蜘蛛女のキス」 再演 in鎌倉 

<1回目>

日 時 : 1998年 7月11日 (土) 11:30開場 / 12:00開演

場 所 : 鎌倉芸術館 (神奈川県・大船)

座 席 : 1階 22列26番(けっこう後ろでした) →S席 ¥11000

<2回目>

日 時 : 1998年 7月12日 (日) 11:30開場 / 12:00開演

場 所 : 鎌倉芸術館 (神奈川県・大船)

座 席 : 1階 9列32番(3月頃購入) → S席 ¥11000

 


 

鎌倉公演を観ての感想 (観るまで)

東京青山公演終了から遠ざかる事1ヶ月… 待ちに待った(いつも待ちに待ってる私(笑))鎌倉公演でした。しかも、地元!神奈川県に「蜘蛛女のキス」メンバーが来てるって思うだけでも大興奮状態でした(^_^;) 鎌倉公演といっても、実際の場所は神奈川県の大船というところで、横浜から小田原方面に東海道線で2つ目の駅だったんです。だから、ホンとに近かったんですよねえ。
会場は「鎌倉シネマワールド」のすぐ近く。シネマワールド開催に合わせてできた劇場で、まだ開館5周年。どうやら「蜘蛛女のキス」はこの5周年記念の上演作品だった様でした(地元なのに、いったのはこれがはじめてだったのです(^_^;))。劇場の中はとても広々としていて気持ちよく、チケットを切ってもらってはいるとすぐに
竹林のようなものがあったのでびっくり(@_@)!しかも広くて、1日目は座席の入口まで行くのにちょっと迷子になりかかってしまいました(笑)
お客さんの入りも1日目、2日目とも私が見るところでは上々。大好きな作品なだけに、客足が多いというのは本当に嬉しいものだったんです(^_^) ところが、2日目は個人的に大変でして(^^ゞ 実は母親と叔母と3人の観劇予定だったのですが、急に叔母が来られなくなってしまったんです。で、ちょっとでも金もうけをしたいと考えた私は
当日券売り場の前でウロウロ・・・・(爆) でも、要領の悪い私は誰にもチケット売る事ができずに玉砕(爆爆) セコイことを考えていたせいですね。はっ!もしかして、怪しい私を目撃してた人がいたかも(恥) 結局そのチケットは半券を残したまま私の手元に保管されているのでした(^_^;)
そうそう、この鎌倉公演でひとつの出会いが。「蜘蛛女のキス」を語り尽くせる(^^)お友達が出来ました。とにかくこの作品と出会えたおかげで、私の身の回りでも嬉しい事がたくさんありました。そういった意味でも
とってもとっても感謝しているんです、「蜘蛛女のキス」に。

 

鎌倉公演を観ての感想 (観劇中)

旅公演もちょうど中間地点だったこの頃。そろそろ皆さんの疲れがくる頃かなあ・・・とちょっと心配だったのですが、そんなことを思ったのがとても失礼だった!というほどパワフルな舞台を2日間見せていただきました! つくづくすごいカンパニーだぁぁぁ!と感動することしきりでしたねえ。特にダンスシーンは青山劇場で観たときよりもとっても力強くて見ていてドキドキしました(^O^) それに、お客さんの反応がとてもよかったんです! 笑うところではちゃんと笑って、しんみりするところではホンとにしんみりして・・・っていう素直な観客反応がなんだかとっても嬉しかったですね。初めて観た人にもきっとこの作品の素晴らしさに感動してくれたのではないでしょうか。だから、なおさらそれが舞台に影響して、いい舞台になったんだと思いますね。
ここはちょっと、私の宮川ファンモードに入ってしまうのですが(^_^;;)
11日の公演で、宮川さんの歌う「引くぞライン」のナンバーの後、客席から拍手が起こったんですぅ!このシーンて次の瞬間に二人がプイッとそっぽを向いちゃうのが衝撃的で(笑)みんな呆気に取られてしまうので拍手はいつもなかったんですよね。「引くぞライン」のナンバーがとても好きだった私にとって、この日の拍手は大感激! 感動しましたぁ(^O^) (12日はなかったんですけどね(苦笑))
あと、マルタとヴァレンティンの関係。今回観て、ヴァレンティンは本当にマルタに愛されていたんだろうか…と改めて思ってしまいました。モリーナには本当に母親から愛されていたのに、あのラストを見るかぎり、
「もしかしてヴァレンティンの一人よがりだったのでは・・・」なんて余計な心配までしてしまうのです。故に、ラスト、モリーナが死ぬシーンではなおさら切なくて涙してしまいました(T_T)
そうそう、11日はカーテンコールで
「ブラボーー!」の掛け声があったんですよ! 感激したなあああああ!!

