(有)サンライフコーポレーション(現、ポラリス Polaris)の鑑定士に「転換期ですね」と声をかけられて

(有)サンライフコーポレーション(現、ポラリス)の鑑定士に

「転換期ですね」と声をかけられて

統一協会の偽装団体体験記(1998.11/8 「まる」さん)

 今年4月末、会社帰りに東京都町田市にあるデパートの前を通りかかったとき、一人の中年女性に声をかけられました。

「すいません、あなたは今、変換期ですね!」
突然の事で驚いたものの、仕事や将来についての漠然とした不安を抱いていた私は、その言葉に耳を傾けてしましました。普段なら、アンケートもエステの勧誘も通り過ぎていたのですが。

「姓名判断をします。運勢圏がぐっと上がりますよ。」
そういって、そのおとなしい、ソフトな雰囲気の女性に多少の警戒心はあったものの、「3時間しっかり見せていただいて、5000円でいい」という言葉に、(相場は1件1000円、総合30分位で3000円だから、お得だな)と思い、後日会う約束をしてその日は分かれました。

後日、町田駅で待ち合わせして、促されるままその会社に行きました。

もらった名刺には
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「推命学舎 町田」(有)サンライフコーポレーション
          各種運勢鑑定・家系図作成
 〒194-0013 東京都町田市原町田6-17-11 ISビル3F
 TEL.0427-23-3480 FAX.0427-23-3482 ※下記参照
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となっています。そして、その女性の名前の上には「鑑定士」と印刷されていました。

その女性、Tさんは姓名判断をするとき、B4サイズの紙と中字のサインペンを赤黒各一本ずつ持ってきて、名前を書き、姓名判断をしていきました。そして、「あなたの家庭運が弱い」といい、その後は統一教会で言う、摂理のさわりを説明されました。

「人間には本心と邪心とがあり、あなたのご先祖も一生懸命生きてこられたけれど、どの道をいっていいか、わからなかったのです。あなたは家系の代表として、選ばれて導かれてここにきたのだです・・・」という話になり、そういうことを三時間くらいかけて話され、

「22と40があなたの家庭運をよくする数字です。その金額を捧げることで、あなたの家庭運は良くなります。」と言いました。空腹と疲れもあって、「考えてきます」というと、

「間(ま)があくと、魔(ま)が入る」と、その場で契約書だけでも書くことを要求され、2日以内に入金する事も要求されました。
さらに、「陰徳積善」で、良いことは人に知られずにやるべきなので、他言してはいけない、といわれました。
そして、22を選択した私は、守護印を授かる、ということになりました。

その3時間の間、Tさんは何回も席を立ち、お祈りに行っていました。 私が迷っているときには戻ってくると、
「ご先祖様が強く望んでいます」と訴え、
契約を終えた後には
「ご先祖様がよろこんでらっしゃいましたよ!」と笑顔満面だった。

霊感があるのかきくと、
「前はなかったが、こういう事にたずさわるようになると、分かるようになる」といっていました。

このとき、私と同年代くらいのアシスタントの女性が一緒にいて、Tさんが何度も席を立つのはお祈りに行っていること、自分もはじめは不安だったことなどを話してくれ、私の不安解消をサポートする(?)役目のように、私の隣に座っていました。
この人は後にカウンセラーになりました。

そういうわけで、守護印を購入する契約をすると、
「納品までの3週間、行(ぎょう)をやっていただきます。」と言われました。

1つは初水行でした。
初水行は、一日の最初に使う水を渡された小さいグラスに7から8分くらい入れて、40分以上部屋に供えます。
それから、それを生き水として使う、というものです。
生き水とは植木にやったり、自分で飲んだりする事です。

もう1つは写名行といって、享受してくれている祖父母と苦労した母の3人の名前をフルネームで毎日各人3回ずつ、心を込めて、渡された和紙に書くことでした。
これらを守護印を受け取るまでの3週間毎日やりました。

行を始めると同時に、今度は
「家系図をもっと詳しくみてくれる先生がいる」といって、そこの所長を紹介されました。
その時は所長だとは知らされておらず、「とても偉い、良い先生だ」ということだけでした。

このあたりで、家系の因縁や家系図の作成に必要なことなどをビデオで見たように思います。

私の家は、私の母が後妻で、私と姉とは異母姉妹であったり、母方の祖父母が若くして亡くなっていたことなど、「家系の不幸」と称する「材料」は揃っていたのかもしれません。

