燃えよ剣」明治座

出演者
上川隆也、風間杜夫、葛山信吾、冨田靖子、渡辺哲、羽場裕一、京晋介 ほか

あらすじ

侍に強くあこがれていた土方歳三と近藤勇に将軍警護で浪士組を募る知らせが飛び込んだ。土方と近藤、そして天然理心流道場の仲間達もそれに賛同し京都へ上洛。やがて新撰組として京の町の人々から認知されるようになる。池田屋の活躍で新撰組の名前は一気に知れ渡りその後隊士も増えていくなか時代が進むにつれ組内にも不協和音が響いてくる。山南の脱走と切腹、藤堂と伊東の反乱などの事件が起こるなか、土方はひたすら近藤を信じ新撰組を守ろうとするが、やがて時代の波に流されていき…。

5月7日 (金)
新撰組の土方ファンとしては、本当に待ちに待った作品がついに舞台化!そもそも私の新撰組熱に火をつけたのはキャラメルボックスの『風を継ぐ者』初演を観た時からでして、そこで観た上川さんの土方歳三に一目ぼれして以来ずっっっと自分のイメージの中では「土方=上川隆也」だったんです。その上川さんが土方として主演するとあっては興奮せずにはいられませんでした(笑)。 今回は、気合を入れてチケットぴあの先行予約で取っただけあって、なんと花道の真横をゲット!!母親も一緒に連れて行ったので、この席にはけっこう喜んでもらえました。「寝ちゃわないようにしなきゃ」などとはじめはボヤいていた母も(爆)、花道の真横とあってけっこう興奮していたようです(笑)。
それにしても、明治座は・・・というべきか、上川さんのファン層は・・・というべきか、とにかく
観劇する人の年齢層がかなり高かった(苦笑)。だいたい平均50過ぎ〜65くらいのオバ様方がかなり念入りなお化粧と飛び切りのオシャレさんで入り口に殺到している様は、ちょっと驚異(^-^;; 60の母親もこの光景にはかな〜り引いてた模様(苦笑)。とにかくすごい熱気でございました。ただココで心配になったのがオバ様方の観劇態度。舞台中に興奮してベラベラ話し出さないか私たちも戦々恐々ではあったのですが(^-^; 運良く私たちの周りは比較的落ち着いて観劇してくれていたのでよかったです。
原作ファンも非常に多い『燃えよ剣』。一つだけ観劇前に心配だったのが
演出のラ・サール石井さん(^-^;。彼にはどうしてもコメディのイメージが強くてなるべくドタバタではない舞台を望んでいた私は「大丈夫かなあ」と思っていたのですが、意外にもけっこう真面目に作ったなぁという印象でしたね。ただ、「燃えよ剣」の原作を熟読して心酔しているファンにとっては・・・もしかしたら受け入れられなかったかもしれません。そういった意味では、今回私は原作を知らずに舞台に入ったので(←これでも新撰組・土方ファン 爆)、面白かったと感じることが出来ました。最近は自分自身こういったパターンが多くて助かってるなぁ(笑)。やはり原作のある舞台は知らずに入るのがいいのかも!? あ、パンフレットはすごくカッコいいです!まるで写真集みたいで上川=土方ファンにはけっこうたまらない内容だと思います。公演中日には売り切れて増刷もしているくらいですので、その人気が伺えますね。
物語は全3幕で間に休憩が2回入る形。1幕では新撰組結成から池田屋事件・お雪との出会いまで、2幕は油小路事件や鳥羽伏見の戦い・お雪との恋、3幕では新撰組・土方の末路まで、といった形で進行。3幕とも退屈するような場面がなく
面白くてガーっと観ていただけに、すごくいいところで休憩が入ってしまうのがちょっと勿体無いような感じでした。1幕がやく1時間ちょっとずつだからねぇ・・・・・・まあ、明治座スタイルだから仕方がないのかもしれないけどもっとじっくり一気に観たいっていうのはありました。そうすればもっと色々なエピソードも楽しめたかもしれないのになぁ〜・・・それだけが残念。逆に言うと、それだけ面白い話だったということになりますけどね(^-^)。全体的に小劇場っぽく、かなりお笑いな部分があったのが意外でもあり、面白くもありました。もう少し重くてもいいかも・・・と思わないこともなかったけど、上川さん目当てで来ているオバ様方のことを考えたりすると結構飽きさせないような作りで正解だったのかもな。原作ファンにはその辺りがちょっと受け入れられなかったかもしれません。ああ、原作知らないで観てよかった(爆)。

