カルト被害を考える会 会報 2011年10月・第65号
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<もくじ>
・2011年度総会と櫻井教授講演会のご案内
・全国弁連東京集会ひらかれ 各地の活動を交流
・20周年記念集会・河田英正代表あいさつ
・20周年記念集会・高山正治前代表あいさつ
・M子さん 勧誘―脱会―リハビリの体験を報告
・会費納入のお願い

2011年度総会と櫻井教授講演会のご案内

 2011年度総会と櫻井義秀教授(北海道大学)の講演会を次のとおり開催します。
日程:11月5日(土)
   13:00〜カルト被害を考える会総会(議案は当日配付)
   13:30〜出エジプト会総会
   14:00〜櫻井義秀教授講演会
   演題:統一教会―日本の外来宗教、及び韓国系キリスト教との比較
   17:00 閉会(懇親会もあります)
会場:倉敷めぐみキリスト教会(倉敷市茶屋町1586-1)

講師紹介:櫻井義秀 北海道大学大学院文学研究科教授(宗教、文化社会学など研究)
著書:『統一教会―日本宣教の戦略と韓日祝福』(北海道大学出版会 4,935円)、『霊と金―スピリチュアルビジネスの構造』(新潮社 777円)、ほか多数
講師メッセージ「みなさん、統一教会の悪行については十分承知されていることと思いますので、むしろ、宗教団体としての特徴を他宗教との比較で説明したいと思います。宗教学、宗教社会学の分かりやすい話にします。」


全国弁連東京集会ひらかれ 各地の活動を交流

全国弁連東京集会  9月9日、東京都内で全国霊感商法対策弁護士連絡会(全国弁連)の第54回全国集会がひらかれ、霊感商法や詐欺的勧誘・教化(マインドコントロール)などのカルト問題・被害救済に取り組む各地の弁護士や宗教家、市民らが集まりました。カルト被害を考える会から葛原事務局長がこの集会に参加しました。
 基調報告では、文教組の認知症が進行しているにもかかわらず釣りやバクチは盛んであること、息子たちの財産争奪戦が行われていること、韓国での統一教信者の半数くらいは合同結婚で日本から渡韓した7000人の女性信者であること、日本では献金指示がますます増え、無年金信者の高齢化で生活破たん者が増える可能性もあることなど最近の状況が話され、今後は、問題解決のため韓国の弁護士とのパイプを広げたいと述べました。
 体験報告として、ストーカーに遭った元信者、救出に関わった家族や牧師が発言。参議院議員、韓国人牧師、各地の弁護士らが統一協会や他のカルトの問題を報告しました。最後に弁連の河田代表が、それぞれの立場で活動し、大きな引き綱で成果が現れ始めているとのべ、来春の全国集会が岡山で開催される予定であると述べました。
集会での主な報告は次のとおりです。
姉を救出した女性が報告
 長野から参加した女性は、姉の救出の体験を語りました。
 昨年2月に統一協会への入信が発覚し、大きなお金が動いていることも判りました。両親が動けない状況の中で、統一協会に関する本を読みあさり、牧師に相談しました。県内に住む元信者も紹介され、体験を聞いて、姉の心境も想像できるようになりました。姉に勧められた教祖の自叙伝なども読む中で、姉と心を通わせることができるようになりました。話し合いができるように自宅の倉庫を改造してもらい、そこで姉と話し合いました。姉も献金要求の連続で疲れていたようで、元信者に会ってもいいと言いました。元信者の話を聞き、牧師にも会い、脱会することができました。
 この脱会にかかわった川崎経子牧師は、大勢の家族で取り囲むのは威圧的でよくありません、当事者の負担は大きいけれど少人数の家族が向き合ったのがよかった、脱会者に会ってくれれば大丈夫です、と語りました。
有田参院議員が報告
 参議院議員の有田芳生さんは、週刊文春の記事(日本信者の献金で文教祖がラスベガス遊び、文教組の息子たちが相続争いで分裂)に抗議して、統一協会信者は文芸春秋社前に並んで抗議のアピールをしていることなどを報告しました。
韓国人牧師が報告
 韓国人牧師の張清益さんは、次のように話しました。
 20年前に来日してから統一協会にはさして関心がありませんでした。3年前に公園で木に手をかざしている信者に会いました。自宅に呼んで翌朝3時まで15時間、聖書の解釈などについて話し合いましたが、話が通じませんでした。それから統一協会に関心を持ち、韓国発祥のカルトが日本で被害を生んでいることがわかり、韓国人として責任を感じました。韓国では、すべての病気は悪霊(=早死した先祖の霊)の仕業だと考える伝統があり、先祖供養の心がカルトに利用される土壌があります。カルトの被害を抑えるため、日本と韓国の牧師が連携することに力を尽くしたいと思います。
 その後、神世界の刑事事件、高島易断、札幌・青春を返せ訴訟など各地の取り組みの報告がありました。


