愛華みれさん
愛華さんは女優さんの中でも、その自然体のような存在がすごく素敵で好きな女優さんの一人でした。今まで観た愛華さん出演のミュージカルはちょっと彼女と音楽のキーが合っていないような感じがして、「もうちょっと声量があればなぁ」と思うことが多かったのですが、今回はけっこう愛華さんに合わせたような音楽が多く歌も今までよりも良く響いていました。途中でなんとなく男役時代っぽい声になったりはしたんですけど(笑)。愛華さんには大きな劇場よりもこういった中型劇場のほうがいいのかもしれません。でも周りの役者さんがけっこう上手い人ぞろいだったのでちょっと目立たなかったかも・・・というのが残念。
でも一番残念だったのが
衣装と髪型・・・(苦笑)。ラストのアオザイはすごく似合っていたのですが、それまでのスーツがかなりイケてなかったです(爆)。畠中さんと並んじゃうとなんか愛華さんがそびえて見えちゃって・・・男役復活のような・・・(笑)。それだけがすごい気になってしまいました(^-^;。もともときれいで可愛い女優さんなのになぁ。パンフのような出で立ちで出てほしかったです。

土居裕子さん
このミュージカルの
大半は土居さんに泣かされてました、私・・・。初めて舞台で拝見したのが市村さんがやっていた『スヌーピー』のルーシーだったのですが、あの頃のお転婆なイメージが一気に吹き飛びましたです(笑)。その強く清らかな土居さん演じるティエンはこのミュージカルの象徴でもあったと思います。しかも歌声がまるで天上から響いてくるかのような美しさ…私はもう土居さんが登場するだけで、歌いだすだけでゴーゴー泣いてた気がします(T_T)。ほんっっとうに素敵な演技をありがとう!と心から思える熱演でございました〜。このティエンは土居さんしか演じられないだろうなぁ・・・ ああ、思い出すだけでも涙が・・・(T_T)

畠中洋さん
テレビでも活躍している畠中さんですが、
やっぱり舞台の人だなぁと改めて思いました。舞台の上にいる畠中さんは本当にものすごく生き生きしていて輝いている!シクロのシーンでは特にそう思いましたねぇ。『天翔ける』のときも畠中さんに何度も涙したのですが、今回はまたそのときとは違ったキャラクターで泣かせていただきました…。ティエンの子供をどうするかというシーンでは声を詰まらせそうになりながら涙をボロボロ流しながら熱演していた姿が胸打ちました・・・ホント(T_T)。それに言葉のひとつひとつにすごい説得力があるんですよ。畠中さんの発する台詞は私の心の中に確実に届いてくるのが分かる・・・。舞台で走っても音がしないような軽い身のこなしや乱れない美しい歌声・・・本当に感動いたしました!畠中さんの舞台で千秋楽当日券で並んでしまったのはこれで二度目だなぁ・・・これだから畠中ファンはやめられない(笑)

宮川浩さん
TSの前の公演で観た次公演チラシに宮川さんの名前を発見したときは
本当に興奮しました、私(笑)。時々『?』と思う作品もあるけどTSはやっぱり好きなグループなので、そこに宮川さんが出演すると知っただけでとても嬉しかったんです。しかも、共演陣が畠中さんに沢木さん・・・この作品で私の好きな役者さん達とも親交を持ってくれたら嬉しいな、と心底思いました。パンフにもコメントがありましたが、今回のカンパニーは本当に雰囲気が良かったようで私の思惑は実現したのかなと勝手に思ってしまった(笑)。そしてこの作品に宮川さんが参加してくれて本当に嬉しかった!今まで比較的3の線が続いていた感があったのですが(それも好きなんだけど 笑)、今回はヴァレンティンを思わせるような硬派!久しぶりに宮川さんの感情が爆発するようなソロを聞いてすごい大感動!!やっぱり宮川さんの歌大好きです!!その歌の中にミンの激情がすべて詰め込まれているようで圧倒されましたよ〜。そしてそのあと静かに涙を流しているのもとてもグッときました(T_T)。ダンスもかなり頑張っていらっしゃって、ちょっと手に汗握るみたいな感覚ではありましたが(宮川さん、ごめんなさい 爆)、日に日にキレも良くなっていて見応えがありました!!宮川さん、またTSの作品に出てほしいなぁ〜(^-^)。

