7月23日マチネ
文学座「モンテ・クリスト伯」  アートスフィア

出演者: 内野聖陽、三木敏彦、塩田朋子、関輝雄、高橋耕次郎、松井工ほか

あらすじ

1815年フランス。若き1等航海士エドモン・ダンテスは、無事に航海を終え故郷に帰ってきた。彼は新船長の職を約束されたうえ、最愛のメルセデスと婚約でき、順風満帆の人生を歩むはずだった。しかしメルセデスとの婚約パーティーの最中、検事代理ヴィルフォールらの企みにより牢獄イフ城に幽閉されてしまう。牢獄で出会ったファリア司祭と交流を深めつつひたすら脱出の機会を待つエドモン。時が過ぎ、ファリア司祭が息絶えたそのとき、エドモンはついに下界への脱出に成功する。そして14年後・・・エドモンは『モンテ・クリスト伯爵』と名前を変えて、彼の人生の全てを奪った者たちへの復讐を開始する…。

エリザベートでトートを公演した内野さんの文学座公演が観たくて、ゲットしたチケットでしたが…このチケット、本当に獲得まで苦労いたしました(^-^; 発売日当日、私としては異例の早さだった朝7時半にアートスフィアへ行ったのですが…なななんと!この時すでに100人くらいの行列が(@o@;;;; ハッキリ言ってものすご〜くビックリいたしました(苦笑)。内野人気恐るべし…。で、待つこと約3時間半…『売り切れました』という声がかかる30分前くらいになんとかゲットできたというわけです(^-^; 1階席は全て売り切れだったらしいのですが、たまたま私の希望日が人数少な目だったらしく2階席の真ん中チケットが取れました。運が良かった…。と、こんなに苦労に苦労を重ねて取ったチケットなんですが、当日座席についてみてビックリ!2階席の端のほうが空席だったんですよ〜〜(>o<) しかも補助席と思える数席並んだ後のイスにも結局最後まで誰も座らなかった… いったいどうなってるの!? チケット獲得にかなり苦労したのでちょっと最初にこんなことを呟いてみました…。
ちなみに、文学座としてはちょっと意外だなと思ったのですが
『モンテ』に関するグッズをロビーで販売していました。このグッズの中で超目玉だったのがウッチー満載のポストカード(笑)。私が劇場に着いたときにはすでに予定販売数を終わっていたのですが…前の席の人がちょうど購入できたらしくちょこっと覗かさせてもらいました(^-^;; う〜ん、まるでウッチーのプロマイド状態だったかも!限定といわず大量生産してくれればよかったのにぃ〜〜(爆)。ちなみにこのポストカード獲得のためには会場前から並んでないと駄目だったらしいです(苦笑)。聞いてないよ〜〜ってか、ウッチー人気恐るべしっっ(結局最後はここにたどり着く 笑)
さて前置きが長くなりましたが、今回は私もウッチー目当てで観に来た口なので(爆)物語をさっぱり知らないまま入ってしまいました。『岩窟王』も結局読んだことが無かったし、テレビでやってた海外ドラマも観ずに終わってしまったんですよね…。正直、文学座ってお堅いイメージがすごくあったので物語に自分が退屈せずに入っていけるか不安が大きかったのですが、意外や意外!かなり楽しめてしまった(^o^)。テンポもいいし、物語に集中して入り込むことが出来ました。
冒頭の暗闇シーンから
ウッチーの渋さ爆発(笑)。黒い帽子に黒マント姿で最初はほんと顔も見せないって感じだったんですよ。それでもあの独特の色気はビンビンに発射されてて目線は一気にウッチー集中モードに(笑)。過去に幽閉されていた牢獄を案内されているシーンなんですが、そこで受けた様々な苦しみや怒り、絶望があの短いプロローグの中で見事に表現されていたのはさすがです!で、物語に入る前のクライマックスでババーンとマントを翻すモンテ・クリスト伯とそれと同時にアルファベットの『モンテ・クリスト伯』の文字が重なるんですが、これがかな〜〜りカッコよかったです(^o^)

