UP TeaTime(30)
作成日:2004/06/29

ケショウ
(沿線事情:湘南新宿ライン編)

いつもより30分ほど遅めの朝の出勤。
横浜駅の横須賀線ホームは割とすいている(東海道線や京浜東北線のホームに比べて)。
湘南新宿ラインの電車を待つため(横須賀線のホームに間借りしている)、いつもの場所(ホームの階段脇...ホームの一番狭い場所のひとつ)で待つ。
周りには、人がチラホラ。

このホームは横須賀線と共用しているので、時間が合わないと横須賀線の電車を数本やり過ごすことになる。
この時間帯はあまり利用しないのでタイミングが悪く、ちょっと待つことになりそうだ。
それでも15分くらい時間が空いている程度なら、混んでいる東海道線を利用するのに比べてほとんど到着時間に変わりは無いし、何より空いているので最近はずっと湘南新宿ラインを利用している。

露店のパンダかぁ

さて、階段上の壁にもたれて待っていると、そこに似非グッチ(たぶん)の大き目のバッグを下げた20前後(いや高校生ではないと思う...たぶん)のパンダ・ケショウ(化粧とは書きたくないなぁ。何となく違う種類のもののような気がする)の女性がフラフラと音を立ててやってきた。
で、おもむろに横にしゃがみこんだ。ちょうど、電車のドアが開く正面の位置(のマークが書いてあるところ)である。
で、そのままバッグの口を開けると、中からほぼ自分の顔と同じくらいの大きさの鏡(据え置き型!)を取り出し、バッグの上に器用に立てた。

当然のごとく(何のためらいも無く)、そこからケショウが始まる。
必要なものは、その都度バッグから引き出され、たちまちそのホームの一番狭いあたりは、露店かフリーマーケット(しかも端っこの方に追いやられている店)状態に。
そのまま無計画な領土の拡張が行われること1〜2分。予定通りに横須賀線の電車が到着。
しかも、マークの位置ちょうどに(さすがはJR)。

おぉっお見事

いつもの通勤時間帯であれば、それこそ押し合い状態な場所のはずなのだけど、そこは30分違うと少しだけ当たりが柔らか。
とは言え、電車のドアからトコロテン状に押し出されてくる人々が、いちいち足元のフリーマーケット状態を気にするとも思えない。
ドアから1mも離れていない所にパンダが座り込んでいるのだから、もはやトラブル必須か、と思ったのだが...不思議なことになにも起こらない。
パンダは相変わらず熱中しているのだが、周りの乗降客の方が見事にパンダを避けている。

通勤人の危機回避能力恐るべし。

で、悟ったこと。
サラリーマンは、回避はするけど単なる物体としか見えていないようで、完全に無視が多い。
女性は、OLだろうが買い物のおばさんだろうが反応は同じで、その視線はとても冷たい
アレは自分なら耐えられそうにないなぁ。

ちなみに、そのパンダは無事に生きたまま数本後の湘南新宿ライナに乗ったはいいが、席が空いてないのでまたまた通路にしゃがみ込み、永遠に思えるほどアイシャドウを塗りたくっていたようです(途中で降りたのであくまで想像です)。

本日の悟り

けしょう
(1)紅・白粉(おしろい)などをつけて顔を美しく見せること。けそう。
(2)表面だけをつくろい飾ること。また、その飾り。
「goo国語辞書:原典は三省堂提供「大辞林 第二版」より」
ケショウ
(1)顔や姿をユニークに見せること。または、その努力。
「by mizo」


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