有馬桓次郎
(あるま・かんじろう)作品のページ


1976年生、大阪府出身。モータースポーツ選手を経て、2000年「ステラエアサービス曙行路光」にて作家デビュー。25年「富嶽を駆けよ」にて日本ドラフト文学賞の一巡指名を最多で獲得。

  


       

「富嶽(ふがく)を駆けよ ★☆   


富嶽を駆けよ

2026年04月
祥伝社

(1800円+税)



2026/05/26



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江戸時代、女人禁制だった富士山に女性として初めて登場したとされる高山たつ(1813〜1876)を主人公とするフィクション。

鎌倉屋十兵衛の養女となった辰は、身長 172pと大柄。実家は百姓ながら尾張徳川家の江戸屋敷に奉公に上がり10年勤めて鎌倉屋に戻ったものの、縁談話が進まないのはその身長の故。
その一方、そこに見えるから登ってみたいと、富士山に登頂することを夢として抱く。
しかし、当時の富士山は女人禁制で、養父をはじめ皆ができる訳がないと決めつけていたが、婚約者となった庄屋の跡取り=
高山万次郎が理解を示し、応援してくれるとは。
その万次郎の仲介により<
富士講>の先達である小谷三志の後ろ盾を得ることができ、ついに小谷三志が率いる富士山登頂の一行に加わることとなります。

さて、富士山登頂を目指す辰の前には、どんな障害、困難が待ち受けているのか。そして、その登頂・下山行にはどんな過酷な自然が立ちはだかるのか。

辰というキャラクターが面白いのは勿論ですが、やはり見せ場は、登頂そして下山行にあります。
ついつい、
ウィンパー「アルプス登攀記」、岩井圭也「完全なる白銀を思い出していました。

なお、当時富士山が女人禁制とされていたのは、迷信深い百姓らの、女性は穢れているからという発想から。
現代からするととんでもない発想ではありましたね。

序章.天地境/1.江戸の女天狗/2.陰陽平らかなり/3.天と土の間で/4.女富士開山/5.富嶽を駆けよ/終章.富嶽遠望

           


  

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