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Nikon D2H
AF-S VR 70-200mmf2.8G
200mm付近
シャッター優先AE
1/1000 f3.2 (-0.7)
ISO200


鯨類は、同じ種の中であっても
暮らしている海域ごとに独自の狩りの方法を編み出している。
これは海域ごとにイルカやクジラが祖先から受け継いできた文化と言えるもので、
ザトウクジラもその例に漏れることはない。
バブルネット・フィーディングが観察されているのは
北太平洋のザトウクジラだけである。

確かななことはわかっていないが、これまでの観察によると
大規模なバブルネットを行うクジラはきわめて限られているらしい。
確かに、過去5年間の間に計4週間にわたりザトウクジラを観察してきたが、
これまで目にしたのは単独か2頭のクジラが協力する例ばかりであった。
多頭で行うバブルネットは1,2頭で行うそれに比べて、
バブルネットを作るクジラと獲物の群れを追い込むクジラとの役割分担が
明確になるので効率は高いのかもしれないが、
それだけに熟練とチームワークが必要なのだろう。

加えて、10頭ものクジラが連携した行動を取るには
すぐれたリーダーの存在が必要となると思われるが、
大規模なバブルネットを指揮できるクジラは
数頭(ことによると一頭)しかいないのだともいう。