さて、ここからは主要キャスト別感想です。

●麻実れいさん
いやあ、本当にすごい女優さんです! 特にダンスは青山以上の弾け方!もう思いっきり舞台を楽しんでいるって感じでしたね。特に鎌倉公演では観客のノリがかなりよかったので、きっとそれが通じたのではないかと思いましたが、それにしてもちっとも衰えないそのダンスの迫力には本当に脱帽でした(@0@)もう、マジで舞台に一緒に駆け上りたくなりました(笑)
それから、「セント・ペテルブルグの夜」のシーンでのタチアーナ。クローズアップされた後の表情が明らかに青山公演よりも
コミカルになってました(^_^) 照明がちと薄暗くてわかりにくかったのですが、その表情はとてもキュートでかわいかった。麻実さんに対してこんな表現を使うのは失礼に当たるかもしれないんですけど(爆) 本当なんですよぉ。 ただ、12日にはちょっとハプニング。タチアーナが歌い終った後に「こんなに愛されている!」というセリフの後にリゼット(モリーナ)に対して「あれをお聞き」と拍手の音に耳をすませるのですが、この日はなぜかこの二つのセリフが逆になっておりました(笑) でも、全然違和感なかったんですけどね(^_^) やっぱりさすが!

●市村正親さん
この方はもう、文句無ですね!ホンとに素晴らしい役者さんだと思います。市村さん以外のモリーナは考えられないなあ。鎌倉公演では、ヴァレンティンに対する想いがなおさら強くなっていっていたように感じました。旅公演を続けているうちに、どんどん想いも深まっているのかなあ、なんて感じて涙してしまいました。それに、青山のときよりもまた更に親近感を感じました。こんな表現はちょっとおかしいかもしれないけど、とにかくかわいい(^_^) だからなおさらモリーナの寂しさというものもヒシヒシと伝わってきてとても切なかったです。特に、ガブリエルがモリーナからのバレエのお誘いをそっけなく断るところ。ここはなんだか他人事じゃないって感じで私も辛かったですね。あんなに優しく「一緒に行かない?」と言っているんだから、ガブリエルももう少し遠慮気味に接すればいいのに!なんて思ってしまいました。
それから「彼女は女」のナンバー。青山公演でも涙していたのですが、
鎌倉公演ではまた更に切なさがアップ(;_;) ヴァレンティンへの想いが強烈に感じられたために涙涙でした… 市村さんだからこそ出せる味なんですよねえ。鎌倉での2日間もブラボーな市村さんでした!

●宮川浩さん
初演以来、ずーっと宮川さんのファンを続けている私(^O^) 青山公演でのあの迫力のヴァレンティンにはもう惚れまくってしまいました。さて鎌倉公演の宮川さんですが、11日1幕分を見て「あれ?青山のときよりも声に迫力がないなあ…」と心配してしまいました。なんだかちょっと声を抑えている感じで、もしや旅公演の疲れが来てしまっているのでは・・・とまで思ってしまいました。でも、それはセリフの上だけ。歌声はあのいつもの宮川さんの持ち味が発揮されていてほっと一安心。それに2幕からは徐々によくなっていって、12日公演ではなかなかの迫力のヴァレンティンを見せてくれました。きっと、旅公演に合わせて声の調子を調節していたのかもしれませんね。
叫び声がちょっと衰えた分(^_^;)
表情が格段によくなってました! 特に拷問を受けた囚人を見て脅え震える表情は、見ていてこちらがドッキリしてしまうほど。絶品ですね!特に12日にはモリーナの話が終わらないうちに「あいつがパスポートを聞き出そうとされている奴なんだ!」と叫んだところなんて、すごい緊迫感がありました。演技力にもなおさら磨きがかかって感動しましたぁ。
詰め込まれた囚人の牢で歌う
「マルタ」はもう絶品!この鎌倉公演で益々好きになってしまいました。叫びが衰えた分、こういった心理的な芝居が素晴らしかったですねえ(^_^) それから、「その次の日」! もう、素晴らしい!!特に12日は前から9番目という絶好の位置で聞けて体中に震えが走りました!! いやぁ、このナンバーはもう宮川さんにしか歌ってほしくないですねえ。
とにもかくにも、心理描写に磨きがかかった宮川さんを堪能できてとっても嬉しかったのでした!

その他の出演者の方々もまったく衰えを知りません!とくにアンサンブルダンサー! 旅公演の疲れも微塵も感じさせないパワフルな舞台!本当にすっっごい作品なんですねえ(^O^)