カルト被害を考える会結成20周年記念集会(5月14日)

河田代表あいさつ「いろいろな歴史がありました」

河田英正代表  ただいまご紹介いただきました弁護士の河田でございます。
 今回は、カルト被害を考える会結成20周年、「青春を返せ裁判」勝訴確定10周年を記念しての講演会ということにいたしました。ご案内を差し上げましたところ、最初のころ熱心に関わってくださっていた方々からのご連絡をいただいたり、今日またご参加いただいたりして、とても懐かしい方の顔も見ることができてとてもうれしく思っております。
霊感商法被害の弁護活動から勧誘被害の弁護活動に
 この問題は、岡山で見ますと、1987年、昭和62年の春ごろだったと思いますが、家系図や手相の話から先祖の因縁、あるいは祟りを強調するなどして恐怖に陥れて、原価数千円というような大理石の壷を各家庭に売り歩いていた−というような事件が多発いたしておりました。そしてその頃、その事件に対応するために岡山で弁護団ができました。10数名の弁護団ができ、具体的な救済の相談に乗り、救済活動を行ってきておりました。
 数千円の大理石の壷は、売るときにはウン十万円あるいはウン百万円、あるいは多宝塔になると1千万円を超える金額で売られていた。この大変な被害が全国的にも広がっていたわけです。
 そういう事件を私たち扱っている中で、実はその最前線で販売したり勧誘したりしている人たち、その人たちも被害者ではないかということに気付き、そういう方々からの相談も受けるようになったわけです。そうした中で、今日もご出席いただいていますが高山牧師とか、多くの宗教家の方々の協力も得ながら、そういう方々の相談に乗り、被害回復もしていくという活動をやってきていました。
Aさんが提訴、1審では敗訴
 そういう中で、青年だったAさんが、無事脱会した時に、「まだ私たちの仲間が統一協会にいるんだ。彼らをどうしても救いたい。そのためには、彼らがやっている事がほんとに違法なんだ、悪いことなんだということを明確にしていきたい。そのために私は原告になって、統一協会を相手に裁判を起こしていい」というふうに決断をしてくれました。で、彼によって統一協会の勧誘、あるいは教化活動の違法性を問う裁判が始まったわけです。これを名付けて「青春を返せ裁判」といたしました。
 この裁判には、岡山でも多くの弁護士に参加してもらい、17名の弁護団ができました。その中には、今日の講師でもあります山口先生や紀藤先生、全国から多くの弁護士が代理人に加わっていただきました。こうしてこの裁判が始まりました。提訴したのが1989年、平成元年ということになります。
 その裁判は、とても困難な裁判でした。統一協会の勧誘あるいは教化活動の違法性、その宗教活動の違法性をも問う裁判でありました関係上、裁判官は「こんなもの裁判になりますか。証人採用をするつもりはございません」、そういうことを明確に言うということがありました。そのことに対しては、裁判官を忌避するという申立を致しました。最終的には裁判官の忌避は認められませんでしたけれども、その忌避の申立をした以降については、非常にていねいな審理に変わっていきました。証人を採用するというようなことにもなりました。しかし判決が1988年6月3日に出されましたが、判決自体は敗訴ということでした。その敗訴判決を受けて、青年Aさんは、「裁判であくまでいろいろ聞いてくれて、あくまで細かい認定をしていて、それでなぜこれが違法と言えないんだ。もう一度上の裁判所で判断が正しいかどうかを問いたい」ということで控訴をいたしました。
2審で逆転勝訴、最高裁で確定
 控訴審は、隣にあった広島高等裁判所岡山支部で行われたわけですけれども、そこでの判決は1990年9月14日でした。1審の判決は破棄されて、逆転勝訴ということになりました。いわゆる「青春を返せ裁判」ということで、当時いくつか全国で係属していた事件でしたが、初めて勝訴判決が得られたわけです。この裁判は、1991年2月9日、最高裁で確定をいたしました。そういう意味で今年は確定10周年記念ということになっているわけです。
「青春を返せ裁判」を支援する会が活動
 一方で、カルト被害を考える会は、1990年にこの“「青春を返せ裁判」を支援する会”ということで生まれました。ずっと高山先生が中心となってこの会に対応していただきました。「青春を返せ裁判」の勝訴が確定した後は“カルト被害を考える会”と改称してカルト被害の問題について啓蒙活動を中心にいろいろと活動をやってきたという事でございます。
 今日のこの会場の設営等をやっていただいた葛原さんがホームページを開設などしていただいて、そこで被害の相談に応じるとかですね、アドバイスするとか、みなさんとそこで論議するとかですね、とってもいい活動を、彼の趣味的といいましょうか素晴らしい活動をしながら支えていただきました。この会を支えていただいた中には、2月に全国霊感商法対策弁連の集会が京都であったんですが、京都の会場に会の中心メンバーの1人でありました方が車椅子で参加していただきました。彼は余命6か月と言われながら、言われて1年ぐらい経過していたわけでしたが、この集会にはぜひ出たいということで出てきていただきました。ずっと支えてくれていた会員の1人でした。その集会に出られて1か月後に亡くなられました。このように活動の中にはいろいろな歴史がございました。
カルト被害は広がっている
 ところで本日の講演会の趣旨でございますけれども、このカルト被害は、当初「青春を返せ裁判」を担っていただいた多くの弁護士たちも、いまだにこういう被害はあるのかというようなことを私に問われたりすることがあるんです。もうそんなもの終わったんじゃないかと。しかし、終わってはいません。より深刻化したような状況で、なおかつ、この不安定な社会情勢の中でカルトの被害というのは広がりをもっていると言えるのではないかと思います。そこで、霊感商法対策弁連の事務局長としてまさに支えてきて、これまた山口先生の生きがいといいますか、生き方そのものと思えるような活動にずっとかけていらっしゃる、その山口弁護士のお話をカルト被害の実態とその予防と救済ということでしていただくことによって、これからも私たちがこの問題に積極的に関わっていけたらということを願ってこの講演会を開催させていただいた次第です。今日はとても勇気の出る、あるいは頑張らないといけないという気持ちの沸いてくる会になるのではないかなと思っていますので、どうぞ最後までご参加いただければと思います。少し長くなりましたが、開会のご挨拶とさせていただきます。


