3.いつか君に出逢える日まで

ボッシュ「いったい何なんだよ!」
リュウ「いきなり怒るなよ! お客さん意味がわからないだろが!」
ボッシュ「俺たち、いつになったら最初のダンジョンをクリアできるんだよ! もう三日目だぞ!」
リュウ「オレに聞くなよ。だいたい、ローディにもできる簡単な任務だって言ったのはあんただぞ」
ボッシュ「こんな簡単な任務にてこずったなんていったら、俺の経歴に傷がつくんだよ! 手柄どころじゃないよ! なんとかしろよ!」
リュウ「あんたこそなんとかしろよ! エリートだったらエリートらしく、ちょいちょいとモンスターを倒せばいいだろ!」
ボッシュ「ああ、このゲーム、難しすぎるんだよぉぉぉぉ……」
リュウ「おいおい、今度は泣き出したよ。ホームレス殺人で警察に連行された不良中学生みたいだな。みっともない」
ボッシュ「もっと簡単にしてくれよぅ……。これは家庭用ゲームなんだろぅ……やりこみオタクどもが集まるゲーセンのゲームでも、鬼畜どもが集うオンラインのゲームでもないんだぜ……健全な家庭用ゲーム」
リュウ「たしかに、馬鹿でも粘っていればなんとかなるように、なんか救済措置が欲しかったよな」
ボッシュ「もう俺たちには何もない……金もなけりゃ薬もない、経験値なけりゃレベルアップもない……」
リュウ「ちょっと作戦を考え直してみるか。もうちょっとうまにくとかダイナマイトを効果的に使うとか」
ボッシュ「俺たちには、そのうまにくを買う金がないんだよ……」
リュウ「……最初からやり直すか……」
ボッシュ「……やり直したところで……」
リュウ「……同じ結果かもな……」


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