「ミス・サイゴン」帝国劇場
 マチネ12時30分公演(私はマチネ限定でした 笑)

あらすじ

平和だったベトナムに突如戦争の悲劇が訪れる。サイゴン陥落も迫った中、エンジニアは娼婦館を派手に経営し金を稼いでいる。すべては今の暮らしから脱出してアメリカへ行くビザを獲得するために・・・。ある日、エンジニアの娼婦館に村を焼かれてしまい仕事を求めていたキムがやってくる。ただ、生きるためだけに娼婦になるしかなかったキムは、その場に居合わせていたクリスと共に初めての一夜を過ごす。長く続く戦いに誰も信じることが出来なくなっていたクリスはキムの純真さに心打たれ、一緒に暮らそうと提案する。二人は深く愛し合ったが、或る日親が決めた婚約者・トゥイがキムを探して乗り込んでくる。激しく対峙するクリスとトゥイ。その場は治まったが、サイゴンの陥落する日はすぐそこまで迫っていた。3年後、サイゴンはホー・チ・ミンと名を変えたがベトナム市民の生活は苦しさそのものだった。クリスと生き別れになったキムは彼との子供タムを心の支えとして貧困生活に耐えていた。そこへエンジニアと共にトゥイがキムを求めてやってくる。トゥイは必死に愛を訴えるが、頑なにクリスを待ち続けるというキム。タムが心の支えだというキムについに理性を失ってしまったトゥイはタムを殺害しようとするが、子供を必死に守ろうとするキムに銃殺されてしまう。キムはエンジニアに助けを求め、彼と共にアメリカへ渡ろうと旅立つ。しかし、アメリカへは容易に渡れずタイで娼婦宿を経営しながらアメリカへの渡航を待つ日々が続く。そんな或る日、アメリカ兵の父親を持つ子供ブイ・ドイの支援を中心になって行っていたクリスの戦友ジョンがやってくる。クリスがタイまで来ていることを知り喜びに満ち溢れるキムだったが、クリスはアメリカ帰国後にアメリカ人女性のエレンと結婚していることをジョンは言い出すことが出来なかった。クリスがやってくるのを待ちきれずにエンジニアが探し当てたクリスのホテルへ急ぐキム。そして部屋を訪ねたキムはエレンと偶然出会ってしまう。キムに突きつけられた残酷な現実・・・エレンはクリスを愛しながらもキムの心情を思うと辛くなる。クリスとエレンはジョンの反対を押し切ってキム親子をタイで援助することを決めるが、その頃キムはある悲壮な決意を胸にタムとの別れを惜しんでいた。キムが最後に選択したのは・・・

8月27日(金)
エンジニア:市村正親 エレン:石川ちひろ
キム:新妻聖子 トゥイ:泉見洋平
クリス:井上芳雄 ジジ:高島みほ
ジョン:坂元健児
12年前、大学生だった頃にたまたま仲間と観にいったのが『ミス・サイゴン』でした。あの時は舞台というものがほとんど分らず、何の知識もないままだったのですが・・・そんな私にも強烈な印象を残してくれた俳優がいました。それが市村正親さん!イマイチ作品自体はなんとなく消化し切れなかったんですが(爆)、市村さんだけは私の脳裏に深く刻まれることになったわけです。それ以来、『ミス・サイゴン』=市村正親の図式が定着しておりました(笑)。思い起こせばあの時の『ミス・サイゴン』が今の私の演劇熱を燃え上がらせるキッカケの一つになったんだよなぁ〜。その後、舞台装置が大掛かりである故に再演するのが難しいとされ長い間日本公演は封印されていたのですが、ついに今回再演が決定。12年前になんとなくよく分らなかったミュージカルを今度はじっくり堪能できる〜♪と私のテンション絶好調(笑)。ただ、最初にキャスティングを聞いたときには正直「え〜・・・」とテンションが盛り下がってしまったんですよ。だって、直前まで公演していた『レミゼ』とほとんど同じ俳優さん・・・いや、別にいいんですけど・・・でもなんだかもっと可能性のある俳優さんたくさんいるのにって・・・。最近の東宝オーディションはどうも信用できない(爆)。というわけで、開幕してからも実はあまり『ワクワク!』ってテンションじゃなかったんです(まぁ、ワクワクする題材じゃないですが 苦笑)。
唯一の楽しみが市村さんのエンジニア!観劇バカになった今観る市村エンジニアはどんなものか!そしてクリスは最近人気も急上昇中の井上芳雄くんに興味を持ち、一番この時点でバランスが取れているだろうと思った坂元ジョンとのコンビをまずは選んでみました。他のキャストについては、
観る前の時点でほとんど興味がなかったです(爆)…というか、公演当日も市村・井上・坂元以外は誰が出てくるか知らなかったくらいでした(爆)←気合抜きすぎ(^-^;;;;
今回の舞台では開始5分前くらいにエンジニア役の俳優さんが注意事項を放送。この日は市村エンジニアということで市村さんのアナウンスが(^-^)。
『携帯の電源は切りましたね?切りましたね?・・・切らないとこっちが切れますよ』(笑)。いや〜笑ってしまった(^-^) 市村さんのユーモアたっぷりな放送でした♪

10年近く前に購入していた『ミス・サイゴン』のライブCDを聴いていたのですが、やはり
生の音楽は感動が違いました!あんなに気合抜けしながら観にいったのに、オーバーチュアでもう胸がゾクゾクっっっ・・・単純な私はここで一気に盛り下がり気味だったテンションが鰻上りになりました(笑)。それと同時に、12年前に観ていた光景がなんだか懐かしく甦ってきてもうすっかり『ミス・サイゴン』の世界へどっぷり。前回、右も左も分らずに観たときにキムが舞台の上で堂々と上半身ヌードになったことに恐ろしくビックリした思い出も甦ってきました(笑)。あのシーンは再演でも健在かと気になっていたのですが、キッチリありましたねぇ〜・・・というか、あのシーンはけっこう重要だから外せないんですけど(^-^; でも、改めてキムの上半身ヌードシーンを12年ぶりに目の当たりにし、「女優ってすごいよなぁ・・・」と妙に感動してしまいました。演劇初心者の頃に見ていたシーンがそのほかにも要所要所に甦ってきて「あの頃と同じセットだ」とか「ここであの歌が入るんだ」とか・・・とにかく懐かしかったです。懐かしさだけではなく、発見も色々あって、特にクリスのキムヘの想いやトゥイのキムに対する想いといったシーンでは「そうだったのかぁ」と感動することしきり。ラストシーンは分っていながら観たのですが、初演ではなんだかよく分らないうちに終わっていたのが今回の再演ではとても切なくジーンと来るものを感じました(T_T)。
でも各登場人物の微妙な心の動きにも感動したのですが、それ以上に今回感動したのがイギリスから直接持ち込んだという豪華な舞台美術の数々です!いや〜〜久しぶりに観た
ホー・チ・ミン像は本当に迫力満点でしたよ〜(^o^) ドラゴンダンサーズたちもすごくカッコよかったし、舞台の壁に広がるブラインドがサーっと上がったり下りたりするのも壮観でした〜。タイの娼婦街のなんとなく厭らしい(笑)煌びやかさも臨場感あるし、この舞台の売りであるサイゴン陥落のヘリコプターは本当に口あんぐりって感じ(笑)。まるで本物のような爆音が大迫力でした!このサイゴン陥落シーンはクリスとキムの悲しい別れが展開されているのですが、なんかこの場面の最中ものすごいまぶしい光が客席に向かってガンガン飛ばされるんですよ〜(^-^;; 初演はどうだったか覚えてないんですけど、とにかく目くらまし喰らったようでビックリしました(苦笑)。緊迫感と場面転換の為の光なんだろうけど、初めて浴びたときはけっこう辛かったです(^-^; もう一つの売りがエンジニアがアメリカを夢見ながら歌う『アメリカンドリーム』で登場する真っ白なキャデラック!12年前に一番印象に残ったのもこのシーンだったのですが、今回観てもものすごく印象に残りましたですよ!いや〜・・・改めて観てもやっぱり派手です!!自由の女神みたいな「ミス・チャイナタウン」とマッカーサみたいなのが乗ってて(笑)周りではガールズとボーイズがキラキラの衣装を着て踊ってる♪もう思わず手がリズム取りましたね、このシーン(笑)。市村エンジニアが本当に素晴らしくて・・・きっと初めて今回このミュージカルを観た人も『アメリカンドリーム』だけは忘れられないシーンになるんじゃないかな。
と、ここまでくると結構感動しているはずなのですが・・なぜ最高評価にならなかったのか。それは
市村さんがあまりにも素晴らしすぎちゃったからなんです(^-^; まだ幕が開いて日が浅かったせいもあると思うのですが、市村さん以外の若いキャストさんたちがまだ追いついていないというか・・・なんとなくバランスが悪く感じてしまったんです。やはり一人だけ突出してしまう舞台はその役者さんだけを見つめている分にはいいのですが、全体としてみるとなんとなく乗り切れないんですよね・・・。私個人的には今回がまさにそれで、たくさん懐かしかったり音楽に感動したりセットにぞくぞくしたりしながらも、この時点ではそれらは断片的でしかなくて作品自体を好きになることが出来ませんでした。この観劇の時点ですでに未来のチケットがあと2枚・・・何となく不安を残したといったところです(苦笑)

●市村正親さん
今回の観劇は
市村さんのためにお金を出したといっていいほど素晴らしかったです。初演から12年も経っているのに少しの衰えも感じず・・・むしろ、あの頃よりもパワーアップしている感じ!娼婦宿のシーンとかでも、大勢キャストが舞台上にいるのに市村さんはとても大きく見えるんです。誰よりも若々しくてキラキラ輝いているっっ!時折客席に語りかけるような余裕もあり、なんだか自分も実際に舞台の上に立っているような感覚に(笑)。アドリブも相変わらず楽しくて、市村エンジニアから本当に目が離せませんでしたよ〜(^o^) アメリカへ連れて行ってほしいとやってくるキムとタムのシーンでエンジニアがタムをアメリカ行きのパスポートとして利用しようとするんですが、市村さんのタムのいじり方が最高(笑)。ブラブラ揺らすだけじゃなくてひっくり返したり洋服めくったり、まさに子供を扱うのではなくアメリカ行きのための道具として扱っているといった感じ(笑)。タムは劇中一言もしゃべらないため、市村エンジニアにされるがまま状態(笑)。めちゃくちゃ可愛かったです(^-^)。アドリブだけじゃなく、動きのしなやかさもまさに天下一品ですよ!一つ一つの動きに無駄がないし、指先まで神経が行き届いているっっ!特にアメリカンドリームのときのダンスは一見の価値大有りですっっっ!! やっぱり市村さんは『ミス・サイゴン』の顔なんだと思い知らされました(^-^)

●新妻聖子さん
『レミゼ』から舞台進出した新妻さん。でも、レミゼのエポニーヌはハッキリ言って私の印象にはほとんど残っていないんですよ。だから正直、
新妻さんがキムで大丈夫かなと最初不安に思っていました(スミマセン・・・)。ところが、いざ蓋を開けてみるとなかなか良いではありませんかっ!1幕目始めのほうはやはりちょっと影が薄かったのですが後半に行くにしたがって徐々に歌声に力強さが出てきてました。私的にはレミゼの時よりも断然良かったです!しかもキムの難しい音域をほぼクリアして歌っていたのにはビックリ。こういう役のほうが、新妻さん的には合っているのかもしれません。ただ、もうひと越え何かが足りないような気も・・・(^-^;

●井上芳雄くん
市村さんと共に今回のチケットで期待をしていた井上クリス。ところが、残念ながら
私の好みのクリスではありませんでした(涙)。クリスってすごい人間的で心に弱い部分を持っているキャラなんですが、この時点で観た井上くんからはまだちょっと王子様ちっくさが抜け切れていなかったんですよねぇ・・・(^-^;; 一生懸命やってるのは伝わってくるんだけど、雰囲気的にもどこか高貴な部分があって、わたしの思い描いているクリスとはかなり離れていたというのが印象です。なんていうのかなぁ・・・歌声がすごくきれい過ぎちゃうんですよ。戦争中でもあるし、あまり歌声がきれいに響きすぎると舞台全体の雰囲気からなんとなく浮いているように見えてしまって・・・ダメでした(;_;)。井上くん、けっこう好きな俳優さんなんだけど・・・この時点ではまだ役を掴みきれていなかったのかな。でも、サイゴン陥落のシーンでキムの名前を絶叫したところは感動的でした。あの自分をさらけ出すような演技がもっと全体的に出せればいいのかも。回を重ねれば素敵なクリスになると思うのですが、井上クリスはこれっきりの観劇となりました・・・。ゴメンナサイ

●坂元健児さん
事前にキャスティングチェックとかしないで観に行ったので、
サカケンさんのジョンがこの日最初で最後であることを知りませんでした(爆)。8月限定だったんですよね〜サカケンジョン!イメージ的にはジョンよりもトゥイのほうが…と思っていたのでどうかと思っていましたが、井上クリスが若かったこともあり(笑)バランスが取れててなかなか良かったです♪1幕の娼婦宿での弾けぶり、もっとよく見ておけばよかったなぁ〜とちょっと後悔(^-^;; あ、でも、クリスの電話に『馬鹿め!』と怒鳴りつけるシーンはなかなかイラツキ振りが良かったです〜。それから、『ブイ・ドイ』!サカケンくんの歌声がものすごく生きてて感動!!2幕の押さえ気味な演技も素敵でした(^-^)。あと一回観たかったかも〜。

●泉見洋平さん
12年前に観たときとCDのイメージから、私は
トゥイに関して完全に『悪役』としか見ていないところがありました。そのアクの強い役を泉見さんができるのか…、正直かわいらしすぎたマリウスのイメージがあまり好きではなかったので不安だらけの泉見トゥイだったんです(スミマセン)。ところがところが、登場したときのあの狂気に満ちた演技に思わずビックリ!マリウスとは180度違うエキセントリックな泉見さんで、『なんか気になる』存在に。しかも、今まで『悪』のイメージが強くてあまり好きなキャラクターではなかったトゥイの印象が泉見さんのおかげでガラっと変わりはじめたんですよ〜。トゥイにはトゥイなりの正義があって、キムをちゃんと愛していたというのがものすごく伝わってきて・・・銃殺シーンではなんだか私もキムと一緒に涙している気持ちになってしまった(T_T)。この泉見トゥイを見てから、『次のミス・サイゴンも見てみようかな・・・』と思い始めた私です。

●石川ちひろさん/高島みほさん
エレンとジジを一緒にしてしまってスミマセン(爆)。なんというか、私の印象にあまり残らなかったんです…今回に限って(^-^;。なんとなく迫力不足手でお二人ともまだ役に溶け込めていないような感じでした。この先に期待します。