「あなたは自分の意志でここに来ていると思っているだろうが、先祖がここに導いたのだ」
「一生懸命導いてきたのに、それに応えないで去ると、交通事故にあったりする。そうやって気づかせようとする。それほどご先祖は必死なのだ」

と使命感と恐怖心に訴えられ、結局、家系図を購入する契約書を書くことになってしまったのです。

はじめ、50万円という金額にとても即答できず、散々悩んでいると、その所長がイラついたのか、
「もう、やめましょう!そんな気持ちで授かっても意味がないですよ!私達は騙そうとかしてるわけじゃないし、これはご先祖の為にと思ってのことで、あなたの為にもよいことなのに、そんなに気持ちが揺れるんじゃ、やめた方がいい!やめましょうっ!!」と、かなり強い調子で言われました。

私は情けないことに泣き出してしまいました。
私は中学2年の時に交通事故に遭ったのですが、軽い打撲だけで済んだことで、母が「お祖父ちゃんとお祖母ちゃんが守ってくれたんだ」と言っていたことがあり、「私は祖父母に守られている」という意識がありました。
また、母の幼少から結婚後の苦労も報われると思うと何とかしたい、と思いました。

しかし一方で、私にとって50万円は大きかったので、気持ちは揺れていました。
今思えば、揺れて当然で、人の弱みにつけ込むやり方に腹が立ちます。

でも、その時は泣きながらもそうしたいが、決心がつかない、と訴えると、今度はなだめすかして、
「為に生きるすばらしさ」を得々と訴えていました。

最終的に契約すると、所長は
「きついことを言って申し訳なかったですね。でも、魔はそういう所に知らず知らずのうちに侵入してくるので、魔を断つために、強く言ったんですよ。」と言っていました。

私がそういった物品の購入時や人間関係についてなど、悩んでいる時は必ず、
「知らず知らずのうちに魔が入ってくる」とか、
「あなたのせいじゃなく、あなたのご先祖の背景がそういう思いにさせている」とか、
「それはご先祖が通過された思いなんです」と言われました。

そして、守護印を受け取ると、今度は捺印行を3週間するように言われました。
受け取った認印で、毎日心を込めて、もらった和紙に3回ずつ捺印することでした。

3週間が終了すると自分の願いを書くことになっていて、それを書く欄もあったのに、「終了したから」と書かずにそれを渡しても書くようにはいわれず、しばらくしても何も言われなかったので、きっちり行をさせようとする割には、さほど重要な事じゃないのか、それとも結構いい加減なのかと、一抹の不信感を抱いたのを覚えています。

また、家系図受取3日前くらいには「聖塩」なるお塩をもらい、 「運が流れないように、水場を清めます。」といわれ、風呂、台所、トイレの3ケ所に3ツマミずつ撒くよう言われました。
もちろんそれも実行しました。

そうしたなかで、「ご先祖の心情解放の道」として、
1.財の行・・・家系図を作る(50万円)
2.身の行・・・写名行と捺印行
3.心の行・・・真理を学ぶ

ということで、日程は組まれ、週3回通うことになったので、そのうち時折感じた不信感は、自分で消していったように思います。

とにかく、こうして行などをして、神聖なものであることをイメージ付け、気持ちをつなぎ止めようとしていたのだろうと思います。

それからは会社帰りや土日に通って、ビデオをみたり、所長による講義を聞いたりして、家系の話、霊界の話にはじまり、キリスト教の話、堕落論やメシア論など一連の話を聞いていきました。
週3回ということだったのですが、仕事が忙しくて、週2回のペースになっていたので、結構時間がかかった方だと思います。

なかなか3回行けないからか、よく蕩減条件を立てさせられました。
いわゆる行のように、一定期間、毎日行うのですが、一回につき、3種類位決められました。
「祈祷・聖書毎日3ページ以上拝読・水行(お風呂にはいったら、体を洗う前に左右の肩に交互に水をかける)7回ずつ」とか、
「祈祷、堕落論の小冊子を2回読んでくる、心情日記を書く」とか、
「祈祷・原理講論3ページ以上拝読・これないときは必ず電話を入れる」
というのをA5の紙に書かされ、それは神との約束だから、守らなければ、またさらに蕩減が大変になる、と言われたので、実行していました。

そうこうしながらも5月下旬から通い始めて2ケ月目頃、ツーデーセミナーには8月に行くように言われ、一度は申し込みをしたものの、不信感がぬぐえずにいることに所長は気づいたらしく、
「心から神様を知りたい、と思うようになったらいけばいい」と言われて、見送ったので、翌月9月に行きました。

