修羅の末裔
MAHIRO MEMORIES



愛知県蒲郡市。
長さ387メートルの橋で陸地と結ばれている蒲郡のシンボル「竹島」。
周囲620メートル、総面積19,000平方メートルの小島ながら、これまでの調査で65科238種の高等植物の自生が確認されており、暖帯林特有の照葉広葉樹におおわれている様相は、対岸のクロマツ林とは景観を全く異にしています。
このような例は東海地方では他になく、島全体が国の天然記念物に指定されています。
島の中央部には、日本七弁財天のひとつであり、開運・安産・縁結びの神としても知られる「八百富神社」があります。
島の周囲には30分程で廻れる遊歩道があり、海と島の両方の景色が楽しめます。
4月上旬から6月下旬には竹島海岸で潮干狩も楽しめます。


蒲郡観光ガイドより抜粋








竹島。

蒲郡の観光スポットにもなっているこの島。







して、その実体は、










当たり一面のフナムシ。


フナムシ





島を一周する遊歩道はまさに、
フナムシの道。






一歩歩けば必ず数匹踏み潰すという状況で、




その踏んだ感触とニオイは、
小学生だった私の心をボロボロにするのに充分でした。


竹島にて。






この表情を見れば、その場の壮絶さがわかると思います。




そして、その後。

竹島から帰還したマヒロ。

竹島を望む公園にて。

ぐったり疲労困憊のマヒロ。




人生の厳しさを知ってしまったマヒロ。




楽しいはずの家族旅行で
なぜこのような目にあわなければならないのか。

ちなみに手に持っているのはオニギリです。







その海岸にはこんな施設があります。
当時は別の名称でしたが名前をかえたようです。

蒲郡ファンタジー館。



っていうか、この入り口。
ファンタジーという言葉の使い方を完全に見失ってます。





そして、内部。

世界110カ国から集めた約5000万個の貝で、神秘的な世界を表現した展示施設です。サンゴ礁やドラゴン、500万個の貝を使った竜宮城など、見事な貝細工が楽しめます。古代化石や奇石を見ることもできます。
また、三河木綿・ジャガー織実演コーナーや三河えびせんべいの館、レストランが隣接されています。

・入場料=大人700円 小学生400円
・営業時間=AM9:00-PM4:00
・休業日=無休

蒲郡観光ガイドより抜粋

約5000万個の貝。

これだけの貝が一ヶ所に集まると、
そのニオイも独特のモノとなります。




実は私。
館に入って数秒で入り口から飛び出し、
外の側溝にゲロを吐きました。


係員も手馴れた感じでそれをジョウロで流しています。

どうやら良くある事のようです。





さらに、

貝で出来た人形とともに、待ち構えるトンネル。

壁と言う壁に貝がびっしり。



現実世界に、
悪夢に魘された時のような状態を再現されたわけです。






ここを乗り越えなければ次に進めません。





これは、あれですか?
修験者の火渡りみたいなものですか?
悟りをひらく為の荒行ですか?
このトンネルを抜けなければ大人になれないとか、
そういうことでしょうか。

そんな事なら、大人になんかならなくてもいいです。

悟りもひらけなくて良いです。





もう、この辺になると、口にタオルを当てながら、
親子寄りそって手を取り合いながら歩いています。





こんな所で家族の絆を再確認するとは思わなかった。






そして。







トンネルを抜けた、その先にあったのは、
極彩色のファンタジー。

竜宮城。


辺り一面の貝。
なにせ、この竜宮城だけで500万個の貝を使っているんですから、
その衝撃たるや、
竹島のフナムシなんか屁でもありません。





こんな竜宮城だったら、
金輪際、亀を助けたりしません。



玉手箱もいりません。




だから帰して下さい。








真ん中でじっと耐える浦島太郎。



まさか亀を助けただけなのに
こんな仕打ちを受けるとは思わなかったであろう。

乙姫様以下、もてなしている方は、好意でやっているので、

彼は途中で帰る訳にもいかなかったのでしょう。






この状況をみて、

一つ、気付きました。





竜宮城から生還した浦島太郎が、
老人のような風貌になっていたのは、
玉手箱のせいではないと思う。









最後に。



ここで買ったキーホルダー。







裏にMEMOREYって書いてある。



凄い記憶を貰っちゃったよ。








でも、本当に、話の種には持って来いの場所ですから、
行楽の際にはぜひ蒲郡に行って見てください。
アサリなどは本当においしいところです。

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