ナチュラル

1984年 アメリカ

キャスト:ロバート・レッドフォード(ロイ・ホッブス)ロバート・デュヴァル(マックス)グレン・クロース(アイリス)キム・ベイシンガー(メモ)ウィルフォード・ブリムリー(ポップ)バーバラ・ハーシー(ハリエット・バード)ロバート・ブロウスキ(判事)リチャード・ファーンズワース(レッド)

監督:バリー・レヴィンソン

大自然の中で、少年ロイはのびのびと野球を楽しんでいた。そんなロイは青年になり、シカゴ・カブスの入団試験を受けることになる。その前日の夜、幼馴染のアイリスを呼び出す。「汽車に乗るのは初めてだ」「愛しているわ」「結婚してくれ」「こっちに来て」結ばれる二人。

汽車の中で新聞記事をスラッガーの「大砲」に見せるスポーツ記者のマックス。「フットボール選手に続いて、オリンピック選手が殺られた。また、銀の弾丸だ」そこに現れるスカウトのサム。「有望な若手投手を発掘した」「名前は」「ロイ・ホッブスだ」

ロイをマックスと「大砲」に紹介するサム。「次はアイオラ。給水のため30分の休憩」休憩時間に「大砲」は見事な本塁打を披露する。サムはロイが「大砲」を三球三振させると公言する。二人の勝負が始まり、ロイは見事な剛速球で「大砲」を三球三振させる。休憩時間が終わり、一同は汽車に乗り込む。

ロイは汽車の中でハリエットという美女に話しかけられる。「素晴らしかったわ」「いつかすべての記録を破って見せる。皆が僕を見て「世界一の野球選手」だと」「ほかにも輝かしいことはあるでしょう、恋人は?」暗闇の中でキスをする二人。

シカゴに着いて、ホテルに泊まったロイにハリエットから電話がかかる。喜んでハリエットの部屋に行くロイ。「ロイ。世界一の選手になるって」「そうさ」いきなりロイめがけて発砲するハリエット。

それから16年後。低迷するニューヨーク・ナイツの監督ポップは、農業をやればよかった、とコーチのレッドにこぼす。「こんな情けないどん尻チームの子守とは」そこに現れるロイ・ホッブス。「新人です」「新人どころか引退する年齢だ」「復帰したばかりで。高校以来です」「判事がOKしても、俺の承諾なしでは契約できん」「もう契約した」仕方なしにチーム入りを認めるポップ。

レストランでロイに質問するレッド。「スカウトは報告書で君を絶賛している。なぜ若いときから始めなかった」「始めたさ」「中断したのか」「まあね。でも続けたかった。それでもう一度やってみようと」「監督のポップだが、野球に命を賭けているのに、いつも報われん。優勝させてやりたい」「俺は16年かけて、ここまで来た。使ってくれれば全力を尽くす」しかし、ポップはロイをまったく信用せず、練習もさせようとしない。しかしチーム状態は悪くなる一方で、ポップはロイを使わざるを得ないようになる。

練習で特大ホームランを連発したロイは、試合でも代打で出場する。彼の打ったボールはあまりの衝撃にボールが裂けてしまい、記録は三塁打となりチームは勝利する。いまだにスポーツ記者を続けているマックスはロイに以前会ったことがあるかと聞く。「いや」「じきに思い出す。記憶力はいいんだ」ロイがボールを裂いた打球を放ったことは全米の話題になる。

ロイはレギュラーとなり驚異的な活躍をつづけ、チームも快進撃を続ける。「ナイツのホッブスは救世主。マスコミが苦手な彼もサインには快く応じます。彼の話すひとことが少年たちの未来を変えるかもしれません」ポップについてロイに語るレッド。「ポップは自分のツキに自信がない。昨年借金を抱えて、株の一割を判事に売った。それで判事はナイツの大株主になった。その上、条件があり、今年優勝すればポップは株を買い戻せるが、負ければ解雇され、株も没収」「大ばくちだな」