沢木順さん
宮川さんのコンサートで偶然にもお話しする機会があったのですが、そのとき
誰も今回の共演がこんなに早く来るとは思っていなかったはず(笑)。たしか、初対面に近かったんですよねぇ、あの日・・・(^-^;;;。それが宮川さんの日記を見てもかなり今回のメンバーと溶け込まれていらっしゃったようで、あの日を知る私は妙に嬉しかったです(笑)。沢木さんはとてもフレンドリーな方なのですが、舞台の上ではまるで別人のようで、荒んでしまったハインを観た時は本当に衝撃を受けました!沢木さんの役柄は『チンピラ』だと事前に聞いていたので『お笑いか?』などと勝手に思い込んでしまった私はもう、ほんっとに大ショック(爆)。チンピラに堕ちてしまったハインの悲しみが痛いほど伝わってきて・・・沢木さんのシーンではほとんど泣いてましたです、ハイ(T_T)。本当に良かったです〜〜!ああ、渋ってないで早めに沢木さんのミュージカルCD買えばよかったな…(苦笑)←楽には売り切れてました(爆)

根本豊さん
今回が役者生活の一応の停止という根本さん。劇団万有引力の役者さんということですが、今回が初見でした。ミュージカル畑の方ではないのですが、
この作品にすごい当てはまってました!ビンの父親のシーンは、息子を思うあまり夢の中でしか生きられなくなった父親を熱演されていたのですが、ものすごく鬼気迫る演技で何度も息を呑みました…。ビンがティエンを銃殺してしまった後の泣き叫ぶ声は今でも耳に残っているほど泣けました…。本当に素敵な役者さんでした〜(T_T)。また舞台に帰ってきてほしいです。

堀米聰さん
劇団四季の出身俳優さんですが、たぶん拝見するのは初めてだったと思います。イメージとしてはすごい
『ダンスの人』というものがあったんですけど、感情を静かに押し殺したようなゴクの演技は本当に素晴らしかったです!!それにカッコよかった・・・(笑)。お坊様の格好があんなに似合うとは・・・。動きにもスマートさが感じられて、立ち姿がとても美しかったです。歌声もとても素敵でした(^-^)。違う舞台での堀米さんも観てみたくなりました。

ほかのアンサンブルのキャストの方々も本当に素晴らしくて・・・皆さんに拍手っっ!!な気持ちでいっぱいです。素敵な舞台を本当にありがとうございました。

4月21日マチネ

マイ初日は
宮川浩さんのサイトでチケットを手配していただき、真ん中のとても見やすい良い席で観劇することが出来ました♪宮川さん、感謝です!
この日は宮川さんと畠中さんが共演するといことだけで劇場入りした私(^-^;。当日のロビーでベトナムのお香を楽しみ、ベトナムの音楽に浸り、ただただ楽しみに客席についていたのですが、幕が開いて物語が進むにつれて
『役者に対する興味』というのではなく『物語』に自分も巻き込まれていくのを感じました。もうあまりにも衝撃的な展開が目白押しで、頭の中では何度も今現在起こっているイラク戦争のことが思い浮かびましたね。自分の今生きている時代でも同じ悲劇が繰り返されているのかと思うと、ものすごくやりきれなくて、気がついたらもう滝のような涙流してました(T_T)。なんか自分の意思とは関係ないところで、というか、『ああ、ここは泣くな』なんて思う余裕が本当になくてダラダラ涙止まらず状態なんて…私の観劇暦のなかでは初めての体験だったかも(^-^; 幕が下りても涙を拭うことが完全に出来なかった自分に驚きつつも、その涙がなんだか新鮮で、でも一人で観劇していたのでちょっと恥ずかしくて・・・(笑) 色々な意味でものすごく衝撃的な一日でした。カーテンコールも大絶賛で3度目にはスタンディングもしてしまいました! 一つ後悔したのはハンカチ・・・。私、本当にこんなに自分で泣くと思っていなかったのでハンカチをバッグの底に入れてたんですけど、もうそれを取り出している余裕がなくて(^-^;;;; 化粧が涙で流れていくのを感じました(爆)。次からはタオル生地のハンカチをと誓ったのもこの日・・・(^-^;;;;;。
ちなみに、この日は私の前の列に宝塚の有名どころらしき方々がズラリと並んでいたのですがヅカに詳しくない私は顔と名前が一致しない(爆)。で、後から聞いたところによると、
花組のトップ春野寿美礼さんご一行様だったとか!!しかも私のすぐ目の前に座っていたのがその春野さんで・・後から知ってものすごい席にいたんだなぁと実感してしまいました(笑)。愛華さんは花組の皆さんにとっては憧れの先輩ですものねぇ(^-^)。ロビーでは吉野圭吾さんとすれちがいましたし、気づかないところですぐ近くに今拓哉さんが座っていたらしい・・・というかなり美味しい日でした。

