カルト被害を考える会 会報 2005年3月・第47号
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総会並びに講演会のご報告

 去る10月23日、「岡山国際交流センター」において、総会並びに講演会が開催されました。参加者は26名でした。
 元原研(統一原理研究会員)の清水与志雄牧師(名古屋東教会)の講演会に引き続いて、総会が行われ、活動報告・活動方針・決算・予算・役員が原案どおり採択されたことをご報告致します。
 活動方針と新役員をご紹介しておきます。

(活動方針)
 統一教会をはじめとするカルトに関して、マスコミが取り上げることあまり無くなっています。それは、活動が沈静化しているからではなく、「オウム事件」以後、カルト側も、その違法性を指摘されることを避けながら、より巧妙に、自分や社会の将来に不安を感じている善良な市民につけいり、市民社会に浸透しようとしているからです。
 日々新たな被害者が生まれています。新たなカルトや、既存カルトの分派も生まれています。  そうした被害者を少しでも無くしていくためには、カルトの実態と、その危険性を、広く市民に知ってもらうとともに、被害者やその家族の被害回復方法の情報提供が求められています。
 私たちは、そのことを目指して、カルト被害を憂う市民や、全国の関係団体とも協力しながら、次の活動を行います。
・「カルト被害を考える会」のホームページの運営
・会報の発行(年4回程度)
・勉強会の開催(年3回程度)
・カルト被害の相談、被害回復の支援
・カルトの実態調査

(新役員)‥省略


次回勉強会のご案内

 下記日程で勉強会を行いますので、会員・会員外を問わずお誘いあわせの上、奮ってご参加下さい。
:日時  3月26日(土) 午後6時から8時頃まで
:場所  岡山めぐみキリスト教会
       岡山市東古松2−7  TEL086―223−3666
:内容   ・元原研Iさんの体験談(韓国にも行かれています)
      ・最新情報交換、意見交換


第40回 全国弁連集会報告

 2月18日から19日迄、第41回全国霊感商法対策弁連集会が京都で開催されました。
 初日の午前10時からは、別会場で「全国統一協会被害者家族の会」が二つの会場に分かれて開かれ、渡韓してしまった日本人妻の問題と、国内にいる統一協会員の消息や、救出についての意見交換がなされました。
 午後1時から6時迄の「弁連集会」では、大会議室が満席となり、弁護士・宗教家・学者たちによる講演と報告がありました。
 集会の内容は、いつものように渡辺弁護士による基調報告で始まり、続いて二人の牧師による「脱会カウンセリングを考える」という講演と、元信者の体験談発表がありました。ここでは、統一協会の分派である「天宙真の父母連合」という団体から脱会した方の証があり、発表者は、会場の多くの方から質問を受けていました。
 休憩を挟んで後半は、臨床心理士による「破壊的カルト脱会後における心理的問題」という講演がありました。

「アニメ世代を取り込んだカルト団体」

 その後に、静岡県立大学の西田公昭助教授による「若者心理の変遷とマインドコントロール問題の背景」と題する講演がありました。この話は、「アニメから世代を把握する」というもので、1970年代は、巨人の星・アタックbPなどの、スポーツ根性ものが多く、努力・忍耐・根性が強調された時代です。
 1980年代は、キャプテン翼、ガンダムなどの天才もの。ニュータイプの人間。才能のある者だけが夢を叶えることが出来るというもので、この時代には、才能を求めてオーム真理教に入信した若者がいる。
 1990年代には、ドラゴンボール、北斗の拳など。ファンタジー、魔物で、この時代は、バブルの崩壊の頃です。
 2000年になると、ポケットモンスター。努力するのはポケットモンスターで、自分の力では無理だから誰かをサポートする。
 これらのアニメを見て育った若者たちを、カルト団体はどのようにして取り込んでいったかという話を、「幻想の彼方に」いう言葉でとらえ、話されたと思います。
 最後の講演は、浄土真宗大谷派の住職が仏教カルトについて話されました。

 私は、今回も時間的余裕が無く、折角京都まで来ていながら、京都見物をする事は出来ませんでした。そのことは残念なことでしたが、集会そのものが大変有意義なものであったので、それで十分満足して帰ってくることが出来ました。感謝です。

(高山正治)


