「ムジカ・カイピーラ(田舎の音楽)」のミナス出身の黒人男性デュオです。ヴィオラ・カイピーラと呼ばれる鉄弦のギターを伴奏に用いて、トアーダやモヂーニャと呼ばれる歌曲を歌っています。ブラジルの田舎音楽といえば北東部のバイァオンやフォッフォーが有名ですが、「ムジカ・カイピーラ」は少し南のミナス・ジェライス州からマトグロッソ州にいたる広い範囲で範囲で歌われています。
ミナスを代表するミュージシャン、ミルトン・ナシメントが「心の友」と呼ぶこの二人の音楽は、なんら気を衒ったところもなく、シンプルな曲をただ美しいハーモニーで歌っているだけなのですが、実に清清しく心あらわれる思いがします。
このジャンルは日本ではほとんど聴かれていないので、CDも出回っていないのですが、少なくともベスト盤を含めて5枚程は出ています。店頭で見つけるのは難しいのですが、インターネットのオンラインショップで手に入れることができます。
有名な曲の入った比較的取っ付きやすいものを2枚御紹介します。
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VIOLAS e CANはES (VELAS 11-V014)イヴァン・リンスの主催するヴェラス・レーベルから発売されたものです。フォルクローレから、ミナスのタヴィーニョ・モウラ、イヴァン・リンスやカエターノ・ヴェローゾの曲をやっています。
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CORAのO MATUTO (PARADOXX 1607004-1)ミルトンをゲストに迎えたアルバム。ミルトンの初期の名曲「Morro Velho」を一緒に歌っています。これ以前に「O CIO DA TERRA」を一緒に録音していて、二人の代表的なレパートリーになっています。他に、ジャヴァンやギリェルミ・アランチスの曲もやっています。 |
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