“ANORA アノーラ” ★★☆ 監督:ショーン・ベイカー |
ニューヨークでストリップダンサー(日本のそれとはかなり違う)として働くロシア系アメリカ人のアノーラが本作の主人公。 ある日客となった、ロシアのオリガルヒ(新興財閥)の御曹司イヴァンに気に入られ、申し出を受けて一週間の専属を応諾した処、イヴァンの無軌道で派手な遊びに巻き込まれてしまう。そして仲間らとラスベガスへ遊びに行った処、イヴァンからプロポーズされるに至り、二人は正式に結婚します。 いやー、いくらなんでもアホな道楽息子みえみえのイヴァンと結婚するかな、と思いますが、それだけの事情がアノーラにもある、ということなのでしょう。 アノーラの、たたみかけるような言葉には彼女の想いが詰まっていますが、実はアノーラが口にしない部分にこそ彼女の切ない深い想いが詰まっていると感じます。その切なさに胸突かれる思いです。 アノーラ役のマイキー・マディソンの身体を張った熱演に、拍手を送ります。 ※3月2日第97回アカデミー賞が発表、本作が作品賞・監督賞・主演女優賞・脚本賞・編集賞の五冠を受賞。 2025.03.03 |