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Veronique Ovalde  1972年生。2008年「Et mon coeur transparent」にてフランス文化テレラマ賞を受賞。「Ce que je sais de Vera Candida」は、2009年高校生のルノードー賞、フランス・テレビジョン賞、10年「ELLE」読者賞受賞。24年「わたしたちの不完全な人生へ」にてゴンクール短編小説賞を受賞。

 


                 

「わたしたちの不完全な人生へ」 ★★☆    ゴンクール短編小説賞
 原題:"A nos vies imparfaites" 
     訳:村松 潔


わたしたちの不完全な人生へ

2024年発表

2025年12月
新潮社

(1850円+税)



2026/01/15



amazon.co.jp

題名どおり、本短編集に登場するのは、不完全な人生を送る人たち。
でも、完全な人生を送れる人など、実際どれだけいることか。
殆どの人の人生は、本来不完全なものでしょう。

とはいえ、不運あるいは不満足な成り行きに道を見失ってしまう人もあれば、良いことだってあるさと前向きに進む人もいる。
人生とは、完全かどうかではなく、自分自身として納得いくかどうかがきっと重要なのでしょう。

各篇の登場人物は、いずれもごく普通の人々。
その失敗や挫折もそう珍しいものではない、だからこそ親近感も湧きます。
本短編集の魅力は、各篇の登場人物が、他の篇にて再び登場し、お互いに関わり合っていることです。
結局、人生が満足いくものになるかどうかは、人ときちんと関わり合えるかにある、そう思わされます。

そんな人々の姿を描いた、普遍的かつ、愛すべき短編集。
お薦めです。

なお、本作中で私の好きな登場人物は、冒頭篇の主人公である
オーギュスト・バランカと、シェフを目指そうとする中で壁にぶつかったボブあるいはローズことマルグリットエヴァの母娘、スクーンデビューをし損なったジョーの四人人。お楽しみに。

オーギュスト・バラカの狼狽/"あなたは華々しい成功を収めるでしょう"/自分にたどり着くまでの道/未来から来た男と棘のある女/シュムール博士の奇妙な公現祭/天賦の才能の悪用について/水位の上昇/地区(まち)の女王

     



新潮クレスト・ブックス

 

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