“愛されなくても別に” ★★ 監督:井樫彩 |
第42回吉川英治文学新人賞を受賞した同名小説の映画化。 原作を読んだ時ほどの衝撃はありませんでしたが(既読なので当たり前か)、噛みしめるように主人公二人のこれまでを思うと、切なさより、よくこれまで頑張ったと肩を叩いてあげたくなります。 宮田陽彩は両親が離婚した後ずっと母親との二人暮らし。私立大学に通いながらバイトで金を稼ぐことが忙しく、友人付き合いなど思いも寄らない。それなのに母親は年中家に男を連れ込んでは、自堕落極まりない。 その二人が過酷な現実に追い込まれたとき、お互いに相手へ助けを求めたところから、二人の共同生活が始まり・・・。 どんなことがあろうと、親が子を喰いものにすることなどあってはならない、許してはならない。まして、「愛してる」という言葉で子を縛り付けようとすることなど。 ただし、一人だけでは背負う荷は重すぎる。共に理解し合える、支え合える仲間と巡り合えたことは二人にとって幸運だったと言えるでしょう。 2025.07.08 |
※原作 → 「愛されなくても別に」