復活、大魔人!

もとい、復活! CB750FC !(その2)

(2001.06.30)

 一度は里帰りしたCB750Fでしたが、再びショップへ。
本来なら、ショップに引き取ってもらうべきかもしれませんが、気が弱い私にはとてもそんな大それた事はいえず、こちらから運び込むということにしました。(…と、いうよりその日の晩、クラブの飲み会があったので電車代を浮かすためにバイクで行った、という方が正しい。 もちろん、フロントブレーキのみの状態。)

 考えてみれば、その日は;
午前中は次女の「父親参観日」に参加。
昼からコンタクトレンズの引き取りと、注文したヘルメットの引き取りのために宇都宮へお出かけ。
そのあとのバイク試乗&トラブル。
そして、バイクをショップへ運搬。
深夜まで飲み会。(次の日は久々にゲロゲロ状態…。)

以上のハードな一日だったのだ…。

 そして、次の週末。

今度こそは、と思いながら、いそいそとショップへ。
もちろん、ブレーキ再点検は完了。今度は問題なし。(原因は特に追求しない。ま、色々あるでしょうから。)
その上、ちょっと発進時不具合が見つかってたのでキャブレター清掃(エアで吹いた)もしてもらった。 以上すべてサービス。
(ロハ。 別に、私がねだった訳ではありません。)

 しばらく、ショップの店主とお茶話したあと店を後に帰途につきました。
そこまでは、良かった…。


 店を出てしばらくは快調に走行。
ブレーキも問題ないし、エンジンも快調。 クラッチの重さはしょうがないとして、これで久々に(何年かぶりに)ツーリングにでも出かけられるな〜、などと思っていた矢先…。

 「プスン!」 あれ!? エンスト!? 信号待ちから、クラッチを繋いで発進しようとした途端のエンスト。 よくあることさ…じゃない! これは、決して私のテクの低さからのものではない!

 アイドルはOK。 アクセルをふかしてもOK。

ところが、アクセルを少し回し出した途端エンジンストール。

「こりゃ、キャブレターのスロー(低速)系のジェットの詰まりが原因だな? XXさん(ショップの名前)、またまた勘弁してよ〜。」

 しょうがないので、アイドル時も2000〜3000rpmを維持しながら発進、停止を繰り返し、ほうほうの体で家まで戻りました。


「キャブレターの不具合だろうから、キャブレターを降ろしてクリーナーで洗浄すれば復活するだろう」と、安直に考え、家に帰ってから早速キャブ降ろし。
ジェット類をはずして(エアコンプレッサーはないので、ひたすらキャブクリーナーで吹きまくるのみ…。 しかし、ジェット類をみてびっくり。ショップの作業のおかげで、ジェット類はかなり綺麗になってました。)一通り洗浄を済まして、再組。 いざ、始動。

 「う〜ん、いまいち!」
アイドルからのアクセル開け始めが、やはり弱い。まだスロー系が詰まっているのかな〜?

 性懲りもなく、再びキャブレターを外して、馬鹿の一つ覚えのようにひたすらキャブクリーナーの噴射を繰り返すわたし。

 と、みると、スロー系と思われる穴から黒い微粒子状の物体が…。 やった、ようやく通路のゴミが出始めたな!? 
勢いづいた私は、さらに気合いを入れてキャブクリーナーを通路穴に噴射し続けた…。

ようやく、黒い物体の出方が収まってきたのを見計らってキャブレターを組み戻して、いざエンジン始動…。

…。 …。 …。 なんだこりゃ!? もっとひどくなったんじゃ!?

1000〜4000rpmは、もうバラバラ・ボロボロじゃん! ゲロゲロ!???

風前の灯火状態のCB。
一体どうしたんだ、おまえ! そりゃ数年間、放っておいた私が悪いのは認めるが、
そこまですねることはないじゃないか…。


いい子だから、もう機嫌直してよ〜。


 2度にも渡るキャブレター清掃を繰り返しながら、さらに「これが、最後。これでだめならショップにまたいれよう。 今度は有料になっちまうな。 2万円は覚悟かな?」
と思いながら、キャブレターをはずして、ふと気がついた一点。

 「これって、なんだっけな〜? スロー系通路に関係しているのかな?」

と、キャブレターの側面のカバー(下記写真参照)を開けてみると…。


サービスマニュアルを持っていない悲しさ。(CBX400Fのものはあるけど。)
この部分の機構・機能がわからなかった…。

 なんと、カバー(らしきもの)を外すと、中にはスプリングとダイヤフラム弁が。
驚くことに、そのダイヤフラムのゴムのコーティングが半分以上解けて、素地のメッシュが露わになっていた…。
(この黒いメッシュ…。 まるで、黒い女性の下着だな…。 …。 やだな、まったく、おやじの発想だな。 …。 自己嫌悪…。)


 結論から言うと、キャブレタークリーナーを使って、一生懸命洗浄していたつもりが、実はエアカットバルブ(低中速時の燃料ガス供給調節用。スロットルが開くに従って、キャブレターを通る空気量が増加。その負圧を利用して、徐々に燃料ガス供給量を増やす装置…だと思う。たぶん…。)のダイヤフラムのゴムコーティングを削りとっていたのでした。 お陰でダイヤフラム弁はメッシュ状態になってしまい、用をなさなくなっていたのでした(負圧が発生しても、弁が動かない)。

 確かに、キャブクリーナーの溶剤としての性能は恐るべきもので、大抵の塗装なんかは溶かし剥がしてしまいます(もっとも、そのくらいの威力がないと、キャブレター内のスランジ汚れなんかは到底綺麗になりませんが)、劣化していたダイヤフラムのゴムコーティングなんざ、イチコロだったに違いありません。

 原因がわかれば、もうこっちのもの(う、なんて現金な…)。
あとは、部品を発注して交換するだけ…。
(ここで、一応謝ろう。 XXさん(ショップの名前)、疑ってごめんなさい。 不具合の原因は私の無知でした。)

 作業は、結構難しいものでしたが、なんとかキャブレターをバラさず4個とも交換できました。(なんせ、各キャブレターの隙間にある部品の交換でしたので、結構器用さが必要。な〜んてね…。)

 その結果…、 今度こそ二重丸。 
アイドル・低速から高速まで、スムーズに回るように。(まだ、キャブレターの同調が取れていないので少しばたつく感もなきにしもあらずですが、交換前に比べると月とすっぽんぽんの違い…。)

 これで、ようやくCB750FC復活とあいなりました。
(もっとも、今日日のスーパースポーツとくらべると、それこそ月と…って程の性能差を痛いくらい感じましたが…。)

 結局あれやこれやで、CB復活に使った費用は20万近くにのぼり、15万円はそれこそ泡のように消えてしまいました(おまけに足もいっぱい出た)。 が、長年の相棒だったCB750Fが復活した喜びには代えられません。(と、いいながらも、すでに最近のモデルに浮気しつつあるのは、やっぱり中年おやじのサガかしらん…?)

とはいえ、次回の車検は、果たして通せるのか?それまでCB を手元に置いておけるのか? と言う問いには、今は無言で答える私です。

おしまい


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