各位 2001-10-17 21世紀研究会 永田通 9月17日送信の日本再生、『国家戦略その6―産業コストと雇用の 先行き』に続きまして、『国家戦略その7―テロと危機管理――ハイ ジャックテロ対策』を送信申し上げます。 ntt007@mx12.freecom.ne.jp ◯ 「日本再生」 『国家戦略』 その7 (a1aksl7.txt) ★△ テロと危機管理――ハイジャックテロ対策 △★ 1、01年9月米国でのハイジャックテロは、巨大な人損・物損を与え 、今後の世界政治・経済への影響は測り知れません。21世紀は、従 来型戦争(国家政治意志の武力的解決手段)ではなく、テロ対策に振 り回される世紀と成る危険が高く、大変困った事でありますが、早 急な国民的合意と対応が不可欠となって来ました。 1-1、テロは、武装した非政府組織による国際ルール無視の突発的で 身勝手な局地戦闘で、市民への無差別殺掠攻撃を含んでおり、国家 間中心の戦争とは全く異質であります。これまでの日本の法体系(憲 法・刑法・刑事訴訟法等)では、敏速性を欠き到底対応できません( オウム首脳への裁判が遅々として進行しないのが、その好例であり ます)。 1-2、テロの形態は、極めて多岐にわたって事前に予測し難く、かか る国際的無法者には、日本の法体系を超越(法体系にないケースは、 法整備をする前に、国際常識の基に行動)して、即断即決、果断に対 応・実行する事が肝要であります。つまり、憲法の枠内・集団的自 衛権・新法を作る・自衛隊法を改訂する、と言うのは「泥棒を目前 にして縄をなう」ようなものとなります。 これでは、テロ処理が後手後手に回り、次のテロ対象、つまりテロ の再発を、誘発する可能性を一層高めるばかりであります。 2、単なる(これまでの)ハイジャックとハイジャックテロの相違。 2-1、飛行中にハイジャックが発生しますと、旧来型ハイジャックマ ニュアルでは、「乗客・乗員安全第一主義で、抵抗せず(犯人の言い なり)に、何処かの空港に着陸した後に、適切に対応する」を基本と しておりました。ところが、9月の米国でのハイジャックテロは、航 空機もろとも地上の建造物に突入するのを目的としており、旧来型 ハイジャックマニュアルは、不適を通り越し、害悪となってしまい ました。 2-2、テロがハイジャックの形態を取りますと、一種の密室で飛行中 に他の助けを求める事は不可能となり、局地的戦場と考えるべきで あります。乗客も戦士に早変わりしないと、無抵抗主義は死に直結 します。 3、今回は、大惨事必至のハイジャックテロ対策の具体的タタキ台 (国内線用)を提案致します。ハイジャックテロ根絶の手がかりとな れば、幸いであります。 3-1、乗客も、航空機への搭乗は、その間「戦場に臨む」との心構え が必要であります。テロに対しては、全員が命を張って戦う、事と なります。 3-2、青壮年男性及び武闘に自信ある女性は、テロ犯人と戦います。 老人・子供・一般の女性は、人質にならないよう、自分の身を守り ます。 3-3、航空機搭乗希望者は、事前に3日程度の「テロ対決実務訓練」 を受講(無料)して頂きます。 3-4、テロと戦う意思のない人及び前項の訓練未受講の人は、搭乗の △△日前までに、通常運賃に上乗せして、1回毎(往復なら2回と計算 )に5万円を負担し、その人数に応じて武闘員を増強します。 3-5、乗務員は、パーサー・スチュワーデス・機長制度を廃止し、 指令官(対テロを含む最高指揮官となります)1名、副官1〜2名、武 闘員全体の半数以上、看護員(救命救急士・看護婦)2〜4名、案内員 (アナウンス等)1〜2名、とします。武闘員は、さすまた(江戸時代に 捕り物に使用した長柄で先端が二つに分かれたもの=テロを壁側に 押し付け、動きを制圧する)を原則武器とします。武闘員の個性に より更に有効なモノがあれば、それでも宜しいでしょう。 従来の機長は航空機全体の指揮官ではなく、操縦の専門職となります。 3-6、乗務員・乗客共にテロとの対決に備えて、次の身を護る防具を 付けたまま着席します。 防弾(対刃物)チョッキ: 胴体を防護。 首筋に至るヘルメット: 通常の鉄兜より柔らかい素材。頭と首を防護。 長目の手袋 : 対刃物用炭素繊維系、手・手首・腕を防護。 木製警棒 : 警察官・ガードマン用に準ずる。 3-7、トイレ使用は、原則禁止します。やむを得ない場合は武闘員の指 示に従います。 3-8、おしぼり・飲み物等は、搭乗デッキで前もって手渡し、機内サー ビスは全廃します。 3-9、機内持ち込み品のチェックは、余り細かくしては、時間と労力の 無駄となるので、少々緩和し、銃・火器・刀剣類に絞り込みます。テ ロはどんな小さな物でも武器とするので、持込み品より対決の意欲と 装備の方が重要であります。 3-10、乗客の身元確認を厳重にし(パスポート・運転免許証等、写真添 付物の搭乗前提示等)、不審者には近くに武闘員を配置します。 3-11、機内の座席は乗客の選択ではなく、戦場に準じ指令官の指定に よります。これは、少しでも疑いのある人物を、万一の場合、制御 し易くするためであります。 4、機体の改良、航空行政等を以下の通りに変更します。 4-1、操縦席(コックピット)と客室は完全に分離します。炭素繊維系 の丈夫な棒で補強した防弾ガラス隔壁を採用し、一部は透明で客室 とは互いに見えるようにします。会話はインターホーン等となりま しょう。もちろん、テロが操縦席に進入できなくするためでありま す。 4-2、幹線の航空運賃は、次の条件を全て満たせば、通常の往復運賃 を一度預託し、復路完了後に払戻しを受けますので、結局、手数料 1回千円ですみます。 ア、3-3のテロ対決実務訓練を受講。 イ、テロと戦う意志を明示。 ウ、3-10の身元が明白。 エ、1週間以内の往復搭乗。 オ、行く先(往路と復路の間)で、期間中に相応の消費(ホテル買い物 等々で10万円以上)をした証明(領収書等の提示)。 4-3、不況の現在は、消費をしてもらう事が大切なので、4-2オ(10万 円の消費)、を加えております。4-2による航空会社減収分は、政府 の公共投資予算を削って全額充当補填します。 4-4、テロ対決実務訓練の受講者が、相当多数になれば、国民にテロ には対決し戦うとべし、との気持ちが増加し、ハイジャックテロの 予防に確実に繋がるものと信じております。また万一、ハイジャッ クテロに遭遇しても、大惨事に至らないよう阻止できます。兎も角 、一国平和ボケから脱却しないと、日本の再生は望めません。 5、国際線は、海外の航空会社が大部分なため、簡単には処理でき ません。日本をテロに負けない国に再生するためには、集中を排除 し、地方への分散(分権ではない)を図る事が肝要であります。現在 鋭意研究に取りかかっております。(a1aksl7.txt)