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3月6日 マルセル・ミュールのCD

 今日、昼休みに「ギャルド・レピュブリケーヌ吹奏楽団の芸術」(東芝EMI)というCDシリーズを見つけました。その中の第18〜20巻がマルセル・ミュールの至芸という、ミュールが演奏したソロ・サクソフォーン四重奏・オーケストラ作品が収められているCDです。録音は1930〜58年とあるので、本当に貴重なものであることがわかりますね。解説書によると多くは触れていませんが木下直人さんという人の収集レコードからのダビングしたものなのだそうだ。

 第18巻は、ボッケリーニのメヌエット、グラーベとプレスト(リビエ)、民謡風ロンドによる主題と変奏(ピエルネ)のサクソフォーン四重奏曲、ピアノ伴奏によるサンサーンスの「白鳥」などで、その当時はこんな風に吹いていたのだということが大変よくわかります。

 第19巻は、ヴェローヌのラプソディのオリジナル編成版(ハープ、チェレスタ)、ピエルネのカンツォネッタ、クライスラーの美しきロズマリン、ドボルザークのユーモレスクなどで、故阪口新先生がこよなく愛した作品が収められています。

 第20巻は、イベールの小協奏曲、ドビュッシーのラプソディー、ビゼーのアルルの女第1・第2組曲、ムソルグスキーの展覧会の絵より古城が収められています。ずばり名演です。

 今の華やかなサクソフォーンの音色に耳慣れている人には懐古主義的にも聞こえるかもしれませんが、これこそが世界のクラシカル・サクソフォーンの源流なのです。

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