1幕頭ではなかなか土方さんは登場せず、「いつ?いつ?」とドキドキ状態だったのは私だけではなかった(笑)。近藤さんや沖田くんに
「むっつり」呼ばわりされまくっている最中に、薬売り時代の上川=土方さんが花道から颯爽と登場したときの周りの反応がかなりすごかったです(^-^;。まさに食いつくように乗り出していて・・・ものすごい熱気でした。私たちも、登場が無口でありながら花道からということで、もう、すぐ真横で上川さんの風を感じ感動〜!1幕の3分の1は土方の薬売り時代が描かれていたのですが、新撰組のエピソードをもうちょっと入れて欲しかった私としてはちょっとこのシーンが長かったかも〜・・・と感じてしまいました。でも、ちゃんと奥様つねさんの作ったドクロの稽古着を着ていた近藤さんなど、大河でも見覚えのあるシーンがあるのが嬉しかった♪でも、このつねさんが大河とはまるで正反対のハネっ返りな奥さんだったのでちょっと違和感もあったかなぁ(^-^;;
薬売りの歳三が盗賊相手に戦うシーンがあるのですが、このときの上川さんが
「キャラメルボックスの土方」っぽくてすごく可愛かったです!「ココまでおいで〜」とばかりにお尻ペンペンする姿が特にお気に入り(笑)。ムッツリだけどお茶目さんな感じが印象的でした〜。試衛館の仲間達も陽気で、客席も巻き込んだ三三七拍子などなかなか面白い演出がされていました。「もしも参加してくれなかった人がいたら?」の問いかけに即座に「切る!!」と返していたのは笑えたなぁ〜・・・って私も母も参加しなかった(爆)!見つかったら切られたかも〜(苦笑)。原田左之助君は大河ドラマと同じく饅頭ばかり食べまくっていたし、藤堂君も謙虚で可愛かった〜。山南さんは初めから土方さんを苦手視していて、後々の展開を案じさせていました。しかし、ついこの前まで新撰組とは敵対する山岡鉄太郎役で出演していた羽場さんが演じているので、その辺り多少違和感が・・・(笑)
1幕のクライマックスが池田屋事件。今回は直接土方が関わりが少なかったとみなされた芹沢鴨事件が飛ばされていたのはちょっと残念でしたが、この
池田屋シーンがすごいカッコよくてゾクゾクしました!回り舞台の上に、次々と浅葱色の隊服を着た隊士たちが勢揃いしていくシーンが特にお気に入りです(^-^)。ああ、新撰組って本当にカッコいいなぁとシミジミ感じてしまいましたよ、ほんと(^-^ゞ。戦いのシーンもすごい臨場感があって、うまくセットを作ったなぁという印象を持ちました。皆さんの殺陣がホントすごくカッチョいい!!沖田が大げさに血を吐くといったシーンではなく、咳き込んでグラっときたような演出にされているのもよかったです。でも、一番目を惹いたのはやっぱり上川=土方の殺陣です!!キャラメルのときに初めて観たとき一目ぼれしたのも上川さんの殺陣だったのですが、今回もさらにダイナミックな殺陣を披露!!これがまた、超カッチョいいんですよっっっっ!!あの切れ味鋭い動きは本当に惚れ惚れ・・・(*^o^*) この動きを見るだけでも上川さんが本当に土方歳三に思えるから、やっぱりすごいですよねぇ。最後にみんなで雄叫びをあげちゃうところもなんかお茶目で若者らしくよかったです。
お雪さんとのシーンは打って変わって
土方テレテレモード(笑)。あの切れ味鋭い土方はどこへやらで、急にオドオド目が泳いじゃってるのが可愛い〜。でも、土方は女性にはモテモテだったんだよねぇ(^-^; お雪さんだけにはプレイボーイぶりは発揮されなかったのかも!?(笑)。ま、でも、そんな上川=土方も好きだわ〜(壊)

2幕では近藤さんが
急にテングのように豹変(^-^;;。花道を真っ白い白粉つけながら京都のお姉さま方に囲まれてやってきたときはかなり衝撃的でした(笑)。母、思わず絶句状態(爆)。大河ドラマの香取君でちょっと慣れてしまっているだけに、陽気で豪快な舞台版の近藤さんはちょっと驚かされることが多かったですねぇ。風間さんの貫禄はかなりすごいんですけど(笑)。で、何で白塗りかと言うと、今も歴史に残っている写真撮影のためだった。なんでも写真を撮ると当時は顔が黒く映ってしまう傾向にあったらしく、それで白く塗っていたのだとか(^-^;。へぇぇ〜〜!このシーン、大河でも見てみたいかもっ!そんな豪傑な近藤さんに不安を残しつつも「何があっても近藤さんについていくっっ!」という土方はすごい!
