真夜中のパーティー

恋人のドナルドとハロルドの誕生パーティーの準備をするマイケル。「アランから電話があった」「大学時代のルームメイト?」「そう。ニューヨークに立ち寄ったからここへ来るって」「どんな人?」「彼はストレートだよ。良家出身の品行方正な男だ」「それが何?」「ゲイを見下している。今夜のパーティーへは呼べない」「友人に恥ずかしい?」「君だけだ。僕の恥は。男は全てホモじゃない。昔はホモであることを隠していた。ホモであることを知ったのは大学を出てからだ」

マイケルのアパートを訪ねるエモリーとハンクとラリー。「ハロルドはまだか」「あいつはどうせ遅れてくる」大学時代の友達が訪ねてくると話すマイケル。「彼はストレートだ」「君がゲイだとは?」「疑ってもいない。大学時代は隠し通した。今でもそうだ。彼には隠したい。大学時代の僕は女とも付き合った。ファッションも野暮ったくアイビーで固めていた。あの頃は酒で胡麻化していた。アランはすぐに帰すからその間はおとなしくしていてくれ」

今日は都合が悪くて来れなくなったとアランから電話があったと話すマイケル。「それじゃ遠慮なく騒げるな」「今夜は楽しもう」酒を飲んで歌って踊って大騒ぎするマイケルたち。そこに現れるアラン。「来ないと思ってふざけてた」「さっきの電話はそぐそこの公衆電話からだ」ハロルドたちをアランに紹介するマイケル。「飲むかい?」「スコッチを」「パーティーか」「ハロルドの誕生日パーティーだ」「誰がハロルド?」彼女はいつも遅れるわと言うエモリー。

君の友達は皆いい人らしいとマイケルに言うアラン。「特にハンクは知的で話が合う。ドナルドもラリーもいいヤツだ。しかしエモリーだけは違う。ああいう喋り方や仕草には耐えられない。冗談のつもりだろうが」「面白いヤツだよ」「確かにそうも言えるが、あれじゃオカマだ」しつこく絡むエモリーに業を煮やして、「このオカマ野郎め」と怒鳴りエモリーに暴力をふるうアラン。そこに現れるハロルド。「主役の登場よ。本格的にパーティーを始めましょう」

ゲームを始めようと提案するマイケル。「簡単だ。電話をかければいい。心から信じ、愛した人に。ルールを説明する。電話をかければ1点。当人は出たら2点。他の人だったら1点。出なければ失格。当人に名前を告げたら、さらに2点。愛してると言ったらボーナスとして5点。最高だと10点。最低では1点」

高校時代からの片思いだったデルバードに電話して、名前を名乗る前に切られてしまうエモリー。「3点だな」どうせお前は浮気性だから俺に電話しないとラリーに言うハンク。ラリーとハンクは同棲しているとアランに言うマイケル。ハンクに電話するラリー。「ハンク。愛している」10点満点だなと呟くハロルド。

ジャスティンに電話しろとアランに命令するマイケル。「お前は隠れホモだ。ずっと前からわかっていた」「ジャスティンは親友だっただけだ」「君はジャスティンが好きだった。ハンクが好みなんだろう」「話が合うと言っただけだ」「いいから電話しろ」妻のフランに電話し、愛していると告げるアラン。打ちひしがれるマイケルを見て、なかなか楽しい誕生日パーティーだったとハロルドは呟くのであった。

 

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