カルト被害を考える会 会報 2013年5月・第71号
※印刷した会報は第72号となっていますが、第71号の誤りでした。
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<もくじ>
・SNSによる勧誘など最新カルト事情―1ページ
・全国弁連の福岡集会に参加―――――11ページ
・その他の出来事――――――――――12ページ

SNSによる勧誘など最新カルト事情

−瓜生崇氏(日本脱カルト協会理事)が講演―

瓜生崇さん(以前に撮影された写真です)  4月6日、真言宗大谷派玄照寺住職で日本脱カルト協会理事の瓜生崇(うりゅう・たかし)さんが、カルト被害者の救出を考えるグループ「出エジプト会」(高山正治代表)の月例会で行った講演を聴く機会がありました。

 講演では、前半で、カルトとは何かということを説明して、「正体を隠して勧誘する」、「不安をあおる教え込みをする」、「法外な献金や資金提供を要求する」、指導者に絶対服従を要求する」、「精神的・性的に虐待する」、「脱会の自由を認めない」ことを挙げ、これらのいくつかが当てはまればカルトである可能性が高いと述べました。また、最近ではインターネットで団体の問題点を検索することもできるので、有名なカルトは伸び悩んでいる一方、ネットにまったく情報が載ったことのない、20人、30人くらいのミニカルトが増殖していると話しました。 講演の後半では、「カルトの勧誘いろいろ」として最新のカルト勧誘事情について次のように話しました。

カルトの勧誘いろいろ 〜 SNSを使った勧誘も!

 最近こんな本を出しました。『大学のカルト対策』という本なんですけれども、ここに今の大学でどんな勧誘が行われているかということを20ページぐらい書かせてもらいまして、僕の初めての本で、このまえ重版されました。これに書いたことと、最近分かってきたこともお話しします。
 最近は『仏教タイムス』という新聞があるんですけどね、これにも藤田庄一さんという方が1面に、大学の勧誘と対策がどうなっているのかということを書いてもらっています。今いろんな宗教関係の業界誌とか新聞にこういう話題が頻繁に取り上げられるようになってきまして、昔と比べたらずいぶん色んなことが進んできたなという思いがします。高校に行ってカルトの話をすることも多くなってきました。
 実際の勧誘がどのように行われているかということをお話しします。

路上での手相とか占い
 歩いている人に声をかけ、手相をみて拠点に連れていく―統一協会がよくやっていますね。こんなクラシックでレトロな方法を未だにやっているのかと思うかもしれませんけども、今でも盛んにやっています。

下宿やアパートへの訪問
 これも昔からなされているやり方です。学生の住んでいる下宿やアパートを訪問して勧誘します。親鸞会や統一協会がやっているんですけれども、親鸞会にいたときはマンションとかアパートに入りましたら、1号室から最後の部屋まで連続で「こんにちは」、「こんにちは」、「こんにちは」と全部やったんですよ。筑波大学で勧誘したことが何回かあるんですけども、筑波大学って1年生は全員寮に入るんですね。その筑波大学に入って、寮をずーーーと勧誘して回ったことがあるんです。勧誘していたら統一協会の現役の人と鉢合わせしましてね、気まずい思いもしました。そういう勧誘をしていた時代があって、そのとき統一協会ってのは、筑波大学でもの凄く信者を獲得した時期がありました。ただ、今はこんな勧誘はそんなにできません。さすがにこの世の中になりまして、昔なら「大学のサークルです」と言ったらドア開けてひょいと出てきたりもしてましたが、今はうわさがすぐに伝わりまして、大学からも注意喚起が行われているんですね。だからやりません。
 でも行われています。じゃあ、どういうふうにされているのかといったならば、大学に行く前にこれやるんです。親鸞会のやり方です。2月ぐらいに、不動産屋さんを回りましてね、空き部屋を全部確認するんです。空いてる部屋を全部住宅地図にチェックするんです。そして、4月はじめにもう一辺そこを回るんです。2月に空き部屋だったところが4月に入っていれば、そこは新入生です。新入生ですから、地方から来て、いろんなことをまだ知らなくて、大学が始まってなくて注意喚起もされてなくて、そして、こんな勧誘を受けたということを噂にしにくい人たちです。そういう人たちをピンポイントで回って行くんですよ。「こんにちは。○○大学のものです。今度新入生歓迎パーティーとかやりますし、メールマガジンとか出してるんで、来てね!」とか言って、そういうチラシを置いたり、メールマガジンを勧誘したりして、そしてパッと去っていくんです。