周りとの接触する機会もなかったので、そういう場で同じ勉強をしている人たちに会えたことで、少し安心感を得ました。

しかし、 「以前、アムエ(連鎖的に商品購入をさせる実在の団体)をやってる人がいて、トラブルが起きたことがあったから、連絡先を教え合ったりしないで」と釘を刺されました。

でも、同じ班の人たちとは一寸したときに話をすることができました。
みんな真面目で素直ないい人達で、私と同様にビデオセンターに通っているけど、気がつくと神様とかの話になってて、よくわからないうちに来てしまった、と言っていました。
男の子も大人しそうな人ばかりでした。

今となっては彼女、彼らとは連絡も取れず、教えてあげることもできませんが、気づいていることを祈るしかありません。

さて、ツーデーセミナーも散々渋っていた私ですが、その帰りには(とりあえず良い感触を得て帰ってきたようにしなくては)などと考えていました。
ところが、迎えにきてくれた当時の担当カウンセラーと一緒にセンターに帰ると、スタッフの方が「おめでとう」と迎えてくれ、食事やケーキが用意されていたり、プレゼントをもらったりと、お祝いムードだったことに面食らったものの、何となくうれしくなり、また頑張ろう、などと思ってしまいました。

でも、最後に
「じゃ、来月は早速スリーデーセミナーに」
と申込用紙が目の前に出てきた時には、ぎょっとしました。
日程的に仕事の都合上無理だというと、「じゃあ11月にしましょう。」といわれ、「それも土日を挟んで2日間も4連休にはできない」というと、
「頑張る気持ちがあれば、導かれる」と、ほとんど強制的に記入させられました。
「年末にあると、セミナーの班長がいっていたので、そっちがいい」といっても、「無理だったときに考えましょう。」と拒否されました。
「今後はいそがしですよ。スリーデーセミナーまでの準備がありますから。」
その準備が<メシアを証す>事だったようです。

10月17・18の土日2日間を必ず空けておくように、と言われました。
そして、その前の数日間はメシアを迎える前の、所長による講義が予定されていました。
仕事の都合で行けなかったりしたので、「これはとても重要な事なんですよ。」と諫められました。 メシア論なども勉強したものの、神の存在については理解出来る部分があったものの、メシアの必要性は理解できませんでした。
でも、もう誕生していると聞き、メシアが誰かは気になりました。
色々な人物を想像しましたが、事前の講義で、個人の結婚にも責任をもってくれる方で、「日の出づる国より現れる」ということ、有名であることなどから、「統一教会」だと分かりました。
その他に、メシアとしてのイエスとの共通性や、第4権力であるマスコミはサタンに犯されている、報道を信じてはいけないという話でした。

翌日、証されたのは予想通り文 鮮明氏で、彼の生い立ちや苦難路程、韓夫人の苦難路程、ブッシュ元米大統領などの有名人とも親交が深く、湾岸戦争やドイツの東西統一、ソ連の民主化による冷戦終結などに影響を及ぼしており、世界的な規模で勝利している等、現在の状況まで講義されました。

この後、「自分の目で確かめていけばいい、焦ることはない」といわれたものの、その数日後、家系図を見る先生に会う、ということになり、(また家系図?)と思いつつ話を聞いてみると、私がこれからどう歩んでいくかなどについて家系の不幸を持ち出して、また使命感に訴えたり「原罪を感じるか」ということ等も絡めて、結局は「象徴献祭」が必要だということに至ったわけです。

実はその「象徴献祭」の話が出たときに私は所長と担当カウンセラーの前でまたしても大泣きしました。
「自分には受け入れられない」と。
「だって、いつもいつもそうやってお金を要求して 自己否定させて、もう、やだっ!!!」と叫んでいました。
でも、しばらく泣いてから、「あ、これって、不平不満ですね」とつぶやいて、冷静になりました。
そこで所長は
「自分でそれは不平不満だって、分かってるじゃない。今のはキミの言葉だからね。それが<本心>(統一教会でいうところの、です)じゃないの?」と言われました。

しかし、私はこの時、本当の自分の気持ちに気づいたのです。

その叫びは自分でも驚きでした。心の奥底にいた本当の自分の気持ちは、いつも居心地の悪い、すっきりしない不安・不満を抑えていたのです。
そして、次の瞬間、(ああ、私はこの教えに影響されてしまっている)と感じたのです。
<不平不満というのは邪心の作用だ>と教え込まれていたのが、口先でポロッと出てしまった、という感覚だったのです。
それは心から出たその前の叫びとは違いました。

それから、考えました。
神様は私達の親だという。
でも、私が親だったら、子供たちから金銭をもぎ取るような事をするだろうか。
それに、あの合同結婚式も納得できない。
本当に全人類を救うのが目的なら、信者ではない人と結婚してこそ真実を広める、「隣人を愛する」意味があるはずだし、男女の愛のパワーは頭で考えても生まれるものではない。
そんな2人が結婚して、辛そうであったとしたら、親なる神は喜ぶのだろうか?