ところがこの頃に
伊東甲子太郎が入隊。大河ドラマやマンガ『風光る』などではものすごい美形に描かれている甲子太郎さんですが、舞台版ではチョイ役扱い的だったので普通の役者さんって感じでした(笑)。しかもクールなイメージではなくひたすら最初のうちは近藤さんを「ヨイショ」状態(^-^;; いかにも策士って感じがしてましたねぇ。この方の入隊でだんだん新撰組に異変が・・・。お雪さんのところでめちゃくちゃいい雰囲気になっていた土方さんの元に密偵でならした(笑)山崎さんから衝撃の報告・・・山南さんの脱走です。新撰組のなかでもこの話が一番辛いところなんですよね・・・。切腹する前、沖田と他愛もない話をし、駆けつけた恋人・明里と格子越しで別れを惜しむところで暗転したのですが、羽場さんの切ない寂しそうな笑みがけっこうグッときました・・・(T_T)。土方もこのことは後にも尾を引いていて自分と意見が合わなかった山南を本当に嫌っていたわけではなかったんだなぁと、なんともコチラも切ない話です。そして、そのあと更に悪いことは続くもので、伊東甲子太郎が強い尊皇攘夷思想を掲げて新撰組から分離するのですが、日ごろから新撰組のあり方に迷いのあった試衛館時代の仲間の藤堂平助くんもこれに組してしまいます。これは本当にショックだっただろうなぁ〜〜。で、土方さんの指示で、この危険分子の伊東さんを酔わせて油小路で殺害。遺体を引き取りにきた仲間たちとも斬り合いになり、その最中に平助も殺害されてしまうのです(T_T)。ここのシーン、好きでしたねぇ。なんといってもセットがすごく凝っていて、潜んでいた隊士たちが一気に飛び出してくるところなどかなり緊迫感がありました!その中でもひときわ光っていたのはやっぱり上川=土方さんの殺陣!!本当になんでこんなにカッコいいんだろう・・・と改めて惚れ惚れ・・・(壊)。平助が斬られてしまった後に助けたくても助けられなかった辛い心情が感じられてますます胸キュン状態(←古いって 爆)。う〜ん、やっぱり土方さんはカッコいい!!でも、このあと鳥羽伏見の戦いですごくいい味を出していた渡辺哲さん演じる井上源さんが砲弾に当たってしまい戦死・・・(T_T)。好きだったのにぃぃ〜〜…。ちょっと間抜けっぽい弾の当たり方でしたが(^-^; 出番が終わってしまったのは悲しかった(涙)。こうして新撰組はどんどん追い詰められていき、そのあり方に対して仲間達は離れていってしまうのですが、土方だけはどんな状況でも近藤についていくんですよねぇ。二人は義兄弟の契りを交わしたとも言われているのですが、現代でもこんなに固い絆で結ばれている友情のようなものってあまりないかもしれませんね。だから逆に、近藤と土方はよくヤ●イ扱いされて仕しまいがちなんだよな(爆)
この戦いの最中の清涼剤として2幕ラストにはお雪さんと土方さんのロマンスが(^-^)。途中で籠を他の人に譲ってしまい
自分は走ってお雪さんの籠を追いかけていって息を切らしてしまったり(その不器用さが可愛い 笑)、ヘタクソな俳句を披露して墓穴を掘ったり(事実、土方=豊玉の俳句はかなり低い評価だったとか 笑)、もう、これが更に女心くすぐりまくってましたよ〜(^-^ゞ。最後のキスシーンはとてもとても初々しくて美しかった・・・。正直、お雪さんがめちゃくちゃ羨ましかったです(笑)。

3幕冒頭ではいきなり