カルト被害を考える会結成20周年記念集会(5月14日)

高山前代表あいさつ「相変わらず多い救出相談」

高山正治前代表  高山です。「青春を返せ裁判」を支援する会の2代目の代表です。嘉松先生が引かれた後に2代目をやらせていただいて、勝訴判決に立ち会わせていただきました。
 今は、岡山にはカルト問題の会が2つあるんですね。1つは、「青春を返せ裁判」が終わりまして、カルト被害を考える会となって引き継がれております。それからキリスト教会の方で、カルト問題の相談を当事者の方から受けて、具体的に救出活動をするという働きを25年やっていますが、今はそちらの出エジプト会の方に力を入れています。前は両方をやってたんですけれども、両方というのは負担が多いなあということで、出エジプト会の方を中心にして、定例集会を月に1回やっております。相変わらず大勢の人が来られています。そして統一協会だけでなくて、いろんなカルトの相談があります。
新たなカルトが広まる恐れも
 先だって東京の集会で、韓国の2人のカルト専門の牧師と、日本側はなぜだか私が呼ばれまして、お互いが抱えている問題を分かち合いました。韓国では現在、自称メシアというのが40人いるんです。そして、次から次にカルトが起こってきて、それが韓国だけではなくて、それが日本にも入り込んでいると。韓国はご存じのようにキリスト教が非常に盛んですが、カルト問題も非常に盛んなんですね。1つの団体が万単位の会員を抱えているようなカルトがたくさん起こってきている。そしてすでに日本にも入ってきている。このカルト被害を考える会は、今までは統一協会が専門でしたけど、新しいカルトの問題にも関わっていかなきゃいけないと思うんです。
 今から53年前にチェ・サンイクという韓国人が日本に密入国してきました。2回捕まって、3回目に笹川良一が身元引受人になって、そこから統一協会は日本に広がっていったんですね。50年でこれだけ巨大な組織になった。あと50年、数十年後には統一協会以上のカルトが日本で必ず猛威をふるっているんですね。それを私たちは絶えずチェックをしながら、どうすればいいのかということを、まあ50年経ったら私はこの地上にはおりませんけれども、そういう問題を引き継いでいただきたいなと思っております。
 お祈りをいたします。以上です。


カルト被害を考える会結成20周年記念集会(5月14日)

