ナニワ金融道2

1996年 フジテレビ

キャスト:中居正弘(灰原)小林薫(桑田)緒方拳(金子)伊東四朗(三宮)羽場裕一(背口)京本政樹(羽目)木の実ナナ(恵美子)小野武彦(猪俣)月亭八方(洞)もたいまさこ(青田久子)篠原涼子(三宅律子)

監督:石坂理江子

帝国金融に勤める灰原は青田久子と言う運送会社の女社長から融資の依頼を受けるが、他のサラ金から300万借りていることを調べ、断りの電話を入れる。「なんとかなりまへんやろか。主人が亡くなって得意先も減ってしもうて。ええ保証人つけます。背口君言うて、主人がのれん分けした子で、真面目でええ子なんですわ」

800万を帝国金融から借りることになったと背口に言う久子。「800万の保証人ですか」「形だけや。名前だけ貸したって」「わかりました」そこに現れる背口の恋人の三宅律子。「青田さん」「律ちゃん。ちょっと見ん間にまた別嬪になって」「いややわ。おばさん」

背口は真面目な男ですと先輩の桑田に言う灰原。「近々トラックも増えるそうですし」「ほんで、運転資金はどれだけキープしとるんや」「それは聞いてません」「トラックを増やすちゅうことはそれだけ運転資金もかかる言うことなんやで」「そうですね」「背口の会社が伸びる言うて、誰が決めたんや」「……」「背口はが保証人では800万は貸せんな」800万は貸せないと久子に電話する灰原。「審査から背口さんが保証人では800万貸せないと言われまして」「そうですか。あきまへんか」

灰原に電話する久子。「やっぱりお借りしたいんで、寅の子の不動産を担保に出しますわ。キリのいいところで2000万」久子は一等地の50坪の更地を持っていたと桑田に言う灰原。「とりあえず法務局に行って、土地の謄本上げてこいや」「はい」この土地やったら余剰価値もあるから2000万貸せると社長の金子に言う桑田。どうも引っかかるなと言う金子。

「そんなええ土地持ってて、なんで最初から担保にして銀行から借りんのや」「僕が聞いたところでは、青田さんは若い時に銀行から融資を断られて、銀行嫌いになったそうです」「……」「社長。貸せませんかね」「背口を連帯保証人につけたほうがええなあ」「でも背口は不動産を持ってません」「不動産、不動産言うけど、金融屋の基本はいつの時代も人間やで」「……」「青田に2000万貸したれ。担保はその土地と背口や」

小学校の教頭をする三宮は明日までに50万貸してほしいと灰原に頼む。「どういう事情で」「今朝、蟻地獄物産の羽目と言う男から、先物取引をやらないかと電話があったんです。私は「結構です」と断わったつもりですが、羽目は学校に現れて「結構ですと言ったんで、市場に買い注文を出した。南京豆の取引代金50万円支払ってくれ」と言うんです。なんとかなりまへんか」

公務員ならいざとなれば退職金で払えると判断した灰原は明日一番で審査にかけると答える。「保証人になってくれる人か担保物件が必要ですが」「こんなこと嫁さんには言えんがな。NTTの株券だったありますが」「それじゃ、明日それを持ってきてください」三宮は他からも借金してないし、150坪の立派な家を持っていると桑田に言う灰原。「小学校の教頭だったら経済的に問題はないでしょう」「そやな」株券を担保に50万円を三宮に貸す灰原。

久子は2000万円を持ってトンズラし、50坪の更地は久子の土地でなく北村という男の土地であることが判明する。久子は謄本を偽造したと言う金子。「法務局で北村の土地の謄本を抜いて持ち帰って、知り合いの印刷屋に拝み倒して、自分の名前を書き加えた本物そっくりの偽謄本を作らしたんや。できあがった偽の謄本を法務局のファイルに戻して、それを灰原が確認した。そのあと、本物を戻して逃げたんや」「……」

