2004年9月8日:秋葉原メイド巡礼

 メイドメイドメイド。
 きょうは未鏡さんと秋葉原メイド巡礼に行きました。

 まず駅前にあるラム。秋葉原の南側出口(立ち食い蕎麦のある側)から中央通りに出て、万世のほうにちょっと行ったところ。いかがわしいDVDビデオ写真集などを販売するビルの、店の奧のエレベータから上がったところにある、スーパーの軽食コーナーのようなおもむきの店。
 入店すると「お帰りなさいませ御主人様」、帰るときに「行ってらっしゃいませ御主人様」と挨拶する店です。きょうはチャイナデーということでみんなチャイナドレスを着ていました。チャイナの下に黒いスパッツを着込んでいて、それはそれで春麗みたいでいいのですが、未鏡さんによればひとりだけ生足の娘がいたそうです。見そびれたチクショウ。ただチャイナとしての評価は、ううむ茶川さんの妹、じゃなかった娘さんのほうが高いかな。

 次は、神田明神通り(ラオックスザコン館に面した通り)を西に向かい、昌平橋通りとの交差点を右折してすぐにあるミアカフェ。ここはメイド服です。
 ここの娘がいちばん素っぽくてよかった。スキップしながら注文を取りに来たり、料理ができるのを待ちながらタップを踏んだり、鍋の蓋があまりに熱いので取り落としたり、なんというかかわいいメイドさんです。メイド喫茶の料理はどこもレトルトという印象がありますが、この店ではドジなメイドさんが店長らしき人に叱られながら包丁でキャベツを刻んだりしていました。雰囲気は最高。レシートにこの店のサイトのパスワードがあったそうですが未鏡さんはなくしてしまいました。

 そして昌平橋通りを北上して蔵前橋通りの手前にあるメイリッシュカフェ。5時まではメイド、5時以降はコスプレになるそうです。眼鏡っ娘の見習いメイドさんがおぼつかない手つきでコーヒーを運んでくれるという、ある意味これ以上ないサービス。しかし確かに、どこの店にも最低ひとり眼鏡っ娘がいますな。こういう店にはワイドスクリーンがあることが多いのですが、なぜかこの店ではドリフの大爆笑を上映していました。来週から新学期イベントだそうな。Cos-Chaより2週遅れなのはパイを分けあうため? それとも、同じ食器で同じメニューだったりして。

 さらに蔵前橋通りを末広町方面に歩き、がんこラーメンの先を右手に折れたところにあるCos-Cha。先週のスクール水着の店です。
 きょうはお月見デーということで、バニーガールの大柄発育娘と、兎耳のちび娘でした。でかちびコンビは漫才の基本だよね。それぞれ身体に合った衣装というのもいい。ちび娘にむりやりバニー扮装をさせるのも見てみたいが。
 スクール水着のお尻がもこもこと動くのもいいが、網タイツに包まれてぼんぼりのついたお尻がもこもこ動くのもええのお。FF10−2のユウナを思い出してしまったよ。

 そして夜になり居酒屋の部へ。Cos-Chaと同じビルの上にある、先週は満員で入れなかったLittleBSD。ここはセーラーデーということで水兵さんかと思いきや、水兵さんはレジの男の子だけ。あとはみんなセーラー服やらセーラームーンやら。店内の黒板によると、みんなセーラーサターンとか男版ときめもとかいちご100%とか、由来があるそうです。ここの娘はハジけ具合がいい。むこうから話しかけてくれるしね。陽気にやりたいならここがおすすめです。
 ふだんはひとりだけ罰ゲームで小悪魔のかっこうをするとか。
「それって、レジの青年も当たることあるの?」
「はい!」
「男の小悪魔か……」
「その日は、お客さんが罰ゲームです!」
 ハジけてますね。
 いちばん陽気な娘だったと思うのだが、注文するたびに、
「海軍セットで大丈夫ですか? 小悪魔カクテルで大丈夫ですか? 小悪魔サラダで大丈夫ですか? 復唱します、海軍セットおひとつ、小悪魔カクテルおひとつ、小悪魔サラダおひとつ、以上で大丈夫ですか?」
 と、なにかと「大丈夫ですか?」を繰り返すので、だんだんと大丈夫じゃない気分になってくるのもまたええことよ。
 ところで海軍セット(水兵ピザ&ぐりぐりライミー)を注文するとスピードくじを引かせてくれるのですが、私はハズレでした。ところが他の人はみんなアタリではないですか。これはCIAの陰謀ですかシクシクシク。
 くやしいのでハズレくじを晒してみる。著作権よ許せ。
アタリなら店員メッセージ入りラミカ進呈←とても貴重品

 さらに放浪し、秋葉原駅から線路の反対側にあるひよこ家に。昭和通りと蔵前通りの交差点から、昭和通りを秋葉原方面に戻ってひとつ先の路地を左折するのですが、店の看板が手前の店の看板に隠れて、ちょっとわかりにくい。
 ここは店員がメイドさんであるという以外は普通の居酒屋でした。ただ店内に変なポスターやフィギュアが飾ってあることと、オリジナルボトルのワインや焼酎があることと、「シャア専用サワー」などというメニューがあることくらいが違うかな。
 なぜかワインのコーナーには、「オリジナルボトルワイン1200円(くらいだった)」の次に「ドン・ペリニオン15000円」があります。誰が頼むのだろうか。ドンペリもオリジナルラベルだったら嬉しいのだが。
 メイドさんはふたりでしたが、質はここが最上かも。かわいいし丁寧だし。私は美少女を呑んでしまったのでシャア専用は次回へ。あと、ワインを注文してラベルを剥がして宇都宮先生に贈らねばならない。

