「A CHORUS LINE」 四季劇場 -秋−

キャスト

ザック … 飯野おさみ(12/30) 岡本隆生(1/29)/ ラリー … 山崎義也 / ダン … 松澤潤一(12/30)菊池正(1/29) / マギー … 井田安寿(12/30)秋本みな子(1/29) / マイク … 田邊真也 / コニー … 鈴木由佳乃 / グレッグ … 海将人 / キャシー … 林下友美 / シーラ … 島田羊子(12/30) 森以鶴美(1/29)/ボビー … 栗原英雄 /ビビ … 磯津ひろみ / ジュディー … 渓なつき / リチー … 羽根渕章洋 / アル … 高桑満 / クリスティン … 高橋智子 / ヴァル … 石倉康子 / マーク …遊佐真一(12/30)古谷直通(1/29) / ポール … 味方隆司 / ディアナ … 坂本里咲
フランク … 山岡周平 、玉城任/ ロイ … 古田一哉 / トム … 萩原隆匡 / ブッチ … 江上健二、池田勝頼 / ビッキー … 種市万里子、中島留美子 / ロイス … 上村朋子 / トリシア … 岡田真千代、林梨恵子

<あらすじ>
ブロードウェイの新作ミュージカルオーディションでまだ無名の24名が採用目指して励んでいる。24人から17人に絞られた最終審査で演出家のザック
(飯野、岡本)が出した課題は「自分を語る」ことだった。意外な言葉に戸惑いを隠せない17人だったが、次第に自分自身の赤裸々な告白を語り始める。自分自身を見詰め直すことでコーラスラインに立つ為に… そして最後にザックから最終審査結果が発表される。残ることができるのは男女4人ずつ…一人一人の名前が読み出される。

 

1月29日(土)1階3列17時開演

昨年暮にコーラスラインを観劇したときは全体的に見て「う〜ん」という感じだったのですが、今回は前から3列目という好位置ということもあり、また内容もある程度把握していたということも手伝って「よかった」と思うことができました。

まず、今回は前回とキャストが半分くらい入れ替わっていました。飯野さんのザックが観られなかったのはちょっと残念だったのですが、岡本さんもまた違った渋味を醸し出してよかったです…が、私と友人の頭に同時に思い浮かんだことは 「岡本さんって王貞治に似ている…(爆)」いったい何を見ていたんだか(^_^;) 岡本ザックと林キャシーだとどうも「元恋人同士」という構図が思い浮かばないんですよねえ〜(^_^;) コーチと弟子って感じのほうが強い気がします。で、関係ないんですけど、ザック役の人って声のみの出演かと思っていたらちゃんと舞台に参加していたんですね(爆)後から聞いたのですが、後ろの座席にどんと座って舞台上の俳優達に語り掛けているとか!!しかも一般のお客さんのすぐ隣に座るらしいので、知らない人はかなりびっくりしてしまうんではないでしょうか(笑)
私が特に気に入っているのが前回と同じく
田邊真也さんのマイク!!彼のダンスは最高ですね!今回また更に磨きがかかっているようで目を惹きました(^○^)それに、歌もすごくはっきりしていてうまいし、今後もっと色々な舞台で重要な役どころを演じて欲しい俳優さんです。それから、鈴木さんのコニーも大好きです!小さいのにパワフルな歌声、そしてキレのあるダンス力は最高です!!最後にどうしてコニーが選考漏れしてしまうのか不思議に思ってしまうほど。やはり背の大きさって響いてくるんですねえ… だとすると私も同じ立場だったら落選だわ(笑)そして、石倉さんのヴァル!この役は保坂知寿さんが演じられたようで前回のヴァルを見られた方からするとちょっと物足りないようですが、私は石倉さん、けっこう好きです(^_^) チャーミングな魅力が随所に感じられるし歌声もハキハキしていて好感が持てますね。そして、前回意識が遠くへ行きかけたポールの語り(笑)ですが、今回はじっくりと聞き入ることができました。ポールの苦しい胸のうち… アメリカってゲイの社会だっていうけどやっぱりまだまだ認められているっていう風習ではないのですね。今回は味方さんのポールの語りの後、拍手まで沸き上がっておりましたっっ!怪我をして倒れてしまうところ… 前回見てそうなると知っていた為に倒れる寸前までドキドキしてみてしまいました… ということは、私ってもしかしてポールのことが好きなんでしょうか(爆)

さて、前回よりも楽しめたコーラスラインでしたがどうしても納得行かないことも… まずはキャシーの林下さん。やっぱり今回見ても彼女の発声は納得できるものではありませんでした。踊りはしなやかで奇麗なんですけど、あの喉を振り絞った声は聞いているこちらが苦しくなってしまうほど…(^_^;)アンサンブルで歌うと完全に声が掻き消されてしまって… う〜ん、残念です。
それから
ディアナの坂本さんですが、それなりにハキハキしてキュートなんですけど…やはりどうしても線が細く思えてしまうのです。物足りないって言うか… 坂本さんにはもっと違う役柄が似合うのではないでしょうか。私にとってのディアナはソング&ダンスの鈴木京子さんのイメージなんですよね…
リチー…羽根渕さん、嫌いではありません。でも、もう少し若い俳優さんが演じられたらもっと…(^_^;)田邊真也さんなんかやってみたら面白いんじゃないかなあ。

と、ちょっと苦言もありましたが・・・ 全体的には前回よりもコーラスラインを堪能することができました!今度はもう少し完璧なコーラスラインにであってみたいもんです♪ここに出演中の若い俳優さん達がこれからたくさんの舞台で活躍されることを期待しています!(頑張れ田邊さん!!)