4月24日マチネ

私にとっての千秋楽のはずだったこの日は
畠中洋さんのサイトでチケットを手配していただきました(^-^)。土曜日のマチネということもあり下手(客席から舞台に向って左側)のはしっこだったのですが、けっこう前のほうで役者さんを間近に感じることが出来ました!畠中さんに感謝です!
初めて観たときはとにかく現実に起こっていることとのオーバーラップが自分の中でものすごく多く、舞台の世界と重ね合わせてゴーゴー涙を流していたのですが、今回は2度目ということもあり、舞台も近いということもあり、
比較的舞台の世界だけに熱中して涙流してました(T_T)。端っこだったので、時々畠中さんの姿が見えなくなってしまうこともあったのですが(苦笑)、それでも土居さんが、沢木さんが、宮川さんが、そして畠中さんが、ボロボロ涙を流しながら熱演している姿を間近で目の当たりにし私の涙もマックス状態に(爆)。特に沢木さんと畠中さんが激しく口論する2幕クライマックスでは、畠中さんが何度も涙をビュンビュン飛ばしながら声を詰まらせ・・・沢木さんが汗と涙にまみれて大熱演しているのを観て、本当にいたたまれなくなってしまいました〜(T_T)。ラストのフェイとタオの再会は前回以上に大粒の涙が私の目からボロンボロン落ちてきてしまって・・・カーテンコール寸前まで止まらず状態になってしまいました(涙)。前回の教訓を生かし(笑)タオル生地のハンカチを握っていてよかった・・・(^-^;。あ、そうそう、この日の畠中さんは本当にテンションが高かったようで、警官の帽子にお札を入れるシーンで焦ってしまい上手く入らなくて「あ、はみ出しちゃった」とアドリブきかせてたのが笑えました。このときの畠中さん、可愛かった・・・(^-^)
前回以上に役者さん皆さんのテンションが高く、声が詰まりそうになるほど熱演してた畠中さんにも大感動したのに、この日のカーテンコールは
2回で終わってしまった・・・なぜ!!!!でもきっと、みんな涙を流し疲れたんだろうな・・・と無理やり納得していた私なのでした(爆)。この日は観劇後に語ることが出来てとても満ち足りた気持ちで家路についた私です。

