カシオペア(Cassiopeia)兄弟の話
 
     
 
 
 
左がBE-500 L'agenda 右がE-55 forDOCOMO
 
     
 

ザウルス・カラーポケットを使い始めてから?年、今でも時々メモ帳がわりに使っていますが、いかんせん、時代は変わってしまいました。PDAにも音楽機能やビデオ上映機能が要求されます。私もやっぱりそういう機能がほしい。それに、もっと軽く、もっと小さいマシンだったらもっといい。

そう思いつつ秋葉原をうろつきますと、最新のポケットPCはけっこうよさそうです。しかしこれが高い。だからといって1万円以下の中古機種というのは機能に問題がありそうです。スペック表を見ながら考えることはたくさんあるのですが、実際に手に持って使っていないので本当のところはまったくわかりません。今要求されるのは自分に必要な機能とスペックを判断する「実体験」です。

そう考えつつ国道沿いを散歩していると、いつも行くリサイクルショップにポケットPCが置いてありました。値段は3980円。安い!・・・これなら入門用として使うのにうってつけ!・・・と思いました。そう思いつつも数日悩み、やっと店員に注文して見せてもらいました。「未使用品」という話で、「へー?ほんとかい?」とは思いましたが、この機種のいわく因縁などまったく知らない私は「いいんじゃないの?」くらいにしか感じないで購入したのでした。

 
     
  L'agenda伝説 Legend of L'agenda  
     
  実は、ラジェンダが「廉価版」であり、普通のPocketPCではないということは買ってから初めて知りました。
2チャンでは「らじぇは貧乏人の味方だ!」と喜こぶ声が多かったようです。
そりゃあそうですね、先行するカシオペアE-503、E-700、ともに8万円前後の値段でした。それがいきなり29,800です。 カシオも頑張ったものです。
「ちょっと待て、いまにカシオがなにかやる」という川柳だか警句だかが当時ありました。ラジェンダもそのトピックに入るのでしょう。
また、その軽さも特筆ものです。省略した機能のためにE-700に比べて50グラムも減量され、RX-20並みの軽さ。これならポケットに入ります。
さらに動作も軽快。160mhzながら昔のCEのようなもったり感はありません。ソフト的にも減量して軽くなったようです。
しかし、さすがに古いマシンなのでいろいろ問題ありでした。メーカーサポートは2004年に終了。関係サイトもほとんどが消失しています。
それでもわずかに残っているサイトの情報を集めて、定番ファイルをゲットしました。

画面は味気ないデフォルトから、壁紙ありガジェットありのSQメニューにしました。ほかにもエディターやメモ帳など集めています。
それにしても、2チャンネルの「らじぇボード」の古いスレッドを読んでいると、昔の熱気を感じて自分が参加していたかのように懐かしい気持ちになります。・・・それを通り越して物悲しいのですが・・・
一言で言うと、ラジェンダは大量生産の安物という顔と、マニアックにいじれば面白い異色のマシンという二つの顔を持っていたのです。そのために初心者からスーパーマニアまで入り乱れての賛否両論甲論乙駁阿鼻叫喚の騒ぎを巻き起こしたようです。三年前のサポート中止から騒ぎは沈静し、今はそれを過去ログにたどるだけです。

ラジェンダ、価格を安くするために省かれたものは、マイク・スピーカ・赤外線通信・シリアル通信 などで、それほど残念な気はしません。USB一本あれば大丈夫だし。
・・・販売価格がたちまち半額、三分の一と下がっていった時は元値で購入したユーザーは悲しかったでしょう。気の毒ながら私には「そんなの関係ねー」です。
しかし、メディア・プレイヤーが付いていないのは誤算でした。

 
     
 
 
 
SQメニューでミニWindows風にした画面
 
     
 

実際に使った印象は、「案外いいんじゃない?」でした。
3980円でこれだけの機能があれば充分。
現在のところ、ネットにつなぐ計画はありませんが、つなげたらもっと評価は高いでしょう。
(携帯は使わないのでH”かCFカードモデムを使うことになるけど、そこまでしないと思う)