大学キャンパスでの声かけ
 これも古典的なやり方なんだけど、今でもやってます。ベンチに座っている人、食堂や喫茶店で勉強している人、歩いている人を勧誘します。親鸞会もやってるし、摂理もやってる、ヨハンキリスト教会、他にもたくさんやっていると思います。このやり方の欠点というのは、すぐに噂になることですね。そしてね、大学のキャンパスの中でも、勧誘のしやすいベンチとか勧誘のしやすい食堂とかは限られるんですよ。だから、あそこに行けば勧誘をやってるということがすぐに噂になります。いちばんの問題は、やる方がもの凄くしんどいんです。
 脱会された人で、やったことある人いませんか?〈手が上がった〉やりましたか。どうでしたか?〈「大変でした」〉大変ですよね。最初に声をかけるときって、ドキドキドキドキするでしょう。〈うなづく〉そうでしょう。
 どうでした?〈「そのときはしんどいけど、でも信じている気持があるから、頑張ろうという気持ちでした」〉さすが!信仰者の鏡ですわ。
 やってました?〈参加者の発言=「やってましたね。1日3人はと目標を決めて、1人でいる人で、見た目が声かけやすい人に掛けていました」〉広大でしたかね。〈「はい。広かったので」〉あそこ、やりやすそうですね。〈「結構やりやすかったですよ」〉今でも大学に行きますと、「ここ勧誘がやりやすいわな」とかいうふうに見てしまうんですわ。総合大学で広いキャンパス持っている、これ最高です。何でかと言うと、隠れてやるとこがいっぱいあるから。ベンチもたくさんあると。で、必ず1人の人を狙います。友達といると、まず無理です。でも、辛かったですね。話しかけるときに「無視されたらどうしよう」とかね、「変な風に見られたらどうしよう」とか思いながら、ドキドキでやってました。自分の大学だったら、○○クラスの○○が怪しいみたいなうわさが立つから。他の大学に行ったときは、思う存分やってました。でも、自分の大学で毎日毎日やってたら、しんどくてね、1か月もやってたら心が折れます。テクニックも覚悟もいりますし、たいへんなんですよね。
 今は、大学でカルト対策がやられているうちに、幹部が育たなくなったんです。昔だったら1年生で入った人が2年生、3年生で経験を積んで、4年生くらいになったら幹部になりましてね、こういう声かけをどんどんやってたんですけど、今はそんなのできなくなっちゃったんですね。で、どうなっているかと言ったら、例えば統一協会なんかでは、2世信者が大学で中核になっています。大学でバリバリやっている人は、だいたい2世信者になっていますね。親鸞会もこういう活動ができなくなっていて、教団職員や2世信者が多くなっています。

実際の友人関係からの勧誘
 これは昔から多いですね。サークルや部活、クラスメート、親友を勧誘します。顕正会が非常に多いですね。念仏宗無量寿寺という教団においては、取引関係を使ってきます。取引先の会社の社長さんから誘われて入っていく人が後を絶たないというのがあります。または経営者から従業員ですね。そういう関係を利用して布教していくというのもあります。
 顕正会で言ったら、サークルと部活とか、またはアルバイト、その上下関係を利用して勧誘していくということです。親鸞会とか摂理がやっているのが、家庭教師の立場を利用しての勧誘ですね。摂理の場合は、家庭教師で「こんなに一生懸命勉強してても体がなまっちゃうからね、週に一ぺんぐらいサッカーしてみようよ」とか言って誘って、関係を深めて導くというのが多いそうです。親鸞会の場合は、高校時代に家庭教師に入って、そのときは徹底的に仲よくなるだけで、「大学に入ったら、僕らこういうサークルやっているから来てね」と言っておいて、大学に入ってそのサークルに呼んで布教するというのが多いと聞いています。

ボランティア・社会運動からの勧誘
 震災ボランティアは、顕正会とか統一教会とか。原発反対運動、こういうところからも入っていくわけです。統一協会の震災ボランティアは組織立っていて、動きも良かったと聞いています。

