その昔,ソフトウェア開発者の定年は30歳だ と言われていた時代がありました。
プログラミングを行う上で必要な集中力とか体力とかが,そのあたりで続かなく なるので,プログラミング効率が悪化する,だったかな。
一方で,年功序列の給与体系だと,その歳くらいになると,単なるプログラミングだと コスト効率も合わなくなるということも,理由としてはあったと思います。
私の場合,ちょうど会社に入った頃で,その時は何となく納得できた(ような気が した)ものです。
その頃は,概ねそういう流れだったのでしょう。最近,紆余曲折の末,10数年ぶりにプログラムの作成も 業務の中に含まれるようになり,改めてそういう話を思い出して,ふと気がつくと, 最近は定年(限界)説をあまり聞かなくなったことに気がつきました。
確かに,その後,開発環境も整備され,コーディングは体力と集中力だ,とあまり 騒がなくて済むようになったことも一因ではあるでしょう(今でも,ある一面では 正解でしょうが)。
それに,プログラマ人口が足りない,と叫ばれていた頃の話でもあり,その後の ソフトハウスの人余り状態を経由して,それなりに適正な状態に納まったという ことかもしれません。大量採用もあまり行われなくなり,強制的な代替わりの圧力 というものも無くなっているのでしょう。確かに,ただコーディングするだけの人は,自然淘汰されているような気がします。
ステップアップ(何に?)して,いつの間にかコードを書かなくなった人も 多いでしょう。それでは,30歳定年説は,ホントに消え去ってしまったのでしょうか?
もしかして,あれは口裂け女や人面犬などと同じ都市伝説 の類だったのでしょうか?
それとも,実は未だに人事担当者や管理職のあたりでは常識として通用していて, 外に出さない秘事となっているのでしょうか?
あるいは,人事システムが完備されて,30歳というのも一つの通過点となり, いつの間にかプログラムしないようになる仕組みが出来上がっているのか...とは言え,いつの間にか30歳とかいう限界説はどこかに消えたとしても,それに 代わるような次の伝説というのも聞いたことがありません。
(もしかしたら,単に私が知らないだけでね,その業界の定説は何かあるのかも しれませんが)ということで,30歳の都市伝説に代わる,新しい都市伝説があれば教えてください。
あるいは,今でもこの伝説は活きている,という実例でもかまいません(何か怖そう, これ)。
これこそ極めつけ,という伝説をお待ちしています。