目次に戻る

アイデアあれこれ、撮影時これは便利  (会員No.20017 長野県須坂市 丸田福治)   坂北村でのJVA全国大会(1991年)以降、欠かさず全国大会  には参加させていただいております。それは見知らぬ人との出会い、  友情の芽生えから年1回の再開の懐かしさと嬉しさ、旧懐の百年の友  に会えたような感動の念が、私をそうさせているのかも知れません。  私の楽しみはビデオ。ビデオに明け暮れ、余生の生きがいを実感して  います。作る楽しみは…、一つには地元の須坂ビデオクラブの例会で  皆さんに見て貰う。又一方ではJVAとの皆さんとの交流の場での作  品鑑賞、そして全国コンクールへの参加とできれば入賞の夢など。そ  んなビデオ人生の中から私なりに実行中の「アイデアあれこれ」を皆  さんに披露させて頂きます。撮影に、編集に、少しでも参考になれば  と思う次第です。 1.)雨降り対策(カメラは濡らさぬこと)    撮影中、急に雨が降り出した。カメラが濡れる。困った。撮影は    続けたい。そんな時、買い物などで品物を包んだビニール袋を応    用して対応する。但し、ビデオカメラが包める大きさ(サイズ)    のものが条件。カメラをすっぽり袋に入れる。次にレンズの前部    分をマジックインクで型取り、カッターナイフで切り抜く。マイ    ク部分には切り込みを入れ、ボディ部分には2個所ゴム紐で動か    ぬようとまる。これでOK。普段は小さく畳んでバッグの中にし    まっておくと急な場合にすぐ間に合う。 2.)低姿勢での撮影(ローアングル対策)    ローアングルという魅力ある低い位置での撮影は条件が悪い場合    が多い。そんな時に三脚を外し、幅の広い紐で首からカメラを吊    り下げて両手で固定する。ファインダーが覗ける高さで工夫して    みる。その他、自分で低い位置の撮影はどうするか研究するのも    楽しみの一つ。誰かもっといいアイデアがあったら教えてくださ    い。 3.)高所撮影の工夫(カメラ位置の高さ)    ハイアングル、ハイポジションの撮影には場合により椅子や高い    位置が確保しにくい場所や状況の時に応用する。簡単だがそれに    三脚を取り付け、なるべく高いほど良い。頭上高く差し上げる。    スタートボタンを入れておくことを忘れずに。ファインダーは覗    けないので「感」に頼るしかない。カメラの姿勢と方向と角度を    ふだんから練習しておくこと。いざ本番の時に役立つ方法のひと    つです。 4.)ホワイトバランス    ビデオカメラにはオート(=自動)とマニュアル(=手動)のポ    ジションがある。マニュアルはベテランのハイアマが使いこなす    手段であるが、殊にWB(ホワイトバランス)/「白」を取ると    もいう)は、ケント紙の白色の小さな物を太陽の光に合わせて色    の調節をする。まずカメラ鞄の横側にマジックテープの(+)を    ボンド等ではりつける。次に白紙の裏に(−)テープを貼る。こ    れでできあがり。紙を向ける方向は被写体の明るさに合うように    正しく向ける。WBを取った映像は、オートとはだいぶ違うから    一度試してみてはどうでしょうか。 5.)レンズ保護にフィルターを        カメラレンズは柔らかいガラスが使われているので汚れを拭き取    るときにキズがつきやすい。そんな時、レンズの前に保護用フィ    ルターの取り付けをお勧めする。口径に合ったもので(UV/ス    カイライト)等のものを選べば問題ない。ふだんから付けっぱな    しでOK。これは紫外線除去にも役立つ。明るさや倍率には関係    ない。濡れたらティッシュペーパーで拭き取れば良い。5000    円くらい。 6.)動かさぬ工夫を        揺れている場面ほど見づらいものはない。三脚を立ててきちんと    撮りたいが間に合わない。そんな時、揺れの少ない撮影法がある    と良い。そのアイデア、それはウエストバッグを使う方法である。    三脚の底足全部がまとめて入るようにして(3本縮めて)カメラ    を構える。両足を少し広げ両肘は胴にしっかりつけて撮影する。    「固定」のインスタント撮影ながら慣れれば効果がある。 7.)三脚の携帯ベルト    三脚専用の携帯バッグは出し入れが面倒だ。要は携帯できれば簡    単な方が良い。そこでお勧めしたいのが「別売り専用ベルト」。    サイズに合ったり吊り下げ式を選びたい。肩からかけて気軽に撮    影に出かけられる写真用品専門店で扱っている。価格は1000    〜3000円。メーカーはハクバ、マイネッテなど。 8.)接続コード(S−VHSの場合)     編集のためにS−VHSコードを使うとき、差し込み、引き抜き    部分が案外渋い。そのため無理をするとピンの先を傷める。差し    込みが緩いと映像も出ないことがある。コードの先端は4ピンに    なっていて面(上下)も判別しづらく形態で間違えやすい。その    対策としてピンの上面にマークをつける。次にオイルスプレー缶    の小型のものを用意して先端部分に少量のオイルを吹きかけて滑    りを良くする。メーカー品で「クレ・5−56」等が良い。ホー    ムセンターなどで扱っている。 
目次に戻る