先輩・後輩の関係からの勧誘
 さっき話しましたね。家庭教師=親鸞会、摂理。部活やアルバイトの関係からの勧誘も。いわゆる社会の中で勧誘していくということです。

ダミーサークルからの勧誘
 哲学・お料理サークル=親鸞会。サッカー・ゴスペル=摂理、ヨハン教会。遊び系サークル=アーレフ、これ意外でしょう。アーレフというのは、オウムの後継団体ですけどね、どういう勧誘をしているかいうたら、大学の近くに学生がカフェを作っているんですね。そこから勧誘しているんだそうです。「みんなでウォーキングしませんか?」とかいうサークルを作ったりだとか、「オールジャンルサークル」とか、それがアーレフだったというのも報告されています。または、ヨガだといって勧誘することも昔からやっているみたいですね。とにかく、ダミーサークルからの勧誘というのは種類が多いみたいですね。バリエーションが豊富です。摂理の話を聴きますと、すごく本気なんですね。親鸞会なんかはいい加減です。「お料理サークルやります」とか言って、何作っているかいうと野菜炒めなんか作っていましたからね。摂理なんか、ゴスペルにしてもスポーツにしても何にしても本格的だと言いますね。ヨハン教会もそんなところがあります。

就職セミナー・学園祭での勧誘
 これもいっぱいあります。この前ある大学に行きましたら「就職セミナー」というでかい看板がバーッと立ってましてね。よく見たらかなり問題のある所なんです。ヨハンでは『就職セミナー』というふうにしましてね、皆さん来ますよね。そこに行きますと、本当に大企業の人が来るんです。来て、「あなたはどうしてエントリーシートが通らないのか」とか、そういう話をするんです。そんな話しをしてるときに、「何でうまくいかないのか、あなた自身に原因があるからじゃないの?こういったセミナーやってるから来てみないか」って話をして、そこから勧誘してくるというんですね。
 学園祭。親鸞会や幸福の科学なんかやっています。占いをやったりとかね、「あなたの○○を診断します」とかやったり。これもいろんなところでやってますね。早稲田の学園祭なんかはよく勧誘してますね。セラピーとかヒーリング、これもさっきお話しした通りです。

SNSからの勧誘
 そして今、非常に多いのはSNSからの勧誘ですね。SNSとはソーシャル・ネットワーキング・サービスのことで、ミクシーとかフェイスブック、モバゲーとかいろんなのがあるんですけど、これはインターネットの中で友人関係を発展させていこうというものなんです。
 今は友だちをどうやって作るかと言ったら、学校で作るんじゃないんですよ。インターネットで作るんですよ。SNSの中で、「私は哲学に関心があって、アカデミックなことやりたくて、こういうことを一生懸命勉強してます。いっぺんこのアカデミーカフェに来てみませんか」ということをズラズラズラーと書いておいて、いろんな人のページを見に行って、「いいね」、「いいね」、「いいね」・・・とやるわけです。そして、「いいね」とやられた人はね、「あれ、なんか女の子から僕の日記を見に来てる。これ誰だろう」と思ってそこの中にポーンと行くわけです。
 ポーンと行きますとね、「こんな哲学とかいろんなことやってまーす、人間はなぜ生きるのかとか、そういうことやってまーす、いっぺん話聞いてみませんか」というふうに書いてある。で、それを見て関心のある人は、「あっ、なんかちょっと行ってみようかな」と思って、自分からアクセスするんです。
 自分からアクセスするってのは、すごい重要なことでしてね、自分から「あっ、ちょっと行ってみようかな」と思って行くもんですから、「変な宗教だった」というふうに思っても「騙された」という思いを持たなかったりとか、「騙された」と思ってもそれをみんなにうわさにして伝えたりとかしないんですよ。だからね、もの凄くたくさんの人にワーーーとアプローチして、本当に関心があって「行きたいなあ」と思う人だけが自分から「行きたいなあ」と言ってそこに入ってくる。
 とにかく普通の勧誘だったら、1日10人声かけたらヘトヘトになります。10人に声かけて10人にいろんな話をしてサークルの紹介やら何やらというふうにやったらヘトヘトになるんですよ。ちょっとチラシを撒くんでも、1日に200枚か300枚撒くんでも、それでも大変ですよね。
 インターネット使ったら1日に1000人でも2000人でもアクセスできるんです。これはすごいですよ。だから、そん中でほんの一握りの人だけでもポッと拾い上げられたらそれでいいんです。昔はたくさんの人に声をかけて、誰でもいいからみんな引っ張ってきて、必死になって話しを聴かせて、その中から何人残るか、て事をやったんですけども、今はインターネットで何千人という人にポーンとアクセスして、そして関心を持ってアクセスして来た人一人ひとりに対して教えを徹底していくというやり方をしているんですね。
 じつは、北海道大学では、櫻井先生がカルトに声をかけられた人っていうのを毎年アンケートを取っているんですね。声かけられた人ずーと増えてきたんですけれども、ここ最近減っているんです。おかしいな、カルト対策がうまくいったのかなというふうに思ったんですけれども、ひょっとしてこれは、今まで私たちが思っても見なかったところから、こういうカルトの勧誘のやり方が入っているんじゃないかということを言われていました。
 私はインターネットの中に入ってね、架空の女子大生になったり架空の女子高生になったりして、いろんなところの勧誘を受けてるんですけれども、まあとにかくたくさんあります。フェイスブックなんか見てますと、仏教講師だの、哲学講師だの、人生のセミナーの講師だの、そんなわけのわからない人が山のようにいるんですね。そんな山のようにいる人がいろんな人と友達になって、いろんな人と話しして、「私のやってるセミナーにちょっといっぺん来てみて下さい」、「私そのセミナーに行きました。こんな話でした」、そういうふうに公開の場でやり取りしている。そういう中から入って行く。浄土真宗の僧侶とか住職とかでも、そんなので入っちゃって親鸞会に行っちゃってる人がいます。
 そういうふうに、今勧誘の方法ってのが様変わりしているんですね。SNSから入った人っていうのは、まだ日にちが短いんですけども、あんまり外に相談してきません。私も、SNS勧誘で「おかしい」、「怪しい」、「何なんでしょうか」という相談を受けたケースっていうのは、まだまだ少ないのですが、そういう人からヒアリングして分かったことなんです。

