「オペラ座の怪人」主な製作スタッフ

 

作曲・・・・・ アンドリュー・ロイド=ウェバー
作詞・・・・・ チャールズ・ハート
追補詩・・・ リチャード・スティルゴー
台本・・・・・ リチャード・スティルゴー/ アンドリュー・ロイド=ウェバー
ガストン・ルルーの小説"オペラ座の怪人"による

日本語台本・・ 浅利慶太 翻訳・・・・・ 安東伸介
        演出・・・・・  ハロルド・プリンス           振付・・・・・ジリアン・リン
        美術・・・・・  マリア・ビヨルソン           照明・・・・・アンドリュー・ブリッジ
        音響デザイン・・マーチン・レーバン     音響監督・・・ デビッド・カディック
        オーケストレイション・・ デビッド・カレン/ アンドリュー・ロイド=ウェバー

        演出協力・・・ 浅利慶太              技術監督・・・ 沢田祐二
<劇団四季ミュージカルオーケストラ>(赤坂ミュージカル劇場版です)
         指揮者・・・・・・ 上垣聡、西野淳、佐藤和男、角岳史
フルートT・・・・ 上垣奈美               パーカッション・・・・ 中村祐子
フルートU・・・・ 辻かなえ               ヴァイオリンT・・・・ 植村薫、相磯優子
クラリネットT・・田中美佳子            ヴァイオリンU・・・  中村備生、鈴木順子
クラリネットU・・杉本亜矢               ヴィオラT・・・・・・   池畑玲子
トランペットT・・荒井弘太               ヴィオラU・・・・・・   関明子
トランペットU・・池田英三子            チェロT・・・・・・・    間瀬利雄
ホルンT・・・・・ 海野貴裕                チェロU・・・・・・・    高山祐子
ホルンU・・・・・ 石山直城                コントラバス・・・・・  前田芳
キーボードT・・ 戸田多佳子
キーボードU・・・松島雪子
キーボードV・・・政次香

雑感

・この「オペラ座の怪人」にはすごいスタッフがたくさんです。何といってもあの美しい音楽を作り出したアンドリュー・ロイド=ウェバー! 彼の音楽は一度聴いたら耳につくっていうくらい素晴らしいです。
それから、演出のハロルド・プリンス! この方の手にかかった作品は本当に見るものを飽きさせません。
まさに、最強のコンビネーションが作り出したんですねえ、「オペラ座の怪人」!

・劇団四季版のオーケストラを書いていて思ったんですけど、何と楽団のほとんどが女性の方でした!私はもっと男性の方もいるのかと思っていたのですが・・・(^^;)今回初めて知りました(笑)


「オペラ座の怪人」のおはなし

第一幕

19世紀中頃のパリオペラ座で新作オペラ「ハンニバル」の舞台稽古が行われていた中、突然背景幕が落下してくる。みんながオペラ座の怪人の仕業だと騒ぐ中、自信過剰のプリマドンナ、カルロッタは新しくやってきた支配人の無能ぶりに腹を立て、相手役のピアンジと共にその役を降りてしまう。

このことで白羽の矢が当たったのが「エンジェル」に稽古を付けてもらっていたコーラスガールでスウェーデン人の
クリスティーヌ・ダーエだった。舞台は大成功し、クリスティーヌは大喝采を浴びる。また、終演後に幼なじみだったラウル・ド・シャニィ子爵と再会し喜びを分かち合う。ところが、ラウルの登場に嫉妬したオペラ座の怪人はラウルが席を外した隙に鏡の中から現われ、クリスティーヌを地底深くの自分の隠れ家へと連れ去ってしまう。

しばらくして我に返ったクリスティーヌが見たのは、仮面をかぶった怪人がクリスティーヌのための楽曲作りに没頭している姿だった。素顔が知りたいという好奇心に触れたクリスティーヌは一瞬の隙を突いて彼の仮面を剥ぎ取り、その素顔を見てしまう。怪人は激怒してクリスティーヌを激しくなじるが、その顔ゆえに辛く孤独な思いをしてきた怪人の心にクリスティーヌは気づく。

その頃パリオペラ座では、支配人達が怪人からの脅迫状に戸惑って騒いでいた。その内容は「クリスティーヌを今度のオペラの主役にし、カルロッタを脇役にさせろ」というものであり、プリマドンナであるカルロッタは大いに憤慨していた。結局、カルロッタの機嫌を損ねさせないよう怪人の要求を無視ししてしまう。

そのオペラ「イル・ムート」の初日、このことに激怒した怪人はカルロッタの声をカエル声にし、さらに以前怪人を嘲笑っていた道具係の
ブケーを殺害する。舞台に落ちてきたブケーの首吊り死体に会場中が混乱を極める中、ラウルはクリスティーヌを外へ連れ出す。