9月4日(土)
エンジニア:市村正親 エレン:高橋由美子
キム:松たか子 トゥイ:tekkan
クリス:石井一孝 ジジ:杵鞭麻衣
ジョン:今井清隆
2度目の『ミス・サイゴン』は友人が某カード会社で購入してくれたチケットで観劇でした。貸切公演だったのでチケットの席番号による抽選とかちょっとしたイベントがありましたが、わたしたちは誰一人かすりもせず(苦笑)。市村さんのサイン色紙欲しかったねぇ〜…と帰り道にまで未練たっぷりな私たちでした(^-^;;。
私自身は2回目ということもあり、
前回よりもちょっと物語を考えながら観る事ができました。キャスト的にも松さんや高橋さんといったテレビ界でも名前の知れた人が出演しているとあってけっこう期待度も大きかったんですが・・・う〜ん・・・どうも好きになれなかったかも(-_-; こう感じたのは私だけかと思いきや・・一緒に観た友人二人も同じ意見(苦笑)。帰りには喫茶店に立ち寄り言いたい放題言いまくってしまいました(^-^;; 市村さんが素晴らしすぎて・・・っていう感覚は前回ほど感じなかったのですが、なんというか全体的にギスギスした感じというか・・・トゲみたいなものを感じてしまったんですよねぇ。そういった点では今回も『ミス・サイゴン』という作品に愛情を持ちきれなかったので残念です。
ただ、
音楽は素晴らしいです!!聞けば聞くほど体の中に浸透していくというか・・・体が自然に動いちゃうみたいな(^-^)。始まる前までは音楽にこんなにハマルとは思いませんでした。30回以上観た『レミゼ』よりも好きかもしれません(^-^ゞ 私はアジアンテイストのある音楽に弱いのかも。舞台のストーリー的にはけっこうきわどいシーンが多くて1幕と2幕頭の娼婦館シーンなんかお子様には説明が出来ないような放送禁止用語出まくりなんですけど(爆)、美しい旋律がそれを厭らしくさせていないんですよねぇ。むしろ私はそのシーンの音楽が特に好きだったりします(携帯の着メロに使ってます 笑)。次も行こうかな・・・という気にさせてくれるのもそのおかげだったりするのかも。
ちなみにこの日はS席ではありながら1階席の端っこの席だったので、『世界終わる夜のように』のナンバーのクライマックスでクリスとキムがあつ〜いキスをするシーンがあるのですが、
途中までクリスの姿が見えずキムが一人で盛り上がっているように見えてしまった(笑)。最後セットがパーっと離れてようやくクリス発見みたいな(笑)。端っこだとこういう弱点があるというのを初めて知りました(^-^; しっかし、少し慣れた上で見てみるとキムとクリスって超ラブラブなんですねぇ(笑) 12年前とか全然そんな風に観ていなかったのですが今回リピートしてみてチュ〜がいかに濃密で多いか実感いたしました(爆)。ま、うっちーの『モンテ』ほどではないんですけど(^-^;; あと気になったことといえば、1幕冒頭のドリームランドシーンでクリスと取っ組み合いになるGIがいるんですけどこの方、よく見ればついこの前まで劇団四季にいた原慎一郎くんではありませんかっ!なんか、えらいガタイの大きな役者さんになっててちょっとビックリでした。石井さんとやりあってたのでけっこう迫力ありました(笑)。他のアンサンブルまでは残念ながらチェックできませんでした…。そういえば、12年前に強烈に印象に残っていたアンサンブルキャストがいて『何だ、あのスキンヘッドの人は!?』と衝撃を受けたんですけど・・・その方は現在ライオンキングの父となってます(^-^;;←早川正さんです。今回のアンサンブルの中からも数年後に大物になってる役者さんもいるんだろうな。
●市村正親さん
なんか、
前回にも増してエンジニア度アップしてましたっっ!あのエネルギーはいったいどこから…。もう頭の先から足の先まで『エンジニア』その人なんですよっ!だからあの派手〜な衣装もすごく似合ってたりする(笑)。それと市村エンジニアの魅力といえばなんと言ってもその滑らかで無駄のない動きなんですよねぇ。出てくるたびに身振り手振りでナンバーを歌い上げているんですけど、その動きを見ているだけでも『お金払ってよかった』って思えます(^-^)。それにアドリブも楽しくて、タムを初めて見たときにいじくりまわすシーンなどは今回も大いに受けておりました(笑)。なんか、前回観たときよりもいじくる回数が増えてその手の速度が早まっていたようで子役もひと苦労かも(^-^;;; バンコクの客引きシーンでは登場するときに客席に向かって『お久しぶり♪』って出てくるんですがこれがお茶目でカッコいいんですよっ♪シーン全体的には猥雑な感じがするところなんですが(^-^;; ここは市村さんを見ているだけで楽しめます(^-^)。アメリカンドリームの時のダンスも最高!!!私は特にフレッドアステア〜ってやるシーンが超お気に入りです♪ものすごく美しいんですよ、型がっっ!それにボーイズ&ガールズとダンスする時のあの滑らかでキレのある動きも今回も健在でまさに見所満載でございました(^-^)。そうそう、アメリカンドリームも素晴らしかったんですけど、1幕クライマックスの『生き延びたけりゃ』のナンバーも圧巻でした!あんなに柔らかな動きをしているのに歌声はものすごく力強くて終始ゾクゾクしましたよ〜!その合間合間に入る「いらっしゃいまほ〜♪」とか「ハイ、ホーチミン、ミミミミン♪」のかわいらしさのギャップがまた溜まりませんっっ。あ、それから2幕のラストシーン、キムが死んでしまったのを見て「何てことだ〜〜(T_T)」と頭を抱えて後向く姿がものすごくグッときました(T_T)。今までコメディっぽい役割が多かったエンジニアが見せた初めての「哀」の部分・・・市村エンジニアの演技が泣けました〜〜(T_T)。本当にお客のツボをよく心得ているというか今回も全てにおいて素晴らしかったです。

●松たか子さん
今回の観劇評が伸びなかった理由の一つが松さんのキムだったんですよ…(ファンの方、ごめんなさい)。「モーツァルト」の時の松さんはものすごく良かったので、今回もかなり期待していたんですが
正直私の好みにほとんど合いませんでした(-_-;。私の抱いているキムのイメージって『強さ』ももちろんあるんですが、その奥には『優しさ』や『純粋さ』を感じさせてくれるって感じなんですよ。それが、松キムは登場した時からもう『強気』オーラがビンビンに出まくってて(^-^;; 1幕の娼婦館でオドオドしながら踊ってはいるんですが・・・なんかジジたちと同じキャリアを持っているようなにおいを感じたというか(爆)初々しさを感じなかったんですよねぇ。トゥイとのやりとりもなんか完全にキムのほうが押してる感じだったし(^-^;; 『命をあげよう』もなんか母性よりも一人の強気な独立した女性って感じだったし・・・どうも私の好みに合わなかった(;_;)。歌声に関しても、この日はあまり調子がよくなかったのかなぁ・・・ま、私がそう感じただけかもしれないのですが(でも、一緒に観た友達も同じ事言ってたけど 苦笑)・・・自分の得意音域はものすごくよく出ているんですけど、高音域になってくると急にトーンダウンしてしまってムラがあったように思えてしまいました。そんなこんなで、松さんのキムには今回ひとつも感情移入が出来ず・・・期待していただけに残念(>_<)。ということで、松キムはこれで見納めとなります(爆)。あ、でも、石井クリスとの釣り合いはよかったかも(^-^;
ちなみに、一緒に観に行った友人(女)は
『松たか子のセミヌードを見てくるってダンナに自慢してきた』と言ってそのシーンに気合入れてかなり目を凝らしていたようなのですが(爆)・・・休憩時間に『な〜んかやけにあのシーン短くなかった?興醒め〜』と残念がっておりました(笑)。確かに早かったかも(^-^;;; あれって、Tシャツに着替えるの早いですよね(爆)

●石井一孝さん
石井さんは12年前にGI役でデビューしたんですよね。私が一番初めに石井さんを知ったのは12年前に観た「ミス・サイゴン」のパンフ写真でした。アンサンブルの中でも最初の方の名前だったのでたしか一番初めのほうに載っててけっこう印象に残っていたんですよ。その石井さんが
12年の時を経てついにクリスとなって「ミス・サイゴン」に戻ってきました♪私的には石井クリスはけっこう期待のキャスティングだったのでとても楽しみにしていたのですが、本当に良かったですよ♪感情表現が最近深くなってきた石井さんが今クリスを演じることってすごく意味のあることだったんじゃないかなあ。出てきたときから『あ、クリスだ!』って思えるほど大切に演じられていたのがとても印象的でした。特に苦悩の演技は絶品『主よ、なぜ』のナンバーは大感動(T_T) それから2幕のサイゴン陥落。ヘリコプターに乗る前に必死に連れて行けなかったキムを探すんですが、その探し方の必死さが泣けました〜(T_T) 石井クリス、歌も演技も私は大好きでした。でも、「クリス」としてだけ見てみると…キムに対してやはり残酷だったななんて思えたりもします。サイゴンにいた時はあんなにラブラブだったのに結局はアメリカで奥さんもらってキムのことは罪悪感として残りながらも最後に愛するのはアメリカの奥さん・・・。う〜ん、戦争が辛いのは分るけどそのちょっとした優柔不断さが悲劇を生んじゃうんだよね。でも、松キムなら強く生きていけそうな気はしたんだけど(爆)。

●今井清隆さん

今井さんも12年前と同じメンバー・キャストです。私が初演で観たのは園岡新太郎さんだったので、今井ジョンは今回が初見になります♪今井さんといえば温かくて包み込むような素晴らしい歌声が魅力ですが、それが・・・1幕のジョンを見てビックリ!嫌がる石井クリスに『女おごるぜ』と歌う姿は
すっかり娼婦館に馴染んで楽しんじゃってるイケイケおじさん(笑)。しかも歌声になんかドスが効いててちょっと恐かったかも(^-^;;; いや〜、今井さんってこんな面も持ってるんですねぇ♪ あと、クリスの電話を受けるシーンではめちゃくちゃ怒っててすごい剣幕で『何が蓮だっっっ!!』と怒鳴ってました(笑)こわ〜〜(^-^;; 石井クリスも一瞬ビックリしてたような(笑)。でも、2幕ではあのハジケっぷりが嘘のように落ち着いた、それでいて力強い『ブイドイ』を披露してくれました!やっぱり今井さんの『ブイ・ドイ』は聞いていてとても心地よいし感動的でした(;_;)。そのあとも、どちらかというとよく知っている今井さんのキャラで安心して見ていられました。

●tekkanさん
泉見さんのトゥイを観て感動したので、tekkanさんはどんな感じかな〜とけっこう期待して観たのですが・・・う〜ん、
ちょっとインパクトが弱かったかなぁ(^-^; なんというか、『狂気』が感じられなかったんですよ。『狂気』ばかりが表に出てもよくないのですが、どうも歌い方がきれいすぎちゃってるんですよね…。ビジュアル面はカッコよかったのにそれだけが残念!しかも松キムがかなり強気キャラだったもんだから終始負けちゃってるように見えてそういった面で気の毒さを感じたかも(苦笑)。でも、銃殺されるシーンでは感情を爆発させていてなかなか良かったです。ただ泣けなかったけど…。歌い方が丁寧すぎるのかもしれません。もっと思い切り演じて欲しいと思ってしまいました。

●高橋由美子さん
最近東宝の舞台に連続して登場しているグピコちゃん(高橋さんの愛称 笑)。思い起こせば『アニーよ銃を取れ』で喉をつぶしてしまったこともあったのに・・・
よくぞここまで長期間歌えるようになったなぁと一人感動してしまう私です(^-^; 1幕のスリップ姿がセクシーな高橋さんでしたわ〜。歌声は彼女特有のちょっと低くてハスキーな感じだったので最初は多少違和感を感じたのですが、2幕あたりからは聞き慣れてきました。でも高橋エレンはけっこう性格キツイっすねぇ(笑)。キムが訪ねてきたときの『メイドですか?』『それじゃ何?』の言い方がかなり恐かったです(^-^;; このシーン、松キムもかなり強気を前面に出していたので高橋エレンとの女の火花がバチバチ飛びまくっててかなり迫力ありました(^-^;;;; 高橋エレン、ソロで高音の部分になるとちょっと苦しそうになるのですが、それでもけっこうソツなくこなしていたので「あれからかなり成長したんだなぁ」と個人的に感動してしまった。ただ、キャラ的にはキツい感じなのでちょっと苦手タイプかな…。

●杵鞭麻衣さん
彼女のジジはなかなか迫力があってよかったです!
顔つきもキリッとしててカッコいいし(^-^)歌声もしっかりしてましたよ〜。でもキムとクリスの結婚式シーンではクリスに対してちょっと目線が恐かったかも(^-^;

9月15日(水)
エンジニア:筧利夫 エレン:ANZA
キム:新妻聖子 トゥイ:泉見洋平
クリス:坂元健児 ジジ:杵鞭麻衣
ジョン:今井清隆
今まで市村さんのエンジニアしか知らなかった私(^-^; 開演前までは市村さんのエンジニアしか観るつもりなかったのですが…ここでちょっと観劇好きの血がうずきまして(笑) 他の役者さんも見たくなってしまいました(それに市村さんの回はチケットが品薄になってたし)。その第一弾として筧さんのエンジニアをチョイス!エンジニアのイメージからいって市村さんの次に『合うんじゃないか』という気がしてたんですよ。で、たしかに市村さんに比べちゃうとどうしても「ううん・・・」となってしまうこともあったのですが、かえって今回はそれが良かったんです。というのも、『飛びぬけて上手すぎる』人がいなかったので全体のバランスがものすごく良かったんですよ。そのおかげで、「ミス・サイゴン」観劇3回目にしてこの作品のことを好きになれた気がしました・・・というわけで今回最高評価です(^-^)。物語の深い部分に納得したかといえばそうではないんですけど、でもなんかこう、全体に流れる音楽に乗せて展開されるエピソードの一つ一つが心に突き刺さってくる感じがしたんですよ。ラストは衝撃の悲劇で幕が下りるのですが以前まではそこで「え・・・」って突然切られたような妙な気分になってたのですが(^-^; 今回はそれを受け止められたような気がします。言葉で言い表すのは難しいんですけどね…。おかげで、ナンバーの一つ一つに自然と体がリズムを刻んでしまうほどノリノリになってた私(笑)。ドラゴンダンサーのシーンも本当に圧巻で改めて群舞のすごさを実感できました!
で、3回目にもなると色々さらに細かい点が見えてきまして(笑)1幕の娼婦館『ドリームランド』でサックスを演奏するシーンがあるのですが、ここで初めて私は
舞台の上の役者さんが実際に演奏していることに気がつきました(爆)。発見した時『おお!』と感動してしまった〜。てっきり下のオケが演奏していると思ってたもんで(^-^ゞ。それから1幕ラストでキムがエンジニア・タムと共に旅立つシーンで、前までは『いつの間にエンジニアそこに!?』と思って見てたんですけど(笑)今回は脱出していく群衆の中から筧エンジニアがガサガサと出てくる現場を発見できましたっ(^-^)。堂々と正面から登場してたんですね(笑)←気付くの遅すぎ(爆)。2幕のバンコク繁華街の歌詞もじっくり聞いてみるとかなり面白い。いや、内容的には面白がっちゃいけないとは思うんですけど(18禁だらけだし 爆)、エンジニアの客引きしてるソープランド(?)にウサギ・ヤギもいるって歌ってるのは笑える(^-^; なぜそこで小動物が出てくるんだろうか(爆)。しかも、最後に客を一気に入れた一言が『この俺抱けるぜ〜』ですからねぇ・・・皆さん、●モっけありですか!?(爆)。あれ・・・なんかヤバイ感想になってきたので今回はこのあたりで(^-^;;