メールマガジン・教団のホームページからの勧誘
 これはひかりの輪(上祐代表)なんて、教団のホームページに上祐の説法を全部載せてんですよ。あれ見て入ってくるんですよ。自分たちの説教辞やお説教をどんどん外に出していって、そこに引っかかった人を狙うというやり方をやっているところもたくさんあります。これだと騙していると言えないわけですね。親鸞会にしてもそうです。親鸞会が作っている浄土真宗関係のホームページって、量の面では東西本願寺をしのいでいると思います。教団の規模からいったら千倍くらいの差があるわけですけどね。これはある大学で配られたものですけども、「メールサービス」っていって、ここのQRコードを読み込んで、「大学の楽しい、らくらく知って得する情報」とかいうのからどんどん入って行くわけ。入ってきて、ある時なんか突然ポーンと「みんな、新入生の歓迎パーティーがあるから来てみないか」というふうに言われて、行ってみたら親鸞会だったと。「欲張りなあなたへ。楽しいだけじゃいやだ、ためにならないとつまんない」と、こういうチラシをもらって、手作り料理とかのサークルに行ってみたら、これが親鸞会だった。これは「生涯学習大学」ってありますね。定年退職したような人が行くようなところをまた親鸞会がやってるんです。「社会人サークルクロスロード」これね、ネット上で社会人サークルとかいっぱいあるんですよ。「みんなで人生について考えてるまじめな若者たちのサークルでーす」・・・行ってみたら親鸞会だったとか。○○の旅行に行ってみたら親鸞会だった。これはSNSのミクシーを使った布教ということで、「私たち哲学からいろんなこと学んでまーす」とかいろいろズラーと書いてあって、「興味ある人はここにアクセスしてください」、で行ってみたら親鸞会だった、ということなんですね。
 インターネットを使った勧誘ということで話題になっているというところが、摂理と、オウム真理教の後継団体であるアーレフとひかりの輪、そして親鸞会ですが、たぶん知らないだけで、他の教団も相当やっていると思います。こういうとこトップダウンで動きますからね、インターネットを活用して布教するってのは、すごい早いです。伝統教団ですと「親鸞会とかに負けとったらあかんから僕らもやりましょうよ」というふうにやったら、会議して、2か月たったらまた会議して、また会議して、一年経っても何も進んでない。たぶんね、ああいうカルトで「やる」といったら次の日から始めますからね。完全に負けとるわけです。
 私が危惧していますのは、オウム真理教がカルトだと言われる前の話でね、ちょっと怪しい教団だけれども、本屋とかに行きますとね、浅原彰晃の超能力の開発法だとか、阿含宗の桐山の本だとか、幸福の科学の大川隆法の本だとか、宗教書のコーナーに行ったら、そんなのが山積みになっているわけですよ。まともな宗教書を覆い隠すぐらいです。今はね、仏教のことが知りたいと思って仏教のコーナーに行って、仏教の本と手に取ろうとしたら、親鸞会の本ばかりワーとなっている。インターネットで仏教のことを調べたいとか、人生について考えたいとか思っていろいろ調べたら、またカルトの作ったホームページみたいなんがブワーと出てくる。原始仏教とか説法とか経典の話を聞きたいと思ったら、ひかりの輪の上祐が出てきて話しをし始める。今そういう状況なんです。まじめに人生の解決を宗教で得たいと思っている人が、自然にカルトに行っちゃうんですね。この前、ロフトワンというところの主催のトークイベントで上祐やその取り巻きの人といろいろ話しをしてきたんですけれども、オウムの時代から上祐さんに付いて行ったという人よりも、今はそういうふうに何か純粋に教えを知りたいと思って入ってきたような人たちが上祐さんの周りをワッと取り囲んでいたようにも思えました。

