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no.108 4月26日 The Real Group

 昨夜、スウェーデンのボーカル・アンサンブル「The Real Group(リアル・グループ )」のライブに行ってきました。日本に初登場の彼らは、女声2名と男声3名の編成で、ア・カペラ(無伴奏)が基本です。その演奏は、CDを聴いていたら「本当に声だけなの?」と疑いたくなるほどのもので、本当にベースとドラムスあるいは他の打楽器が入っているかのように巧みに声を操り演奏します(本当に凄いんです!ライブじゃないとその様子はわからないでしょう)。

 昨夜のコンサートは、得意のナンバー「Acappela I Acapulco(アカペラ・イ・アカプルコ)」ではじまり、最後の最後のアンコールはジャズのナンバー「Little Darling(リトル・ダーリン)」。20分の休憩を入れて約1時間半のプログラムで、ジャズ、スウェーデン・ポップスや民謡、ラテン音楽、そしてドナルド・ダックまで登場する多彩なものでした。魅力は何と言っても、ア・カペラで織りなすゴージャスでリッチなハーモニーと軽快なノリ。すべて、彼らの編曲によるもので、才能の豊かさが感じられます。

 今回の来日は、渋谷にオープンしたばかりのライブハウス「多作」のこけら落とし公演に出演するため。実は、私が彼らの存在を知ったのは、99年のロッテルダムでの世界合唱シンポジウムでのことです。その時は生の演奏は聴けなくて、ジャズコーラスに関するワークショップに参加しただけでしたが、こんなグループがあるんだと感心させられ、私自身、ジャズコーラスを身を持って勉強したほどです。その彼らが日本にやってくることも、実はスウェーデンからの情報で知ったのです。「TASAKU」・・・初めて聞くライブハウスの名だなと思い、早速インターネットで検索してみたところ、何と、このライブハウスのオーナーは、以前から知っている人ではありませんか。これも何かの縁でしょうが、97年のワールドユース合唱団日本公演の時に、ボランティアを買って出てくれた犬飼将博さんでした。

 「いろいろな音楽に触れると音楽の幅が広がる」と良くいわれますが、まさしくそれを実感・体験しています。ご存知のように私はサクソフォーンを吹きますが、世界の合唱界からたくさんのことを学び取っています。みなさんも、あるひとつのジャンルに捕われず、いろんな音楽を聴き、そして体験しましょう。そこからまた新しい音楽の愉しみが生まれて来るのです!

 リアルグループのホームページ www.realgroup.se(英語/スウェーデン語)

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