これは灰原と桑田の責任やと言う金子。「灰原。背口を保証人につけといてよかったやろう。今からすぐ背口を追いこむんや。利子を含めた2350万、全額やで」

背口にあんたに2350万払ってもらうしかないと言う桑田。手元に現金は100万しかないと言う背口。「でも絶対に返します」「どや。あんたの保証人を見つけるちゅう案は」私が保証人になると言う律子。「律ちゃんにそんなことさせられるか」「大阪一の運送会社を作る言うのが、あんたの夢やろ」

三宅律子はええタマですと金子に言う桑田。「それはえええなあ。人間どんなことでも馴れていけるもんなんや」どういう意味ですかと言う灰原に背口が飛んでも問題ないと言う金子。「その女をソープで働いてもらえばええだけのこっちゃ」

株券を持ち出したことがバレて、女房に家を追い出された三宮に12万を渡す羽目。「南京豆がえらい値上がりしましてな。先生から預かった50万も返します」「先物は儲かる取引やな。でも帝国金融に利子を含めて60万返さなあかん。儲けはたったの2万か」「帝国金融さんに返すのはまだ先でしょう。この62万でもう一勝負しませんか」「わかった」「もう38万出してもらえまへんか。キリのいい所で勝負しましょう。その金は帝国金融さんにもう一度借りればええ」「それもそやな」「じゃあ、この62万は証拠金として預からせてもらいます」その証拠金は何ですかと灰原に聞かれ、ようわからんと言う三宮。「とにかく、あと38万貸してほしいんですわ」

証拠金は頭金みたいなものやと灰原に言う桑田。「三宮は100万で南京豆買い付けた気でおるけど、実際は蟻地獄物産はその金を頭金にして1000万単位の取引をしとるはずや」「じゃあ100万で1000万の取引を」「その話を聞いてると、まともな先物取引の会社やないな」

素人が先物取引に手を出すのは、お前がボクシングの世界チャンピオンに挑戦するようなものやと灰原に言う金子。「絶対勝てへんで」「でも教頭は12万儲けたと」「それが餌や」「……」「で、お前はどっちの味方をする。教頭か、それとも蟻地獄か」「それは」「教頭の味方やったら今すぐ一括返済させてしまえ。蟻地獄の味方やったら話は別や。わしらもたっぷり甘い汁が吸える。やるならあっという間や。家までむしり取ってしまえ」

この商売は人の不幸を越えることなしには成り立たないと灰原に言う桑田。「でも不幸になることがわかっていながら、お金を貸すと言うのは、商売を越えてしまってるんではないでしょうか」「わしらが不幸にさせとるのとちゃうで。金が人を不幸にも幸福にもさせるんや。そこんとことを間違うたらあかんで」「……」「わしらはその金を貸して儲けるのが商売や。客がどう使おうが関係ない。金融屋の鬼になってのし上がるか、ただの金融マンで一生終わるのか。お前、どっちやねん」「教頭に貸しますよ。とりあえず」

背口は高級家具を配送中に、その家具の下敷きになり、足を複雑骨折したあげく、家具も破損したため、得意先から取引停止となる。帝国金融に泣きつきにきた律子を帰してはいかんと灰原に言う桑田。背川も残念ながらここまでやと言う金子。「やるなら今が一番や。早いとこ風呂に沈めて、全額回収せんとなあ」あんたは背口の連帯保証人やと律子に言う金子。「昼飯でも食べながらゆっくり話させてもらおう」

あんたはアパレルに勤めてるそうやなと律子に言う金子。「毎月どれくらい返済するつもりや」「8万円ほど」「それなら利息にもならへん。もっと実現性のある絵を描かんと」スナックに灰原と律子を連れていく金子。急な電話で大した料理はできてないと言うママの恵美子。実家は徳島やったなと律子に言う金子。

「立派に返済したら、御両親にも堂々と会える」「そやけど手に職もないし」「人間その気になったらええアイデアがあるはずや」灰原に律子は誰かの保証人になったのかと聞く恵美子。「ええ。まあ、そうです」「そう。うちも若い時に保証人になってね。つきおうてた男がどうしてもお金いると。そやけど逃げられて、500万返さならあかんようになったんよ」どうやって返済されたんですかと言う律子に、男の人がおったら話しづらいと言う恵美子。店を出ると灰原に言う金子。