判事はロイに面会を求める。「君の活躍で球場は常に満員で、球団の経営は黒字に変わった」「そうですか」「金に魅力を感じないか」「人並みの関心はある」「優秀な者にはそれ相応の報酬を与えなければならない。昇給しよう」「おまかせします。目標は優勝です」「それは私の立場では困る」「言っときますが、チームの乗っ取りは許さん」「ホップはつきのない男だ。優勝できない」「するさ」「生意気な男だな、君は」

ロイをつけまわすマックス。「君についてはいろんな噂が飛んでいる。曲芸師だったとか、人を殺したという説もある。それも君が過去を隠すからだ」「言わせておくさ」ロイの前にメモという謎の美女が現われる。彼女のミステリアスな雰囲気に魅せられたロイは、メモに夢中になる。それと同時にロイは大スランプになり、チームも下位に低迷するが、メモは判事の息のかかった女であった。

チームはシカゴに遠征し、打席に入る前に観客を見渡したロイは、そこに幼馴染のアイリスが立っているのを知る。ロイはスコアボードの時計を破壊する大ホームランを放ち、試合後にアイリスと会う。「結婚は?」「してないわ。あなたは?」「してない。こんな美人が一人とか」「さみしくないもの。あなたこそ」「身を固める気はしなかった。僕は変わった?」「私は?」「見違えたよ」「私はあなたを探してた。何があったの?」「人生の計画が狂った」

次の試合、ロイは4打席連続本塁打を放つ。試合が終わってアイリスと歩くロイ。「汽車で女と会った」「初めての汽車で?」「ああ。すべての過ちはそこから始まったんだ。2,3年入院し、野球もダメだと言われた。金も仕事もなくすっかり自信を失い、放浪の生活を」「故郷があったのに」「戻れなかった」

アイリスの家に立ち寄ったロイはそこに使い古しのボールとグローブがあるのを見つける。「息子のよ。私の生きがい。いい子よ」「だろうね。会いたいな」「もうすぐ帰るわ」「父親と?」「いや。父親はニューヨークよ、あの子は今父親が必要なの」「……」「もう時間ね」「息子んさんによろしく」

その後もロイは完璧な打撃を続け、チームも快進撃を続け、とうとう優勝まであと一勝となる。メモに優勝前祝いのパーティーに誘われたロイは判事の手先から八百長をもちかけられる。「先のことを考えろ。その気になれば稼げるんだぞ。野球はいつまでもできん」「刑務所行きはごめんだ」「しかし、メモはいい女だね」ロイは急に気分が悪くなり、そのまま緊急入院する。

彼が入院している間にチームは負け、優勝をかけてのワンゲームプレイオフが月曜日に行われることになる。医者は悪い知らせだ、とロイに言う。「古い傷が原因で、胃の内側がやられている。洗浄したらこれが出た。銀の弾丸だ。何年も胃袋に残っていたらしい」「昔の話だ」「だが、野球を続けるのは危険だ。命にかかわる。胃袋が破れたら終わりだ」見舞いに来たメモに、月曜日の試合は出るというロイ。「最後の試合だ」「なんのために出るの」「仕上げだ。それで引退できる」「お願いだから、今引退して」「……」

見舞いに来る判事。「試合に出る気だな。出ないでくれたらボーナスをやろう。ナイツは優勝を期待されている」「あんたの負けだ」「そうなったら困るのだ。優勝してほしくないのだ。協力してくれ。この手の取引の相場は1万ドルだが、倍額出そう」「だめだね」「私はこういう情報も握っている。16年前のホテルの部屋。この血まみれで倒れている男は君だろう。半裸で死んでいる女性。君は彼女の部屋で撃たれた」「マックスか」「このスキャンダルを君のファンが知ったら、さぞ怒るだろうな」「自殺だった」「子供に見せられるかな。とにかく試合に出てもいいから打つな。おやすみ」「……」

見舞いに来るアイリス。「野球をやめろと言われた」「なぜ」「過ちを償いきれてなかった。女にひかれた僕が馬鹿だった」「若かったのよ。人生には2つあると思うの。学ぶ人生とその後を生きる人生」「人生か。野球が好きだ」「……」「明日の試合は?」「行くわ」「息子さんも?」「ええ。もう帰るわね」