●筧利夫さん
初めての市村エンジニア以外として選んだのが筧利夫さん。前評判的には微妙ではあったのですが、わたしの中では
筧さんのキャラはエンジニアに合うんじゃないかと思ってました。で、どうだったかといえば・・・前述の通り市村さんと比較してしまうこともけっこうあったんですけど(市村さんしか知らないのでなおさら…)、個人的には違和感はほとんどなく観れましたよ(^-^)。初登場の時から「ミス・サイゴンコンテストに来てよ、来て、来て〜」とGIたちを誘惑する姿が妙に筧キャラって感じで面白可愛かったので、最初の印象はけっこう良かったです。しかも、周りで囁かれていた歌唱力についてですが・・・私的には逆に『筧さん、歌上手いじゃん!』とびっくりしたほどですよ〜♪ただ、たしかに歌に集中しすぎて筧さん本来のアクの強さが出し切れていないように感じてしまった部分もありました。それだけが残念!イメージ的にはチンピラになり切れてない『小者』って感じだったかな(笑)。すごみみたいなのはあまり感じなかったし、むしろ『なんか可愛い〜』って思えるほど(^-^)。トゥイの後にくっついてる姿は小柄な筧さんということもありなんか本当に可愛かった。トゥイのことを『子犬みたいについてきた』と歌うんですけど、子犬みたいなのは筧エンジニアのほうだろう〜みたいな(笑)。2幕頭の登場では市村さんは「お久しぶり〜」だったのですが、筧さんは「〜じゃないよ(聞き取れなかった 爆)」と言って会場を沸かせてました。あそこってそれぞれのエンジニアによって色々バージョンがあるんですね(^-^)
あと大きなナンバーはどうかなぁとちょっと心配ではあったのですが『生き延びたけりゃ』や『アメリカンドリーム』もなかなか見どころあってよかったですよ!特に「アメリカンドリーム」は市村さんのイメージが強すぎてどうかなぁ・・・と思ったのですが、これがなかなかの熱演で
動きも軽やかで感動しちゃいました。キャデラックの上ではしゃぐ姿はやっぱり可愛い筧エンジニアでした(^-^)。ただ、『生き延びたけりゃ』のナンバーはやっぱり市村さんのほうが迫力あったかなぁ〜。ここはちょっとゾクゾクしたいシーンだったのでそれがちょっと残念。でも、ラスト、キムが自殺して死んでしまったあとの筧エンジニアの呆然とした表情がすごく良かったです。回数を重ねるともっと味のあるエンジニアになるんじゃないかな。この先が楽しみです(^-^)
そうそう、書き忘れてましたが舞台が始まる前の注意事項・筧バージョンも面白かったです♪一通り携帯に関する注意を言った後にひとこと・・・
「ブラボーは控えめに」(笑)。お茶目な筧さん♪

●新妻聖子さん
2度目の新妻キムでしたが、
ものすごっく良かったです!!前回の倍は彼女に感動させられました(T_T)。なんと言っても歌声がすごく進化しているんです。最初からものすごく透き通るきれいな声で新妻キムのその歌声聞いているだけでなんか泣けてきてしまいました(;_;)。まるでキムが乗り移ったというか・・・特にクリスと別れ別れになってしまった後の新妻キムは鳥肌ものでした。強すぎず、かといって弱々しいわけではない・・・キムの気高さのなかに時折感じさせる優しさが見事に表現されていて、今回の新妻キムはわたしの中では100点満点です!トゥイと言い争うシーンでも、ただトゥイを強く否定するんじゃなくて『私の気持ち、分って欲しいの』といった必死さがあったんです。激しいシーンなのにキムの思いやりの部分がとても感じられて・・・それだけに最終的にはタムを守るためにトゥイを銃殺してしまうところでは涙が出ました(;_;)。泉見さんの熱演と新妻さんの熱演、ほんっとに素晴らしかったです!!もう一度このコンビで見てみたかったな。
今回新妻キムに強く感じたのは『母性』。タムのことをすごく愛してるんですよ。前回よりもずっとキムに近づいてますね、新妻さん。そしてクリスを想う力もすごく強い。クリスとすごくいいコンビだったので
ラストシーンは余計悲しかったです…。レミゼの時はほとんど印象に残らなかった新妻さんでしたが、今回のキムですごく彼女の子と見直しました♪ってちょっと偉そうですが(^-^;;

●坂元健児さん
クリスにピッタリ!!最初ドリームランドにやってきた時からとっても
「好感の持てる」サカケンさんのクリスでした(^-^)。クリスってちょっと印象悪くなりがちなんですが、サカケンクリスなら全部許せちゃう(笑)って思えてしまった(^-^; それにあの安定感のある歌声は本当に素晴らしいっ!『神よ、なぜ』のナンバーなんてゾクゾクして鳥肌ものでしたっっっ!あと、キムとのベトナム式結婚式シーンでのサカケンクリスがめちゃくちゃ可愛いんですよ(^-^)。キムと一緒にオドオドしながら儀式に参加する姿や、『婚礼に歌う歌』と言われて『え!?』となる顔もひじょうに可愛い〜♪今回母性がよく出ていたキムとのラブラブぶりはそれはもう、とてもとてもお似合いでございました(笑)。逆に、3年後の苦悩のシーンもとても印象的です。サイゴン陥落のとき、必死にキムを探す時の顔が・・・もう、泣きそうな顔で狂ったようにしてるんですよ〜(;_;)。あの顔見ただけでグっときてしまいました(T_T)。キムが自殺した時の絶叫もすごく悲しかった〜(T_T)。以前まではあまり泣けるシーンってハッキリ言えるようなところがなかったので、今回サカケンクリスに出会えて本当に良かったです(^-^)。次も見てみたいと思わせてくれたサカケンクリスでした♪

●今井清隆さん
石井さんとは年齢的にもバランスの取れていた今井ジョンだったので、今回サカケンくんとどうかなぁとちょっと心配では合ったのですが(笑)意外にも釣り合いがよくて面白かったです。1幕のドリームランドでは
年齢差を感じさせないほどハッスルしているようで(笑)落ち込むサカケンクリスとの対比が非常によく出ていました。キムと一緒に住むことで浮かれていたクリスに電話で叱責するシーンでは今回もけっこう恐かった今井ジョン(^-^;; たしか「このボケっっ」とか言ってたような(爆)。だんだんエスカレートしていく今井ジョンがなかなか楽しい1幕でした。逆に2幕ではまた素晴らしい歌声で『ブイ・ドイ』を熱唱!!心にズシリズシリ響いてくる素敵な『ブイ・ドイ』で感動いたしました。エレンとクリスを戒めるときはまるで兄と言うより親のような感じだったんですけど(^-^; そこにジョンの3年間の歴史を感じた気がしました。

●泉見洋平さん
いや〜〜
ほんっと泣けますよ、泉見さんのトゥイ(T_T)。キムとクリスの結婚式に割り込んできた時、まず祭壇に飾られている写真を見てからキムを確認し、『居た〜おまえ〜』と歌いだすところなんて芸が細かいっす!その歌い方も最初から脅すような感じじゃなくてやや抑え気味に歌いだすので、「ああ、トゥイは純粋に本当にキムを愛していたんだな」って分るんですよ〜(;_;)。私、今までトゥイはキムとクリスの敵としか思えなかったので、本当に泉見トゥイには感動しっぱなしなんです。裏切り者!と言って出て行くときも哀愁すら感じさせるんで、今回サカケンクリスも好感が持ててるし私はどっちに感情移入すればいいの!?みたいな状態に(笑)。エンジニアに尋問している時は「閣下」として君臨してて怖いくらいなんだけど、キムを見つけて必死に彼女に迫るシーンは狂気というよりもすごい「愛」を感じるんです。だって、「一緒になることを夢見ていた」って歌っている時の泉見トゥイって泣けるほど純粋なんですもの〜〜(T_T)。新妻キムもそれを察しているから強行に無碍に断っていないんですね。ほんとに二人を一緒にさせてあげたいなんて思っちゃいます…。タムを見た時に理性が吹っ飛んでキレちゃう泉見トゥイなんですが、その表情はまるで泣いてるみたいなんですよ〜。タムを刺し殺そうとしているときもどうしようもないくらい表情が悲しい、だからキムに銃殺されてしまった時の悲劇がすごく伝わります。今まで、キムはなぜトゥイを抱きしめて泣くのか分らなかったんですけど、泉見トゥイは本当に抱きしめて泣く気持ちがすごく分る(T_T)。「♪時が来た〜」の大合唱を聞いたとき、胸が痛くなって私も涙しました(T_T)(T_T)。自分がこんなにトゥイに肩入れして見るなんて、本当に観劇前まで考えられなかったことです。泉見さんに感謝(T_T)。

●ANZAさん

ANZAさんのエレンはとてもやわらかく、優しい雰囲気でこちらも
とても好感が持てました(^-^)。クリスを優しく包み込むような感じかな〜。それにキムに対しても「クリスは渡したくないけど彼女を憎めない」という言葉がすごく説得力あるんです。キムがホテルの部屋にやってきたときに「メイドですか?」と聞くのですが、その言い方がとても柔らかくて優しいんです。クリスはこの人のおかげで戦争の傷から立ち直ろうと出来ているのかなって本当に思えました。

●杵鞭麻衣さん
ドリームランドでは今回もとってもカッコよくセクシーでした♪
顔つきからいっても一番ジジに合っているのかもしれません。キムの結婚式シーンでのアオザイ姿もとても素敵な杵鞭さんなのでした(^-^)。

9月29日(水)
エンジニア:橋本さとし エレン:高橋由美子
キム:知念里奈 トゥイ:tekkan
クリス:坂元健児 ジジ:杵鞭麻衣
ジョン:今井清隆
9月中旬発売と言われていた舞台写真つきパンフレット。それが中旬だった前回になってもまだ発売してなかったんですよ〜…。前回で打ち止めに・・・なんて思っていたのがパンフを購入したい気持ちも手伝いついに4回目に突入(^-^;・・・って本当の理由はこれだけではないんですけどね(笑)。で、ようやくようやく写真つきの2000円パンフをゲッツ♪前のエリザパンフも分厚くてビックリしたのですが、ミス・サイゴンも半端じゃなく分厚いっす!でも、リハーサル写真が入ってなかったのはちと残念(;_;)。ま、本番舞台写真がたくさんあるからいいんですけどね。
で、ついに
3人目のエンジニア・橋本さとしさんを観てきました〜(^o^)。橋本さんは『シンデレラストーリー』で一度観たきりなんですが、エンジニアの評判を色々聞いてみるとかなり良かったので観劇前からけっこう期待してました♪それに、偶然にもこの日は橋本さんのお休み前の最後の公演だったようで(10月いっぱいはお休みだったんです)、舞台全体としてもずいぶん皆さん力が入っていてテンションの高い素晴らしい出来でした(^o^)。私も観劇4回目になってましたので、だいたいの物語の内容も頭に入っており一つ一つのシーンをじっくり観れました。ミス・サイゴンの冒頭の幕開きって平和だった時代のベトナムの人々から始まるんですよね。初演で観たときの記憶はほとんどないし、あとはCDのみだったのでこのプロローグシーンは後々の悲劇を思い浮かべるとかなりグッときてしまいます。そういえば、TSミュージカルで観た同じベトナム戦争を題材にした『タン・ビエットの唄』も平和なシーンから始まったよなぁ・・・。あの時もすごくグッときましたけど、ミス・サイゴンは大きな舞台に壮大な音楽がバーンときますので本当にゾクゾクしてしまいます。ゾクゾクするといえば、今回もホー・チ・ミン前でのドラゴンダンス!これって観れば観るほどゾクゾク感が増していくんですよ〜!迫力満点の群舞とコーラスが最高です(^o^)/
カーテンコールは橋本さんのお休み前公演のせいか、
今までの中で出演者もお客も一番盛り上がってていつもよりも多く舞台に出てきてくれました♪橋本さんはじめ、他のキャストやアンサンブルの皆さんもテンション最高潮で、本編の悲劇のラストを忘れてしまいそうになってしまった(爆)。でも、なんかこういった盛り上がりっていいなぁ〜♪私もあの輪に加わりたくなっちゃいます(笑)。4回目の観劇にして、ついに「ミス・サイゴン」にはまった私はその帰りに10月チケットを買い足してしまいました(^-^;; かなり危険な予感・・・(爆)。
●橋本さとしさん
もともとは劇団新感線での活躍が多い橋本さん。『シンデレラ〜』を観たとき、その歌の上手さに驚いたのですが『ミス・サイゴン』キャストに・・・しかもエンジニアで橋本さんが配役されたと知った時は
正直不安の方が大きかったです(スミマセン)。長髪におひげのエンジニアってどうなのかなと(笑)。ところがところが、実際に橋本エンジニアを見てその不安がぶっ飛びました!!前評判どおりなかなか『エンジニア』にはまってるんですよ(^o^)。最初ちょっと違和感を感じたのは背の高さくらい(笑)。市村さんも筧さんも低かったので、見慣れない大きさのエンジニアが出てきたときは『誰!?』とか思っちゃったんですが(^-^; そのあとのパフォーマンスはお見事です。アドリブも自然に出てきている感じだし、すごく堂々としていてカッコイイ♪ キムと兄妹といって一番しっくりくる年齢だったかもしれません(笑)。
橋本さんのエンジニアは
とにかく『アメリカ』を強く意識しているなぁと感じました。登場してすぐGI相手にチケットを売りさばいている時なんか「ハロー、エブリバーデー♪」とご機嫌(^-^) その言い方がしょっぱなからアメリカ人っぽく見られたいといった欲望がこもっているんですよ。それはそのあとのドリームランドのシーンでも、タイのバンコクでのシーンでも、すごく感じ取れました。だからこそ、『アメリカンドリーム』のナンバーの説得力があってとてもよかったと思います。それから橋本エンジニアは背が高い分動きもとても大きく見えて舞台栄えしてました。なんか、ひとつひとつの動きに市村さんとはまた違ったセクシーさを感じてしまった!1幕ラストでキム親子に手を差し出すところと2幕ラストでタムに手を差し出すところが特にカッコイイっす♪ あと印象的だったのは橋本さんならではのアドリブ(笑) 『生き延びたけりゃ』のシーンで「USA行くにゃビザがない」と歌うシーンがあるのですが、他のエンジニアはUSAの後に「くぅ〜っ」とかって悔しがっているのに対し橋本エンジニアは一人ボケツッコミのように「♪USA…あれぇ!?行くにゃビザがない〜」と歌うんですよ(笑)。これ、すごいインパクト大でした(笑)。あと、「ハイ、ホーチミン♪」のシーンでは筧さんと市村さんは「ミン」を強調したアドリブしてるんですが、橋本さんは「ハイホー♪ハイホー♪」と行進しておりました(^-^;;; ここは受けたような受けなかったような微妙な空気が流れてましたけどね(笑)。なんか、日によってここのフレーズ違ってたらしいです(^-^;。あ、でも2幕初登場シーンでは客席に向かって「今日もイケてますかぁ!?」と投げかけており拍手喝采浴びてましたよ♪この拍手に橋本エンジニア超ご機嫌でした(^-^)。 アメリカ人への憧れが人一倍強かった橋本エンジニア、とても良かったです♪
ちなみに、開演前の注意事項橋本バージョンのツボは
「ミス・サイゴン、5時間半お楽しみください・・・・・・うそです(笑)」でした(^-^; このアナウンスに初めて観に来た団体のおばちゃんとかかなり反応してざわついてました(笑)