場面は変わっていよいよ本題。港で婚約者のメルセデスがエドモン(後のクリスト伯)を待ちわびてるところへ、先ほどとは打って変わって
超若々しく弾けまくっている青年・エドモンが帰ってきます。メルセデスはこの時17歳という設定らしいのですが・・・ちょっと無理ないかぁ…(^-^; といった感じだったんですけど(苦笑) 内野さんは思いっきり若者してました!その弾けぶりは先ほどとは全く違っていたし今まであまり見たことの無い内野さんで度肝抜かれた感じがしました(笑) もう、メルセデスと出会うや否やラブラブモードフル回転で、まぁ〜濃厚なキスを何度ご披露していたことでしょうか(爆)。な〜んか、観ているこっちが恥ずかしくなるようなチュ〜の連続でしたよ(笑)。あれはまさに、若さゆえの行動だったんでしょうけどねぇ〜。それにしてもめちゃ可愛かったです・・・人生の幸せ絶頂にあった頃のエドモン=うっちー!あれは10代後半から20代頭に見えるわ〜♪ 今まで渋系の内野さんを多く見てきたせいか、私にとってはかなり新鮮でした。婚約式のときのダンスなんてものすごい活気に満ちていて若々しい!しかも、動きにキレがあってやっぱり美しい〜。
そんなエドモンが突然、陰謀のために外の世界との接触を一切断たれいる牢獄へ。この
天国から地獄へ移るときの内野さんの表現が秀逸でございましたっ!あんなに幸せそうだったのに、なんか牢獄では泣きそうになってて・・・あがいてあがいて絶望感に押しつぶされていく様がなんとも哀れでございました(涙)。そんなエドモンに隣の牢獄の穴から登場した(笑)ファリア司祭が現れます。この司祭さんがとてもいい人でエドモンに様々な教えや知恵を授けていくんですねぇ。ここで得たものが脱獄後のエドモンに大きく影響されているんです。それにしても、牢獄の中でのうっちーエドモン・・・私の目には牢獄に●●年閉じ込められていたフランスのジャ●・バル●ャンに見えて仕方なかった(笑)。近い将来、内野さんがあのミュージカルで主役を張る日が来るのかも…。ま、それは置いといて(^-^; …で、ファリア司祭はエドモンと脱出することが出来ずに死んでしまいます(涙)。エドモンは悲しみをこらえて司祭の死体袋に入り込んでそれを海に投げ出され脱出、というかなり無謀な方法で脱獄に成功します。いや〜、あれ、よく助かったよね(^-^;;

そして時が経ち、エドモンは
半分白髪交じりの『モンテ・クリスト伯』として復活し、自分を陥れた人々に復讐を開始します。この復讐劇がちょっと何の知識もないまま観た私にとって難解でして(^-^;; 「えっと、だれがどうしたんだっけ?」と整理している間に物語が進んでしまい(爆)、まさに目が放せない状態(笑)。そんなわけで細かいところはよく覚えてません(爆)スミマセン!ですが、内野さん以外で『をっ!』と思ったのがヴィルフォール検事。この方、悪役だったんですけど・・・なんかどこか哀愁を漂わせていて切ないんですよねぇ。しかも、けっこうカッコよかったし…(ボソッ笑)。あと、メルセデス。やはり時が経ったときの方がしっくりきてます(^-^; エドモンを裏切ってしまう形になってしまった罪の意識に苦しむシーンはなんだかこちらも息が詰まりそうでした。エドモンはメルセデスがずっと待っててくれると思っていたんですよね〜…それが、復讐相手の妻になっていたりして‥本当によく出来たドロドロ劇かも。
モンテ・クリスト伯として感情を抑えた演技がとても渋くて素敵だった内野さんですが、奴隷として囲っていたエデの前で見せた
苦悩する姿は特に印象的でした。復讐し続けていることへの苦しみや、かつて愛した人を苦しめているという心の痛み・・・見ているこちらの胸も痛みまくりです(涙)。やっぱり内野さんの苦悩の演技は最高だっ!死んでしまったファリア司祭に教えを請いながら叫ぶシーンは特に痛々しかったですよ〜(T_T)。そんな苦しむクリスト伯のそばに寄り添うエデはとても美しかった…。
結局、クリスト伯は自分の手を汚さずに復讐を完了させます。高いところから息絶えていく彼らを冷たく見下ろしているクリスト伯がなんだかとてもドラマチックでカッコよかった♪
な〜んか今回は中途半端な感想になってしまってスミマセン(爆)。とにもかくにも、ストレートプレイの内野さんはめちゃくちゃ素敵だったということで(^-^) もう一度観たかったなぁ… まぁ、あの競争率じゃ2度は無理だったけど(涙)。