日は慶応ボーイの先輩別当監督のもと山内、葛城、榎本等の打者を擁し400フィート打線と謳われた。しかし投手陣が不安でどうしても優勝に届かない。嫌気がさした毎日は球団経営から抜けたがる。後を引き受けたのが大映社長の永田ラッパ氏。大毎と名を変えた2年後にチームの大改革を図る。60年、別当監督解任とともに衆樹も阪急にトレード。この年、西本新監督の元大毎が優勝するのだから衆樹も浮かばれない。
 しかし阪急で衆樹は唯一の目立つチャンスを掴む。1962年、戸倉監督に直訴して1番にしてもらい、開幕戦の4月7日、南海のスタンカが投げる初球を叩いて本塁打。プロ野球史上唯一の「開幕戦先頭打者初球本塁打」を達成した。これを野村監督は解説者時代、「衆樹はもっとも1番打者に向いていない1番打者」と評した。
 それから阪急の中軸として活躍するが、64年以降は出場回数も減り、67年、西本監督によって南海へトレード。どうも西本さんとは相性が悪かったようだ。もっと気の毒なことには、この67年、西本監督のもと阪急は初優勝。衆樹がトレードされると元球団が優勝するという巡り合わせで、哀れなことに11年間のプロ生活で衆樹は優勝を経験したことがない。
 南海でも思うような活躍ができず、この年引退。通算991試合出場、772安打、51本塁打。打率2割5分。オールスター1回出場(64年)。1999年6月25日、肝硬変で死去。享年65。


6月27日(日)


野村監督・今日のイヤミ(26日)
(2回、2死1、3塁からダブルスチール失敗に)「あんなところでダブルスチールのわけないやろ。あの場面は2塁は取り放題や。3塁ランナーは出ないように、あれほど言ったのに福本が走らせよって…ワシに恥をかかせた」
(同じく2回、飯田を敬遠して石井に3ランを打たれた場面に)「勝負せいって言ってるのに勝手に歩かせやがって。投手だろうが、川尻は左の方が苦手なんや。松井が歩かせろと指示したとか言い訳しよって……ワシが勝負と言っとるんや」(おお、コーチ陣と亀裂か?)
(TV局の取材に)「良識あるレベルの高い局はワシの味方や。NHKとかTBSとか。日テレなんて寄ってもこない。あとはテレ朝か。野村を潰せ、アンチ野村で凝りかたまっとるからな」(ついにTVに八つ当たり)

阪神の2000年構想(夕刊フジ、日刊スポーツ)
 野村監督が明らかにした翌年の投手陣構想では、先発は福原、藤川、新外人、新外人、ドラフト1位。リリーフを藪と川尻のダブルストッパーにするのだと、夕刊フジでは書いている。しかし先発のコレ、ファンの翌年スタメン恒例の「4番新外人」以下だな。
 日刊スポーツでは少し真面目に、福原と藪を交代させ、福原が先発の軸、藪が抑えの切り札となっていた。川尻は自分なりの試合を組み立てるタイプなので抑えには不向きだとか。

ブロワーズ奮起はオールスターから(夕刊フジ)
 昨日も4番で本塁打を放つなど、最近ぼちぼち打ち出したブロワーズだが、その理由はオールスターらしい。現在元木と僅差で三塁手の一位を争っている。メジャーリーグではオールスターのステイタスは非常に高い。それだけに、「こんな成績で出場するのはみっともない」と奮起したとか。そんな理由でやってくれるなら、なんぼでも出したりまっせ。日本のオールスターはその程度だから。


6月28日(月)


野村監督・今日のイヤミ(27日)
(試合前、雨の中で)「もう中止やろ。帰ろ。最近は雨を利用するチームが少なくなったな。昔甲子園で、雨はあがったのに中止になって、『逃げたな』と思ったが」(アレですな、有名な「グラウンドコンディション及びチームコンディション不良のため中止」という)
(坪井に)「きのう川尻が初球打って投ゴロ。次の坪井は初球打ちにくいやろ、バントの構えだから見送るかなと思ったら、くそボールをバントしてアウト。バントすると決めたらどんな球でもするらしい。こういうのは他人のものを取っちゃいけませんと同じ、常識以前の問題や。血圧上がるで」
(継投策に)「福原は早すぎると思ったが、伊藤が…。伊藤さんは人生を教えてくれるわ。何もかもうまくはいかん、と」

ミラー投手来日(毎日新聞)
 もっとも就労ビザがまだ下りていないので、今回の来日は日本見物が目的だとか。おいおい。7月中旬にビザが下りてから再来日の予定。

中谷、左目網膜の異常で選手生命の危機(日刊スポーツ)
 なんでも動体視力がかなり落ちてしまっているんだそうだ。しかし大丈夫。かつて阪神には、全盲でもキャッチャーを勤めた経験のある岩風捕手が在籍していたし(「男ドアホウ甲子園」参照)、田淵捕手は何回キャッチャーフライを落球して「ドメ*ラ!」と野次を浴びたことか。

横浜の進藤がFAで阪神入り?(日刊スポーツ)
 今オフにFAを行使すると宣言したそうだが、また阪神入りで来年のサード確定!と浮かれているウチに読売が3億でかっさらって行くんじゃないのか?元木の1.5倍守備範囲が広く、川相以外誰もできなかった2番がこなせる選手とあらば、ミスターが欲しがらないわけはない。いや、もう原監督かな?


6月29日(火)


新外人のミラーはブロス級?(日刊スポーツ)
 「196センチの長身から投げ下ろす145キロの速球の威力はブロス級」って、なにもノムさんと喧嘩した外人の名前を出していきなり厭がられることはないのに……。

野村監督・今日のイヤミ(28日)
(今岡の守備に)「普通ならベースカバーどうするなんて前から考えておくんやが、今岡なんかボール飛んでから次のプレー考えるんやろな。面白い選手や。打球が前に飛んだら怖いわ」
(坪井の打撃に)「ノースリーで待てのサイン出して、ワンスリーになったらもうサイン見ない。打ちたい気持ちで一杯や。相手はストライク通らんで苦しんでるのにな。ワシの手におえんよ」
(ミラーがブロスに似ているという話になって)「ブロス、ブロスって誰?……ああ、おったな。あれも変な選手で、キャッチボールができなかったんや。信じられんやろ」(あああ、今でもブロスはお嫌いです)


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