●知念里奈さん
知念さんは「ジキルとハイド」以来、東宝作品に出演する機会が増えてますよね。歌手活動も行っているし、沖縄出身ということもあり歌はけっこう大丈夫かな、と思っていたんです。が、
この日はちょっとお疲れ気味だったのかな・・・高音になるとちょっと苦しそうで微妙に音を外すことも多かったし、特に2幕のエレンの部屋から絶叫して飛び出していくシーンでは「自分で言うべきよ〜♪」の最後の「よ」が半分しか伸びず尻切れトンボ状態に(苦笑)。でも、そういった細かいところを除けば全体的には迫力の歌声を聞かせてくれていたと思います。雰囲気的には初演の本田美奈子さんに似ているかな〜。本田キムはCDでしか聞いたことがないのですが、歌い方とか演技の傾向とか、何となくそんな感じがしました。辛い心情を歌うときの演技がけっこう感動的で、エレンとの対決シーン(最後がちょっと惜しかったけど)では、キムのどうしようもない絶望感がひしひしと伝わってきて見ているこちらもグッときてしまいました(;_;)。歌声がもっと安定すれば、私好みのキムになるかも(^-^)

●坂元健児さん
サカケンクリスも2回目ですが、回を重ねるごとに
歌声もパワーアップして素晴らしいです!ソロナンバーもいいのですがキムへの愛の気持ちも高まっているように思えます(^-^)。『サンライト&ムーンライト』のときの開放されたかのような透き通った歌声の中にキムへのラブラブ度がものすごく感じられたんですよ(^-^) 『世界が終わる夜のように』のクライマックスでキムとあつ〜い抱擁とキスをするシーンなんか、以前にも増して濃厚だったような(笑)。そして苦悩するシーンもテンションすごいです!ヘリに乗り込む前の「キーーム!」の絶叫なんて聞いてて涙出てきそうになるくらいだったし、エレンに過去を告白するシーンもまさに迫真の演技と歌声でとても感動しました(T_T)。やっぱり好きだなぁ〜サカケンクリス(^o^)

●今井清隆さん
なんか以前にも増して
1幕のテンションが見ていて楽しい今井ジョン(笑)。ドリームランドでも積極的だったし、クリスにキムを勧めるときもすごいノリノリ(^-^;; わたしの中でどんどん今井さんの今までのイメージが崩れていくのを感じてしまった(笑)←もちろん、いい意味で(^-^)。そのくせ、クリスの電話では『殷売のために死なせない』とはまったくヒドイ奴です、ジョン(爆)。前回の電話口でもかなり怒ってましたが、今回もそれ以上に怒りが増していたらしく『何が蓮だ〜!このボケぇ!!』と怒鳴っておられ客席からは笑いがちらほら起こってました(笑)。この人格が一気にコロッと変わるのが2幕なので、今井ジョンはそのギャップがとても面白いと思います。

●tekkanさん
前回よりも
数段良くなってました、tekkanさんのトゥイ!1幕でキムを見つけて『居た〜お前〜』と歌いだすところがすごく穏やかなのが印象的でした。明らかに前回以上にキムへの愛を感じたなぁ〜。なんか、本当に苦労して苦労してやっと愛する人を見つけたって感じがとてもよく表現されていたと思います。ただやっぱりクリスを見つけた後の怒りの絶叫が今一歩かなぁ〜・・・歌声がすごくきれいに聞こえちゃうんですよね(^-^; でも3年後にキムを見つけ出して求婚するシーンはとても感動的でした!言葉を一つ一つ大切にしていて、自分の気持ちをストレートにキムに伝えているのがすごく泣けます(T_T)。タムの存在を知って理性を失うシーンも前回以上に感情爆発させていて、キムに銃殺されてしまうときには胸が詰まりそうに辛かったです…。でも一番映えるのはやっぱりtekkanさんの場合は2幕の亡霊シーンかな。立ち姿がとてもきれいなんですよ〜(^-^)。

●高橋由美子さん

ぐぴこちゃん、ちょっとお疲れかな(^-^;; 
なんとなく高音部分とかに不安を感じてしまったんですが、それでも堂々と熱演してました。前回は「性格キツっ」の印象が強かったんですが、今回もやっぱり『それじゃ何!?』の台詞が恐かったです(苦笑)。ただ、キムが去った後の『今、彼女にあった』はビシビシ感情が客席まで伝わってきてとてもよかったです!あそこはやっぱりエレンの強固の意志がメインですから、そう考えるとぐぴこちゃんのエレンはすごくはまってていいのかも!(ちなみに彼女わたしと同い年なのでひっそり応援中 笑)

●杵鞭麻衣さん
相変わらず
カッコイイしセクシーな杵鞭ジジ!ドリームランドでミス・サイゴンに選ばれて仲間から乱暴に冠つけられたり襷かけられたりしてるときの杵鞭さんの表情が絶品です!あと、アメリカへの想いも日に日に強くなっているような・・・。GIにアメリカ行きを迫るシーンはとても迫力があって印象的でした。

10月21日(水)
エンジニア:別所哲也 エレン:石川ちひろ
キム:笹本玲奈 トゥイ:泉見洋平
クリス:坂元健児 ジジ:杵鞭麻衣
ジョン:石井一孝
約半月ぶりのミス・サイゴン・・・本来この日は観劇予定に入っていなかったのですが、急に行きたくなってしまい5日前にテレザーフに電話をしてチケットを取ってしまいました(^-^; というわけで、ついに今回で5回目に(爆)。そして、別所さんのエンジニア・笹本さんのキムを観たことでエンジニア・キム・クリス・エレン・トゥイと・・・ほぼ全キャスト制覇してしまった〜〜(笑)。いやぁ、まさかここまで制覇してしまうとは当初は全く思ってなかったので自分でも驚きです(^-^;; 私の個人資産もそろそろ底が見えてきてしまいました(爆)。でも、この日観に行って本当に良かったです!ちょっと久しぶりの観劇ということもあったのですが、舞台全体の完成度がますます高くなっているのを感じました。役者さんによっては演技プランをちょっと替えている方もいてとても新鮮でした。観終わったあと、特にボロ泣きしたわけでもないのに感動で胸がいっぱい状態となり自分が「ミス・サイゴン」に完全に浸かってしまったことを実感してしまいました(^-^ゞ 第1回目の観劇からするとすごい変化です、私(爆)。
この日はわたしの中の『ベストコンビ』がいくつかありました。まずは、
サカケンクリスと笹本キムのコンビ最高!今まで様々なカップル見てきましたがこの時点でわたしの中のナンバーワンカップルでした♪なんか見ていて一番しっくりくるというか、初々しい可愛さがすごく感じられたんですよ。「サンライト&ムーンライト」の時のラブラブ振りは見ているこちらが思わず微笑んでしまうほど(^-^)。この二人を応援していると、泉見トゥイが乱入!ところが、キムは頑なにトゥイを拒絶してるんですけど客席から見ると泉見トゥイと笹本キムのコンビもまた最高!というか、最近私は泉見さんが登場するたびに『トゥイが主役』といった目で見てしまうんですよ(笑)。可愛いキムにこれまた童顔な泉見トゥイの二人芝居は「一緒にさせてあげたい」ってこちらが思ってしまうほどせつな過ぎました(T_T)。なんというか、すごく波長があってたんですよ〜。トゥイ亡きあとのサカケンクリス&石川エレンコンビも素敵!サカケンくんにはこういったしっとりと可愛いエレンのほうが似合っているような気がします。そして、この最高コンビたちに負けずとも劣らないキャラクター誕生(笑)・・・その名は石井ジョン!!私にとって石井ジョンはカルチャーショックといいますか・・・笑劇・・・いや、衝撃的そのものでした(笑)。この話は後ほど・・・(^-^;;。 
久しぶりに座った帝劇のS席真ん中は、とにかく観やすくて私の感動も最高潮まで達したので急に確保したチケットではありましたが観に行けて本当に良かったです♪後ろの席には初めて観に来たらしいおば様方が並んでいたのですが、ラストシーンがキムの自殺で幕が降りたことに「あらっ・・」と絶句してました(^-^;; 初めて観た人にとっては確かに『え!?』という衝撃的なラストですからねぇ〜・・・。私も12年前は同じ反応をしてましたんで、今回の素直なおば様方の反応がなんだか嬉しかったです(^-^ゞ
余談ですが、
私の観劇した次の日になんと舞台機材が故障したらしく、1度の中断を経て公演中止になってしまったとか(@o@;;; これはかなり衝撃ですっ!今までもけっこうヤバい時もあっらしいのですが(ヘリが降りてこないとか、キャデラックが出ないとか 爆)公演が途中で中止になったというのは初めてかも…。結局11月1日に振替公演があったようなのですが、あと1日ずれていたら・・・危なかった(^-^;;;; でも、そのおかげで観れなくなった人も多くいたわけで・・・お客も役者も辛かっただろうな。
●別所哲也さん
本当は観劇予定のなかった別所エンジニア(爆)。『レミゼ』のバルジャンはものすごくはまり役でよくてそのイメージが強かったせいか、今回のエンジニアキャストの中で
一番イメージじゃなかったのが別所さんだったんですよ(スミマセン)。エンジニアってコずるくてしぶといキャラなので、どうも別所さんとは結びつかなかったのですが・・・私が思ってたほどハマッてないわけではなくて良かったです(^-^;←回りくどい(爆)。橋本エンジニアもデカイなぁ〜と思ったのですが、別所エンジニアは体格もかなり立派なのでさらに「デカッ」と思ってしまいました(笑)。そのせいか、こずるかしいエンジニアというよりもヤクザ屋さんのナンバー3くらいの地位といった中途半端なコワモテ兄さんに見えてしまった(笑)。あの体格で声にはドスが所々効いてましたからねぇ(^-^;; バンコクシーンではボスと対等に喧嘩できそうな勢いでした(笑)。あ、そういった意味では穏やかな別所さんのイメージを覆したすごいエンジニアだたったのかも;。ただ、ガタイが大きい分動きがちょっと鈍く見えてしまったのは残念だったかも。なんとなくワンテンポ遅れているような・・・(^-^;。『アメリカンドリーム』でキャデラックの上に乗った時にはなんかキャデラックがミシミシ悲鳴を上げていたような・・・(笑)。
歌のほうは安定感があってよかったんですけど、う〜ん、私の好きなエンジニアではなかったかな。1幕と2幕のラストで手を差し伸べるシーンは他のエンジニアと違って両手で「ほらっ」みたいな感じだったんですが、あそこはやっぱり片手をスッと出すのが私の好みなので
違和感を感じてしまいました。ただ、なかなか面白いアドリブもありまして・・・2幕のバンコク登場シーンでは『俺大きいから、この服特注なんだよ』と自己申告(笑)。あ〜そうだろうなと妙に納得してしまった私(^-^; あと、『泳ぐか、アメリカへ♪』と歌った後に『俺泳げないんだった〜』とこれまた自己申告(笑)。別所さん本人はどうなのかな(^-^; そうそう、タムのいじくり方が独特だったのも笑えた・・・だって・・・タムを抱っこして自分の胸に当てるという授乳ポーズですよ(爆)。デカイ別所エンジニアがやるとなんかすごく異様な雰囲気に見えた(^-^;;
ちなみに、開演前の注意事項放送はけっこう真面目で優しい放送でした。
「ミス・サイゴンの着メロでもダメです」にはちょっとウケた(笑)。でもそのあとの、暗くなった時の足元に注意してくださいね、と観客に気を遣ったメッセージがとても素敵な別所さんバージョンなのでした〜。

●笹本玲奈さん
キャスティングが発表されてから、見た目や雰囲気から一番キムらしいんじゃないかと感じたのが笹本さんでした。笹本さんといえば、数年前に小学生でピーターパンの主人公デビューを飾って話題になっていましたよね。そんな彼女もキムと同じ年齢に・・・時が経つのは早いなぁ(^-^;。 で、笹本キムですが、本当に
私のイメージどおりで大満足!最初の頃は歌に安定感がないという話も聞いていたのですが、この日は大迫力の歌唱力を披露してくれてとても感動しました(^o^)。とにかく、キムと実年齢が一番近いということもあり見ていて違和感がないんですよ。1幕ではすごく初々しくてクリスに甘える姿がとっても可愛かった(^-^)。その一途さがとても幼くもあり愛しくもある・・・クリスが心奪われるのもすごく分る気がしました。トゥイの求婚を断る時の表情もとても印象的で、トゥイのことを思いやっている気持ちが端々にとても感じられました。そして銃殺してしまった後、すぐに彼の遺体に駆け寄って泣き叫ぶのですが、泣き叫んでいるその声がなんか魂の泣き声に聞こえたというか・・・悲しみが会場中に響き渡っている感じで私も涙涙状態(T_T)。立ち去る前にトゥイの開いた目を閉じさせて何度も振り返りながら走っていく姿がとても印象的でした。
バンコクでエンジニアからクリスの居場所を教えてもらったシーンでは、かぶったベールが頭から落ちてしまうほどの喜びようでこれまた可愛かった笹本キム。もう、本当に
クリス一筋なんだよねぇ・・・。だからこそエレンの存在を知った時の絶望感がすごく伝わってきてラストの自殺ではかなりグッときてしまいました。可愛くて一途な笹本キム、本当に良かったです(^-^)

●坂元健児さん
サカケンくんのクリスもいつの間にか3回目に突入(笑)。でも、何度観ても好きです!彼のクリス。半月ぶりに観たサカケンクリスは
さらに進化を遂げているようで、歌声も絶好調でございました(^-^)。特に『神よ、なぜ』のナンバーの最後のフレーズ、ものすごい声に張りと伸びがあってわたしの体中をなんだか血が逆流していくようなゾクゾク感を味わいました!それにGI服のハダケ具合が前よりも大きくなっておりたくましい筋肉をご披露。歌声のみならず、ビジュアル面でも魅せてます(笑)。そんなたくましい肉体に似合わず、相変わらずサカケンクリスはすごく可愛い♪この日は可愛い玲奈ちゃんがお相手でもあったのでますます可愛さアップ!キムとのラブラブシーンは本当にほほえましいくらいでしたよ〜。2幕はクリスの苦しむシーンが続きますが、サカケンクリスの苦悩の表情は見ているだけでこちらも悲しくなってしまいます・・・。サイゴン陥落の時の最後までキムを捜し求める顔はもう泣き顔だし、エレンにサイゴンのことを告げる時も体全体が泣いている感じでとても切ない(T_T)。そしてキムの最期は・・・うう・・・思い出すだけでも泣けてきちゃいます(T_T)。可愛くてお似合いのカップルだけになおさら辛かったなぁ・・・。何度観てもやっぱり好きなサカケンクリスなのです。
ちなみに、カーテンコールで役者たちが花を投げてるんですけど(私の席まではいつも届かない 涙)、サカケンくんが投げる位置は決まって舞台上手側なんです。なぜかというと、そこはサカケンファンクラブ優先席だからだとか(^-^)。ファン想いで素敵ですね♪

