32倍速! CD ROM ドライブ

 最近、どんどん大容量記憶装置の値段が安価になってきてます。ついこないだまで、12倍速、24倍速CD ROMドライブが、とおもっていたら、32倍速ドライブが¥15000弱で売られていたので、おもわず買ってしまいました。(相変わらず、計画性のなさを露呈。)


 いつものようにGoodWill四日市店で目にしたのは、東芝製32倍速 内蔵SCSI型CD ROM ドライブ。 安かったのは箱もなく、ドライバーソフト添付もなく、保証なし、のないないづくしのバルク品だからです。 店員に「これって、SCSIだからMacintoshでも使えますよね?」と聞いたところ、「ちょっと解りません。返品できないそれにバルク品ですから(注意してください)」と素直な返答。 これには、少々びびりましたが、最近さんざんHD交換なんかでいささかSCSIについては自信がついていたこともあって、「ええーい! 勝負!」と、思い切って買うことにしてしまいました。

 このとき、もう少し注意していたら、後悔することはなかったのに、、、


さておうちに帰ったら早速「組み替えターイム!」
もともとMacintosh7600に内蔵されていたCD ROM ドライブ(8倍速)を取り出し、これを参考にSCSIのIDやらのターミナルの設定・ケーブル配線を完了し、いざ電源オン。 
組み替えた32倍速ドライブのダイオードがちかちか点滅するのを見て、「おっ、動いてる、動いてる」と安心。 デスクトップが準備できたのを確認して、いざCD ROMをセット。 が、待てど暮らせどデスクトップにCD ROMのアイコンが現れない。 「???」

そうです、CD ROM ドライブがSCSI 機器として、認識されていないのです。
PC ExchangeでSCSIの検索を行っても認識せず。
それでは、と、HDユーティリティーとしてインストールしていた"B's Crew"でSCSI装置を検索。今度は、うまく検索できました「よっしゃー」。
で、なんとかPC Exchangeで認識出来る状態になったので、PC Exchange上から32倍速ドライブにSCSIドライバをロードすることにしました。(コントロールパネル上で「SCSIドライバをロード」をチェック、再起動。




再起動オンの後、見慣れた起動画面になり、次々と読み込まれた機能拡張アイコンが並んでゆきます。 と、(またまた「と、」ですが)PC Exchangeのアイコンが現れるべきところで、出てしまいました。「タイプXXのエラー」が。 とどのつまり「爆弾マーク」です。

その後、いろいろ(SCSI設定を変えたり、接続をしなおりたり)試しましたが一向に改善されません。 それとおぼしきインターネット上のMacintosh関連のホームページ、ニフティーサーブのフォーラムでFRQ(よくあるQ & A)を覗いたりしてみましたが、これというのが見あたりません。 東芝のホームページも覗きましたが、やっぱり収穫はなし。 (もともと東芝はPC-DOS専門で、Macintoshの部品なんぞ作っていない?)

こりゃもう駄目かな? 
同じSCSIのはずなのに、どうしてコントロールしないのかなー。 
考えてみればSCSI HDだってMacintosh用にフォーマットしなきゃなんないし、 CD-ROMドライブだってMacintosh用のドライバーソフトってあるはずだなー。
そーいえば外付けNAKAMICHI製8倍速4連装CD ROMドライブにもWindows/ Macintosh用のドライバーソフトが別々についてたがな。 
がーん。 
つまりこのMacintoshのCD ROM ドライブ・ドライバーソフトは東芝32倍速ドライブをサポートしていないんだー。 

バルク品だから返品もできないし。 職場のだれかに、だまして売りつけたろかなー。でも会社の駐車場での闇討ちも怖いし、しょーがないからニフティーサーブの掲示板「売ります」に登録しようかな? と、思いったものの、最後の試みとして、やっぱりニフティーサーブの掲示板「教えて下さい」に一筋の望みを託すこととしました;   

> 教えて下さい。

> 東芝製の32倍速、CD-ROM ドライブ(SCSI規格、内蔵型)単品を購入したのですが、うまく作動しません。
> SCSI IDを認識、CD-ROMの出し入れはするものの、デスクトップにCD-ROMタイトルが現れません。
> たぶん、ドライバーが対応していないものと思われます。(バルク品ということで、ドライバーFDなどの添付なし。説明書もなし。)
> 作動環境;マシン;PowerMacintosh 7600/132(243)
> OS; Mac OS 8.1
> CD-ROM Driver; Mac OS 8.1のまま。
>
> どなたか、対応方法、もしくは「あきらめなさい」と引導を渡して下さいませんか?


