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ソール

アルトゥナ教会(スウェーデン、ウップランド地方シムトゥナ)

ルーンの入った絵画石碑(高さ196cm)より 

11世紀後半(1050-70)

 

 

有名なアルトゥナ教会にある絵画石碑の写真を、「Runes&Vikings」の管理者Warhornさんの御厚意によりご提供賜りました。心より御礼を申し上げます。

ミズガルズ蛇をつり上げようとして踏ん張った時に、載っている船の底を踏み抜いてしまったという有名なエピソードを表していると考えられます。舳先が高くせり上がり、大きな櫂のついた船に乗っている人物は正面を向いております。右手にはミョルニルを持っていることから、明らかにソール神ということがわかります。一方左手には長い紐を持ち、その紐は下の方に伸びて、非常に不可解な形をした生き物がその先におり、これは明らかに餌としてくっついている牛の頭のようです。そこに絡まっているか、口にくわえているようにも見える格好でいるのが、ミズガルズ蛇だと思われます。この場面はスノッリの『エッダ』中の『ギルヴィの惑わし』に記されているとおりです。このことから、アイスランドで記録された神話がスウェーデンでもほとんどその通りに語られていたことがわかります。

なお、この絵の上にはオージンらしき人物が絞首台に立っている絵が描かれています。

さらに追加でWarhornさんよりご提供いただきましたアルトゥナ絵画石碑全体図です。

オージンらしき絞首台の様子もわかります。

Warhornさんには重ねて御礼申し上げます。

 

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