M子さん 勧誘―脱会―リハビリの体験を報告

 こんにちは、今日はよろしくお願いします。座らせて頂きます。
 今、久しぶりに「原理講論」の講義を聞いたなぁと思いました。山口弁護士さんはよくわからないと言われていましたが、私はすべて「そうだ そうだ」と理解ができてなんだか悲しい感じがします。こうやってマインドコントロールをかけられていたんだなぁという思いが湧いてきました。
10年以上たって心の整理がついてきた
 脱会して12年目になります。当時の事をこのような場でお話するのは初めてです。10年以上経ってやっと心の整理がついてお話できる状態になりました。
高山先生によって救出して頂きました。いつか何かお役に立ちたい、ご恩返しがしたいと思っていました。このお話を頂いてよい機会だなぁと思いお受けしました。
未だに自分の判断に自信が持てない
 今もなお、先生のところに相談に来られているご家族がおられるので、本当に胸が痛みます。
 感謝してお受けしたのですが、翌日になると自分の判断は正しかったんだろうか、また間違ったんじゃないんだろうか、証言することで主人や子どもたちに迷惑をかけるのではないかという不安におそわれました。自分で判断して行動するということに自信が持てないというのが後遺症としてあります。
 マインドコントロールをかけるというのは人権侵害であり、人格破壊をきたすことだと強く思います。
「明るい家庭づくり」講演会からビデオ受講へ
 1990年から1999年の約9年と数カ月、西古松にある統一協会に所属していました。その当時は結婚3年目、1才半の長女と3ヶ月の長男がいて子育てに追われていました。そのような時に、「明るい家庭づくり」という講演会に誘われました。子どもを協会内にある託児室に預けて講演を聞き、本当に良い話を聞くことができてよかったなぁという気持ちになりました。
 その後、手相や家系図を診ましょうといわれました。「家系に傷があります」、「心臓病でなくなった方がおられるんですね、それは武士の家系であり戦いによって殺された恨みがあります。」など言われ、さらに両家とも「長男がうたれている、あなたの息子さんもうたれる可能性もあります」といわれ、「氏族の中心者としてあなたは使命を持っています。学びましょう。」ということで、ビデオセンターに通うことになりました。
 ビデオの内容は聞いたこともないことでした。原理講論を易しく砕いたものを森山という女性が説明していました。知的興味を満喫させるような内容で、また次も聞いてみたいという気持ちになりました。
 また、子どもは預けて食事やコーヒーを出してくれ、ゆっくりと私の話を聞いてくれました。とても居心地がよかったです。
トレーニング、そして化粧品など訪問販売
 一通りビデオ受講が終わった頃だと思います。「お捧げ式」といって、我が家の経済状況を細かくたずねられ、「あなたの自由になるお金はいくらですか」、原理数とかいう(30、40、70)のを言われて「あなたは40出しなさい」ということになり、何の迷いもなく40万円を献金することになりました。
 西古松の統一協会の会館でお捧げ式をしました。その時に、「統一教会です」、「宗教です」とはっきり言われました。でもその時はすでにビデオセンターに通っていて、マインドコントロールにかけられていたので、この先 自分は何をしたらよいか知りたいという気持ちになっていました。新生トレーニング、実践トレーニング、機動隊、実践婦人と2年ほどの間で進んでいきました。
 活動内容ですが、実践婦人になった時には「男女美」という美容と健康のお店と「宝翔」という仏具店のどちらかにふりわけられます。私は「男女美」に配属となりました。化粧品、健康食品、高麗人参茶などを扱っているお店です。「前線」といわれる訪問販売に出かけ、化粧品で顧客をつくり、高麗人参茶へとつなげ、次に家系図をとっていくという流れです。
 「展示会」というのが当時行われていて、宝石展、呉服展、絵画展、健康フェアーをかわるがわる毎月していました。1人何名動員、売上いくらと目標をあげ、チラシを持ってその前線に出ていました。
 120名の伝道対象者を挙げさせられ、その中から今日はこの人とこの人には何をするか訊ねられ、「電話をします」、「訪問します」と細かく決めていきます。その結果を1件、1件行くたびに「タワー」という所に報告をしなくてはなりません。「今日は声をかけても誰も決まりませんでした」と報告すると、「限界を越えていないからだ、だから神様が働かないんだ」と言われ、もう1件行くように、もう1件電話をするようにと言われます。「自分中心の思いでいたらいけないなあ。神様から離れている私だったのかなあ」と思って声を掛けて行きました。
 展示会当日になりますと、動員したゲストが、高額なものばかりなので購入を渋る方が多かったです。でもこれは「救いなのだ」と人情的に流されてはいけないと教育を受けていたので、「救いなんだ 単なる物売りではないんだ」と思っていました。この方の経済状態は厳しいなと思いながらも勧めていました。それはマインドコントロールにかけられた私ですが、元々の私の気持ちもそこにはあって、「こんなに進められて困っているだろうなあ」、「これをもし買われたらあとの経済状態はどうなるんだろう」、「後から私に何か言ってこないだろうか」といろいろな気持ちになりました。それは「サタンの思い」と言われていたのでその思いは打ち消していました。