脱会者の手記−Y.T−

自分を変えたいと思って

 カープ(統一協会)に誘われたのは、一年の後期12月頃でした。だらだらした生活ばかりしていたので、何かやりたいと思っていましたし、また、友達もあまりいなかったので、何かサークルに入るつもりでいた時でした。最初は普通のサークルに入るつもりで参加しました。
 始めから聖歌を歌ったりお祈りしたりしていて、そのことについては、かなり疑問を感じましたが、説得に応じて続けることにしました。続けた一番の動機は、自分を変えたい、ということでした。さえない自分から、人に認めてもらえるような、そんな自分になりたかったのです。今でも思っていることですが、当時良い機会だと思って続けました。
 中にいる間にも、疑問に思うこともありました。例えば、下宿の鍵や、キャッシュカードを、また、パソコンを買うために親からもらったお金のうち半分を、家族復帰の為とかいって渡すことを要求されました。鍵だけは渡しましたが、お金を渡さなくて良かったと、今にしては思っています。
 原理の内容の理解よりも、とりあえずやってみるタイプでしたので、教組を信じていたというわけではなく、自分の成長や、人のために生きられる立派な人間になれるようにと願い、活動してきました。
 中には、僕とは違って、教組を心底信じている人もいるでしょう。フキンを売り歩くこともやり、うまくいかないのは神を信じていないからだ、と言い続けて無理やり信じ込ませてやっていました。
 また、夜中の12時頃までサークル勧誘をやらされたこともありました。さすがに、何を考えているのだと反発を覚えました。
 勧誘してきた新入生に、自分の考えを言ったところ、リーダーに呼び出され「そんなことだと彼生きないよ」とか「今回じゃなければ駄目だ」とか訳のわからないことを言われた記憶があります。僕はただ、新入生に「レポートが気になるなら、出し終えてからセミナー(2デイズ)に参加したらいいよ」と言っただけで、まさか怒られるとは思いもしませんでした。それも疑問に思ったことです。
 しかし、セミナー参加は自分の為にもなるし、為に生きるという考え方やリーダーシップとか、そういった考え方には強く共感していました。おそらく今の若者は、そういった考え方に共感して活動している人が多いと思います。
 悪いのはすべての元凶である教組です。メンバー全員被害者で、もとは純粋な良い若者だと思います。(あくまで自分の考えですが)

偽りばかりの組織だと知って脱会

 脱会するまでを振り返ってみると、一番の理由は、統一協会が嘘偽りばかりの組織だということを知った為です。こんな嘘ばかりの組織に一生を捧げるのはバカらしいと思いました。ボランティアと思っていたことが嘘だったということもショックでした。
 しかし、今思い返してみても、脱会届を出すまでの一週間は、面倒だったし、親が泣いたり、じろじろ見られている気がして嫌でした。
 親から「どうしようもなく悪い○○という奴がいるだろう。先生から聞いた」と友達のことを言われたこともありましたが、僕の知っている○○は、言われているような人とは全然違い、そんなことを言う牧師の話なんかきくもんか、と思いました。
 ですが、実際牧師の話を聞いてみると、実は父親の勝手な思いこみだったことが分かりました。父親は「悪い噂しか聞かないから勘違いした」とか適当なことを言ってごまかしていましたが。
 そういった勝手な思い込みだけで、すべておかしいと、決めつけないで欲しいです。
 正しいことも中にはやっているわけで、人のことを考えない人が多い世の中で、彼らは少なくとも、人のために何か出来ることはないかと思っている純粋な人たちだと思います。
 ちなみに、人とは教組のことではありません。(親はそう思っているようですが)
少なくとも僕は、教組のために活動していたわけではありません。みんな純粋な人たちで、そこにつけ込まれたのだと思います。
 だから、何が正しいかが分かれば、すぐにでもやめようと思うと思います。
 決意するまで、今までともに頑張ってきた仲間と別れることや、今まで信じていたことが間違いだったと認めるのに時間がかかるかもしれませんが、あせっては駄目だと思います。親のあせりは、子どもに緊張や不安をもたらします。

価値観の違う1人の人間として話を聞いてほしい

 また、説得されている間に、親から「俺なら変だと思って絶対入らんけどなあ」と言われました。この言葉は、馬鹿にされ、自分の考えを否定されたような気分になります。
 親子といえども、価値観は違うはずです。だから、その人の考えや、その時どう思っているのかをよく聞いてあげて、決して親の考えを無理強いせず、まず理解してあげることが大切だと思います。そうすることで、親子の絆も深まると思います。
 はじめは絶対自分から話そうとはしないでしょう。でも無理やり聞こうとせず、話してくれるのを待つ、というやり方や、親子というより友人として接する方法もあると思います。僕は二日目か三日目に全部話しました。
 先生の話を聞いて、どんな組織か分かってきたことや、叔母にこれ以上迷惑かけてはいけないと思ったこともありますが、話すタイミングもあると思います。それは人によって違います。話したくないと思われる時には、無理やり聞こうとはせず、放っておくというわけではなく、お節介にならない程度に協力すればいいと思います。
 これまで「愛」という言葉を使って書いてきませんでしたが、例えば「息子を愛する」と一言に言っても、べたべたと世話をするのがそうだと感じる人や、逆にそっと陰ながら見守るのがそうだと言う人もいるでしょう。
 先にも言いましたが、価値観とは人によって違うもの、だから、相手が何を望んでいるのかを考えて接することが脱会への一歩だと思います。 以上