恵美子はソープ出身の女やと灰原に言う金子。「ソープのことはソープの女に限るで。その道のプロにまかすのが一番や」「じゃあ、これは最初から仕組まれて」うちのようにやってみると律子が言ったと金子に話す恵美子。「ほうか。なら行こうか」ソープランド「チャイナ・ドール」の前で車から降りる恵美子と律子。「あんたらはもう帰ってええで」「そうか。なら行こうか」灰原にUターンしろと言う金子。「会社に帰るんじゃないんですか」「店の横に止めて待つんや。これからが勝負やで」

支配人の猪俣に律子を紹介する恵美子。「そう。2000万の保証人に。でも、まだあんたは人生終わってないんやで。恵美子さん、純情そうな子やないの」「そやけど、2000万やで。当たり前のことしたら返済できへん」「わしはこの子に一線を踏み越えることをさせとうないんや」「あんた、えらそうなこと言うて、バンスの用意できてへんやろ」「アホぬかせ」金庫を開けて札束を律子に見せる猪俣。「わしは確かにソープの支配人や。けど何も知らん女の子の人生を目茶苦茶にしとうないんや。帰ってんか」

二人が出てきましたと言う灰原に支配人に追い返されたんやと言う金子。「え」「あそこの支配人も役者やで。わざといっぺん追い返すんや。それでも戻ってきた女を本物とみなして採用するんや」再び戻って店に入る律子と恵美子。唖然とする灰原に何も心配することはないと言う金子。「全部、あの子の意志や。力任せに風呂に沈めることはできんやろ。あとはきっちり最後の詰めをせんとな」「まだ、何かあるんですか」

店を出た律子と恵美子の横に車を停める灰原。「今日から店に出ることになったんよ」「850万、前借りできました」律子を車に乗せる金子。律子に逃げんと頑張るんやでと言う恵美子。850万を背口に渡すんやと律子に言う金子。「あんたから直接受け取るわけにはいかんのや」「でも、私、困ります」「正直に言わんでええのや。実家から借りたとか、宝くじに当たったとか」「そんな嘘、すぐばれます。ここで受け取ってください」「あかん。借りた人から返してもらう。それが会社の決まりや」

病院で車から降りる律子。あの子から金を貰ったら人身売買と言われかねないと灰原に言う金子。「わしらは完璧な仕事をせなならん」こんな金を誰から借りたんやと律子に聞く背口。「スナックから無理言うて借りたんや。友達の店で働くことにしたから」「その店、どこやねん」「私が酔っぱらいの相手をしとるとこを見にきたいんか」「……」「本当にスナックから借りたの」「そうか。すまんかったな」

仕事を終えて店を出る猪俣に挨拶する灰原。「帝国金融の灰原と申します。上の者に律子さんを家まで送るように言われまして」「私は逃げも隠れもしません」「でも、電車もないし」あんたは借金を返済していると律子に言う猪俣。「毎日のことや。タクシー代も馬鹿にならん。送ってもらいなさい。着いたらお茶の一杯でも出してやるんやで」

お茶を飲んでいってくださいと灰原に言う律子。「あの、僕は」「支配人に言われたから」泊まっていくんでしょうと言う律子。「え」「支配人に言われたの。私のような女は逃げないようにそうするって」「僕はそんなつもりでは」「優しくしないで。今までの私じゃないの」「そんなことないです」「いいから、抱いて」

三宮に南京豆が7万上がったと言う羽目。「じゃあすぐに売って」「今売ったら損ですわ。投資顧問料や税金やらで15万かかります。儲けが小さいのは買い付け金が小さいからです。先生、ここいらでドカンと勝負しませんか。証拠金500万いりますけど」「その証拠金って何や」「南京豆は急上昇してます。大儲けのチャンスです」灰原に500万貸してくれと言う三宮。鬼になる決心をしたんやろと灰原に言う桑田。「こうなったら骨の髄までしゃぶったれ」500万を三宮に貸す灰原。