 

1230日(木)1階14列27番 14時開演

感激度 ★★★★☆

全国公演からずっと見に行きたかったのですが、何とこの日まで一度も見に行かなかった…不覚でした。先日の市村座で市村さんが思い出深そうにコーラスラインを踊っていたのを見て、とても楽しみにしていた公演でした。が、聞こえてくるのは悪評ばかりで…(^_^;)正直行ってみる前からかなり不安ではあった作品です(苦笑) なにはともあれ、99年最後の観劇は劇団四季で締めくくることになりました(^_^)

見終わった後の感想は…う〜ん… ちょっと疲れたって感じですねえ。というか、ラスト以外の予備知識がほとんどなく見に行ったので(^_^;) あんなに語り部分が多いとは思わなかったんです(爆)
一番始めのダンスシーン(最終選考前のオーディション)は見ていてものすごくゾクゾクして「これはすごいっっ!」と感動に打ち震えたんですよ〜ほんと。あの音楽もすごく好きだし、なんといっても24人の大群衆が大迫力で踊るんですからこれはもう素晴らしい〜〜! 特に目を惹いたのが「ソング&ダンス」でちょっと注目し始めた田邊真也さん。24人のダンサーの中でもかなり目立ってましたねえ。それにかっこいい(笑)私とは年齢でも1つ違いなので親近感のわく俳優さんです。ダンスのキレが最高で見ていて気持ちがいいし、想像以上に歌がうまかったのも(失礼)嬉しい誤算でした!また、女性でダンスと歌の面で目を惹いたのがヴァル役の石倉康子さん。オペラ座の怪人のメグ役で注目していたのですがとってもチャーミングな魅力を振り撒いていて好印象でした!台詞もはきはきしているし、見ていてとても気持ちがよかったですね。目立つ女優さんといえばシーラ役の島田羊子さん。あの大きな体で大きな態度というキャラクターがとても面白かった(笑) ただ、語りの部分が退屈してしまったので…演技的にはもう一息といったところでしょうか。ボビー役の栗原さんはまさに「キャッツ」以来でダンスと歌をとても楽しみにしていたのですが語り部分が多くてちょっとがっくりでした… キャラクター的に言えばどちらかというとリチーのほうが合うんじゃないかなあ…羽根渕さんのリチーもなかなかよかったんですけど、『若い』といった線からはちょっとずれてしまってるようなので(^_^;)少し違和感感じました。ただ歌詞が聞き取りやすいというのはすごくよかったと思いますね!リチーのテーマは「ソング&ダンス」で初めて聞いて気に入っていたので改めてこう作品で聞くとまた違った楽しさがありました(^_^) ソング&ダンスで気に入ったといえば坂本さん扮するディアナの「ナッシング」坂本さんのディアナもとてもキュートでよかったのですが、やはり私のイメージはソング&ダンスの鈴木京子さんなんですよ…。坂本さんのディアナだとやはりなんだかどこか弱い気がするんですよねえ。
曲的にはとても気に入ったものが多くて満足だったのですが、残念だったのが「語り」部分で退屈してしまうのが多かったことです。「語り」っていわゆるストレートプレイ部分が大きいですよね。歌とダンスはとても素晴らしいのですがほとんどの俳優さんの語りにほとんど魅力を感じなかったのです。ザックの飯野さんもとても渋い魅力を放っていてよかったのですが、今一つこちらの心を打つものがなかったです…そう言えば飯野さんてCDではマイクを演じてたんですよね(^_^;) ポールの味方さんはけっこう好きな俳優さんなのですが…こちらの意識が途中で飛びそうになってしまい(爆) しかも暗い話の上に証明まで暗くなっていくのでなおさら…(^_^;) もっと予備知識入れておけばよかった(爆) 残念といえばもう一つ・・・・噂には聞いていたのですが、キャシーの林下さんはやはり私にとっても納得のいくものではありませんでした。繊細な表情を時折見せてくれるのですが、かといって何か輝くものを感じさせるものでもなく、ダンスも滑らかでキレイなんだけど特別胸を打つものでもなく… なによりも、歌がだめなのが致命的です。「君にはコーラスは無理だ」というザックの言葉が殊のほか重く聞こえたのは私だけでしょうか(^_^;) 本当にコーラスになると声が消えてしまって歌っているのかいないのか分からないし、ソロの重要な部分にいたってもなんだか声が喉から出ているような感じで聞いているこちらが苦しくなってしまいました(苦笑) それでもずっとこのまま舞台に立っていらっしゃるということは一応腹式呼吸しているのかもしれないんですけど、どうも歌声が気になってしまうのです。もう少し適した女優さんいなかったんでしょうか… と、ちょっといつもにない辛口意見になってしまいました…

2回目に見に行くときはもっと何か違うものを感じたいと思います。ただ、コーラスラインのナンバーは全部好きなのでCDは購入することにしました(笑)