ハンターの証明

 ドクター・ミンチの「ウホッ、いい死体……!」ってセリフ、絶対に狙ってるよな。

 敵とのレベル差によって壊滅的ダメージか無傷かどっちかしかない、と前回書きましたが、「それはリアリズムだからいいのだ」という意見をみつけました。戦車戦というのはほぼメカの性能だけで決まるものである。また戦車が受けるダメージというものは、砲弾を跳ね返してダメージゼロか、もしくは装甲を貫通して中の人全員ミンチかのどちらかしかありえない。オーストラリアでヘコんだ車をみかけないのと同じ理由で、中破というものがありえないのである。事故ったら必ず壊滅。
 それはそれで説得力のある意見ですが、リアルっつーたらドス一本で戦車をぶっこわすジジイとかどうするんだ。

 さて母上さまのバニー姿を観賞するためにジャンクヤードに戻ってきたのですが、なにか様子が変です。酒場でレイチェルの父親、ジャックおじさんが誰かにからまれています。あれって、アリスワンの街にいた、「デリンジャーの首だけはオレが刈る!」とか凄んでいたハンターではなかったでしたっけ。
 ジャックおじさんはその昔、としぞうの父親キョウジと組んでハンター稼業をしていました。腰のデリンジャー拳銃で無法者やモンスターを倒してまわり、「ジャック・ザ・デリンジャー」と呼ばれていましたが、何かのはずみで無実の人を殺めてしまったらしいのです。そして首に賞金が掛けられ、殺された人の縁者であるこのハンター、「首吊りのビーン」につけねらわれているのです。どうでもいいけど、どっちが悪人かわからない名前だな。
 ハンターの掟と賞金の魅力の前には、幼なじみの懇願もこれまでの恩義もない。ためらわずに「ジャックを倒す」という選択肢を選んだのですが、えらく強いわジャック。拳銃の一撃でみんな即死。あっけなく全滅してしまいました。

 どうやらジャックは娘とともにモルグタウンに逃げたらしいと、父親からタレコミメールが来ました。こんどこそ倒してやるぜ、首を洗って待ってなジャック、と勇んで地下水路に入ったのですが、ビーンに先回りされてしまいました。ビーンはレイチェルを人質にしてジャックに迫る。そんなことで賞金首を横取りされてなるものか、人質なんか死んでもいいぜ、と、としぞう一味は強行突入。ビーンをぶっ倒します。ビーン弱いよ。あんた、これでジャックに勝つつもりだったのか? おまけに経験値1だし所持金0だし、とんだ赤字ファイトだ。
 さて次はジャックを、と思ったのですが、ジャックとレイチェルはお礼を言ってさっさと帰ってしまいました。え、もう終わりなの? 賞金は?
 ジャンクヤードに戻ってみると、ジャックはのうのうと営業再開していました。いいのかよ賞金首がそんなことして。
 レイチェルに会いにいくと、ミカ、シャーリィと女だらけのパーティをじろじろ見回したあげく、
「へえ、としぞう、モテるためにハンターになったんだ。ああ、そうですか。それじゃモテモテハンターさんは、モテモテ人生を歩んで、モテモテ王国でも目指せばいいわ!」
 などと嫌味を言うのみ。それが命の恩人に言うセリフとは思えないんじゃよ〜。せっかくバニースーツ贈ったのに着てもくれないし。

 くやしいから妹のエミリに恋しているらしいスタンとかいうガキに「妹に恋人? オレという恋人がいるに決まってるじゃないか。こないだも妹にバニー服着せてやったぜがはははh」とイヂワルしてやったら、泣きながら帰っていきました。ざまあみろ。
 それが悪かったのか、ジャックおじさんの酒場はそのあと、一騎打ちを挑んでくるレオンやら、戦車戦を挑んでくるローズ一味やら、ぶっそうな人間の巣窟になってしまい、うかつに入れなくなってしまいました。それにしても執事のセバスチャン、素手で戦車を大破させるわ、燕尾服しか着てないくせに177ミリ砲をくらってもぜんぜんダメージがないわ、いったいどこまで強いんだ。

 きょうの称号。としぞう:リッチマン→ベテランハンター。ミカ:メカは友達→戦車職人。シャーリィ:バズーカギャル→ミサイルレディ。ベルナール:謎の犬。


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