南京豆が値下がりしたと三宮に言う羽目。「そやけど、絶対儲けさすって、あんたは」「絶対なんて言うてません。儲かったらええですねと言うただけです」「……」「あと証拠金を500万払わないと契約打ち切りになり、今まで預けた金がパーになってしまいます」灰原に500万貸してくれと言う三宮。500万を三宮に貸す灰原。蟻地獄商事はモグリのインチキ会社やと灰原に言う桑田。「あの先生、あっと言う間に転げ落ちるで」「……」「お前の今月の売り上げ、ごついもんになるで」

三宮に呼び出されて学校に行く灰原。「あと2000万貸してほしいんです。羽目君の上司の洞君がわざわざ来てくれてな。別のアイテムで儲けることにしたんです」「今度は何をする気ですか」「プルトニウムや」これからは原子力発電所がどんどん建つと言う洞。「プルトニウムは爆発的需要が認められるかもしれまへんのや。頑張って今までの損を取り戻しましょう。大ベテランのわしが言うんや。大儲けする見込みは極めて高いでっせ」

洞さんに全てを賭けたいと言う三宮に冷静になって考えてくださいと怒鳴る灰原。「赤の他人に儲け話を持ってくるわけないでしょう」「……」「先生。今からでも遅くない。金をドブに捨てたと思えば助かります」

しかし三宮は洞と羽目に説得されて、修学旅行の積立金の400万を渡してしまう。2000万を貸してくださいと灰原に泣いて頼む三宮。どうやって回収するつもりやと聞く金子に、明日にでも不動産に抵当をつけると言う灰原。「最悪の場合は自宅を処分します」「そこまでわかってるなら、ギリギリのところまで貸したれい」2300万を三宮に貸す灰原。「2000万やのうて、2300万?」「その300万は前に借りた分の返済用にお貸しするんです。私たちは一回でも返済が遅れると容赦なく全額回収にかかります」「わかりました」「先生、これが本当に最後ですよ」

教師たちは三宮が修学旅行の手付金を横領したと大騒ぎする。今までの取引を全部清算したいと洞に言う三宮。残金は28万ですと言う羽目。「なんやて。2800万の間違いやろ」「間違いやおまへん。うちはコンピューターが計算してますから」「3000万投資したのがなんで28万や」

「1億円で買い付けた南京豆が値下がりしましてなあ」「プルトニウムは?」「あいにくそれも値下がりしまして。それで手数料と税金を引くとその金額になるんです」「詐欺やないか。警察に訴えるで」「先生は商売で損したんや。警察に行っても相手してくれまへんで」やけくそになった三宮はホテトル嬢を買うが、700万を持ち逃げされてしまう。

灰原の車に乗る律子。「ごめんね。待たせて」「ううん」「今日はお客さんが多かったんよ。灰原さんも毎日大変やね」「いや、そんなこと」「ねえ。おなかすいてない」焼肉屋に言う灰原と律子。「仕事、慣れた?」「慣れたくないわ、あんなもん」「そうだよね。背口さんと会ってる?」「最近は会ってない。怪我して仕事減らされて、最近は昼間からお酒ばっかり飲んでる」「そうなんだ」「男はダメね。一度つまずいたらガタッとなってしまう。女はつまずいたらその石を蹴っ飛ばすのにね」

灰原に電話する三宮。「灰原さん。いろいろ迷惑かけました。もうダメです。生命保険でなんとかしますよって」「三宮さん。もしもし」三宮は睡眠薬自殺を図るが、灰原と桑田に助けられ、救急車で病院に搬送される。これでこいつは期限までに返済できんことは確実やと灰原に言う桑田。「追い込みの準備だけはしとけや」「はい」

青田久子を探したいと言う灰原に社長は君のその言葉を待っていたと言う桑田。「残金を律子のソープのあがりからコツコツ回収するのもかったるいわな」奈良県にある久子の実家に行った灰原と桑田は、久子の連絡先の電話番号を知ると、NTTに行き、青田久子の親戚を名乗って、久子の住所を突き止める。「あの、背口君が保証人になってるから、そっちから」「何を言うとる。帝国金融の迷惑料もあんたから貰わんとならんのじゃ」「奈良の実家の不動産を抑えるからな」青田久子を見つけたと律子に言う灰原。「君の借金は青田に支払わせるから。もうソープで働かなくていいんだ」「……」「何か食べに行くか」