カルトには賢い人が入る

 これはオウム真理教の人たちのリストですね。出身校は、東大医学部、東大医学部、東大医学部、東大法学部、京大法学部、京大薬学部とかいろいろありますね。学生にカルトの話をする機会が多くなってきたんですけども、みんな、カルトにはアホが入ると思ってるんです。実際は賢い人が入るんです。そこでね、何でかしこい人が入ったんでしょう。「何であんなつまらない詐欺に引っかかるのか」という人もいます。でも、つまらない詐欺じゃないんです。教団の中で何を教えられているのか、なぜ教団の教義が心を打つのかは、中に入ってみないと解らない。中に入ってみたら、それは「理路整然」としているんですよ。頭のいい人っていうのは、社会のことを知りたい、経済のことを知りたい、化学のことを知りたい、物理のことを知りたい、いろんなことを知りたい、なぜこうなんだろう、なぜああなんだろうと思って、考えて飛び込んでいったならば、必ず最後にぶち当たることがあるんです。わたしは何でここにいて、どこから来てどこに行くのかということなんです。そこに必ずぶち当たるんです。ぶち当たった時に、そこには回答がないんです。回答がないところに「ある!」と言われると、それが教義の中だけでも理路整然としていたならば、そこに入っていくんです。だから、理路整然とした教えに引かれたというふうに皆言うんですね。それは親鸞会だってそうですね。統一協会だって、中にいる人はそう言いますね。

カルトは「答え」を共有、一般宗教は「問い」を共有

 カルトと宗教って何が違うのか、私は最近そのことばっかり思っています。私がやっている宗教と親鸞会の違いはなんだ、いうことをズーと考えてね、そのことについて本を書きますって出版社の方に約束もしちゃったんですけども、まだ全然書くけてないんです、悩んで悩んで悩んで。何が違うのか。親鸞会にはいろんな問題があります。じゃあね、今ある宗教団体に問題がないかと言ったら、いっぱいありますよね。私のいる真宗大谷派でも問題だらけです。それでも信者の人権を侵してないからいいでしょと思うかもしれないですけれど、そういう社会的な面を除いて、教えの中で、何が伝統教団とカルトと違うんだろうと思いました。ひとつ今私が思っているのは、答えを共有するのがカルトだろうと、問いを共有するのが普通の宗教だろうと、少し考え始めています。カルトというのは、ひとつの宗教上の答えを共有する人たちの集まりなんですね。親鸞会だったら「人生の目的はこれだ!」、オウム真理教だったら「あなたの生きている意味はこれだ!」、そういう答えを共有している人たちの集合体です。ところが、普通の宗教というのは、「私はなぜ生きているんだろう」とか、「私はどこに行くんだろう」とか、「私が今ここに立っているということはどういうことなんだろう」とか、そういう「問い」を共有していくのが宗教ではないかと今考えています。これを言ったらね、「いや、浄土真宗には本願を信じてお念仏すれば仏になるという、それが答えだろう」、「それは答えじゃない、仏さまから私たちに問いかけられたものなんだ」とかいって議論がワーと始まるわけです。その議論がワーと始まるのがカルトじゃない証拠ですわ、少なくても教義面では。
 私、親鸞会を出ましてね、大谷派の僧侶になりました。カルトからそういうところに入った人はいろいろ失望するんですね。カルトっていうのはみんなやる気に満ち溢れていますから。「やろう!」と言ったら「やるぞ!!!」とかいうわけですよね。真宗大谷派では、「やろう!」と言ったら「えーーー?」、そんなもんですよ。私はお坊さんになるのにね、本山にこもって長ーいあいだ研修を受けるんですよ。会社を休んで僕も研修に行ったんだけれども、感話と言って、何で私はこういう道を歩むのだろうかというのをみんな発表するんです。ひどいよー。前にトコトコと出ていってね、「うちは実家が寺で、父が住職で、僕は来たくなかったんだけども、とりあえず資格とって来いと言われて来ました」。そんな奴がいっぱいいるんだよね。何でこんなやつがいるんだと思ってね、いちばん最初にそんなのが話して下りていった後に「おまえちょっと来い」と言って引っ張ってきて、「お前やる気がないだったら、みんなの迷惑だから帰れ」とやっちゃったんですよ。そしたらその人泣いちゃいましてね。そういう戸惑いと驚きの連続でしたね。「何で親鸞会はあんなに人間やる気があったのに、ここではやる気がないんだ」とか、「何で親鸞会では1つの目標に向かってみんな突き進んで行ったのに、ここには何もないんだ」と。そして「問を共有するのが宗教」、「そうじゃない、違う」とかワーとやっているわけでしょ。でもそーれが素晴らしいんですよね。教義とか教えとかについて議論するってことは、親鸞会では無いもの。なぜないかと言ったら、カルトってのは、絶対に間違いないことを言ってくれる人がいるんです。統一教会にしたって、摂理にしたって、親鸞会にしたって、オウム真理教にしたってそうですよ。絶対に間違いない答えを与えてくれる組織なんですよ。だから議論が起こりようがないんです。では普通の宗教ってどうかと言ったら、そこに議論があるんですよ。そこが違いじゃないかと思っています。


