3.脳天気な冒険

 さて、われらカモメ団の乗り組むザリガニ号、いよいよ出発。ガガゼト山にスフィア反応あり、との知らせを受けて直行。
 ザナルカンド遺跡を隔てる天然の壁だった霊峰ガガゼト。しかし霊峰を守るロンゾ族もほぼ壊滅した。そのうえ、ユウナの操った強力な召喚獣のご乱行により、かつてガガゼトを人目から覆い隠していた厚い雲も吹き飛んでしまった。いまでは観光客が気楽に訪れる地となり、散らかすゴミを拾う者もなく荒れ果てている。ただし生ゴミはない。飢えたロンゾ族がすぐさま拾い食いするからだ。
 わずかに生き残ったロンゾ族はシェルパに身を落とし、登山客の荷物持ちをしてわずかな駄賃をもらっているという。

 普通ならロンゾ族を雇い、麓から山頂を目指すのがガガゼト登山の基本。しかしザリガニ号はいきなり山頂に降り立ち、そこから浮き岩を渡って遺跡に降下するというコースを選択。このとき、仕事にあぶれたロンゾ族は落胆と呪詛の声をあげたという。
 よせばいいのに浮き岩の頂上からはるか下の遺跡を見おろし、目がくらくらして足を踏み外し、落下しかかってリュックとパインに助けられるユウナ。煙となんとかは高いところが好き、というが、例外もあるようだ。
 リュックとパインの腕にすがってぶらさがるユウナを、なぜだか下からのアオリで見せるスクリーンショット。ユウナ、パンツ丸見えです。前作でエッチな花嫁衣装に身を包み、エボンの摩天楼からまっさかさまに墜落した時でさえ見せなかったパンツを、今回は見せまくり。
 ようやく助けられて、「ふぅっ。ちょっと危なかったね」とのたまうユウナ。さすがのリュックとパインも、このときは「ちょっとぉ?!」と両脇からツッコんでます。レッツゴー三匹かおのれら。
 しかしユウナ、羞恥心も理性も失っちまって、いったいどうしたんだよ。
 ひょっとすると、「召喚獣にジャンクションすると脳の一部の記憶が失われる」という、FF8の設定が今回の裏設定にあるのかもしれません。前作で召喚獣を呼びすぎたせいで、ユウナの羞恥心も判断力も責任感も親を思う心も悲しみの感情も失われてしまった、と。そういうことなら、前作でマスターしたはずのアルベド語をすっかり忘れてしまっているのも納得できます。

 遺跡ではまたもドロンジョ様のお出迎え。とりあえず蹴散らしてやる(とはいってもポーションを使うタイミングがわからず、二回ほどユウナを死なせましたが)と、「ふん、アタシの方が先にお宝を頂くよ!」と捨て台詞を吐いて逃亡。
 そこから、いかにもミニゲームですよと言わんばかりの進行です。ドロンジョ様よりも先に頂上を極めろというタイムバトル。Xボタンを押して、とっとこ登ったり飛び越えたりして進みます。
 山頂付近で墜落しかけているドロンジョ様ご一行を無情にも見捨て、遺跡中央へ。お約束通り待ち伏せているカニの化け物をぶっ倒し、スフィアを入手。
 ドロンジョ様は、「ふん、そのスフィアはきっとスカだね!」とお約束の捨て台詞を吐いて逃亡。どうやってあそこから助かったのだろう。

 ゲットしたスフィアをザリガニ号で再生してみたのですが、どうやら過去のザナルカンドらしい街並みと、どうやらティーダの出場するブリッツボールの試合のチケットを入手して喜ぶ会話だけ。パインも「……スカ」と、ドロンジョ様のご意見に賛成したようです。
 「でも、ドレスフィアにはなるし」との天才少年のお言葉で、スフィアは黒魔法スフィアになります。
 どうやらこのゲーム、各地に点在するスフィアを発見し、そのスフィアをドレスフィアに改造して、いろんな職業に変身できるようになっていくようです。ううむ、ミンキーモモというかキューティハニーみたいだ。きっとそのうち、ハリケーンユウナとかスクープユウナとかエスコートユウナとかナースユウナとか婦警さんユウナとか横綱ユウナとかボブサップユウナとか登場するのでしょう。そのうち化け物どもが「おまかせください、シスタールブラン様」などと言い出さねばいいのですが。


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