しかし独自仕様というのはどうなのか?
うちのモバギはあまりに古くて参考になりません。それでも「CEは扱いにくい」という印象はあります。それよりももっと扱いにくいのでは困ります。一番心配だったのは現在の大容量CFカードを認識してくれるかどうかでした。メーカーで保障しているのは256メガまでです。
それで、本体よりも高いアルファデータの2ギガのカード(6000円)をチェック。ドスパラ柏店の店頭でチェックしたら認識していたので買いました。
帰宅してファイルの移動などしてみると、とりあえず使えたのでホッとしました。将来的には8ギガを入れたいな。

その後、カードにMP3ファイルを入れました。これは付属の音楽プレイヤーで鳴ります。
メディア・プレイヤーが付いていないので音楽と映像が使えるのか心配だったので、まずはOK。

つぎにビデオファイルを試します。
まず、三種類のビデオファイルを認識するかどうか試しました。
 Windows付属の「Sample File.wmv」
 WINDVDでキャプチャーしたテレビビデオ「clapton_clonicle.mpg 」798 MB
 カメラで撮影した「ズキン親子.AVI」44.8 MB

しかし全滅でした。

続いて、パソコンで録画した
「clapton_clonicle.mpg 」798 MB を付属のモバイルビデオ・コンバータで専用プレイヤーファイル(.cmf)に変換しようとしました。しかし、MP3ファイルは作るものの、ビデオファイルになりません。これでは「キャプチャーしたビデオをらじぇで観る」という計画はBADです。(拡張子を修正すれば動くという話もあったけど・・・)

最後に「ズキン親子.AVI」44.8 MB をコンバートしてみました。
こちらは成功し、nyanko.cmf が出来ました。
44.8 MB >4.50 MB です。サンプルと同じくらいのサイズなので、このくらいがビデオコンパータの限界なのかも?

>T-Timeで読めるファイル形式は、.book(ドットブック), html, txtファイル(2チャン過去ログ以下同じ)

これを読んであわててインストールしたT-Timeは優れもの。文庫本持ち歩く必要なしです。
(ザウルス時代には「青空文庫リーダ」があったけど)

>○手書きで標準のメモ帳つかうとたくさん書けません。いい手書きメモありませんか
>■KMWrite3 がいいです

これを読んでKMWrite3インストールしました。
まだよくわかりますぇん。とりあえず試してみましたが、そのままでは何もしてくれません。
え、え?手書き変換してくれないの?とびっくり(笑)
これはこれで、長い手書きメモとして重宝しています。

先日、ファミコンのエミュレータを入手して遊んでみました。小さな画面で立派なゲームが動くのにびっくり。
さらに今日(11/28)はeXpodというポケットPC風のシェルソフトを手に入れました。

これを使うとメディア・プレイヤーが動くという話です。しかし、まだ使い始めなので全面改装してしまうのは躊躇されます。
来年になったらトライしましょう。

 
     
 
 
 
予備バッテリ作成状況
 
     
  予備バッテリパックの製作  
  >l'agendaのACアダプタ出力は5.9Vなので、単3電池4本用ケースの出力を電源
>ジャックに入れられるように作り、ニッケル水素電池×4を入れれば 1.2*4=4.8V
>で電圧的に安全圏内の充電用パックができます。

これは是非やってみたいと思いました。アナログな人間ですから先が怖いですが・・・
丸一日使っても大丈夫な電源は欲しい。
しかし「単3電池4本用ケース」はあったとして、それを通電させてハンダでつないで、ACアダプタのジャックに繋げるというのは難しそうです。秋葉原を探せばあるのか?・・・と思っていたら、近所の百均に単4電池用のケースがありました。