「私の、こうして撮る結婚披露宴」   (JVA会報No.58からの転載)  11月号のテーマは、「私の、こうして撮る結婚披露宴」でした。 結婚式、結婚披露宴を業者まかせではなく、市民ビデオマンが撮る ことも多くなりました。小回りが効く、細かく取材できる、編集に も凝れる等など期待も大きいのです。 「私の結婚式撮影」  (会員No.1408 神奈川県川崎市 草川良夫)  結婚式のビデオ撮影は、倅がブライダルの撮影をしているので、いろ いろと話し合いはしていますが、結局は「親父の考えで撮影しろよ」と 言われます。今までに親戚から依頼されて5回ほど撮影しました。撮影 にあたっては、本人と式場に行き、会場の下見や係りから進行について 詳しく聞くことから始めます。花嫁衣装や会場の良いところも撮影しま す。結婚前のデートも撮影します。結婚式の想像に想い出シーンにイン サートで入れます。  当日は早めに行くことにしています。機材は長時間撮影になるので、 三脚、ドリーを使います。バッテリーは日本電池6100をドリーに乗 せて長時間グーです。はじめに司会者に花嫁の姉妹に、披露宴の時に一 言お祝いを頼んでおきますと感動するシーンが撮れます。友人の一言メ ッセージも会場に流れる音楽が高すぎるので別マイクを使います。花嫁 の両親へのお礼の言葉の時は、幼い頃の写真をインサートします。編集 も送り出しで「終」にしないで名場面を数カット並べて「お幸せに」。 VTR時間は、長くても見てくれます。倅の式場で挨拶をカットしたら 「大事な人のを」とお目玉をもらったそうです。   「結婚披露宴、私の撮り方」 (会員No.23006 愛知県瀬戸市 山本留男)  私は今迄に、親戚や知人を主として凡そ20件あまりの婚礼を撮影さ せて頂きました。今年6月上旬の、甥の「結婚式」と「披露宴」に撮影 を例に書いてみます。このところしばらくの間、撮影の機会がなかった のですが、今迄のことを思い出しながら準備し、撮影に取り掛かりまし た。 (1):結婚披露宴について  一般的には、結婚式の会場の方で撮られる(部外者はダメ)が多いよ うに思われますが、今回はホテル内の式場のためか許可があって、久し ぶりの式場撮影になりました。機材の準備を事前に確認しておくことは 当然のこととして、取り落としのないようにと次のことに注意したいも のです。ポイントとしては  1.)式場を事前に下見しておくこと。  2.)厳粛な場所です。カメラの移動を出来るかぎり少なくした場所     の選定  3.)祝辞、三三九度、指輪、親族固めの盃…等などの行事は完全に     撮る。  4.)式場への出席者は全員を撮る…などです。 (2):披露宴会場について  1.)事前に結婚者が結婚式場へ「自分の方で撮影します」と申し出     ておくこと。     (当事者が結婚式場へ申し出るのが有力です)  2.)当日の会場の担当者に下見の時、挨拶しておくと、いろいろと     聞きやすくなる。  3.)宴会のプログラム、席順などは10日前くらいに入手して、主     賓、スピーチ、余興をする方や両親、親族の方などの席をチェ     ックしておくこと。  4.)会場の下見、カメラの位置(電源、スポットライト、料理運搬     の導線にならないように…)  5.)新郎新婦の入場やお色直しの入退場時のコース、時間などを教     えてもらうと良い。  6.)ケーキにナイフを入刀時には、司会者へ「カメラマンの皆さん、     素晴らしい写真が充分撮れましたか」とアナウンスしてもらう。  7.)カメラは、T.定置用  1台(電源はコンセント)          U.移動用  1台(電源はバッテリー)     …を使用するとm編集時に臨場感のあるものになります。  8.)カメラは必ず試し撮りをしておくこと。  9.)バッテリー、VTRテープ等は必ず予備を持参しておく。     …以上の事項を良くチェックして撮り零しのないようにしたい。     編集段階ではオリジナル部分をじゅうぶん生かした方法を使用     する。例えば、「引出物」ある記念品を編入等に要領よく取り     入れたい。     以上が私の体験談です。これらの中から一つでも参考になれば     幸甚に存じます。
目次に戻る