 で、まとめ。
 喫茶の部では、ラムは店のポリシーがいい。ミアカフェは店の雰囲気、つーかメイドさんのドジっ娘っぷりがいい。メイリッシュは店内が広くて清潔で落ち着ける。Cos-Chaはなんといってもメイドさんのキャラの立ちっぷりがいい。やっぱでかちびだよね。
 酒の部はどちらも甲乙つけがたい。おとなしく呑むならひよこ家、ハジけたいならLittleBSDというところか。あと、BSDのほうが変な酒や料理があるので、とりあえず笑いが取れます。闇串はぜひ頼まねば。
 まだあと、キュアカフェとウィッシュドールとJAMとぴなふぉあが残っているぞ。魂の巡礼はまだ続く。

 ところで今日は平日のせいもありますが、喫茶店はどこも比較的すいていました。しかし居酒屋はどちらも満員の盛況。やはり2店しかない居酒屋はまだ希少価値があり、喫茶店はそろそろ過当競争になりつつあるのかもしれません。ここはアレです。ありきたりのメイドやコスプレでは競争に勝てないかもしれない、新機軸でいかねば。ということでいくつか考えてみました。
・侍カフェ
 ウェイトレスは新選組の制服。メニューではなく「目録」と書いてある。客も含めて「率爾ながら、珈琲を所望いたしたい」「いささかお待ちくだされ」というような言葉遣いでなければならない。
・LittleMSX
 BSD、MSNに次ぐ第三弾を提案。レトロをイメージしたコスプレ喫茶。ウェイトレスはセーラー服ともんぺと防空頭巾。メニューには乾燥バナナ、すいとん、サッカリン汁粉などしかない。
・アイドル喫茶
 ウェイトレスは各人、昔の写真集などを参考にして有名アイドルそっくりのコスプレをする。松田聖子、中森明菜、小泉今日子、宍戸留美、水野あおい、辻希美など。岡田有希子のコスプレの娘はなぜかすぐやめる。なんだか、かんべむさしの「俺はロンメルだ」みたいな気もするが。
・バレーボール喫茶
 オリンピックギリシアチームのコスチュームに身を包んだウェイトレスと勝負して勝たないと注文できない。隣では福原愛のコスプレの娘が「にゃあ!」と叫びながら客と卓球している。その隣は畳が敷いてあるがなぜか客がまったく来ない。
・民族パブ
 日変わりの民族衣装に身を包んだウェイトレスが登場する。チャイナDay、チョゴリDay、アオザイDay、アラビアンNight、チロルの夕べ、私のラバさん酋長の娘、などなど。
・喫歴史店
 日替わりでさまざまな時代の衣服に身を包んだウェイトレスが登場する。奈良時代の唐風衣装、平安時代の十二単衣、鎌倉時代の白拍子姿、戦国時代の少女武者、江戸時代の花魁道中、昭和初年のモガ姿から、未来のダーティペアやパルプヒロインまで。むろん原始時代は腰布ひとつである。

 秋葉原はおそらく、メイド濃度のもっとも濃い街である。たぶんイギリスよりもメイド人口が多い。
 その需要を満たすためか、メイド服の店も増えた。秋葉原駅から出て高架下正面の中央通りに面した一等地にアダルトグッズの店ができたが、アダルトとはただの口実で、実はメイド服やセーラー服やブルマの販売が中心なのである。きっと。だって四階のコスチュームコーナーではそんなのばっかり並べて、猿轡とか鞭とか革紐なんかはじっこにあるんだもん。業者卸窓口がわざわざ設けてあるが、あれはきっとメイド喫茶の店主が訪れるに違いない。
 中央通りをちょっと北に行くとどんきほーてがあるが、こちらもコスプレ用品の品揃えでは負けていない。やや大衆向きというか、布地や縫製が雑なかわりに値段が安い。
 どちらの店も、メイド服と一緒にすけパンやひもパンやラメパンを売っているので、店を訪れて、「あああの店のあの娘もメイド服の下にはこんな下着を着ていたりするに違いない」と妄想するには適しています。
 どんきほーてではピカチュウやらトラやら牛やらの着ぐるみ、とはいっても、バラエティや子供番組に出るようなちゃんとしたのではなく、子供用フード付きパジャマみたいなのが大量に売っていまして、こんなん誰が着るのかな、と思いましたが、渋谷では女子高生とか着ているらしいですな。私はさいわい、まだ見たことがありませんが。
 どんきほーての上にもメイド喫茶があるのですが、こちらは昔よくあった、ニチイとかダイエーとかの6階のゲームコーナーの横にある喫茶カウンターみたいなところでした。ピンクのメイド服の女性が数人たむろしていました。客がいないので暇そうでした。まあ平日夜だし。

 ところで先日から気にしていた、カウンター席のむこうにメイドさんが立っているジュエリーカフェ、噂によるとおそろしいところだそうです。メイド服に油断している隙に数万円の宝飾品を買わされてしまうとか。ああ入れなくてよかった。


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