最近のニュース

04年2月25日 独自の理念で財産共有の農業共同体作りを目指す「ヤマギシズム生活実顕地調正機関」(ヤマギシ、津市)の活動に参加し、脱退した元参加者6人が、違法な勧誘や契約で全財産を奪われたとして、ヤマギシなどに財産の返還などを求めた訴訟の判決が東京地裁でありました。前田順司裁判長は「脱退する場合に出資財産を一切返還しない契約は公序良俗に反する」と述べ、ヤマギシに計約3620万円の支払いを命じました。

7月21日 朴普熙・元韓国文化財団理事長を詐欺容疑で拘束
 ソウル東部地検刑事2部は21日、昨年12月に法廷管理(日本の会社更生法にあたる)中の「イルファ」九里(クリ)工場の敷地にマンションを建設できるようにすると持ちかけ、不動産業者のヤン某さんから契約金20億ウォンを受け取りながら、契約を履行せず告発された朴普熙(パク・ボヒ)元韓国文化財団理事長を詐欺容疑で拘束したと明らかにしました。 検察は「朴元理事長が外資誘致などを通じて契約金のうち残り7億ウォンを返すとしたが、弁済能力がないと判断、拘束した」と明かしました。

8月18日 HPに霊感商法関連団体−大阪の弁護士が鳥取市に削除要望 /鳥取
 全国霊感商法対策弁護士連絡会所属の加納雄二弁護士(大阪弁護士会)は18日、鳥取市のホームページ上に、全国で霊感商法の被害が報告されている組織の関連団体・真の家庭運動推進協議会が掲載、紹介されているとして市に削除と、被害があった場合の救済を申し入れました。市は「実態を調査する」としています。問題とされる掲載は「鳥取市ボランティア・市民活動センター」のホームページにあり、道路清掃ボランティアや家庭再建のための講演会、セミナー、カウンセリングなどを活動内容とする団体が紹介されています。

9月17日 統一協会の敗訴相次ぐ/対策弁連集会/脱会説得訴訟でも
 統一協会の伝道・布教や脱会カウンセリングをめぐる裁判で、統一協会側敗訴の判決が相次いでいます。全国霊感商法対策弁護士連絡会が17日、東京で開いた全国集会で報告しました。
 集会には弁護士、宗教者、元会員や家族ら百六十人が出席しました。

11月9日 中山文科相が代表の自民支部 世界平和連合に献金返却へ
 中山成彬文科相が支部長を務める自民党宮崎1区支部(宮崎市)が、昨年11月の衆院選投票日の直前、世界基督教統一神霊協会(統一協会)の関連団体「世界平和連合」(本部・東京)から100万円の政治献金を受け取っていた問題で、同支部は9日、同連合に全額返還することを決めました。
 返還する理由について同支部は「霊感商法などの問題が指摘されている統一協会の関連団体であることがわかったので、誤解を招かないよう返すことにした」と話しています。10日にも宮崎市内にある同連合の支部を通じて返還します。

11月12日 霊感商法の実態を隠した入信勧誘などは違法として、千葉、埼玉、新潟の3県に住む元信者7人が統一教会に損害賠償を求めた訴訟で、最高裁第二小法廷(梶谷玄裁判長)は12日、上告を退ける決定をしました。違法性を認めて約1500万円の支払いを命じた1、2審判決が確定しました。
 1、2審判決によると、7人は印鑑や多宝塔を売る霊感商法などの実態を知らされずに入信。違法販売や布教活動を強制された上、女性は集団結婚させられ、献金強要で経済的損害も受けました。

11月17日 三原議員が支部長の自民支部も世界平和連合から献金
 三原朝彦衆院議員が支部長を務める自民党福岡県第9選挙区支部が昨年11月の衆院選直前、統一教会の関連団体「世界平和連合」(東京)から30万円の政治献金を受け取っていたことが、17日、福岡県選挙管理委員会が公表した政治資金収支報告書で分かりました。
 同支部によると、寄付を受けたのは衆院選投開票日直前の昨年11月6日。中山成彬文部科学相が支部長を務める自民党宮崎県第1選挙区支部も同日、世界平和連合から100万円の政治献金を受けたことが明らかになっている。
 統一教会をめぐっては、霊感商法の実態を隠した入信の勧誘など各地で損害賠償を求める訴訟が相次いでいる。世界平和連合は統一教会創始者の文鮮明氏が設立した団体。
 三原議員の地元事務所は「選挙期間中で多くの人が事務所に出入りしており、統一教会関連の団体とは知らなかった。問題があれば返還を検討する」と話している。


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