屋上に連れ出されたクリスティーヌは怪人に対し恐れおののくが、ラウルは彼女を優しく包み込む。やがてラウルの優しさに触れたクリスティーヌはラウルを受け入れ、二人は愛を確かめ合う。ところが、この光景を怪人が深い悲しみの眼差しで見つめていた。このことに嫉妬心を燃やし激怒した怪人は、カルロッタの代役を務め終ったクリスティーヌの頭上めがけて巨大なシャンデリアを突き落とすのだった。

 

第二幕

シャンデリア事件から半年後の大晦日、オペラ座では華やかな仮面舞踏会が開かれていた。クリスティーヌとラウルはこの頃婚約をしていたが、なぜかクリスティーヌは他人に知らせたがらなかった。仮面舞踏会も最高潮に達しようとした時、突然、どくろの仮面を付けた怪人が自作オペラ「ドン・ファンの勝利」を掲げて現われる。怪人はその楽譜を突きつけ、クリスティーヌの首からラウルとの婚約指輪を通したネックレスをひきちぎり笑いながら去っていく。

支配人達は、これ以上の犠牲者を出さないためにも今度こそ怪人の要求を飲もうとするが、クリスティーヌはかたくなに拒否していた。この仕打ちに激怒するカルロッタや、何とか出てもらいたい支配人達が騒ぐ中、
マダム・ジリーから怪人の正体を聞き出したラウルはオペラの最中に怪人を捕らえることを思いつき、果敢に怪人に挑むことを決意していた。

悩み苦しむクリスティーヌは亡き父の墓前を訪れるが、その影から怪人が現われ再びクリスティーヌを誘い出そうとする。間一髪のところでラウルが食い止め、怒った怪人は宣戦布告をするのであった。

「ドン・ファンの勝利」の初日、ラウルの指示で厳重な警備が敷かれていた。ところが、ドン・ファン役のピアンジが引っ込んだ時、怪人は大胆にもそこでピアンジを殺害し覆面をかぶったドンファンとして舞台に登場。その舞台上でクリスティーヌへ激しい愛の告白をした怪人は、再びクリスティーヌを隠れ家へと連れ去ってしまう。

消えたクリスティーヌを追ってラウルは怪人の隠れ家までやってくるが、嫉妬に狂った怪人の罠にかかり首にロープをかけられてしまう。怪人はクリスティーヌに自分を選べばラウルを助けるが、ラウルを選べば彼を殺すと選択を迫る。その時クリスティーヌは、醜い怪人の顔を見詰め、決意したように近づき・・・・・

雑感

こうやって、話だけを書いてみるとなんだかとっても暗いお話というイメージですが(^^;;)ミュージカルになるとなぜだかとっても美しいお話に思えるんです。舞台って本当に不思議ですねえ。
ちなみに、最後の最後はちょっとバラスのを控えさせていただきました(笑) ここは、実際に確かめてみて感動して欲しいです。(もうご覧になった方は、ご存知でしょうけど(笑)←自分もか・・)


「オペラ座の怪人」の音楽の世界

とにかく、この「オペラ座の怪人」には素晴らしい楽曲がたくさん詰まっています。ここでは、特に私の好きな楽曲を紹介しようと思います。(本当は、全部好きなんですけど)

「THINK OF ME」 (カルロッタ、クリスティーヌ、ラウル)

これは、はじめはご機嫌だったカルロッタが歌い、背景幕が落ちたのに激怒して役を降りたカルロッタの後に本番舞台でクリスティーヌが歌います。そのカルロッタからクリスティーヌへの移り変わりなんか、とても上手い演出だなあと思いながら毎回観てしまいます。生き生きとした表情で歌うクリスティーヌがとっても美しく、一番輝いていた時の歌ですね。旋律が流れるようでとても奇麗だし、最後の高音はすごい! 失敗してしまうととんでもないことになるので、クリスティーヌ役になる人は大変だなあ・・・などと余計な心配をしてしまうのでした。
ちなみに、ラウルはどこでかというと、クリスティーヌが歌い踊っている最中に「ブラボー!」と立ち上がって大声で歌ってます(^^;;)実際はちょっと迷惑な話かも???(苦笑)

「THE MIRROR」 (ファントム、クリスティーヌ)

ラウルの出現に怒ったファントムが鏡の中からボーッと浮かび上がるように出てきて歌い始めます。はじめて「オペラ座の怪人」を観た時、この鏡の仕組みが分からずに唖然としてしまった思い出があります(^^;) 曲調は大好きな「エンジェル・オブ・ミュージック」! まさに夢の世界へといざなわれるような気持ちのいい楽曲です。一度聞いたら耳から離れずに何度もリフレインしてしまいそうになりますね。(ちなみに、一緒に観に行った友人はずっとリフレインしてました(笑))
ちなみに、ここでもラウルが最後に登場してきます(^^;)クリスティーヌが連れ去られた後の「エンジェル」のセリフはいまだによく分からないんですよねえ・・・・???