全国弁連の福岡集会に参加

全国弁連福岡集会  第57回全国弁連集会が福岡市内で開かれ、カルト被害を考える会から葛原事務局長らが参加しました。
 基調報告で渡辺博弁護士は、文教組死後の統一協会は宗教性が薄まり大規模な詐欺集団の様相となっていること、昨年の被害額は前年を約5億円上回って約18億円となったこと(昨年中に日本から韓国統一協会に230億円が送金されているので、把握できている被害は氷山の一角です)、韓鶴子が実権を奪ってキムヒョイルをトップにおいたことなどの状況を紹介し、霊感商法被害の根絶に向けて力を合わせたいと述べました。
 続いて、北海道大学の櫻井義秀教授が新書『大学のカルト対策』を解説。真宗大谷派青少幼年センターが行っているカルト対策について、同センターの四辻亮幹事が講演しました。有田芳生参院議員は、安倍政権となって統一協会が活発化していて、前々回の参院選で落選した元議員を支援して接近しようとしていると報告しました。
 元統一協会の信者3人が体験を報告。Kさんは、1998年に奈良で青年の意識調査に答えて連絡先を教えてから、マンションの1室に誘われてビデオを見せられ、翌年には印鑑を15万円で購入するなどして全財産160万円を奪われた。会社の仕事と活動で疲労がたまり、2000年には献身し、渡韓して合同結婚。2002年には父親が韓国にやってきたが穏やかに接してくれた。その後、警戒心が薄くなり相対者と一時帰国、そして脱会した。離婚手続きは困難だったが2008年に離婚できた―と話しました。
 また、各地の訴訟の報告などもありました。
 最後に、統一協会は徳野東大教区長のとき、全国から10人の美人食口が集め、「エバ部隊」として東大生を勧誘して「成果」を上げた経験も報告されました。


その他の出来事

●1月29日、韓国春川地方法院は、合同結婚式で韓国に渡り韓国人と結婚させられた日本人妻=朴美雪さんに対し、夫を窒息死させた殺人罪で懲役9年の実刑判決を言い渡しました。朴さんは、結婚当初から生活苦と家庭内暴力を受け、10年余り前から腎不全の夫を看病していました。その後、この判決が確定しました。

(この行を削除しました 2015.12.27 管理人)

●4月24日、「京華苑」「浄福郷」などの団体を名乗り、願いがかなうと偽り、「除霊が必要だ」などと不安をあおって開運ブレスレットの販売や除霊を行っていたとして、滋賀県警は特定商取引法違反(不実の告知)と詐欺の疑いで、東京都の飯田瑞樹容疑者(25)ら6人(いずれも20代)を逮捕しました。県警は全国の約1500人から少なくとも3億2000万円以上を集めていたとみて、余罪を追及します。

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