●石井一孝さん
9月までは苦悩の連続クリスを演じていた石井さん。その石井さんがジョンを演じるということで、それも楽しみにこのチケット取った私です(^-^ゞ。ジョンといえば、名曲『ブイ・ドイ』がありますがクリスとの違いをどう表現するのかとても興味がありました。で、
石井ジョン登場!・・・・(゜o゜)・・・・(笑)。いや〜、あまりのハジケッぷりに意表を衝かれたといいますか、驚いたといいますか、しばらく頭の中でカルチャーショック起こしっぱなしになりました(^-^;;。今まで観たジョンのイメージと違うんですよ!とにかく、なにをやるにも一直線でめちゃくちゃ熱い!!ドリームランドでの振る舞いは、クリスだった頃の面影が全くありません(爆)。女遊びしまくってました(^-^;;;; すごいぞ!石井ジョン!!クリスへキムを贈ったときも、まさに熱血な押し付けぶりでかなり笑えます(^-^;;。しかも、極めつけはサックスソロが入る前のシーン。『スイ〜ツなやつ頼むぜ!!』と熱くリクエストしていたのはなんと石井ジョンでした(笑)。いや〜、のっけから本当に面白かった(^-^;; そして2幕になるとその熱血ぶりは善良な方向に向けられており、『ブイ・ドイ』では机をバンバン叩きまくり大熱演!!私はもっと浪々と歌い上げるのかなと思っていたのですが、石井ジョンはむしろ語っているといったような歌いぶりでとにかく「あっっち」かったです(^-^; バンコクにキムを探しに来た時、エンジニアに遭遇した時の石井ジョンがまた最高!!『おまえかぁぁぁ〜〜』と露骨にいや〜〜な顔するんですよ(笑)。このシーンでは一部の客席から笑いが漏れていたほどで、石井ジョンの名物シーンなのかなと思った私。 いや〜、ほんっとに石井ジョンにはめちゃくちゃ楽しませてもらいました!こんな熱くて火傷しそうなキャラのジョンもたまにはいいと(^-^)。絶妙なキャスティングに拍手!

●泉見洋平さん
泉見さんのトゥイは3回目ですが、本当に見るたびに私の胸を熱くしてくれます(T_T)。1幕中盤での私の中の「ミス・サイゴン」は完全に泉見トゥイの物語に切り替わっているくらいハマっております!この作品にここまで入れ込めたのも泉見トゥイの熱演があってこそですからねぇ・・。もう、今回もまた前回以上に素晴らしい!!初めてキムを見つけて『居た〜お前〜』と歌いだすところはもう、キムへの想いがあふれているのが分るんですよ。『こんな暮らし今日限りだ』と言うフレーズなんて愛がすごく感じられる・・・それでもキムはクリスの前に立ちはだかってトゥイを完全に拒絶しちゃうんですよね…。『いる権利ないわ』と突き放された時、思わず『キム!』と叫んだ顔がとっっても切なかった(涙)。そして3年後、再びキムの前に現れて愛を告白するシーン・・・『親の誓い果たそう』とか言ってるけど、本当はそんなことが問題なんじゃなくてずっとキムのことだけを一途に想っていたんだよね。それが痛いほど伝わってくるんですよ、泉見トゥイ(T_T)。キムに一度拒絶されて手下たちに暴行させている時も、目をそむけてものすごく辛そうな表情してるんですよ〜・・・想いが伝わらないもどかしさがとても切ないんだよなぁ(T_T)。そしてさらにクリスとの子供・タムの存在を知って必死に保ってきた理性が完全に切れちゃう。その切れちゃった時の狂気と悲しみが入り混じった表情は思い出すだけでも泣けますっっっ(T_T)(T_T)。そして、キムに銃殺された後・・・今までは即死状態だったのにキムのほうへフラフラっと近づきながら倒れるんですよ〜〜で、キムも撃って直後にすぐトゥイに駆け寄る・・・しかも、泉見トゥイ、目を見開いたまま死んでるんですよ(涙)。か、悲しすぎる(T_T)。でも、愛するキムにその目を閉じてもらったとき、トゥイの魂も少しは救われたのかもしれないかな・・・と少し思いました。
2幕の亡霊シーンは登場した時から表情がかなりイッちゃってて
「こわっっ」な泉見トゥイなのですが(笑)、おびえるキムに迫っている間もなんだかキムに愛して欲しい光線送ってる感じでこれまた切なかった・・・。亡霊としてそれがいいことか悪いことかは分りませんが、泉見トゥイは亡霊になってまで私の心を釘付けにし続けたのでした。ああ・・・泉見さんのトゥイだったら毎日でも観ていたい・・・

●石川ちひろさん

1回目に観たときはほとんど記憶に残らなかった石川さんのエレンですが、この日はとても素敵でした。今まで高橋さんのエレンが続いていて『強気』モードのイメージがつき始めていたので(笑)、
ソフトでちょっと大人な石川エレンがとても新鮮でよかったです。歌声も包み込むような感じで、サカケンクリスともお似合い(^-^)。このエレンにクリスは惹かれたんだなぁって納得できたような気がします。最後、キムの自殺後にタムに近寄る姿が『母親』していてとても感動的でした・・・。

●杵鞭麻衣さん
ますますカッコイイです、杵鞭さんのジジ。そしてそれ以上に
哀愁も強く漂っていて『あいつら口ばかり』と歌うシーンでは悲しみがひしひしと伝わってきました。それからキムとクリスの結婚式シーンでも表情はいつも曇っているのも印象的・・・。心の中に寂しさがいつも渦巻いているんでしょうねぇ・・・。

10月29日(金)
エンジニア:市村正親 エレン:高橋由美子
キム:知念里奈 トゥイ:泉見洋平
クリス:坂元健児 ジジ:杵鞭麻衣
ジョン:石井一孝
私にとっての市村エンジニア・知念キム・石井ジョン・高橋エレン・そして泉見トゥイの千秋楽でした。そういうわけで、やや上手端っこの席ながら気合入れて観劇しちゃいました(笑)。おそらく、今まで観た中でのベストメンバーだったんじゃないかなぁってくらい感動感激しまくりましたっっ(T_T)。知念さん、高橋さん、泉見さんは残り公演回数が本当にあとわずかということもあり、もう大っ熱演!!本当に素晴らしかったです(^o^) それからアンサンブルも幕開けから超ノリノリで(笑)今回のカンパニーの勢いをすごく感じました。本当は10月楽見たかったけど・・・この日が私の楽でも大満足です。 カーテンコールも異様なほど盛り上がっていていつもよりも多めに皆出てきてくれました。知念さんはちょっと涙顔になってたし、泉見さんは耳の横になんかお花みたいなのつけてたような…(笑)、市村さんは緞帳が降りてくるたびに「止まれ!」と手で合図しながら(笑)最後の最後まで客席に手を振り続けていたし、もう最高です(^o^) で、今回の「ミス・サイゴン」で初めてスタンディングオベイションしてしまった(^-^ゞ 周りの席がバーッて皆立ち上がって見えない状態の時によく立ったりはしてたんですけど、今回はそういうわけではなくて自発的にスタンディングしてしまいました(^o^) もう一度このキャスティングで観てみたかったなぁ〜。特に泉見トゥイにもう会えないのが一番寂しい(;_;)
●市村正親さん
ここしばらく市村さんのエンジニアから離れておりましたが、幕が開いて市村エンジニアが「ミスサーイゴンコンテーストー♪」と半ば
ドスのような口調でドリームランドチケットを捌いているのを見て「やっぱりエンジニアが一番似合うのは市村さんだ・・・」と息を呑んでしまいました。他のキャストさんも検討しているのですが、やっぱり市村エンジニアは別格でオーラが違います!『生き延びたけりゃ』のナンバーは特に素晴らしく、泥の底からなんとしても這い上がってやるという野心が歌声の中に力強くこもっているんですよ。私は市村エンジニアの『ボートピープルデラーックス!』と叫ぶフレーズがものすごく好きでした!
2幕に入るとますます見せ場増幅!特に冒頭の
石井ジョンとのコンビが最高で・・・市エ「ムッシュ・ジョン、あんたかぁぁぁ〜」 石ジ「おまえかぁぁぁ〜驚いたぞ・・・」(ガックリひざ落とす 笑) 市エ(思いっきりカエル飛びで石井ジョンに抱きつく 笑)「会いたかったぜダンナに!」 石ジタジタジ・・・いや〜、もろコメディな動きでしたわお二人とも(笑)。市村エンジニアのアメリカへの希望がパーっと星のように広がってたんでしょうねぇ〜あの瞬間(^-^)。市村さんの身軽なジャンプ力と石井ジョンへの引っ付きぐあいがめちゃくちゃ面白かったです♪ でも面白いだけじゃないんですよ。今回の市村エンジニアにははしゃいでいるのと逆の面、哀愁がところどころ感じられて何度もドキッとさせられました。アメリカンドリームの冒頭部分で自分の人生を呪っているところなど、まさに『胸が痛みまさぁ〜♪』(;_;)。そしてキムに対しても明らかに2幕からは感情が変わってきているのが分るんです・・・彼女に対して『口を慎め』とか言ってるけど、実はキムと自分を運命共同体のように重ねてみている部分があるんですよ。だから、キムが自殺した直後の市村エンジニアはすごく泣けるんです(T_T)。キムが死んだときの市村エンジニアのひざをついて絶望する姿は見ていて本当に辛かったです・・・。
市村さんのエンジニアはこれで見納めですが、
より深くパワフルな演技には本当に心から拍手を送ります!やっぱり市村さんは素晴らしかった!!

●知念里奈さん
前回の観劇のときとは打って変わって
素晴らしい演技と歌声を披露してくれた知念ちゃん。ドリームランドでの初心な踊りも可愛かったし、17歳で初めて〜♪のフレーズから歌声にも終始安定感がありました(^-^)。サカケンクリスとのコンビも前回以上によくてラブラブ姿もと〜っても微笑ましいものに(^-^)。1幕で印象的だったのはまず、クリスとのウエディングシーン。祈りながら歌う歌声がとってもきれいでビックリ!すごく清らかで素敵でした♪それからトゥイとの対峙シーン・・・泉見さんの場合はどうしても彼中心に見てしまうんですけど(^-^; 知念キムのタムを抱きしめている姿に母性を感じました。トゥイにもただ冷たくしているのではなくて、分ってもらおうと必死になっているのがすごく伝わってきて泣けます(;_;)。トゥイを銃殺してしまったときのシーンは・・・これは泉見さんのところで改めて・・・ですが、ほんと、今までの中で一番泣けました(T_T)。知念キム、トゥイの目を閉じさせ、手を上に組んでやってから何度もトゥイの方を気にしながらそれでも必死にタムを抱えて走り去るんですよ・・・悲しすぎ(T_T)
2幕の知念ちゃんも素晴らしく、特に前回ちょっと違和感を感じたエレンとの対峙シーンでは
最後は声を震わせながらもちゃんと伸びててOK(^-^)。エレンの存在を知った時の彼女の演技ってすごく好きでした。体全体から絶望感がにじみ出てるんですよね・・・。高橋エレンとの掛け合いもすごく良かったと思います。
知念ちゃんともこれでお別れ。2回しか観れなかったけど
最後は素晴らしい歌声と演技をみせてもらい本当に良かったです♪

●坂元健児さん
すでに4回目に突入のサカケンクリス(笑)。なんか今回またさらに胸のシャツの開きぐあいが広がってたような・・・(^-^;; 遠目からもしっかりそのたくましい筋肉が見えましたよ〜。それなのに、やっぱり
サカケンクリスは可愛い・・・(^-^)。クリスって弱い人間だよなぁ・・・って思うんだけど憎めないんですよ、何回観ても(笑)。安定感のある歌声も健在で、今回は特に最後の伸びが迫力ありました!『神よ、なぜ』のナンバーなんかゾクゾクもので思わず私の魂も吸い取られそうになってしまった(笑)。2幕の苦悩の場面も洗練されており、エレンへ懺悔するシーンでは『エレンが許してしまうのも分る気がする・・・』と思ってしまうんですよ・・・考えが甘すぎるといわれても(^-^; 何回観てもやっぱり好きです、サカケンクリス(^-^)

●石井一孝さん
前回の石井ジョンに衝撃を受けた免疫があってか(笑)今回は前よりも冷静に(?)観る事が出来たんですけど・・・でも
火傷しそうにアッチィィのは相変わらずでやっぱり笑えてしまった(^-^;; なんといってもしょっぱなのドリームランドでの遊びっぷりは今回もすごいです(爆)。サイゴンガールに思いっきり抱きついてましたので(爆)。石井さん曰く、まさに「ファンキー」ジョン!そして例のごとくリクエストになると身を乗り出してご注文・・・今回は『胸がキュンッッッとなるやつ頼むぜ!!!』(笑) あんなリクエストされたらサックス奏者もまたかなり力はいっていたんじゃないでしょうか(^-^; いや〜これも今回で最後かと思うと寂しかったわぁ〜。 そしてファンキーなジョンはとっても友達想い。クリスがキムとの仲を報告してきた時、前回では『目を覚ませ!』と一喝していたのに今回は『君が心配なんだ』。なんかこのフレーズが心にジンと響いて切なくなってしまった(;_;)。・・・好きだよ〜石井ジョン!
2幕に入っても相変わらず熱い石井ジョンは、今回の『ブイ・ドイ』も
顔に血管が浮かび出そうなほど熱く(笑)時には机をバンバン叩きながら熱弁を振るっておりました(^-^;; まさに「さわると火傷するぜぃ」状態(笑)。市村さんのところでも書きましたが、バンコクを訪ねたときの市村エンジニアとのコンビがめちゃくちゃ面白かったです♪「おまえかぁぁ〜〜(ヘナヘナと座り込み)」が最高!そのすぐ後に市村さんがビヨーンと思いっきり抱きついてきましたからまさにこのやり取りはコントそのもの(笑)。会場オオウケでした。そんな石井ジョンも好きだよん・・・そこまでやっていいのかは別にして(爆)。でも、熱くて思いやりのある石井ジョンとても楽しませていただきました♪果たしてクリスに戻れるのか!?(笑)