洋装の土方さんからスタート!これにはかなりビックリで、会場も母もかなりどよめいておりました(笑)。いや、パンフなどの写真では観ていたけれども実際に上川=土方さんの洋装を初めて観たときは本当に「カッチョイイイ〜〜〜〜(壊)」と思いましたもん!ザンギリ頭も軍服もと〜ってもお似合いでした(*^-^*)。でも、土方さん以外はみんなまだ侍スタイルで(笑)、最初の里帰りシーンはちょっと奇妙な感じも・・・(^-^;。おそらく、当時の人たちも同じことを思っていたんだろうなあ。で、近藤さんは出世をしたということもあり花道から籠に乗って登場し、大きな拍手を浴びていました。もうねぇ、大河の近藤が思い浮かばないくらい豪傑(笑)。故郷では熱烈に歓迎されて嬉しさを噛み締める近藤さんと土方さん…孤独な戦いが続いていた身にとっては本当に涙が出るくらい嬉しかったと思います。故郷を経つときに二人で観たさくら吹雪がとても奇麗で切なくて・・・なんだか無性に悲しくなってきてしまった(T_T)。
しかし、その後の新撰組はかなり悲惨。勝沼での戦いに破れ絶望してしまった近藤は、流山本陣で土方と最後に他愛も無い話をして、ふと最後に自分は投降すると打ち明けます。何があっても近藤についてきた土方は必死に涙ながらに近藤を引きとめるも、
最後には一人で陣を出て行く近藤・・・。うう・・・ここ泣けます(T_T)。土方は「近藤さん」と呼ばずに多摩の時代から呼んでいた勝五郎の愛称「かっちゃん」と何度も連呼するんですねぇ…この叫びが痛々しくて泣けました(涙)。そしてそんな土方に近藤は「これからは幕府のためではなく、自分の心のために戦え」とだけ残して去っていくのですが、これがすごい名文句!貫禄のある風間さんの台詞だけあってとても重かったです。で、花道を近藤が去っていくのですが、間近で涙目になりながら去っていく風間さんを観て・・・切なさ倍増状態でした〜(T_T)。最後の最後で二人は図らずも違う道を歩んでいくことになるんですよね・・・。近藤はこの後偽名がばれてしまい板橋で処刑されさらし首にされてしまいますが、ここは話し言葉でだけで語られていました。更に悪いことは続くもので・・・可愛がっていた沖田も結核が悪化して死の床に(T_T)。しかしっっ!ここで恐るべきサプライズが(笑)!!切腹であの世に逝ってしまっていた山南さんが奇妙な形で幽霊となって再登場(^-^;。このときの二人はまるでコント状態でなんか泣けるような場面がほとんどお笑いになってしまっていたなぁ(苦笑)。う〜〜ん、ここはちょっと真面目に作って欲しかったかも・・・。でも、病的な葛山くんの沖田は妙に色っぽかった・・・(^-^ゞ。
その後、土方はわずかな隊士を引き連れて北の五稜郭へ。榎本武揚と組み、最後の戦いに挑もうとします。お雪との最後の時間を過ごした土方・・・。このときの
お雪さんはかなり積極的で『今夜は寝かせません』発言にはちと度肝抜かれました(←土方さんも「ドキドキしました」と正直発言 笑)。しかし、榎本は戦いを早く終わらせようと降伏の道を探っていたのに対し、最後まで戦い抜くことを心情としていた土方は次第に対立します。土方さんの「やっぱりあんたは近藤とは違った」という言葉が非常に印象的でしたね…。土方には近藤さんがやっぱり必要だったんだ・・・と切なくなりましたよ〜(涙)。そして最後にまだ少年だった市村鉄之助を呼び出し、自分の遺品を託します。このときに、あの有名な一枚の写真も託したんですねぇ・・・。一人出陣していく土方を榎本は「死にに逝くのではなく生きるために行くんだ」とつぶやいていたのが、土方の生き様のすべてを表していたように思います。最後にライバルだった七里と剣での一対一の勝負が出来て歳さんは幸せだったんじゃないかなあ。これは史実ではないかもしれないけど、二人の最後の剣の戦いはものすごく見応えがあってよかったです!で、やっぱりここでも上川=土方さんの剣裁きに惚れ惚れ・・・(*^-^*)。何度観てもカッチョいい!!銃弾に倒れる前に剣での勝負が観れてよかった!で、土方に剣で倒された七里は「俺は剣で死ぬことが出来て嬉しい、お前は銃に倒れて死ぬんだ」と言残します。これを言われた後の虚しそうな上川=土方さんがまた切ない〜〜(T_T)。そしてその直後についに銃弾を浴びてしまう・・・ああ、結末は分かっているのに死なないで・・・と思ってしまう〜〜(苦笑)。
