「青春を返せ裁判」発行のビラで、原告A男さんの法廷での第1回目の証言(91.8.28)をまとめたビラです。

(1面)

「青春を返せ裁判」で元統一協会員が証言−

統一協会幹部が占い師を装って惑わす

「今の人生をそのまま続けたらだめになる」

 “洗脳"によって奪われた青春を返せ"と二人の元会員が「世界基督教統一神霊協会」(通称=統一協会、久保木修己会長)に損害賠償を求めて争っている「青春を返せ裁判」(原告=A君とB子さん、一九八九年一一月提訴)で、さる八月二八日、A君(二六才)の本人尋問がありました。証言の概要は……

 アンケートから ビデオセンターへ

 私は、宗教は嫌いだった。八七年九月一五日(祝日)、寮に二〇才くらいの男女が「文化サークルです。アンケートを実施しています」と“おじゃまアンケート"に答えてほしいと言って来た。暇だったので、アンケートに答えながら趣味(テニス)や人生観など話した。最後に、若い人が楽しくやっています、文化サークル『クリエイト』(=ビデオセンター、岡山市田町)に来てみませんかと熱心に誘われた。貸しビル二階のクリエイトに入ると、中は明るく、音楽が流れていた。またアンケートをとられ、貯金などについては「百万から二百万」に〇をつけた。人生を社会に役立てるために何を知り何をすべきかをビデオで勉強するところだとクリエイトに入会するよう説得された。四時間もたって疲れていて、そこまで言うんならまあいいやと思い、いちばん安いCコース(三万五千円)に入会した。棚に三百本くらいのビデオがあるのを見て、一本あたり百円ならレンタルより安いと思った。そこを出るときに二人から手紙を渡されて、まめだなあと思い、嬉しかった。
 二日後、仕事が終わって行った。オリエンテーションのビデオを見ながらノートをとった。戦争や人間の不幸について考える内容だった。最後に感想文を書いた。
 次からは、自分と合わない霊界などのビデオを見せられ、ビデオが自分で選べないことも分かり、行くのがいやになった。しかし二人からは、二日に一回は電話や手紙で「合間をみて来て下さい」と誘われていた。

 スタッフは同じ

 一二月に、絵の展覧会に誘われた。天満屋近くのジョリービルが会場で、三〇人くらいの人がいて、広いフロアーの壁に絵が展示されていた。一つ一つの絵について作者などを説明された。そして気にいった絵を買うようにと五〇分間くらい勧められた。断り続け、一〇時の閉店時間になって帰った。絵を売る立場で会場にいた人は、以前のクリエイトのスタッフだった。「人生」などと言いながら、絵の収益が目的か…と思った。

 幹部が占い師装う

 翌年四月、「YOU」主催の占い師の講演会に誘われた。クリエイトではなかったし、どんなものかなと思い行ってみた。「いずみ」の二階で、見覚えのない人が四〇人くらいいた。全国を講演して歩いている占いの先生・鈴木光が講演をした。実は、彼は統一協会の岡山青年部の団長だったことがずっと後で分かった。会場で私が指名され(ラッキーと思った)、名前の字画数で占い、「君は今の人生をそのまま続けたらだめになる。今が転換期だ。今何かしなければいけない」と言われた。実は、統一協会の内部資料に『これだけ覚えたらあなたも名トーカーになれる』という姓名判断のマニュアルがあり、それに沿っての姓名判断だった。
 その晩、電話があり「よく当たる先生です。ビデオセンターへ来ませんか」と言われ、「ちょっと行ってみようかな」と思った。
 ビデオは見ても、霊界については納得できなかった。
 次に、全国を歩いている吉田という占い師(三〇代の女性)を紹介された。実は、彼女も統一協会の婦人部の人だった。

 ここで公判時間がなくなり、次回(一二月四日一〇時三〇分から、岡山地方裁判所第三四号法廷で)に本人尋問の続きが行われることになりました。


(2面)

「カルチャーセンター」「ビデオセンター」「クリエイト」

などの統一協会を元会員が訴えた「青春を返せ裁判」

 統一協会(世界基督教統一神霊協会、久保木修己会長)の熱心な信者となり、仕事を捨てて「献身」しようとしていたA君らが、両親や親族たちの愛によって救出され、「世界を救うため」にと信じて行っていたことが、実際には人をだます犯罪行為だったことを知りました。しかし、今も統一協会に取り込まれる被害は続き、詐欺まがいの商法による被害も続いています。A君は、統一協会に物心両面の被害を償わせるため、そして今後被害者をつくらないため、損害賠償の裁判を起こしました。このような裁判が「青春を返せ裁判」として全国各地で起こされています。

 次は、訴状の「はじめに」で述べている文章です。

「全国各地の街角で、あるいは休日に所在なくアパートで時を過ごしている若者に『あなたはどんなことに関心がありますか』『人生について考えてみませんか』とアンケート調査を装って、やさしくカルチャー講座・青年サークルへの勧誘がなされているのを見かけます。この誘いは、友人、学校の同窓、親族関係などを利用してなされることも多くあります。
 この集まりは『カルチャースペース クリエイト』などとパンフレット等に記載し、高度に組織化された環境の中で、いったん通いだすと家族、友人らとの相談の機会を奪い、数日間にわたる睡眠不足と集団心理を利用するなどし、正常な判断力を奪い、統一教会への入信を決断させます。親に嘘をついて、外出したり、多額の献金をするために急に生活様式に変化が生じ、やがては一切連絡がとれなくなったりします。
 こうして統一教会の信者となった若者は、かつて大きな社会問題となった印鑑・壷・多宝塔・人参濃縮液を販売する『霊感商法』を遂行する実行部隊となっていきます。現在では、この商品を化粧品・貴金属・絵画と変えるなどして、より巧妙に資金集めの霊感商法がさらに拡大されてきています。そして、新たな資金集めの要員を確保するためのリクルート活動が続けられているのです。
 娘との連絡がとれなくなった親から、統一教会からの救出の相談が相次いでいます。自らの意志で脱出してきた人々からは『青春を返せ』の声が多くあがっています。今回の訴訟は、統一教会のこうした『洗脳』活動の違法性を明らかにし、新たな被害の根絶と失われた青春の被害回復を目的とするものです。」
発行:「青春を返せ裁判」を支援する会
岡山市春日町四−二六 地方自治会館
〇八六二−三三−七五四三(国民救援会内)


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