●泉見洋平さん
この回のチケットを購入した時は『市村エンジニアの最後の雄志を見よう!』と思っていたのに、いつの間にか『泉見トゥイの全てを見逃すまい!』な心境に変化していた私(笑)。今回の泉見さんにはほんっっとに『やられっぱなし』で、こんなことならもっとチケット足せばよかったと後悔したくらいでした。そんな泉見トゥイとも今回で本当にお別れ・・・ものすごく寂しかったよ〜〜(涙)。トゥイ登場までは市村エンジニア中心に観劇してましたが、泉見トゥイの場面に入ると途端にスイッチが切り替わり頭の中は完全に『泉見トゥイ物語』となっておりました(^-^; 上手側の席だったので正面よりも側面のほうが多かったのですが(苦笑)、それでも今回の泉見トゥイは存分に感動させてくれました!
キムのウエディングに乱入してきた時の
最初の一声から私もうウルウルです・・・。本当に危険ななかを必死になってキムを探しまくってた姿がその歌声からものすごく伝わってくるんですよね。それでもキムは拒絶・・・『あんたのものじゃない』と言われて思わず『キム!?』と叫び、さらにクリスの前に立ちはだかった時にも『キム!!?』泣きそうな声出すんですよ(T_T)。最後に『のーろうぞー』と出て行くときもその悔しさを引きずっていて押し殺したような感じでいうんですねぇ・・・。か、かわいそう過ぎるぞ!泉見トゥイ!そして3年後、出世した姿はとても威厳があるのにエンジニアにキムを探すように命じている時は威厳の中にも穏やかさが見え隠れしていてこれまた切ない(;_;) キムを見つけたときにはすご〜く優しいんですよ、泉見トゥイ。あの威厳のあった人民委員長としてではなく、一人の愛する男として現れてるんですねぇ。特に『戦いながら見たよ、嫁いで来る夢を♪』のフレーズは泉見トゥイが一番泣けます(T_T)。なんとか分ってもらおうとしているキムの言葉を受け入れられず、頭に血が上ってしまい部下に暴行させている時の泉見トゥイも、見ているこちらが切なくなるほどツラそ〜〜な表情してるんですよ(T_T)。本当はこんなことしたくないのにどうしたらいいか分らなくて自分でも混乱している様子がすごく伝わってきました。そして、部下を静めた後に再び膝をついてプロポーズをしたとき、キムはついにタムの存在を告白。タムがキムと抱き合っている姿を見て、ガックリと膝を落とす泉見トゥイの絶望の表情がまたまた泣けるんです〜〜〜(T_T)。そしてついに最後の理性が切れてタムを殺害しようとしている時も泉見トゥイは絶叫しながら泣いてるんですよぉぉぉぉ(T_T)。丁度そのときの表情が上手側に見える時だったので辛くて痛々しくてたまらん状態でした、私!そして最後の瞬間・・・キムの銃声が響くんですが、いつもだったら撃たれて割りとすぐに倒れて絶命していたのに今回は撃たれた瞬間、「キ・・キム」と呟きながら必死に彼女の方へ寄って行って・・・知念キムもそんな泉見トゥイのもとへ反射的に駆け寄る・・・そして、そして、キムの腕の中でキムの名前を呟きながら手をキムの頬に震えながら当てようとして目を開いたまま死んでしまうんですよ(T_T)(T_T) これが、これが見ていて泣かずにいられようか〜〜(号泣)。そのシーンを観たとき、頭の中に『レミゼ』でエポニーヌがマリウスの腕の中で死んでいくシーンが思い浮かびましたね。まさにあのシーンの逆パターンですよ・・・(涙)。
2幕の亡霊では
イッちゃってる度がますますアップしていた泉見トゥイ(^-^;; 競り上がってくるときには静かに目を閉じててそのあとスーッと見開くところなどは本当にゾゾッときます!でも、でも、そのあとキムに呪いの言葉をかけているのですが・・・呪っているというよりも泣いてる感じなんですよ(;_;)。頬が震えてて泉見トゥイ、必死に涙こらえているようで・・・亡霊としてそれがいいことなのかは分りませんが、私はそんな泉見トゥイが最後まで大好きでした。
あ〜〜まさか私がこんなに熱くトゥイを語るとは(笑)。
み〜んな泉見さんのせいです(^-^; 彼のトゥイには『真心』がいつもあって、毎度毎度感動させられっぱなしでした・・・。この演技を見てすっかり泉見ファンになってしまった(^-^ゞ 10月楽日の舞台挨拶では言葉に詰まって号泣しちゃったとか。精根尽きるまでトゥイとして本当に頑張ったんですね。本当に本当に良かったよ、泉見さん!!トゥイを好きな人物に変えてくれた泉見さんには本当に感謝です♪おつかれさま!!

●高橋由美子さん

ぐぴこちゃんのエレンとも今回でお別れ。
最初の頃よりもさらに声が出ていてとてもよかったです!前にも書きましたが、『アニーよ銃を取れ』では最後まで喉が持たなくなってしまっていたのに(再演ではテープだった)、本当に良くぞここまで鍛えたなぁと感動しきりですよ(^-^)。『それじゃ、何?』は相変わらず冷たくてコワッでしたが(^-^; 以前よりはちょっとソフトになってたかも。でもそのあとのエレンの独白は、彼女のクリスへの強い想いにとても説得力があったと思います。あの奥さんなら、クリスもこの先引っ張っていってもらえるだろうみたいな・・・どちらかというとサカケンさんよりも年上女房っぽかったかな(笑)。キムの死後、タムにそっと近づいていく姿がとても印象的で泣けました(;_;)。力強い高橋エレン、とてもよかったです♪

●杵鞭麻衣さん
ドリームランドでの彼女は本当に
ダイナマイトセクスィ〜(笑)。ナンバー66のGIに迫る姿もえらい色っぽかったですが、そのあとの哀愁を込めた歌声もとてもよかったと思います。キムの結婚式の時の笑わない杵鞭ジジもやっぱり目に付く・・・彼女の哀愁演技好きです。

11月11日(木)-11月12日(金)
エンジニア:筧利夫 エレン:ANZA
キム:笹本玲奈(11日) 新妻聖子(12日) トゥイ:戸井勝海
クリス:石井一孝(11日) 坂元健児(12日) ジジ:平澤由美(11日) 高島みほ(12日)
ジョン:岡幸二郎(11日) 今井清隆(12日)
前回、感動の観劇をしてから半月…。本当はそのまま封印しようかとも思ったのですが、戸井さんのトゥイをどうしても観たくなり11日のチケットをまずA席で購入しました。ところが、そのすぐあとに某チケット販売業者が「ミス・サイゴンをA席の価格でS席売ります」てなことを開始しまして・・・S席をA席価格という誘いに導かれるように追加購入してしまいました(爆)。しかも、12日マチネ・・・翌日観劇です(^-^;;; 長い間観劇してきましたが、連日同じ劇場・同じ演目を見るということは初めてでございました(笑)。でもこの安売りチケットのほとんどが筧エンジニアの日だったんだよなぁ〜…う〜ん、なぜかなぁ(^-^; 観劇回数もいつの間にか増えている私はついにこの2日間でオールキャスト制覇!!しかも歌詞も8割以上一緒に空で歌えている自分(笑)。まさか、ここまでになるとは・・・当の本人が一番驚きです(爆)。
さて、まず11日ですが7回目の観劇のなかで一番遠い席ではあったのですが(A席が多かったのですが後ろの方のA席は初めて)、真中のエリアだったので非常に見やすかったです。それに、久しぶりにオペラグラスも持参していたので役者さんの表情もバッチリチェックできました♪しかもこのオペラグラスのおかげで今まで謎だった
キムの早替えも判明!クリスと初めて夜を共にするシーンでキムは上半身ヌードになりますが(某週刊誌で松たか子が脱いだと書かれていたのはこのシーン 爆)、その後すぐに暗転していつの間にかキムはベッドの中で大きめのシャツを着て寝ているんです。私は『いつの間にあのシャツが出てきて着替えているのか』ずーっと気になってて(←気にするところじゃないと思うんですが 爆)、今回オペラグラスを持っていたのをいいことに細かくチェックしてしまいました。すると・・・キムはクリスの脱いだシャツを暗くなった瞬間にササッと取って着替えていたんです!そうか!あの大きめのシャツはクリスのものだったんだ!と妙なところで感動(^-^; とりあえず謎が解けてよかった!? それと舞台全体ですが、10月29日があまりにもよかったのでちょっとトーンダウンに感じてしまいました…。なにやら皆さんちょっとお疲れ気味?というような声だったような。特に石井さんは1幕のキムとのデュエットからどうもいつもと様子が違うのでビックリ。あんなにいつもきれいで大きな歌声を響かせていたのに、この日はものすごく苦しそうで・・・聞いていて『いつか声が出なくなるんじゃ・・・』と本気でドキドキしてしまいました。2幕に入った後は持ち直していたのでホッとしたんですけど…翌日も石井さんのクリスだったのでなんだかとても心配に。…と、思っていたら!!その日のミス・サイゴン公式HPに『石井一孝休演のお知らせ』が!!!(>_<) 真面目で責任感の強い石井さんが休演せざるを得なくなるほど、この日の舞台は辛かったんだろうなぁ(涙)。石井クリス、久しぶりに観てその苦悩っぷりにとても感動したので(もしかして、素!?)、その翌日の休演の知らせはハッキリ言って私もショック(T_T)。図らずも、この日が石井さんのマイ楽となってしまいました…。
そして12日。石井クリスの代役は坂健クリスに… 思いがけず18日がラストだと思っていたサカケンくんをその前にもう一度観れることになってしまいました(笑)。13500円が9000円になるということで、どんな席かちょっとドキドキしながら劇場へ行って引き換えてみると…
下手のいちば〜ん端っこの席に(笑)。いや、真ん中の方とかそういうのは期待してはいなかったんですが、見事に一番端っこだったのでちょっと落胆(^-^; でも、本当は観に来ないはずだった日だし格安になっていたのだからと前向きに考えることにしました(笑)。久しぶりに一番端っこに座ってみると居心地はそんなに悪くなく、むしろ右隣には誰もいないということでけっこう落ち着いた観劇が出来ました。この日は石井さんが休演ということで最初にお詫びの場内アナウンスが入りました…。なんだかそれが悲しかったかも(;_;)。端っこの席って真ん中奥で芝居が始まると観辛くはなってしまうのですが(世界が終わる夜のようにのナンバーでは特に…キムとクリスが向かい合っているはずがキムの一人芝居にしか見えなかった 笑)、ブイドイのシーンの後に舞台袖でダッシュしていく今井さん(笑)や、ヘリコプターに押し込まれて転がっていく坂健クリス(笑)、はたまた『ドリームランド』が前面に出てくる直前に髪を直したりしてスタンバってるアンサンブル(笑)など、普段見れないようなものが観れて結構楽しめました。たまには端っこもいいもんだ♪ 舞台全体としては前日よりもかなり良くて感動的でした。特に石井さんの分まで頑張ろう!っていうカンパニーの気持ちも伝わってくるようで始まりからけっこうウルウルしてました・・・私(;_;)。けっこう気持ちを高ぶらせながら観ていたので、今回は初めてラストシーンにボロボロ涙がこぼれてしまった(T_T)。この日で見納めになるキャストさんも多かったし、自分の中ではとても感慨深かったですね。カーテンコールも何度もあって、筧さんはじめ皆さんノリノリでございました(^-^)。
それにしても、
観劇前の携帯注意アナウンスと2幕頭のイントロでの拍手っていつからなんだろう(^-^;; 2日とも2階席は高校生の団体観劇が入っていたので、そのせいかな?なんだかちょっと変な感じがしてしまった(笑)

●筧利夫さん
11日、12日ともに筧さんのエンジニアでしたが、9月に観たときよりもさらに良くなってました!演技にちょっと余裕も出てきたみたいで
エンジニアの人物像もけっこう深いものになっていました。特に前回物足りないと思った『生き延びたけりゃ』のナンバーは市村さんレベルとは行かないまでも、十分に満足できるような出来で素晴らしかったです(^o^)。タムを初めて見た時の筧エンジニアはひざまづいてタムと同じ視線でずっと接するんですよね。こういう所が結構好きだったなぁ〜♪ バンコクのシーンで登場する時の筧エンジニア、12日には『身も心も真っ赤に燃えてます!!』と気合十分(笑)。その後の台詞が今まで分からなかったんですけどやっと聞き取れました・・・「でもルパンじゃないよ」(爆)!毎回毎回それを気にしてたのね〜筧エンジニア(笑)。バンコクに来てたスケベ日本人にはたしか『お客さん日本人?IT産業?』と今の世の中を見据えたような台詞を言ってたのもウケた!それから『アメリカンドリーム』もかなり進化してました!歌もダンスも華やかさも・・・観ていてこちらもおなかいっぱいになりました。ラストシーンでキムが自殺した時の筧エンジニアは口を真一文字に結んでジーッと正面を見据えてて幕が降りる間際くらいにフッと上を向くんですが、この演技も非常に印象的でよかったです。きっと今が一番ノッてきてるんだろうなぁ、筧エンジニア。
ただ一つダメだったのが『生き延びたけりゃ』のナンバーのクライマックスで♪ハイ、ホーチミン♪と歌うシーンがあるのですが、何を思ってか2日とも
♪でかいホーチミン、小さくなって小さくなって俺をデカクしろ〜♪というなんとも不思議な微妙な替え歌に(苦笑)。11日にはパラパラとなんとなく笑いが聞こえてきたからいいのですが、12日には会場が一気にシーーンと凍りつくのを感じ人事ながらドキドキしてしまった(^-^;;; 筧さ〜ん、せっかく今まで素晴らしいナンバーだと感動させてくれてたんだから最後の最後で落としちゃダメだよ〜〜!それが大劇場の怖い所なのかもねぇ・・・。そのことを除けば、今回の筧エンジニアとてもよかったと思います。この勢いで楽まで頑張ってほしいですね。
ちなみに11日のドリームランドでは
大きな石井クリスと岡ジョンに囲まれた筧エンジニアが観れました(笑)。・・・なんとも可愛い光景でした(^-^;

●笹本玲奈さん(11日)
笹本キム、やっぱり可愛くて好きです♪石井クリスとは年の差カップルではありましたが、あの
笑顔や仕草の可愛さでは年の差なんてなんのそのですよ(笑)。でも、『サン&ムーン』のナンバークライマックスで石井クリスとベッドの上でラブラブ状態になるシーンでのこと・・・お熱過ぎたのか、それとも日常茶飯事なのか(苦笑)笹本キムの着ていたクリスのTシャツが見事なまでに捲れてしまっており純白のパ●ツが丸見え状態に(爆)・・・いや、ラブラブならいいんだけどね、ちょっとね、目のやりどころがなんとなく困ってしまったわ、私(^-^;;;; 玲奈ちゃんのキムってすごく可愛いんだけど、こういった着る物のシーンになるとちょっと雑になっちゃうのかなぁ。2幕でクリスのルームナンバーを知って飛び出していくシーンでも正装したはずがボロボロに(この日は冠みたいなのも落としちゃってた)・・・(^-^;。でも嫌いじゃないです、すごい一生懸命さが伝わってくるし(^-^)。
彼女のキムで一番感動的なのはトゥイとのシーンですね。逆上したトゥイの部下に乱暴されるシーンでのリアリティは彼女が一番だと思います。
小さな悲鳴がとても痛々しいし、一度トゥイたちが立ち去った後の焦燥感・恐怖感もすごく伝わってきます。そしてトゥイを撃ってしまった後、彼を抱きしめ最後に手を組ませてやりその手にキスをする・・・これはかなり感動的でした(T_T)。『本当は殺したくなかった』って想いがすごく感じられるんですよ・・・思いやりに深くて優しい笹本キムが一番哀れに思えてしまった・・・。次は18日の坂健クリスとのコンビ。こちらもとても楽しみです♪