と、そのとき、死に瀕した歳三の耳に懐かしい近藤の声が聞こえてきます。
「お前はよくやった、早くコチラに来い」と・・・。ふと振り返ると、後ろには満開の桜の下で大宴会をしている今は亡きかつての仲間達が!!土方の大号令が響き彼はようやく安住の場所を得るんですねぇ。ここのラストがかなり賛否両論を呼んでいるようですが、原作を読んでいなかった私から見れば、かなり感動的なシーンでした!!すごい好きだったなぁ・・・。だって、最後にばったり死んでしまって幕というよりも、かつての仲間達の元に戻れた・・・歳三が一番好きだった時代に戻れたっていうハッピーエンドのほうが観ている私も嬉しいですよ(^-^)。土方歳三は好きな歴史上の人物だったし、こういう形で幸せになってくれたらいいなぁと心底思いました。

この日は上川さんのお誕生日公演だったのですが、
マチネには何事も起こらなかった・・・(苦笑)。しかも、カーテンコール1回というのはちょっと悲しかったぞ〜〜(涙)。どうやらソワレ公演の時には3回くらいカーテンコールがあったらしく、照れまくっていた上川さんを風間さんが後ろからちょっかい出しているといった場面があったとか・・・。うう!観たかったよ〜〜!でもまあ、花道の真横の席で観られたし、十分楽しめました♪ 一緒に観劇した母も花道横ということでけっこう興奮して喜んでくれたらしく、何度か真横を横切ってくれた上川さんをシゲシゲと観ていたようです(笑)。上川さんは今日が誕生日だったみたいだよと話すと「まだ若いわよね。アンタと同い年くらいでしょ」と…。「いや、上川さん確か今日で38か39になったはずだけど」と教えるとドエライ衝撃を受けていたようでした(笑)。いや〜分かるよ〜母の気持ち!だって、本当に間近で観た時30代前半くらいに観えたもん!!若いし美青年だし演技も上手いし・・・言うことなしだね(^-^ゞ。
ここのキャストについては、もう一度千秋楽を観劇する予定なのでそのときに書こうと思いますが、今回の観劇で私はますます
上川=土方がベストマッチだということを感じたのでした〜♪

5月27日 (木) 千秋楽
行ってきました!大盛況の千秋楽〜♪なぜ千秋楽チケットがゲットできたかといいますと・・・某カード会社で販売していたものが運良く空きがあって購入できたからなんです。楽のチケットを一部貸切にするとは・・・(苦笑)。座席のほうは今回は花道とは逆の横向き席だったのですが、かえって全体が見渡せる感じで良かったです。全体を見渡せたということで・・・客席までかなり見渡せたんですけど、心なしか前回観劇したときよりも年齢層が若返っていたような・・・そこでなんとなく安堵感(笑)。千秋楽ということもあってか、かなりリピーターの方も多かったように見受けられました。しかもあの大きくて広い明治座が狭く感じてしまうほど後ろには立見席のお客さんがビッチリ!まさに熱気ムンムンでございました〜。ちなみに、この日はラサール石井さんも劇場の一番後ろで立見席のお客さんに紛れて観劇しており、休憩時間には幾度となくすれ違いました(笑)。・・・普段着っぽい格好をしていたので尚更かもしれませんが・・・普通のおじさんだった(爆)。もうひとつちなみに、私の真正面下手側にはTBS朝の番組でラサールさんと一緒にやっている『ウォッチ!』の土井アナたちがいてかなり盛り上がってました(笑)。