4月25日マチネ 東京千秋楽

本当は
我慢するつもりだったんですよ、ほんとに(笑)。でも、でも、こんなキャストで観れるのはもうこの先めったにあることじゃないと思ったし、この作品は最後を見届けないと後悔すると本気で思ってしまい(あるお方の強力なプッシュもあり 笑)、ダンナを説得して当日券に並んでしまいました。ダンナ曰く『大阪に行かれるよりは連続で観てもらったほうがまだいい』・・・その通りでございます(爆)。いや、本当は大阪千秋楽もすごく行きたかったんですがさすがに主婦の身ですと厳しい面が(^-^;;;。当日券には発売の1時間前から並び、今度は前方上手(客席から舞台に向って右側)の一番右端にある補助席をゲットしました!前日に観た場所とはほとんど逆で違った視線から舞台を堪能できました〜。上手には宮川さんも畠中さんもよく近くに来てくださるので、そういった意味でもまさに私向きの席でありました(笑)。
いや〜〜
ほんっっっとうに感動感動の連続だった千秋楽でございました〜〜!もう1幕から涙モードに突入で、幕間はなんとかその涙を他の人に見られない様にするのでいつも以上に必死な状態でした(笑)。土居さんの歌声を聞くだけでゴーー(涙)、宮川さんがクラブのシーンで一人になったときに涙を流していたところでゴーー(涙)、息子のことを想う根本さんの熱演にゴーー(涙)、子供を必死に守ろうとする畠中さんの熱演にゴーー(涙)・・・と、涙が終始止まらずで(T_T)。ラストシーンではさらに前回以上ポロポロ涙大放出になり、明るくなってカーテンコールが始っても泣いてましたもん、わたし・・・。そんな自分に、このミュージカルの存在の大きさを改めて気づかされた思いがしました。
ちなみに、涙のシーンだけではなく千秋楽と言うこともあり
笑わせどころも一味違ってました(笑)。特に遊んでくれたのが幸村さん!宮川さん演じるミンのクラブに案内するアンちゃんのところでは、畠中さん演じるトアンに向かって「上のまつげ二本抜いてやるぞ」という過激な発言が飛び出し(笑)会場が爆笑!畠中さんの一瞬虚をつかれたようなちょっと困ったような表情が絶妙でございました〜。ダナンの街のシーンではかなり皆さん遊んでくれて・・・『ナニ人』のところで私は『ヒマジン』にされてしまった(爆)。さらに幸村さんがちっちゃいネタも飛び出し、ここでも会場爆笑(^-^)。愛華さんもそれに乗ってとても楽しそうにしていた(芝居は深刻なのに 爆)のがとても可愛かったです♪
で、楽特別のカーテンコールでは本当に
全員集合状態で大賑わい!肩組んでやってくる男性アンサンブルにベトナム兵で使った銃を向けて撃ちまくって遊んでる宮川さん(笑)シクロに乗ってドドーンと登場した畠中さん、上から黄色い花吹雪がパーっと落ちてきたりと本当に華やかでした。愛華さんは涙を浮かべていて土居さんに涙を拭ってもらうといった一幕も(;_;)。ラストにはスタンディングの拍手の嵐の中、テーマ曲の『タン・ビエットの唄』大合唱が行われました。このとき、沢木さんが完全に素に戻られて(笑)会場の客席に歌詞を教えてくれました〜。その歌を聞いている最中になぜか勝手に涙がボロボロ溢れ出してしまって・・・楽しいカーテンコールの時に泣くのなんて初めてかも。なんか、舞台の皆さんの雰囲気があまりにも良かったのと、これでもう会えなくなってしまうのかもという惜別感が一気に押し寄せてきちゃったんですよね・・・。
でも、これはテーマ曲にもあるように『また会う日のためのタン・ビエット・・・サヨナラ』。美しい別れなんだって思います。本当に本当に
今回のミュージカル大好きでした!私の観劇暦のなかでも集大成的な作品であったことは間違いありません。そしてこの作品に参加できた宮川さんや畠中さんや沢木さん・・・本当に良かったと思います。役者活動を休止される根本豊さん、この作品で区切りを付けられて幸せだったのでは・・・お疲れ様でした。
この東京楽を観劇後、一緒にクールダウンしてくださったみなさま、どうもありがとうございました!!それでもクールダウン出来なかった私ですが(^-^;; とても充実した一日でした♪

次に再演されるときに私は観に行かれるかどうか分からないけれど、今回の出会いがまた再び訪れることを願って私もこの言葉を贈りたいと思います。
「タン・ビエット」!


観劇記録に

この観劇感想のきれいな壁紙はから頂きました。