劇団四季「ラ・ソヴァージュ」四季劇場・秋 

主なキャスト

テレーズ:野村玲子 / フローラン:石丸幹二 / アルトマン:日下武史 / ゴスタ:早川正 / ムッシュ・タルド:松宮五郎 / マダム・タルド:丹靖子 / ジャネット:佐藤夏木 / マリー:井料瑠美

観劇日 4月13日(木) ソワレ 

 

あらすじ

あるありふれた酒場で小さな楽団が演奏している。そこでクラリネットを演奏していたテレーズ(野村)は恋人のフローラン(石丸)がやってくるのを心待ちにしていた。しかし、彼女の母親タルド(丹)の情夫ゴスタ(早川)も粗野で乱暴な男だったがテレーズに心惹かれている。そんな事情を知りながら見て見ぬ不利をしてきたタルドの夫。やがてフローランがテレーズを迎えに酒場にやってくるが彼はこの世の幸福をすべて背負ったような天才作曲家だったため、貧しい境遇にいたタルド夫妻はあの手この手でフローランから金をせびろうとしていた。その様を目にしたテレーズは絶望し取乱すがそんな彼女はフローランを強く抱きしめる。しかし、やがて同棲生活をはじめた二人だったが自分の貧しく辛かった境遇がフローランにふさわしくないと思い込んだテレーズはフローランのまえでわざと彼に嫌われるような振る舞いを繰り返していく。彼女を信じたいフローランだったが…

4月13日(木) ソワレ観劇 −千秋楽− 

本当は3月30日に見にいくはずだったのですが会社の都合で行かれなくなってしまったため、取れたチケットがこの千秋楽舞台でした。千秋楽というだけあり、客席には豪華な顔ぶれ。私が目撃しただけでもケイタ君こと(ってすごい失礼(爆))浅利先生荒川務さん、あと数名の荒川さんが連れてきたと思われる(?)四季の女優さん…また、ケイタ君の知り合いと見られる方などなど…かなりすごかったです。
アヌイの作品を生で見るのはこれがはじめて。一度テレビで『オンディーヌ』を見たことがあるのですが、あまりよく分からなかった…だったらなぜ私はもう一度アヌイを見ようとしたのか(爆)…石丸さんの生の演技が見たかった…(爆)そう、私はこんな超単純なミーハー的考えでチケットを・・しかもよりによって千秋楽チケットを取ってしまったのでありました…(^_^;) 

この日の私、かなり仕事の疲れがたまっていてしかも病み上がり…というどうしようもない前置きの言訳を書いてしまいましたが(爆)全3幕のうち1幕に2回舟こいでしまいました…(つまりは別の世界に行ってしまったということ(笑))がが〜〜ん!千秋楽の舞台だったのに!こんな姿をケイタ君に見られたらきっと後ろからひっぱたかれてしまっていただろうなあ(^_^;) というわけで、結局私はこの話の佳境部分をあまり覚えていないのです。でもねえ、疲れた体にこのお話はちょっと酷ではありました。なんといっても、主人公のテレーズが今の時代にマッチした女性ではないんですよ。普通だったら、あんなに優しい恋人がいたらわざわざ嫌われるような行為に及ばないですよ〜(^_^;) とにかく主人公が極度の潔癖症の女性なので見ているこちらがとてもつかれるんですね。身分の違いから精神の均衡を失ってしまう…というのも分からなくはないけれど、ウエディングドレスの服合わせをしたというところまで行ったのだったら…う〜ん、彼女の精神の乱れ方は相当なもんでしたねえ(^_^;) 話が進めば進むほどフローランが気の毒になってしまったのでした。

キャスティングから行くと、皆さんさすが『四季』!というような完璧なものでした。かえってそれがこの芝居を重くしすぎてしまったのかもしれません。野村さん華奢な体で突然乱れ出すあの演技には圧倒されました…もう見ているだけで痛々しすぎる(>_<) 石丸さん、このお芝居の中のオアシス的存在でした〜(^_^;) なんだかほっとするっていうか…。フローランにはもっと穏やかな女性が似合うのにね。日下さん…言うに及ばず(笑) いや、だって、なにも話さなくても、いるだけでオーラがでまくり!!!(笑)貫禄!!!

カーテンコールでは千秋楽というだけありかなり結構盛り上がってました。でも、あのラストの後にあの盛り上がり…なんだか構図が変だぞと感じてしまった(^_^;) 見終わった後かなり疲れが出てしまった重厚なお芝居でした。次回は…もうあまり四季のストレートは見ないかもしれないな(^_^;)