 そのように揺れてしまう自分自身に不安を感じ、「アベル」という上司だったり霊の親に自分から電話をかけ軌道修正して頑張っていました。
 このような活動をしていることは、夫には内緒にしていましたので毎日緊張状態が続いていました。子どもは「神様のところに行ったんよ」とお父さんに言うので、いつばれるのかとヒヤヒヤして、本当に「救われた」という思いはなく平穏な日々はなかったように思います。どんなにかこのことを知らなければよかったのになあという気持ちになったこともありました。しかし、そんな弱い私になったらサタンに讒訴されるというので、なんとか奮い立たせて頑張っていました。
 何度もくる献金の摂理がありました。どんなに経済状態が苦しくても神様側が勝利しなければ、この献金を勝利しなければ私の幸せ、家族の幸せ、先祖の幸せもないのだと思うと、無い財布を叩いてでも、貯金をくずしてでも、貸付を受けてでも、なんとしてでもその目標金額を達成しようという思いでした。夫には内緒で解約したものがあったのですが、夫名義だったので協会の男性が夫の代わりになって、嘘の電話をしたり、立ち会ってもらったりしてお金をおろし、献金していました。
責めるばかりの父が、私の話を聴く姿勢になった
 そのようなことが、ついに夫にばれてしまい「もう離婚だ」と言われてしまいました。私の父が河田弁護士さんを探し出し、高山先生を紹介していただいて、10年前の脱会ということになりました。
 脱会までのことですが、最初父は入信していることが分かると「なんでそんなところに入ったのだ」と統一協会を悪く言うばかりでした。「お前が誘った人が友達だったんだ、お前が誘った事によって自分の友達をなくしたんだ」と、父は私によって被害を受けたんだという言い方で私を責め続けました。「何も分かってくれない。原理講論すら勉強したことがないのに、なんでそんなことばかり言うんだ」と思っていました。
 けれども、脱会のときには180度父の姿が変わっていました。私の話を聞こうという姿勢でした。その父を見て、高山先生の話を聞いてみようという心が開いた瞬間でした。原理講論の内容が分からずとも、私の話を聞こうとしてくれたことが、救出されるポイントではないかなぁと思います。
 高山先生とお会いして、今まで原理講論のことをこんなにも詳しく知っている人に会ったことがない、何でこんなによく知っているんだろう。なんでこんなにも理解してくれるのだろうと感じました。
 最初は「絶対に説得されても私は辞めない」という自信があったんですけども、先生の話を聴く気持ちに傾き、素直に先生の言葉が耳に入って、文鮮明が何者であるのか、どんな活動をしているのか、献金したものがどうなっているのかということが分かり、3日目ぐらいには「あぁ、ここは(統一協会)間違っている」と気がつくことができました。
脱会後、10年かかって世間の感覚に慣れた
 脱会後ですが、すぐに信じてしまうところが私の弱点です。自分ひとりで何かを判断するということに未だに恐怖を感じます。他に、統一協会の中にいた人たちはいい人ばかりだったので、脱会後 世間に出てみると、人には表と裏の顔があるものだということを知らなくて、ストレートに人と付き合ってしまい、裏切られたり、誤解されたりと失敗がありました。
 また、二元論の思考がぬけなくて、物事を善か悪かで判断してしまい、人間関係を築くのが下手で、10年かかってやっと世間の人の考え方が分かってきました。
 あとは、細かいことになりますが、ビデオセンターで繰り返しビデオを見たりしたので、世間一般にある講座に参加するとか、テープのようなものを繰り返し聴くとかいうことに抵抗感がありました。それから、決められた時刻に決められた場所に行くとか、何人かで話を聴くとかいうのが、ほんとにフラッシュバックのように、あの時と一緒だなあという感覚があって、それもちょっと苦手でしたけれども、それもできるようになりました。
現役の方、脱会しても大丈夫ですよ
 それはほんとに10年かかって、ここまで来たなあということを感じます。なので、ほんとにその後のリハビリというものが大事だなあというふうに思いますので、何か脱会された方のお手伝いができるようになったらいいなあと、今は思っています。
 命がけで私を救い出してくれた父だったんです。心臓が悪くて、心臓の大きな手術をした後で、まだ体調も良くなかったんですけども、必死になって助けてくれたおかげです。マインドコントロールから抜けた私になってからもう一度離婚について考えてくれと、父は主人に言って、で主人が元に戻った私といっしょに暮らすことを決めてくれて、今は4人の子どもに囲まれて、ほんとに幸せな毎日を送っています。現役の方にも、脱会した後も大丈夫だということをお伝えしたいなあと思います。
 ありがとうございました。

