4.王女なら何をやっても許されるのか

 戦艦リヴァイアサン艦内を徘徊し、兵士をなぎ倒しては経験値を貯めるご一行。ジャッジとかいうちょっと強い兵士を倒し、牢獄へ潜入。独房でのほほんとしているモーグリから武器弾薬を仕入れ、隣の独房でセーブしてから、ゆっくりと王女を救出。しかし王女アーシェは、裏切者バッシュが同行することにおむずかりのご様子。
「ムズムズうんなにょ! 薬缶がラインだ」(グズグズすんなよ、時間がないんだ、と言いたかったらしい)
「パンニョロがバッテラ!」(パンネロが待ってる! と言いたかったらしい)
 というヴァンの一喝に、しぶしぶ従う王女であった。

 一分間のうちに、三ヶ所のコントロール端末にシステム制御キーを挿入して、警報を解除しないと戦艦から脱出できないと思いこみ、無駄に時間を潰すこと小一時間。不可能であることにようやく気づき、警報を無視して出発地点に戻ろうとすると、パンネロとラーサーがお出迎え。
 ラーサーが人造破魔石を返却し、ウォースラとパンネロが交代。その直後、ジャッジと戦闘になるが苦戦。だってパンネロ弱いんだもん。装備がろくなもんじゃないし、技もぜんぜん覚えてないし、せっかく呉れたもんだからと人造破魔石を装備してたら、魔法すら使えなくなっているし。やっぱこの人造破魔石、ラーサーの計略だったのかしら。やるなラーサー。ガキだと思ってたらしてやられたぜ。ヴェインより上手だぜ。
 かろうじてジャッジを倒し、飛空挺アトモスに乗って脱出。ヴァンが「追えば帆足でも二位?」(俺が飛ばしてもいい? と言いたかったらしい)とか脳天気なことを言っていますが、当然の如く全員無視。言ってることがわからなかったって説もある。

 ビュエルバに戻り公爵と会見。いま反乱を起こしても帝国に潰されるだけだし、王家の証がないと即位もできない。「はっきり言って、今のあなたは何もできない」と指摘されてしょげる王女。しょげるだけなら可愛げもあるんだけど、その晩バルフレアの飛空挺を盗んでひとりで証を盗みに行こうとするもんなあ。暴走王女の盗賊王女。
「餡だよ俺」(なんだよそれ、と言いたかったらしい)
「来来マッシュ畝を刈ってにょ、おーにょろ布施に餡だよオワイ」(だいたいバッシュの船を勝手に、王女のくせになんだよお前、と、言いたかったらしい)
 と、ヴァンに叱られてふてくされるアーシェ。しかし「お前はやめて!」って言い返したり、この連中のヴァン言語解読能力は凄いな。字幕も見ていないのに。
 やがて登場したバルフレアに、「あなた空賊でしょ! 空賊なら、私を誘拐して! 今すぐ!」と直訴するアーシェ。こんな王女いたな、どっかに。
 やがてバッシュとフランも登場し、どーゆーわけか全員で気が合って王家の墓泥棒に出かけることに決定。

 王家の墓のある砂漠地域は、徒歩で踏破しなければならぬ。
 ヴァンの説明によると、「幕田ってのは打席で働かないポチのこと」(ヤクトってのは魔石が働かない土地のこと、と言いたかったらしい)であるらしい。
 えんえんと砂漠をうろつき、スターウォーズに出てきたような種族を倒したり、亀を倒して恩返ししたり、花の種で鳥を倒したりして、ようやく王墓に到達。
 壁の化け物に追っかけられたり、珍しい亡霊を倒して武器を拾ったり、召喚獣を倒してゲットしたりしながら、ようやく暁の断片なるシロモノを入手。
 しかし墓から出たとたん、飛空挺の群れに襲われ、またも帝国軍の捕虜になる。よくとっつかまる連中だこと。
 今度裏切ったのはウォースラらしい。よく裏切る王国軍だこと。王家にカリスマがないんじゃねえの?

 帝国軍によると暁の断片は破魔石らしい。そいつは地球がなんとかなるほどのエネルギーを秘めているとか。
 そいつとの交換に、一行の身の安全と、帝国の庇護のもとでのダルマスカ王国再興、アーシェ即位という条件を提示され、やむなく暁の断片を帝国将軍に渡すアーシェ。
 ところが将軍が、勝手に破魔石を飛空挺のエンジンにつっこんだもんだからさあ大変。破魔石がエネルギーを吸収してシステムダウンするわ、飛空挺が墜落するわ、フランの爪と髪が伸びるわ、戦艦リヴァイアサンが崩壊するわさあ大変。混乱にまぎれてご一行は破魔石を握って逃亡。あの、物を売ってくれた呑気なモーグリも死んじゃったんだろうなあ。
 艦隊の壊滅で混乱する帝国。元老院はヴェイン失脚、扱いやすい若造のラーサー擁立をたくらむ。アーシェはこの混乱に乗じて、破魔石のパワーで帝国崩壊をたくらむ。しかしヴァンの
「鵜飼いかた、揚がるのかよ」(使い方、わかるのかよと言いたかったらしい)
 というもっともな指摘で、一行はガリフ族の智恵を借りるべく、はるばると雨期の草原から南下することに。


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