 文部省の研究事業記録に岩間会員が活躍
  (JVA会員No.12013 酒井弘雄)

 私の所属する(財)AVCCでは文部省の実証的実験事業のお手伝い
をしています。社会教育施設や学校などでテレビ会議を使った遠隔講座
の運営方法を検証するもので、AVCCは、回線や端末などのインフラ
整備やビデオとCDROMによる報告書を作成します。

βカムで手持ち撮影
 このビデオ撮影を宝塚の岩間会員にお願いしました。遠隔講座の対象
会場のひとつに兵庫県の三田市があり、岩間さんの宝塚市とはほとんど
目と鼻の先。遠隔地での撮影は機材や人の手配がいつも悩みの種になり
ます。そこで今回は田村事務局長に泣き付き岩間さんを紹介していただ
きました。

 当日、岩間さんは業務用の重いβカムを担いで会場に現れました。映 像制作を職業としているため機材は仕事で使い慣れているもの。これを 縦横無尽に駆使して素敵な映像を記録していただきました。特に手持ち のフィクスは絶品で、ぴたりと止まって品位があります。私は別の会場 担当なので、撮影光景は見ておらず。対応した者に聞くまでてっきり三 脚の撮影と思っていました。 高知会場は家庭用ムービーで記録  私はこの事業では高知市担当で、下見も含めると、都合5回高知に行 きます。担当会場は小学校の視聴覚室で、私の役割はカメラマンへの撮 影指示とCDROM用の静止画像記録です。
 記録をお願いしたのはJVA会員ではありませんが、RKCビデオレ ポーターズクラブ代表の辻さん。高知市図書館で紹介していただいた方 です。辻さんの作品は高知放送の番組で毎回放送されているほか、ビデ オコンテストの常連で、かなりの実績があります。  使用カメラはJVCの初期型DVムービー。音声の収録に重点がある と判断された辻さんは、長い棒の先にマイクをつけて、できるだけ音源 に近づくようにして撮影していました。イベントを記録しまとめたもの を見せていただきましたが、ほとんどがフィクスで落ち着いた映像。そ してテロップが入るタイミングと書かれた内容は、見事!というしかあ りません。 撮影クルーを連れて行かなかった理由  通常であればカメラマンや音声などを連れて撮影します。しかし今回 は2つの理由から岩間さんや辻さんにお願いしました。  1)社会教育施設や生涯学習施設でのイベント記録は、地域住民に依    頼すべき  2)遠隔地で同時5ヶ所開催のため手がまわらない  本音は”2)”のほうですが、「1)」もとても重要なことです。 JVAで研鑚した技術をその地域で生かして、貢献できれば理想と 言えるでしょう。
目次に戻る
「私の&私たちの撮影旅行記」
 (JVA会報No.57より転載)
 「アラスカ上空で見たもの」松井 環(会員No.22004 静岡県)

 話しは今年の5月。私ども夫婦はバス会社が募集したカナダツア
ー旅行に出かけました。成田発のカナディアン航空で一路トロント
へ向かいました。出発が午後3時だったので、5〜6時間も飛んだ
ときに、はるか彼方の洋上も、真っ赤な太陽が差し込んできました。
機内では撮影禁止と聞いていたので駄目かと思いつつも乗務員に聞
いたところ、OKしてくれました、早速窓越しに撮影しました。そ
れが済んでしばらく経つと闇夜の彼方から、まるで夕日のごとくこ
れまた真っ赤な満月が顔を出しました。これもほんの少しの間ビデ
オカメラに収めました。だって、こんなに素晴らしい光景をそのま
ま見逃す手はないと、もう夢中でした(もちろん他の乗客の迷惑に
ならないよう注意の上で)。

 そのうち機内は静かになって4〜5時間眠ってしまいましたが、
ふと目を覚ましブラインドを開けてみると、真っ白に雪を頂いた山
脈を飛行していました。そのうち山脈の頭がほのかなオレンジい色
に染まってきました。しばらく経つと富士山そっくりの形をした一
番高い峰が朝日に輝き出しました。こうこれは言葉に表せないほど
感動しました。乗務員に尋ねるとアラスカ上空とのことで、その雄
大で神秘的な景色には絶好の被写体でたいへん感動しました。これ
も人目を忍んで撮影しました。そして山脈の麓に広がる平原や湖沼
は一面の氷と雪に覆われている様子が手に取るように見えました。
ラッキーだったのは、窓側の席と快晴の下界のお陰で、おそらく二
度とこのようなチャンスには巡り合えないことでしょう。

目次に戻る