近藤幸夫幹事 ※写真は、閉会のあいさつを述べる近藤幸夫幹事・弁護士。その左は、司会の柚木薫幹事。

 


会員各位

会費納入のお願い

会員のみなさま
 日ごろカルト被害を考える会の活動に参加し、また支えていただき大変ありがとうございます。
 1頁のとおり、11月にカルト被害を考える会2011年度総会をひらきますが、会の会計年度が10月から翌年9月までとなっていて、今月から新しい会計年度に入りました。
 そこで、2011年度(2011年10月〜2012年9月)の会費の納入をお願いします。会費は、年1口1000円で、個人は1口以上、団体は3口以上です。同封の郵便振替用紙をご利用ください。

◇郵便振替口座は「01320−3−68459 カルト被害を考える会」です。
 振替手数料は、ATMから送金すると80円、郵便局窓口から送金すると120円です。

◇ゆうちょ銀行の電信振替でも送金できます。
 記号番号は「15450−26230601 カルト被害を考える会」です。
 振替手数料は、ATMから送れば無料、郵便局窓口から送れば140円です。

 他の金融機関からゆうちょ銀行口座に振込する場合、店名は「五四八」、店番は「548」、預金種目は「普通預金」、口座番号は「2623060」です。
 振込手数料は、金融機関によります。

※なお、すでに今年度会費を納入し、行き違いになっていたらお許しください。

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