●新妻聖子さん(12日)
久しぶりの新妻キムでしたが、今回も
ものすごく良かったです!!なんというか、新妻さんにキムの魂が降りてきているというか・・・それくらい感動的でした(T_T)。坂健クリスとのラブラブぶりは『可愛い〜』というよりも『ちょっとしっとり』(笑)落ち着いているように感じられたのですが、強い意志を持った気高いイメージの新妻キムにはとても好感が持てます。歌声も以前にも増してパワーアップしていたのでは!とにかくこの日は新妻キムに泣かされたといった感じでしたね〜。エレンとの対決シーンは、今まで観た中でも一番迫力があって、張り裂けそうに辛いキムノ気持ちがギリギリと迫ってくるようでした・・・。もう『タム』を引き取ってもらうことに必死になっている姿は思い出すだけでも泣けます…。そして最後の自殺・・・もう今回の新妻キムがあまりにも良くて感情移入しまくったせいか幕が降りても涙がボロボロ出てしまって(T_T)。とにかくすごく良かったです!
新妻さんのキムともこれでお別れ・・・。はじめは『レミゼ』の印象からちょっと心配ではあったのですが、終わってみれば彼女の印象は180度転換(^-^)。この先の彼女の活躍もとても楽しみになりました♪

●石井一孝さん(11日)
9月以来の本当にお久しぶりな石井クリス。10月のジョンがあまりにもハッスルしていたので(笑)その印象が始まるまでは抜け切れず、ドリームランドのシーンでは
サックスにリクエストしないか心配だったのですが(^-^;;; 登場した瞬間から深い悩みモードに入っていて見事にクリスに復帰されてました!今まで坂健クリスが多かったせいか、ドリームランドでの終始暗い顔クリスというのがものすごく新鮮に見えました。それにしても岡ジョンと並ぶとやっぱり映えますね〜♪間に筧エンジニアが入るとなんだか子供のように見えてしまいました(笑)。ただ、ドリームランドで『♪ちょっと乗れない♪』とクリスが歌うシーンでは思わず「先月までノリノリだったじゃないか!」と心の中でツッコミいれてしまった(爆)。
とにかく石井クリスは悩み苦しんでいる時が多く、キムと会っているときの笑顔もなんとなく寂しそうなのがとても印象的・・・。笹本キムとは年の差カップルではありましたが、遠目から見たせいかもしれないのですが(笑)なかなか釣り合いが良くて素敵なカップルに見えました(^-^)。無邪気に笑うキムを
優しく包み込んであげているような、大人な雰囲気だったかなぁ。特に結婚式のシーンではキムに『婚礼に歌う歌』と言われ、坂健クリスが「えっ」とキョロキョロ動揺するのに対し(笑)、石井クリスは「クスッ」と微笑んで優しくキムを見つめているのがすごくよかったです。で、この1幕キムとのラブラブクライマックスシーンなんですが・・・前述しましたとおりいつもの石井さんの声ではなかったんですよ・・・。もう今にも声が出なくなってしまうんじゃないかというくらい歌っているのがとても辛そうで、幸せなシーンのはずなのにかなり悲壮感が漂ってました(苦笑)。石井さんも必死になんとかごまかそうとしているんですけど、今までの石井さんの歌声を知っている私としてはなんだかすごく心配になってしまって・・・物語に集中し切れませんでした(;_;)。そこから少し間が開いてベッドで苦しむシーンは無事にクリア(キム!と叫ぶ前までずっと布団を握り締めた腕がプルプル震えてて悪夢にうなされている演技が深かった)、2幕も復活したように思えてましたが・・・それでもやっぱりエレンに苦しい胸の内を打ち明ける歌はちょっときつそうだったかなぁ。ただ、この石井さんの辛さとクリスの辛さがかなりシンクロしてて、ものすごく信憑性のあるクリスで逆にとても感動しました!最後、キムが死んでしまった時は声にならないような叫び声でキムの名前を呼んでて、石井クリスを見ているだけで泣けましたね〜・・・。その翌日も石井クリスだけど、1日休んでまた素敵な深いクリスを見せてくれるだろうと楽しみにしていたのですが・・・その日の夜に石井さん休演のお知らせが(涙)。やっぱり、今日は限界を感じてしまったのかなぁと私も辛い気持ちになりましたね・・・。そういえば、カーテンコールでも元気がなかったし…。というわけで、この日が石井さんの千秋楽となってしまいました(T_T)。もう一度観たかった!!
ちなみに、石井さんは16日から無事に復帰されたそうで一安心・・・。

●坂元健児さん(12日)
18日がラスト坂健クリスになるはずだったんですけど・・・石井さんの突然の休演ということで
思いがけず坂健さんのマイ前楽に。全体の8割が坂健クリスですよ〜!ここまでくると、なんとなく縁を感じてしまう今日この頃(笑)
で、相変わらず可愛くて素敵な坂健クリスだったんですけど、前日にふか〜い悩みモードの石井クリスを見てしまったせいかちょっと
物足りなさを感じてしまった(;_;)。新妻キムがすごくよかったので、そのあたりでもちょっと迫力負けしていたような・・・(^-^;。やっぱり連続して観てしまうとイメージが重なってしまっていけません。カーテンコールのとき、舞台上で「ふぅ〜っ」と一息ついた坂健さんを私は観たぞ(笑)。突然の代役、本当にお疲れ様でした♪18日は期待してます!

●岡幸二郎さん(11日)
今回の観劇目的の一つでもあった岡ジョン。ここに来て、ようやく初見です♪石井クリスとのコンビもとても気になっていたので石井さん休演前に見れてよかったです(^-^;。岡ジョン、やはり想像通り
とてもスマートで美しかった・・・!歌声も澄んだ感じで今までの骨太ジョンとちょっと違った印象ですね。スマートではあるんだけどけっこう友情に熱くて、ドリームランドでクリスが他のGIといさかいを起こし落ち込んでいる時にササッと後に行ってビールを買ってきて慰めてあげてました(^-^)。岡ジョンと石井クリスが並んでいると本当にいい友達のように見えたなぁ〜♪でも、そのあとのクリストの電話シーン・・・石井クリスが「♪蓮の花〜」と浮かれていた時に放った岡ジョンの一言は「ハァ!!??」(爆)。その言い方はものすごくバカにしたようでちょっとこちらがビックリ(笑)。けっこうメリハリの利いた岡ジョンであります(^-^;。ブイドイのシーンでは岡さんは他のジョンと違って演説中に一歩も壇上から離れなかったのがとても印象的でした。今まで下手に行ったり上手に行ったりして熱く訴えていた印象が強かったので(特に石井ジョン 笑)最初ちょっとびっくりしたのですが、これが岡ジョンのスタイルなんだなぁと納得。見栄えもするし立ち姿はとても美しいですから、動かなくても目立ちますよね、岡さん。
次は坂健クリスとのコンビ。どんな感じになるのか楽しみです♪

●今井清隆さん(12日)
やっぱり今井さんの落ち着いたジョンも好きですね〜。ドリームランドでクリスをなだめる姿は
可愛い年下の弟に接するようで見ていてとても微笑ましい(^-^)。坂健クリスが可愛い系なので、なんか1幕の二人のシーンはほのぼのしてて好きでした。で、11月の電話シーンはどのように怒っていたかというと・・・坂ク「♪蓮の花〜♪」 今ジ「蓮って・・・なんのこっちゃ!!」(笑)。だんだん呆れモードに突入してますね(^-^;;
2幕のブイドイの熱弁もさすがという感じで素晴らしかったのですが、クリスとエレンに
「キムの気持ちを考えろ」と熱弁を振るっている姿もとても説得力があってよかったです。なんかすごい人生経験の重さを感じてしまった・・・。今井さんのジョンともこれでお別れです。12年前には見られなかったので、今回何回か出会えて嬉しかったです♪

●戸井勝海さん
11月から泉見さんと入れ替えについに登場した戸井さん。戸井さんも観劇目的の一人だったのですが、今回2連続で観れて良かったです♪ 戸井トゥイは結婚式に乱入してきたときの表情が「え?トゥイなの?」と思わせるほど
とても繊細で優しそうなんですよ。「♪居た〜お前〜」と歌いだすところは、なんだかちょっと情けない兄ちゃん風(笑)。キムに拒絶されて言葉が出てこなくて口が微妙に震えている姿がなんだかとても哀れでした。戸井さんは今までのトゥイに比べると年齢的にも上だったので、そのあたりどうなのかなぁと思っていたのですが、あの哀れな兄ちゃんぶりは違和感を感じさせませんでした(^-^;。人民委員長になり、エンジニアにキムを探すよう命令するシーンの戸井トゥイは偉くカッコイイです!!さっきまでの情けないモードはどこへやら(笑)。キッと前を向いてドラゴンの夜明けを歌う戸井さんは本当に素敵だった・・・(*^-^*)。そしてエンジニアに連れてこられ、キムを見つけた瞬間、キリッとしていた表情が一気に緩むんです・・・その顔がまたすごく優しくて泣ける(;_;)。キムはなんでこんな素敵なお兄ちゃんを拒絶するんだろうと思ったくらいだもんなぁ。プロポーズの歌とかすごくきれいな声で優しげ・・・。でも、タムを観た瞬間に「信じられない」といった表情でしばらく見つめててキムに「答えは嫌」と言われた瞬間に大きな戸井さんがガックリ膝を落とすんですよ。ここにトゥイの絶望感が凝縮されてて、切なかったです・・・。そして逆上してタムを殺害しようとするのですが、戸井さんの歌声ってすごく分りやすいですね。キムとの二重奏になっている部分でも歌詞が聞き取りやすかったです♪
キムに撃たれる前の戸井さんの仕草はかなり印象的でした。撃つのをためらい続けているキムに向かって
自分の胸を指差しながら「撃てるものなら撃ってみろ」とばかりの脅迫めいた表情で近づいていくんですよ!このときの表情がすごく恐いっっ!そしてタムを奪って殺そうとした瞬間に撃たれてしまった戸井トゥイは、一瞬何が起こったのか分らないといった表情で立ちすくみ、そのあと苦しそうに「うそだろう」とキムに近づこうとしてバッタリ倒れるんですよ・・・。あの倒れ方はかなり痛そうだ・・・とこちらが心配するほどの豪快な倒れっぷりでビックリしました。実際に撃たれた時ってああいう死に方なんだろうな・・・と思うほど説得力のあるリアリティのある死に様はまさに拍手ものでした!!戸井さんのこのあたりの役作りってやっぱりすごいよなぁ。2幕の亡霊も、多分3人の中で一番亡霊っぽかったかも・・・。2日間、素晴らしい戸井さんのトゥィに出会えてとてもよかったです!でも、個人的に泣けたのはやっぱり泉見トゥイだったかなぁ・・・。

●ANZAさん

ANZAさんのエレンって本当にアメリカ人ぽく見えるのでとてもリアリティがあります。クリスが悪夢に苦しんでいる時、クリスを寝かしつけてからも
自分はずっと起きててクリスを見守っている姿がとても優しくて悲しそうで・・・。こういった感情表現がとても素敵でした。ただ、ちょっとANZAさん声がお疲れ気味!?なんとなく歌声の中に「だみ声」のようなものが混じっていて、枯れちゃうんじゃないかと一瞬ヒヤッとしてしまいました(^−^; 18日の素敵なエレンに期待!

●平澤由美さん(11日)
ここにきて、平澤ジジ初見です(^-^;; これで全キャスト制覇してしまった私・・・信じられん(爆)。平澤ジジはすごい
日本人離れをしていたというか、ものすごく現地人ぽくてドリームランドのシーンでは彼女に釘付けになってしまいました(笑)。これが最後だったのが残念〜

●高島みほさん(12日)
8月に観たきりですから本当にお久しぶりだったのですが、高島ジジは他の2人と比べると
すごく可愛いんですね。今更ながら気がつきました(笑)。GIにアメリカへ連れて行ってほしいと懇願して断られた時の高島ジジに筧エンジニアが怒鳴り来るシーン、このときの彼女の悲しそうな悔しそうな表情がとても印象的でした。セクシー可愛い高島さん、もう一度見たかったかも…。