温情で依願退職にしてもらったと灰原に言う三宮。「なんとか退職金は出ました。使い込んだ金を返して、これだけ残りました」「その金は要りません。お貸ししたお金は先生の屋敷を売って回収させていただきます。それは先生の当面の生活費に充てて下さい」「おおきに。でも家売ったら、嫁はん、どないなことになるんやろ」「家を売ったらお金は残るはずです。その金はお二人のものです」「わし、死ぬことすらできんかった。これからも生き恥さらして参ります。ほな」

教頭の家は競売にかけますと金子に言う灰原。「退職金は出んかったんか」「ええ」「そうか。御苦労やったな」青田久子からは650万の迷惑料を乗せて、3000万回収すると言う桑田は、帝国金融に現れた律子に850万を渡す。「これをソープに返したら、あんたとうちは何の関係もなしや。借金の切れ目が縁の切れ目や」「それじゃ失礼します」

律子を送っていくと言う灰原。「また、会えるよね」「電話する。お金、借りたくなったら」「一つ聞いていいかな」「なに」「お金の関係があったから、僕と寝たの?」「そうよ」「……」「違った風に出会ったら、と今更考えても仕方ないしね」「そうだよね」「じゃあ」「ああ」「灰原さん。いろいろありがとう」灰原はまた新たな仕事に取り組むのであった。

★ロロモ映画評

この作品の原作は青木雄二の同名漫画でありまして、ロロモはこの作品を愛読していたので、この作品にすんなりと入り込めましたが、原作のどぎつさや下品さはやや薄められており、ロロモ的には小林薫の桑田がややハンサムすぎるかなと思いますが、原作の持ち味である金の恐ろしさは十分堪能でき、やはりこれは原作が面白いためであろうとロロモは推測するわけです。

この作品では連帯保証人の恐ろしさと先物取引の恐ろしさが描かれていますが、先物取引で印象深いのは自宅に父あてに小豆の先物取引をやらないかと何回か電話が掛かってきたことで、父はそのたびに電話の相手を罵倒するようにして電話を切っており、普段はあまり感情を出さない父が、すごくエキサイトをしていたのが印象深く、それは父がかつてそれで痛い目に遭ったのかどうかはわかりませんが、子供心から先物取引と言うのが悪いものだと言うイメージが刷り込まれたわけです。

そしてロロモは大人になってバス会社に入り、経理課長を務めましたが、そこで銀行から勧められたのが軽油の先物取引だったわけです。バスの燃料として軽油を使いますが、これは当然原油価格に比例するので、原油価格が値上がりすれば軽油価格も値上がりして収支を圧迫し、原油価格が値下がりすれば軽油価格も値下がりして収支を改善しますが、原油価格がどうなるかは天のみぞ知ると言うことでありまして、運任せでは事業計画も立てるのが難しくなるわけです。

そういう不安定な軽油価格を安定することができるテクニックとして使えるのが軽油の先物取引でありまして、たとえば3年後の軽油の先物取引をすることで、軽油の購入価格を固定することが可能になるわけです。

たとえば3年後の軽油の先物取引価格は1万円だとして、軽油を先物価格で購入すると、会社の軽油代は1万円で固定できるので、事業計画も立てやすくなり、それに合わせた収支シュミレーションもしやすくなるわけです。しかしこれは3年後の軽油価格が実際に1万円だと問題ありませんが、これが8000円だとすると、会社に2000円の損害を与えることになります。逆に3年後の軽油価格は1万2000円になると会社に2000円の利益をもたらすことになりますが、これがどっちの目に出るかは全くわからなず、利益をもたらした場合はよくやったと褒められますが、損を出した場合はケチョンケチョンに言われるわけです。

またこの先物取引はやはり会計上いろいろ問題があるので、公認会計士などのチェックがないと簡単に導入できないなど、なかなか壁も厚いこともあって、結局検討はしたものの導入には至らなかったわけです。しかしロロモは個人的には変動費的要素を抑える意味でも、この軽油の先物取引は有効ではないかと思いましたが、こういう先物取引は蟻地獄物産の先物取引とは本質的に違うのではないかと思ったりするのでありました。(2015年8月)

得点 79点

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