さてさて本編ですが、やっぱり千秋楽というのは独特の雰囲気があって楽しかったです。試衛館のシーンでは
渡辺哲さんはじめ皆さんがものすごく楽しそうで(笑)、饅頭のシーンではかなり遊んでいたようで会場の笑いを誘っていました!上川さんなどもキャラメルの雰囲気を髣髴とさせるような細かい動きがけっこう多くて(笑)台詞回しなども微妙に変えたりしてて楽しかったです♪あ、それから3幕の里帰りのところでは、農民達が土方や近藤を大盛況で迎え入れるんですけどその中に密かに(2幕で自害したはずの)羽場=山南さんと、(同じく2幕で殺害されたはずの)京=藤堂さんがホッカムリして参加していたらしい(笑)。ちょうど私の席からは死角になってて発見できなかったんですよ〜、残念っっっ!なんか特に羽場さんがハメをはずしぎみだったらしく(^-^; 上川=土方がブーツを抜いで上がるときにつぶやく台詞が『バカばっかりだ・・・』になってました(笑)。普段ならここは『ブーツっていうのは脱ぎにくい』てな感じだったのでどうしたんだとは思っていたのですが(^-^; 実はそんな事情があったらしい。これも楽ならではのお遊びで楽しかったです〜♪
前回は全体的にストーリーについての感想だったので今回はキャストについてちょっと感想入れてみたいと思います。

まずは主演の土方を演じきった
上川隆也さん!前にも述べましたが、私が新撰組ファンになったのも土方ファンになったのも、キャラメルボックスでの上川=土方を観たからなんですっっ!そのときから、ずっとずっと土方のイメージは上川さんだったので今回の座長公演は本当に『待ってました!』で小躍りするほど嬉しかったんですよね〜(笑)。あれから月日は流れても、上川さんは私の期待以上の超カッチョいい土方を演じてくれましたっっっ!!なんていうのかなぁ〜、彼が発する言葉のひとつひとつが私の思い描いている『土方歳三』そのものだったんですよ。立居振舞いの美しさ、殺陣のときの刀の構え方、恋人の前で見せるシャイな一面、すべてが本当に魅力的でした。お気に入りシーンとしては、京都に上る前の川原のケンカでの「こ・こま〜でお〜いで〜♪」とお尻ペンペンする時のやんちゃ坊主ぶりがめちゃくちゃ可愛くて私のツボに入りまくりっっ(笑)。あと恋人お雪さんの前で披露した「豊玉短歌集」のときにちょっと褒められて小さくガッツポーズするところもめちゃくちゃツボだったなぁ〜(*^o^*)。それにしても本当に土方さんって俳句の才能が・・・だったんですね(笑)。『梅の花、一輪咲いても、梅は梅』って本当にあったものなんだよねぇ(笑)。お雪さんとのラブシーンは前回観た時よりもさらに美しく絵になってました!特に2幕ラストのキスシーンは土方=上川さん、ラスト3秒の幕が落ちるタイミングの時に顔の向きを変えてお雪さんにチューしてました(笑)。う〜ん、うらやまし過ぎるぞっお雪さんっ!上川さんの殺陣についてはもう再三絶賛の書き込みを続けているので(^-^; もう言うことないんですけど、それに匹敵するくらい素晴らしいのが死に様です!七里と戦った直後に銃に撃たれるシーンがあるのですが、そのときの撃たれかたといいふらつき方といい、本当に絶品でございます!!なんていうのかなぁ・・・土方の身体の中に銃の弾が当たったというのが一目瞭然で分かるんですよ。やっぱり上川さんは上手いっっっ!あのままバタッと死んでしまうのも華でいいのかもしれませんが、やはり今回は舞台の明るい雰囲気もあったので天国の花見へたどりついたといった演出でよかったと思います。土方=上川さんの苦しみから解き放たれたような無邪気な笑顔が最後に観れて本当にすごく幸せ感じましたから・・・(*^-^*) 上川さんにはまたぜひともどこかのメディアで土方歳三演じて欲しいですっっ!!