「THE PHANTOM OF THE OPERA」 (ファントム、クリスティーヌ)

これは、かなり有名な楽曲です。はじめのオーバーチュアでも曲だけ流れるのですが、実際歌にして聞いてみるとなんとも甘美な旋律なんですよねえ。題名だけ見て聞いたことがない方でも、実際に耳にすれば「ああ、聞いたことある!」と思うはずです(^^)←事実、私がそうでした(爆) しかし聞けば聞くほどこの曲は歌うの難しそうです。ファントムも低音から高音まで求められてるし、クリスティーヌもはじめはものすごい低音なのにラストはあの苦しそうな超高音を求められるのですから・・・ すばらしい曲には常に俳優さん達の努力があるんですね。

「THE MUSIC OF THE NIGHT」(ファントム)

まさに、ファントム珠玉の名曲ソロ!(なんだか変な表現(苦笑)) このオペラ座の怪人の第二のテーマ曲だと思っております。はじめは静かで流れるような旋律なのが、だんだんと盛り上がっていって「夜の調べの中で」では聞いているこちらの方がグッときてしまいます。劇団四季の俳優さんは声量のある方が多いので特にこの歌が映えるのだと思います!! と、同時にファントムのクリスティーヌへの深い愛情も表現されていてなんだか酔いしれてしまうのです。(ん?その割には感想が少ない・・(爆))

「PRIMA DONNA」 (カルロッタ、ピアンジ、アンドレ、フィルマン、ラウル、マダムジリー、メグ)

支配人のオフィスではいつもみんながそれぞれの感情を歌っているのですが、それが見事に調和されてて素晴らしいです。特にここでは、機嫌を損ねたカルロッタ、ピアンジと、その機嫌を懸命に回復させようとするアンドレ、フィルマン、怪人の意図に悩むラウル、クリスティーヌを心配するメグ、これからを恐れるマダムジリーの心情が各々出ていて、その表情を見ているだけでもとても面白いのです。(面白いといっていいのか・・・?)
でも考えてみればこの場面、7人がいっぺんに歌っているんですよねえ。。。歌詞カードを見ないと各々何を言っているのか分からないのですが(笑)曲がちゃんと成り立っているから不思議です。

「ALL I ASK OF YOU」 (ラウル・クリスティーヌ)<repriseはファントム>

ラウルとクリスティーヌが屋上で愛を確かめ合う歌なのですが、愛の歌だけあり(笑)とってもあまーいうっとりするような旋律です。なんだか聞いていて酔いしれてしまうような・・・(^^;) しかし、お互いに「君がすべて」ですからねえ。聞いていてちょっと恥ずかしくなることもあります(苦笑)
ラウルとクリスティーヌ版も好きなのですが、その後悲しみにくれたファントムが歌うrepriseのほうが個人的には好きです。ラウルとクリスティーヌのことの成り行きを隠れてみていてはじめは嘆き悲しんでいるのですが、そのうちに嫉妬に狂ってシャンデリアを落としてしまうファントム。アメリカなどではこのシーンは笑いが起こるそうなのですが、(隠れ見ているところが未練たらしくて笑えるらしい) 日本ではなぜかファントムに感情移入して涙してしまう人が多いようです。私は日本人なので(^^;;;)後者のほうですかね(笑)

「MASQUERADE」 (全員)

ファントム以外全員が歌う「マスカレード」はまさに圧巻です。本当にその場で仮面舞踏会が行われているような感覚に陥ります。それに、それぞれがみんな派手な扮装をしているのでとても華やか! その中で、なぜかラウルだけが地味に見えてしまうのは私だけなんだろうか・・・(^^;) あ、あと、マダムジリーも黒衣装だし。
この時の見所はラウルのダンスですかねえ(私個人的に) とくに、柳瀬さんのラウルのダンスはとってもスマートでかっこいいです!