試合当日、オーナー室に生き小切手を判事に叩きつけるロイ。「忘れ物だ」「取引したはずだ。足りないなら額を言え」「俺は打つ」「馬鹿な奴だ。写真はどうなってもいいのか」「公表しろ」床に向かって拳銃をぶっぱなすメモ。「裏切り者。嫌いよ」「思い出したよ、君はあの女に似てる」「病人だぞ。打てると思うのか」「明日の新聞を見ればわかる」

試合が始まるが、ロイは凡打を続ける。そんなロイにアイリスはメモを送り、自分の息子の父親がロイであることを教える。最終打席、胃から出血しながらフルスイングしたロイの打球は照明塔を直撃する大ホームランで、花火が飛び交うなかグラウンドを一周するロイはチームをサヨナラ勝ちに導き、ナイツはとうとう優勝する。

大自然の中で息子とキャッチボールするロイ。それを見つめるアイリスなのであった。

★ロロモ映画評

ロイ・ホッブス(ロバート・レッドフォード)はシカゴ・カブスの入団試験を受ける前日の夜、幼馴染のアイリス(グレン・クローズ)と初めて結ばれる。シカゴに向かう列車に乗ったロイは、列車の休憩時間中に、アメリカを代表する「大砲」と勝負して、三球三振に打ち取るが、列車に乗っていたハリエット(バーバラ・ハーシー)という美女と知り合い、シカゴで彼女のいるホテルに誘われる。喜んでハリエットの部屋に行くロイであったが、いきなりハリエットに撃たれるのであった。

それから16年後、中年ルーキーとして現れたロイは驚異の活躍を見せるわけですが、チームが優勝すると困る判事(ロバート・ブロウスキ)はメモ(キム・ベイジンガー)という女にロイをメロメロにしろと命令し、ロイはすぐにメモに夢中になってスランプになり、チームも低迷しますが、もともとなぜハリエットがロイを撃ったかと言うと、このハリエットは一流スポーツ選手を銀の弾丸で撃つのが趣味という女のようで、ロイも彼女に腹を撃たれますが死ななかったので、ハリエットはショックで自殺したようでありますが、このハリエットと言う女がどうも不思議な存在でロロモの頭の中にクエスチョンマークが炸裂するわけです。

それでロイはカブスの入団テストを受けることができず放浪生活をしますが、なぜ16年もたって野球をまたやろうと思ったのか不思議であり、しかも剛球投手だったのが強打の左打者に転向しており、お前はいったい16年間何をしてきたのかと不思議になり、復活したロイはすぐにメモの色香に参りますが、高校出のルーキーじゃあるまいし、と叱りたくなるわけです。

しかし、チームはシカゴ遠征し、観客席にアイリスがいるのを見たロイはスコアボードの時計を破壊する大ホームランを放ち、次の試合、ロイは4打席連続本塁打を放ちますが、お前は女次第でそんなに豹変するのかと驚き、その後ロイは打ちまくり。チームも再び上昇気流に乗りますが、胃袋にあった銀の弾丸がうずいてロイが入院するとチームは低迷。そして、これが勝ったらチームの優勝と言う試合にロイは病院から直行して試合に臨み、アイリスとの間に息子の父親がいることを知って、最終打席、胃から出血しながらフルスイングして照明塔を直撃する大ホームランを放ち、チームを優勝に導き引退するわけです。

これは低年齢層向けの野球漫画かと思われる展開ですが、ロバート・レッドフォードはどうやら真剣に演じているようでありまして、どうも困ったものだと思いますが、映画のノリもシリアスタッチでありますから真剣な野球映画と観なければならないようですが、話の筋は相当荒唐無稽なものであることは間違いないようですが、この年のロイの成績は結局どのくらいなのか気になるところですが、スランプもあったので、打率2割8分、23本塁打、70打点ぐらいではないかと想像するのでありました。(2012年12月)

得点 35点

なに戻る