近藤勇を演じた
風間杜夫さん。意外にも風間さんの舞台を観たのはこれが初めてだったと思いますが、やはりものすごい存在感でございますねぇ〜〜。舞台にドーーンとしたオーラが漂いまくっておりまして、上川さんとのバランスが良かったと思います。でも初めて観たときは大河ドラマ慣れをしていたせいか、開けっぴろげで豪快な笑いを随所で見せる近藤=風間さんには驚かされっぱなしでした(笑)。あの豪快なハイテンションぶりは風間さんご本人に結構近いらしいです(笑)。でも、締めるところはキッチリ締めるのはさすがでした。特に土方との別れシーンでは、グッと涙をこらえて花道を進む姿に胸打たれましたよ〜〜(T_T)。千秋楽ではかなり気持ちが乗っていらっしゃったのか、去り際で台詞が少し涙声になってたりして・・・。實年齢よりも上に見えてしまう風間=近藤さんではありましたが(笑)、明治座のような大きな舞台ではあのくらいの存在感があったほうが舞台が締まってよかったと思います。
沖田総司を演じた
葛山信吾さん。彼は舞台経験があまりないようなのですが、どうしてどうして・・・!かな〜り良かったですよ!!正直想像していたよりも良かったです(失礼 爆)。沖田の無邪気さ加減を出しながらも、どこかちょっと落ち着いていて・・・役のバランスが非常に上手く保たれていました。声の通りも良かったし、殺陣もなかなか様になっててカッコよかった〜♪臨終のシーンの意識が朦朧としながら剣を振るう場面が一番印象深かったなぁ。千秋楽ではさらに鬼気迫っていて胸が痛みましたです(涙)。葛山さんにはこれからも舞台でも活躍して欲しいかも!
山南敬介を演じた
羽場裕一さん。山南さんの生真面目さとお茶目さが同居していて、それでいてどこか寂しくてひねてる感じが良かったです!大河ドラマでは新撰組と敵対するような立場の山岡を演じていたので、最初はちょこっと混同してしまいましたが(笑)、ダンダラ羽織もなかなかお似合いでした〜。千秋楽では切腹のシーンでちょっと声を詰まらせているようなところもあり、涙涙でございました・・・。やっぱり明里との別れは悲しすぎですね・・・。
お雪さんを演じた
富田靖子さん。いや〜〜、この方は何年たっても変わらずに可愛らしい!不器用な土方を影で支えるしっかり者で可愛いお雪さんを上手く演じていらっしゃいました。富田さんのお雪さんだったら、あのムッツリな土方さんも気を許しちゃうの分かるかも(笑)。今回は男の物語だから自分は控えめに・・・と初めに仰ってた富田さんでしたが、なかなか上手く今回の舞台に溶け込んでいらっしゃいましたよ。
井上源三郎の
渡辺哲さんナイスキャラ!!可愛いっっっ(笑)。ガーっとハイテンションになったりナヨッと引いちゃったり、まさにこの舞台のムードメーカーで大変楽しませていただきました♪千秋楽では饅頭シーンでかなりお遊びしていて周りの隊士さんたちは笑いそうになりながら必死に哲さんに食らいついてました(笑)。それだけに早くに戦死してしまったのは悲しかった〜(T_T)
他にも藤堂の
京晋介さんや、原田の山内さんなどなど・・・隊士たちはめちゃくちゃカッコよかったです!!

前回観た時はカーテンコール1回に消化不良だったのですが、さすがに
千秋楽ということもあり6回近く幕が上がり大盛り上がりでした!!3回目くらいの時には後ろで観劇していたはずのラサール石井さんが舞台に上げられ、とても嬉しそうにしてましたよ〜。あと山内さんが何回目かのカーテンコールのときにストーリー最後で猛烈に降ってきて舞台上に溜まっていた桜吹雪(笑)を掻きこんで、その次に幕が開いたときにバーッと降らせたりして遊んでいたのが可愛かった(^-^)。もう、会場オールスタンディングでなかなか熱気が覚めやらない状態だった最後のカーテンコールで締めの意味も込めて、京晋介さんが劇中でもやってる五本締めの音頭をとることになりました。この五本締め、最初は人差し指1本から初め、最後に5本の指をそろえて・・・というものなんですが、1回目のときに会場の誰かがいきなり五本指同士で手を合わせた音がパーンと響き渡ってしまったんです(^-^;;。その直後にすかさず上川さんの即効のツッコミが炸裂!!!(笑) いや〜〜〜、久しぶりに見ました、上川さんの光速ツッコミ(笑)。声は出していないのですが、ものすごい勢いで音が出たほうに『指は最初は一本でしょっっっ』とばかりのレクチャーが(^-^;;;; いや〜〜面白かったよ!!初めに音を出してくれた人、どうもありがとうっ!って気持ちでした(笑)。で、2度目は無事に五本締め完了。舞台本編では参加できない上川さんや風間さん、羽場さんなどがとって楽しそうにやっていたのが印象的でした。
ああ〜久しぶりの千秋楽舞台、本当に楽しかったです♪行けて良かった!カード会社万歳(笑)!