それに家系図の代金50万円支払いの時の所長は
「よく決意されました。ご先祖もお喜びでしょう。」と笑顔でいっていたが、
お金を持ってその部屋から隣の事務所に入る瞬間に、とても事務的な冷たい表情になっていたのがずっと気になってた。
大体、キリスト教が根本なのに、「陰徳積善」とか「嘘も方便」とか、念珠とか観音像とか、ごちゃまぜでおかし過ぎる。

・・・ともみ消したはずの不信感が一気にわき上がり、「インターネットに必ず情報があるはずだ」と思って、検索したという訳です。

そちらのHPで事実を知ることが出来て、本当に良かったと思います。
まだ、はっきりと拒否して離れた訳ではないですし、購入した物品のことも解決していない状態ではありますが、自分が騙されていた、と認識している事が今は重要だと思います。
本当にありがとうございます。
今回ほど、PCを買って、インターネットをやっていてよかったと思ったことはありません。
もし、PCもインターネットもそちらのHPもなく、簡単に調べることも出来なかったら、あるいは入会してしまっていたかも しれません。

今思うのは、騙された原因についてです。
統一教会のやり方は、さすがに組織が大きいだけだけに、見事に人の心をつかむ方法を心得ています。
人の弱い部分、辛い部分を利用するとは、本当にひどい。

しかし、私自身にも問題があったと思いました。
印鑑、家系図の購入は相手のトークと勢いに押された結果ではありますが、基本の動機は「手っ取り早く幸せになりたい」「依存したい」という気持ちがあったからだったと思います。
それに、親を大切にするのは、生きている今、自分の手でしてあげることだと改めて思いました。

また、自分が「何かおかしい」そう感じながらも強く言われると拒否できなかった、自分を信じることができなかった事も原因の一つだと思いますし、様々な世相の情報や知識が乏しかったために、判断材料がなかったこともあると思います。
もっと、アンテナを張っていなくてはいけなかった。

騙された事については腹立たしいし、阻止していかなくてはいけないことで、私も今後については強い姿勢で望まなければと思います。
ただ、これを無駄な経験にはしたくないです。

そして、先祖のことについて、全く無関心だった私にとっては内容的に全面的に悪い事を言っているとは思っていません。
それに、所長はともかく、カウンセラーの人達は純粋に神や真の父母や摂理について信じているし、私の事で祈ってくれた時の涙は、嘘のようには思えません。

しかし、ひとたびその呪縛から解放されて全てをみつめてみると、あまりにも矛盾だらけであることに気づきます。
彼女達もまた、騙されている人たちだと思うと、恨む気持ちはありません。
ただ、組織として、そうさせている統一教会は許せない気持ちです。

きっと、長年信者をしてきた方は「おかしい」と思っていても、離れることは難しいと思います。
私はたかだか半年間ですが、象徴献祭で受け入れられなくて悩んだとき、「この半年間はなんだったんだ」と思いました。ここでやめるのは何だか悔しいし、無駄にしてしまうことになる、と思う。
だから、きっと長年信者をしてる方は時間的にも、金銭的にも、そして精神的にもそれこそ「捧げて」きたのだから、意地でも頑張ろうとしてしまうかもしれませんね。

でも、「自分は騙されてしまった」「自分は間違っていた」ということを認める勇気は本当に大切だと思いました。

非常に長々と書いてしまいました。
周囲の誰にもこのことを話していません。
できれば、このまま一人で終わらせたい。
そう思うのはやはり、臆病な証拠なのかもしれませんね。

読んで頂いてありがとうございました。
明日はセンターにいく約束になっていますが、とりあえず、仕事が忙しいからと、いくのをやめる連絡をします。

※「(有)サンライフコーポレーション」は、次のように社名変更しています。また所在地は転々として、最近は次のところに移転しています。

(有)ポラリス Polaris 町田市原町田4-16-15 メゾンケイヒン1F (TEL/FAX.不明)

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