天は我を見捨てなかった! 
次の朝、早速メール3通(その日の夕にもう1通)が来てました。
このうちの1つ;

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芳賀さんこんばんは、XXと申します。掲示板を見てレスしました。
さて、東芝のCD-ROMは実は私も付けてまして、このような方法で
稼働することができます。

<その1>
 Mac OS7.6に入っている機能拡張書類「Apple CD-ROM」J1-5.3.1
を、今お使いの「Apple CD-ROM」と入れ替える。
 実はOS7.6だけが、ほぼすべてのCD-ROMドライバに対応してまし
て、OS8.1では逆に純正ドライブしか認識出来なくなってます。

<その2>
市販の汎用ドライバソフト「CD-ROM TOOL KIT」を購入する、、、
のですが、現在日本版の最新バージョンではご質問の東芝の
CD-ROMには対応してません。そこで、日本版のソフトに無理矢理
英語版のアップデータをかませるのですが、ちょっと方法が厄介
です。もし方法その1が使えない時はまたメールください。詳しく
ご説明します。

簡単ですが、ご参考になりましたでしょうか?それでは。

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「な、なるほど。」
 よっぽど、突発有給休暇をとって試してみようと思ったものの、次の日の職場のいじめが怖いんで、泣く泣く会社へ出勤。あいにくその日は深夜残業もあり、帰宅したのはPM9:30過ぎだったものの、さっさと飯、シャワーを片づけてMacくんへ。

結果は良好。 あれだけ苦労したのが嘘のように、問題なくCD ROMドライブがコントロール出来るようになりました。 恐るべし、ニフティーサーブ掲示板!


さて、苦労してインストールした32倍速 CD-ROM ドライブですが、以下に使用感想をレポートします。

長所:
 流石にデータの転送速度が早い。実際アドベンチャーゲーム「鋼鉄のガールフレンド」用に1.2Gbのデータ転送を行ったところ、実際約20分ほどで終了。
いわゆる1倍速CD-ROM ドライブのデータ転送速度は150KB/秒。
従って、8倍速(1.2MB/秒)では100分要した1.2GBのデータインストールが、32倍速 ドライブ(4.8MB/秒)では20分で終了!

短所;
 作動音が大きい。もともとの内蔵8倍速、Macintosh純正(松下製)品も電気振動音が結構耳障りだったが、32倍速 ドライブの音はまるでミニ掃除機がMacの中にはいったような感じ。これが、結構せわしくオン・オフするので、これはもうCDラジカセの代わりにはならないなー。

 CDラジカセといえば、Apple純正品でないため、サウンド出力端子カプラがMacのそれと異なる(3端子 vs 4端子)ため、そのままでは音楽CDが聞けない。(端子アダプター購入もしくは、製作が必要。)

 電力セーブ、メカ保護のためか、データアクセスしてないときはドライブが止まる。で、アクセスを始めるとドライブが回り出すのだが、一定速状態になるまでの加速時間が必要なため、タイムラグが生じてしまう。ちょっと興ざめ。

 これが一番の問題なのだが、どうもVideo CDに対応していないようだ。 ドライバーソフトのせいなのか、ハード自体に問題があるのかわからないけど、いままで問題なく再生できたVideo CDが再生出来なくなってしまったのだ(ソフトを立ち上げようとすると、やっぱり爆弾がでてしまう)。 それ以外の、ビデオデータの再生は問題ない。 (この件についてはさらに解析が必要。)

* * * * * * 

そんなこうなで、結局今回の32倍速CD ROM ドライブの購入は「はずれっ!」
32倍速高速ドライブは、その性能の生かせる機会が普段あまりない割には、騒音等のネガもあり、通常使用だったら8倍速で充分(むしろ頻繁にデータアクセスするような使い方ではドライブは軽い方がいいし、静かな方がもちろん快い。)大量データ(ソフト)の読み込みの時だけ外付けドライブが有ればいい、といったところが素直なところ。
(というわけで、性懲りもなく次は外付けドライブを手に入れて、中身を入れ替えようかな、と目論んでいる。)

それなりに勉強にはなりましたが、ちょっと高くついたかしらん?


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