午後、ちょっと遅い2時前に電車に乗り、秋葉へ。
最初はラジオデパートで小物を買いました。

・◆ACアダプタの取り付けプラグ(3ミリ口径:140円) ・電線(1メートル:37円)
・◆ハンダごてセット(980円) ・ノーブランド単4充電池(4個で1000円)

いろんな店のお兄ちゃんに聞いて教えられました。
半田ごてはいずれ必要だと思っていたので、秋葉で買えてよかったです。
もっとも、ちゃんと工作が出来るかどうか、それが働くかどうかはまだ未知数です。

・・・後日確認すると大チョンボ、暗いラジオ会館で差し込んだのがイヤホンの穴で、サイズが違っていたのでした。後日、今度はちゃんとサイズの合うプラグを用意しました。パックの本体は百円ショップで買った携帯電話用の充電パックです。
充電用電池パックに、前につけたサイズ違いを外してハンダ付けしました。そしてラジェンダに刺してみると・・・
充電ランプが点灯しました。
よかったよかった。これでバックアップ電源としてどれだけ役に立つのか、日曜の山行きで実験です。

 
     
 
 
 
充電ランプが点灯(わかるかな?)
 
     
 
 
 
左:パックを輪ゴムで取り付けたところ 右:裏から見たところ
 
     
  片道3時間かけて東京の西側の山に行きます。その行程で、MP3を聞きながらT-Timeで青空文庫を読みます。片道はなんとかもつようです。帰りの電車の中でバッテリアップするので、予備バッテリパックを刺します。しばらく遅れて、また使用できるようになります。
この時は時間が中途半端だったので、極限までの実験はできませんでした。後日試してみたところ、二回分の充電は難しいようです。やっぱり単3パックをつくろうかな?
 
     
 
 
     
  余談・・・うちにあるサンヨー電池専用充電器は、秋葉で買ったノーブランドの単4充電地を充電できませんでした。そこでしかたなく百均で充電器を買ってきました。これが電池を選ばない優れもの。デザインもよく、ていねいな作りは好感がもてます。・・・しかし、欠点もいろいろ。
まず電池をとめるバネが硬い。取り付けにいちいち苦労します。また差し込み歯が折りたたみなのはいいのですが、これがソケット二つ分を占領します。電池四本を充電するのに二つ使うと、四個のソケットを占領。こりゃあかんわ。うちはソケットいっぱい余っているからいいんだけど。(ウソ)
 
     
  その後・・・E-55 forDOCOMO  
     
 
ラジェンダにもう一つあった課題は辞書。
SQに付属しているらしい一行辞書の使い方はまだ調べていません。
やっぱり、電子辞書が欲しい。
カシオペアA-50用のG-天王星をDLしましたが、使えるとは思えません。
E-55のだったら使えるかも?・・・と思っていたら、これまた柏のリサイクルショップで見つけました。売価2980円。専用カバーがついていたので、これだけでも買い物だと、さっそく購入しました。

さっそく中身を開けてみると、・・・辞書は内蔵されていて取り出せません。がっかり。・・・でも、手元にあった電子辞書は姪っ子たちにやってしまったので、そのかわりに使いたいと思います。
 
     
 

E-55forDOCOMOを使ってみて、やっぱり昔のものだと思いました。このマシンの主な目的が、携帯電話につないでブラウジングやメールを使うことなのです。携帯だけでそれが出来るようになった現在、このマシンでやることがありません。辞書はともかく、ゲームをやるにしても白黒画面ではぱっとしません。そして音楽はプレイヤーがなく、音声はモノラル。動画なんて取り付く島もありません。
使えるのはテキストビューア、ボイスレコーダ、電車ナビゲーションくらいかなあ・・・
どこかで誰かが光通信を使った公衆電話からのブラウジングについて書いていたけど、それができればすごいかも。

さてこのCassiopeia兄弟、購入したばかりだけど、どちらも早くも博物館行きになりそうです。これでPocketPCに対する予備知識は入ったので、次はiPAQあたりを狙ってみます。(2007/11/05)

 
     
 
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