ジョン・テニエル
John Tenniel
(1820-1914)
ルイス・キャロル「不思議の国のアリス」
(1865)の挿絵で世界的に人気の高いイラストレーター・漫画家。ロイヤル・アカデミーの教室に通ったことはあるが、ほとんど独学で絵を習得。
1850年、風刺マンガ誌「パンチ」のスタッフに参加。1864に前任のジョン・リーチのあとを受け、1901年に引退するまで政治マンガ家のチーフとして活動した。ドッジソン(キャロル)は最初、「アリス」の挿絵をウォルター・クレインに頼むつもりだったという。しかしクレインの予定が立たず、テニエルにお鉢が回って来た。キャロルはテニエルにさんざんわがままな注文をして困らせたらしい。その結果、歴史に残る傑作が制作されたのだから苦労した甲斐はあったといえるかもしれないが。
テニエルはアリスの続編「鏡の国のアリス」
(1872)の他にミルトンやポーの詩片に挿絵を描いたり、シャーリー・ブルックスの本を制作した。ロイヤル・アカデミーには油絵も出品している。
「不思議の国のアリス」挿絵(1865)
同上
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