「THE POINT OF NO RETURN」 (ファントム、クリスティーヌ)

これも私のお気に入りの曲のひとつです。歌詞の内容はひたすらクリスティーヌへの愛を告げるものであり、ファントムの熱い思いが伝わってきます。しかし、こうまでして迫られるクリスティーヌがちょっと羨ましいと思ってしまったり(^^;;) また反面、こんな風に狙われたら本当に逃れられないな(爆)と思ったり・・・色々な思いを巡らせながらこのシーンは見てしまいます。
でも、もしもピアンジが生きていたら彼がこの歌詞を歌ったのだろうか・・・・あ、でもファントムのことだから、曲を作り終った時点でピアンジを殺す計画はたっていたのでしょうねえ。オソロシやオソロシや・・・・・

「BEYOND THE LAKE」 (ファントム、クリスティーヌ、ラウル)

ここはもうラストの感動どころです。最後までの内容はここでは控えますが、3者3様の想いが切々と歌われているんです。やっぱり私は怪人に感情移入してしまうので、最後の最後では涙ぐんでしまいます。一番最後の怪人のソロがまた、泣けるんですよねえ・・・・ストーカーっぽいんだけど(^^;)その想いは純粋なものだったんだと分かるだけに。


このほかにも、聞きどころの歌はたくさんあります。やっぱりすごいミュージカル「オペラ座の怪人」!


「オペラ座の怪人」の劇団四季版キャスト

ファントム(オペラ座の怪人)

●沢木順 (なんと、初演から出演していらっしゃいます。実に色っぽい素敵なファントムでした!!)

●村俊英 (私がはじめて観たのは村さんです。あの歌声が魅力。最近は演技力もアップ)

●今井清隆 (赤坂から登場! 99年に入ってから見事に化けてくださいました!大感動!!)

●青山明 (滅多にお目にかかれない青山ファントム!キレ方がすごいのにびっくりしました(笑))


<過去のファントム>

●市村正親 (一番観てみたかったです!!ハロルド・プリンスに見込まれた市村ファントム!なぜ廃盤・・CD・・)

●山口祐一郎 (一度でいいから観てみたかった・・・さぞかしかっこいいファントムだっただろうなあ。)

●芥川英司 (一番観てみたかった芥川さんのファントム!! 絶対観たかったのに…)

クリスティーヌ

●井料瑠美 (美人でファントムが惚れちゃうのが分かります。が、ちょっと気がつよそう・・)

●森岡純子 (本当にいつも夢見ている少女って感じでした。とっても可愛かったです〜)

●村田恵理子 (声がとても奇麗だったのが印象的でした。燐とした素敵なクリスでした!)

●井上ちえ (一番好きなクリスティーヌです。歌もしっかりしているしかわいい!もう一度観たかった…)

<過去のクリスティーヌ>

●野村玲子 (今から想像すると、どうもイメージ沸かないです。李香蘭のイメージが強いからかな)

●鈴木京子 (本当言うと、今もクリスティーヌやってほしかった… 一度観ただけですが、もう一度観たかった)

他にもいらっしゃるかもしれませんが、無知な私はここまでしか知らないです。すみません。

 

ラウル

●石丸幹二 (某CMで人気者になった石丸さん。一度でいいから石丸ラウルを観てみたかった…)

●柳瀬大輔 (ほとんど観ている柳瀬さんのラウル。最近また存在感が出てきました!ダンスが素敵です!)

●佐野正幸 (髭無の佐野ラウル。とっても大きな愛でクリスティーヌを包んでいるって感じでした)

●小林克人 (なんと赤坂ファントムが初舞台!落着き口調ですが、とっても凛々しいラウルです!)

<過去のラウル>

●芥川英司 (もう、芥川さんならファントムでもラウルでも観てみたかった…(泣))

●山口祐一郎 ( きっとすごいりりしかったんでしょうねえ… 観たかった)

●岡幸二郎 (今はアンジョルラスとして知られる彼。実はラウルで出たこともあるらしい・・・)

このほかは同じく、無知な私は知らないです。すみません。

 

>勝手ながら、ここからはちょっとコメント無しで・・・(すみません、ネタ切れです(爆))

カルロッタ

●河合和代 (チャーミング!)、益光美江(すごい声量)、酒井悦子、鷹見卓代、早水小夜子、種子島美樹

メグ・ジリー

●青山弥生(初演かららしい・・)、秋本みな子、石倉康子、高原麻紀子、家本朋子、春原一恵、相川忍、矢野香苗子

マダム・ジリー

●西島美子(まさに元祖)、横山幸江、荒川久美江(想像つかない)、西上菜穂子(ちょっと存在感が…)

アンドレ

青山明(最高です!)、林和男、喜納兼徳、古島肇

フィルマン

●佐川守正、平林剛、青山朗 <過去のフィルマン>村俊英(今はファントム)

ピアンジ

●半場俊一郎、石井健三(実にコミカルで楽しかったです!)、孔大愚 <過去のピアンジ>北川潤(多方面で活躍中)

あとは、井関一さんや、深見正博さんなど、色濃い役者さん達がそろってます(^^)


なお、これまでの参考文献は、劇団四季の「オペラ座の怪人」パンフレットを使わせていただきました。