11月18日(金)
エンジニア:橋本さとし エレン:ANZA
キム:笹本玲奈 トゥイ:tekkan
クリス:坂元健児 ジジ:杵鞭麻衣
ジョン:岡幸二郎
ついに9回目の観劇に突入してしまった「ミス・サイゴン」もこの日でついにMy楽を迎えることになりました。最初の頃は「2回くらいの観劇でいいかな」なんて思っていたのが気がつけばリピーターになっちゃってただけに(爆)、なんとなく終わりだと思うと物悲しい気分になってしまいました。この日を最後に選んだポイントとしては、まず第一に日程(笑)・・・直後に旅行を控えていたので物理的にこの日が最後にならざるを得なかった(^-^;;。ポイントの第二は8月からトゥイとしてずっとここまで頑張ってきたtekkanさんを見ておきたかったこと。ポイントの第三は坂健クリスと岡ジョンの組み合わせが観たかったこと。まぁ、こんな理由ですね。
My楽ということでチケットも
清水の舞台から飛び降りるような気持ちでS席のT列(9列目)のやや右ブロック中央寄りをゲット!かなり気合入れてました(笑)。座席の方は上手よりではありながらとても見やすい席で、前の列も背の低い人が多く絶好のコンディション!と喜んでいたのですが…ここに思わぬ落とし穴が(苦笑)。私の座った列の前と後には背が低い=ご年配の団体さんが並んでいたんです。それでおとなしければ何の問題も無かったのですが…嫌な予感的中で舞台の最中前から後から「あの人がアメリカ人?」「あれが主人公?」「ちょっと(オペラグラス)見せて」などといった話し声が飛び交う飛び交う(-_-;;。しかも、1幕クライマックスの「命をあげよう」あたりになったとき・・・斜め前からものすごい轟音が・・・そう、観劇前から「ちょっと危険だ」と感じていたおばあさんの往復イビキ(爆)。これは参りました(涙)。しかも2幕に入ってからすぐの「ブイ・ドイ」シーンでも昼食を食べたせいなのか再び往復イビキの轟音が…(-_-メ… あれ、絶対に舞台の役者さんたちに気付かれていたと思うなぁ。ハッキリ言ってロビーの外までつまみ出してほしかったですよっっ!!けっこう良席だっただけに、このご老人方のマナーの悪さが目に付いたことがとても残念でした(涙)。前の方の席でも客席運が悪い時は悪いんだと思い知らされましたね(-_-メ
・・・と、楽だというのに愚痴だらけから始まってしまってスミマセン(苦笑)。舞台はというと、本公演楽が近かったこともあり
とても完成度が高く素晴らしい内容でめちゃくちゃ感動しました!!!ドリームランドのところからのアンサンブルさんテンションも最高潮で、観ているこちらの胸がどんどん熱く高鳴っていくのが分りました。ここの音楽って私すごく好きなんですよね〜♪歌詞の内容はともかく(笑)、ドリームランドでの躍動感は何度観てもゾクゾクします!この日は「もう最後なんだなぁ」って思いながら観ていたのでゾクゾクしながらもちょっと悲しくなったりしてたんですけどね(;_;)。ドラゴンダンスもすごい好きだったなぁ。巨大なホー・チ・ミン像の前での群舞・合唱でもまた胸が熱くなってしまった…。ドラゴンダンサーズもいつもより3人の息が合っていたようでとても見応えがありました!そしてさらに圧巻だったのは「アメリカンドリーム」!エンジニアが夢の中でコールガールズやボーイズと派手に踊りまくるシーンですが、今回私なぜかここで涙ぼろぼろ状態に(T_T)。エンジニアとダンサーズたちのコントラストがものすごく良くて、キャデラックが出てきた時点でなんだかすごい熱いものがこみ上げてきてしまったんですよね・・・。たぶん今まで観た「アメリカンドリーム」のなかでも一番感動したんじゃないかな。ここで自分が泣くとは思っていなかったんでなんかそれにビックリした(^-^;。 アメリカンドリームで涙状態になったせいか、その胸の高ぶりがエンディングまで影響・・・キムが息絶えてエレンがタムを抱きしめ、エンジニアが何ともいえない悲しい表情をしているのを観てさらに涙涙(T_T)。カーテンコールまでに涙を止めるのに必死になってしまいました(^-^;;。そういえば、このキムの自殺シーンでは初めて観劇したと思われる観客の一人が銃声と共に「キャーッ」と悲鳴をあげたんですよ。その素直な反応が何となく嬉しかったりもしました。
舞台からの花束が届く席にはついに一度も座れませんでしたが(苦笑)、今回の「ミス・サイゴン」9回観劇できてとてもいい思い出になりました。なんといっても見るたびに重厚さを増していくキャストの皆さんが素晴らしかった!!公演中止や舞台不具合によるトラブルも多々ありましたが(わたしは運良く出会いませんでしたが)、この作品好きでしたよ。またいつか再演してほしいです。
●橋本さとしさん
前回もたくさん楽しませてくれた橋本エンジニアでしたが、終盤に来て余裕が出てきたのか
エンジニアを思い切りエンジョイしている姿がとても印象的でした。市村さんのエンジニアがナンバーワンだと思っていましたが、今回の橋本さんを見てもしかしたら自分の中で市村さんをちょっと越えたかも!!以前にも増して『アメリカ』を強く意識したと思われる役作りが好きでした♪要所要所で英単語を使いまくってて、必死にアメリカ人に近づこうとしている橋本エンジニアは可笑しくも悲しいんですよねぇ・・・。以前に観たときはちょっと『悪』っぽさもあったのですが、今回はなんだか『可愛い』♪生き延びたけりゃのナンバーでは橋本さんの魅力が満載ですごく惹きつけられてしまいました。特にアドリブの『あめ〜りか〜♪あ〜め♪あ〜め♪』とか(笑)『ハイ、ホーチミン、チミン、チミン』とか(笑)すごくいいっっっ!!ここ筧さんではスベリまくってたので安心してみてられました(^-^; それにしても橋本エンジニア、タムの扱いが乱暴だったなぁ〜(^-^; まさに『パスポート』扱いで、振り回しているところなんか子役の子が落ちちゃわないか心配になったほど(苦笑)。エンジニアが去った後笹本キムがタムをいたわっている姿が印象的でした(^-^;
タイのバンコクシーンも楽しくて、
『皆さん、楽しんでますかぁ!!』と元気に登場!ところが求めた拍手はマバラで橋本エンジニア「あ・・パラパラと・・・ね」とうろたえておりました(笑)。私は楽しんでたよ〜!そして腰痛から復帰したばかりの小原さん演じるオーナーとのやり取りはまるで掛け合い漫才のようで・・・オ「バンバン客入れろ!」 エ「バンバン・・・・バーン(ピストルまね)!」 オ「ううっ・・・やられた・・・(ノリがいいぞ 笑)、ってなにやらせんじゃ!」 エ「腰、大丈夫?←プライベートも含め 笑」 オ「余計な心配すんじゃねぇ!」 てな感じだったんですよ(笑) いや〜面白かった♪ 小原さん、腰お大事に(^-^ゞ
色々楽しい橋本エンジニアを堪能しましたが、一番グッときたのは『アメリカンドリーム』でした。歌詞で最初の方に自分の生い立ちを悲しく話すところがあるのですが、ここ、ものすごく
自虐的に歌うんですよ・・・で、そのすぐ後に今までの過去を必死に笑い飛ばしながら後を続けるんですね・・・。私はこの橋本エンジニアを観たときに切なくて切なくて思わず目がウルんじゃいました(涙)。だからそのあとの華やかなエンジニアの夢見るアメリカンドリームが余計悲しく見えてしまって・・・思わずボロ泣き(T_T)。今までゾクゾクすることはあっても涙することはなかったアメリカンドリームで自分が泣いたことがちょっとビックリ・・・。たぶんこの時わたしの中で橋本エンジニアが市村エンジニアを越えたんだと思います。そしてラスト、キムが死んだときの表情もとっても悲しげでまたまたジーーン(T_T)。特に『孤独』感を強く感じさせられた橋本エンジニア、素晴らしかったです!!
カーテンコールでは橋本さんを中心として皆さん大盛り上がり♪またいつか、橋本エンジニアに再会したいです(^-^)

●笹本玲奈さん
この日の笹本キム、いつもにも増して
テンションかなりあがっていました!他のキムよりもストレートに感情表現することが多いのですが、この日は特に一つ一つのシーンで想いを強く前面に押し出しているといった感じでした。前半のクリスとのシーンではラブラブ度さらに全開!(笑)。本当に後先のことが全く見えていないですな、あれは(^-^;; 坂健クリスと並ぶと可愛さ倍増です♪クリスに抱えられてクルクル回るシーンではサンダルをふっ飛ばすほどテンション高かったです(笑)。この超ラブラブモードを観ただけに3年後の茫然自失とした笹本キムはなんだか見るのが辛い…。トゥイに対しても必死に『クリス以外はぜったいダメ』という意思を伝えようとしている姿も印象的ですね。だから、トゥイを銃殺してしまった後にも駆け寄って本気で泣いてるというのが伝わるし、最後にトゥイの手にキスをする姿もとても共感できます。『命をあげよう』はタムに対する母親の心情を伝える歌なのですが、笹本キムが歌うとタムの向こうにクリスがハッキリ見えるんですよ。タムに歌っているというよりもクリスに対して強い恋心を伝えているって感じかな・・・。笹本キムが母性が足りないと言われるのはここなんだと思うんですが、私はかえってあの年頃の少女だったらそれもありうるしかえって自然なのではないかと感じます。ここまでクリスを愛しぬいたから、最後の自殺も分る気がするし・・・。
クリスに会えると
着替えを崩して走り去る姿は相変わらず(笑)で、エレンの部屋ではショックからかさらに服装がボロボロに乱れてました(^-^;;; 玲奈ちゃん、ここらへんがちょっと若さが出すぎちゃうんだよねぇ。あと、一つ残念だったのはバンコクで岡ジョンと出会ったときのこと。なぜか歌っている最中に絶え切れず笑いっぽい声が入っちゃったんですよ(苦笑)。ジョンに会えてクリスにも会えるかもという喜びの心情ではありながら笑うところではなかったのでちょっと・・・。岡さんとはプライベートでも仲がとてもいいようなのでもしかしたら何かあったのかな(^-^;;

●坂元健児さん
一番多く観てきた坂健クリスともついにお別れ・・・。前回の観劇時は石井さん休演によるピンチヒッターということだったのでイマイチと感じる部分も多々あったのですが(^-^;;、日にちを置いて今回改めて見て・・・やっぱり
あの可愛さが好きでした!!特にドリームランドでは女遊びをしようとせずにイスに座ってビールばっかり飲んでいる坂健クリスを岡ジョンが無理やり立たせようとしていたんですが・・・坂健さん、イスに座ったままの格好で岡さんにズリズリと引きずられていたんですよ(笑) 思わず笑ってしまうほどその姿は可愛かった♪ それに橋本エンジニアと岡ジョンの間に坂健クリスが入ると本当にちっちゃくて(笑)視覚的にも今回ずいぶん楽しませてもらいました。笹本キムとの相性もバッチリで、あのラブラブぶりは相変わらず可愛い♪ちょっとバカップルっぽいんですけど(爆)な〜んかあの『ラブラブすぎて前が見えない』的なところが憎めなかったんですよねぇ。そのくせ、婚礼シーンで『婚礼に歌う歌』と言われて思わず動揺しちゃう姿もやっぱり好き(^-^)。歌の最中にはちゃんとはだけていた胸ボタンをしめてる細かい仕草も好きだったなぁ〜。
2幕の悪夢シーンでは愛するキムを置いて行かなくてはならない苦悩がすごく伝わってきて泣けました(;_;)。岡ジョンに殴られている姿はなんだかかわいそう…。クリスのすごく未熟な部分が坂健さんには感じられて、それだけになんだか見ていて挫折した時の姿は泣けてくるんですよね。ヘリに乗り込むシーンでは本当になかなか階段を昇らなくて・・・
後からジョンに押され押されて最後には押し込まれてしまうのがなんとも切なかったです。キムともラブラブではありましたが、エレンともなんかいい雰囲気の坂健クリス。必死に弁明する姿は情けないながらも放っておけないという気持ちにエレンもなっちゃうよねぇ…。坂健クリスって母性本能をくすぐるタイプだったのかも(笑)。最後、死んでしまったキムの名前を絶叫しながら抱きしめつづめる姿は特に涙を誘いました…。
9回中6回観た坂健クリスでしたが、あの何ともいえない可愛さがとても好きでした♪ジョンもあと1回観たかったかも。

●岡幸二郎さん
岡さんのジョンって
外見的にもすごくアメリカ人ぽいんです。鼻は高いし背も高いし・・・な〜んかどこかで見た事あるようなアメリカ人って感じで。あの雰囲気作りは本当にさすがだと思いますよ。坂健とのコンビが見たくてこの日を選んだというのもあったのですが、デコボココンビっぽくて特に1幕では楽しませてもらいました(笑)。クリスが他のGIとケンかをした後、今回も後ろのバーに行ってビールを買ってきてあげてました(^-^)。坂健さんとのコンビだと、なんか本当に『兄貴』っぽくていい感じでしたよ〜♪ クリスからの電話で『蓮の花♪』と言われた後の反応の『はぁ!!??』がさらに厳しくなってて電話向こうの坂健クリスもその迫力に圧倒されてました(笑)。
ブイ・ドイでは唯一動き回らない演説を繰り広げている岡ジョンでしたが、
動かなくてもその想いは十分に伝わってくるし、しかもその立ち姿は本当に美しい!歌声もきれいだし、見応えのあるシーンでした。

●tekkanさん
8月からトゥイとしてずっと頑張ってきたtekkanさんで最後〆ようというのもあったのですが、いや〜
観てよかったです!!過去2回観た以上に本当に素晴らしいtekkanトゥイでした!!最後の最後に来てついにtekkanトゥイを好きになれたのかも(^-^)。
登場した時、以前までは歌声がきれい過ぎるかも・・・なんて思っていたのですが今回は違います。キムに対する感情がむき出しになっていて思わず
『泉見くんのトゥイが降りてきたのかも!?』と思ってしまったほどでした。キムに拒絶されたときの「なぜだ!」という表情も素晴らしいっっ!そしてその戸惑いが例えようもない怒りに変わっていく瞬間・・・『呪うぞ〜』では真面目一直線なtekkanトゥイの恐ろしさが出ててとてもよかったと思います。なんか、以前足りないなぁ・・・と思っていた『狂気』が加わってものすごく魅力的なトゥイになってたので私としてもすごく嬉しかったし、より深くトゥイに感情移入することが出来ましたね。
再び3年後にキムを観たときの
『生きてた!』という隠れた喜びの表情、切なかったなぁ・・・。キムへのラブソングは真面目一本気なtekkanトゥイの真摯さが痛いほど伝わってきたし、一緒になれないとキムに言われたあとの焦りの表情もすごく良かったです。キムがクリスをまだ想い続けていると気付いて徐々に感情が高ぶってきて部下にキムを痛めつけるように命令するんですが、そこにもためらいがすごくあって、痛めつけられている時のキムの悲鳴が耐えられず目をそむけている姿はかなりグッときました(;_;)。そんなトゥイを見てるこちらのほうが辛かったよ(T_T)。そしてタムを観たとき、tekkanトゥイは真面目ゆえにキレて周りが見えなくなってしまうんですねえ・・・。ここのキレ具合も以前よりもずっと迫力があって、泉見トゥイを髣髴とさせるものがあって思わずウルウル・・・…そして銃殺(涙)。銃殺されてからすごく悲しそうな表情で「キム・・・」と言いかけて倒れちゃうんですよ(涙)。ものすごくそれが悲しくて悲しくて、キムの絶叫と共に私もボロボロ泣いておりました(T_T)。気がつけば隣に座っていた方も一緒に涙をぬぐっていたもんなぁ・・・。ああ、最後の最後にtekkanさんの素敵な泣けるトゥイを見せてもらえて本当に良かったです!

●ANZAさん

このところ連投が続いているようで、前回は歌声に不安を残していたのですが・・・前半はとてもよかったです。優しいアメリカ人女性エレンって雰囲気出すの、ANZAさん上手いですよねぇ。
ベッドでクリスが寝付けるまで見守っている姿がとても好きでした。ただ、2幕ではソロ後半あたりからだいぶ声に乱れが生じていてちょっとヒヤヒヤ(^-^; どうしても歌声に『だみ声』っぽいものが混じってしまうんですよねぇ…。喉をつぶす寸前みたいな感じの・・・。演技はとてもいいだけにそこが残念でした。ただ、ラストシーンでキムが死んでしまった後、タムのそばへ行き抱きしめる姿がものすごく良くてボロ泣きしちゃいました(T_T)。喉の調子、早く直してくださいね。

●杵鞭麻衣さん
ラストの杵鞭ジジでしたが、やっぱり一番役にフィットしていたかも!あのセクシーさや悲しみの表現など、全てにおいて「ジジ」だったと思います。長い公演お疲れ様でした♪



☆9回観劇のなかでの私のベストプリンシパルキャスト☆
エンジニア:橋本さとしさん、キム:新妻聖子さん、クリス:坂元健児さん、ジョン:石井一孝さん、トゥイ:泉見洋平さん、エレン:ANZAさん、ジジ:杵鞭麻衣さん