5731.日本会議とこのコラムの違い



論語教育などの推進や神道の考え方に共鳴する点が、日本会議と同
じであるが、日本会議が目指す地点は、明治憲法であり、このコラ
ムが目指しているのは、新しい江戸時代であり、天皇を国家主権と
しようと目指す日本会議と、天皇は江戸時代には、権威であるが権
力がなかったので、現憲法の規定の方が良いと見るこのコラムとは
大きく違う。

神道も天皇制擁護で明治期に作った国家神道と、江戸までの古神道
では、大きく違う。天皇を権威とみるか権力とみるかの違いがある。

江戸時代は平和であり、女性の方が強かったようだし、男尊女卑は
武家社会のものである。江戸庶民では女性の方が強い。ということ
で、両性平等という考え方が、このコラムである。

日本民族の伝統的な考え方を、再評価して戦後西洋の考え方に侵さ
れた思想を、もう1度見直そうというのは、日本会議といっしょで
あるが、西洋思想でも良いと思えるところは、そのまま残すという
考えであるこのコラムとは違う。

明治憲法には悪いところが有り、戦争に突入してしまった。内閣と
軍部が相互干渉できないようになっていたことで、戦争指導がチグ
ハグになった所を、日本会議は反省していない。天皇を国家主権に
したことで、起きた組織的な欠点である。

外国人識者が、カルト、ファシズムなど強い言葉で日本会議を叩く
のも、明治憲法的な憲法に改悪しようとしていると見るからである。

その一番の問題は、軍部と内閣の相互不干渉である。この問題点は
、現在の中国で起こっていることであり、それが為に、国際法を無
視する暴挙に出ている。このようなことにならないように、歴史を
評価することが重要であろうと見る。

憲法改正は、現状の世界情勢から現行憲法を見直すことであるし、
日本人の礼儀正しさや秩序正しさが、どこから来たかを知る必要が
ある。

ということで、このコラムと日本会議との違いを明確化しておく。

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最近の日本会議バッシングに見える海外メディアの問題…知日派識
者“真剣な分析が見たい”
更新日:2016年7月31日newsphere
「日本会議に牛耳られた安倍政権が、改憲を達成し日本の民主主義
を逆行させる」外国人ジャーナリストによるこのような報道に疑問
を呈する外国人識者もいる。カルト、ファシズムなど強い言葉を使
い、改憲こそ悪だという見方は公平なのか、根拠はあるのかと、2人
のアメリカ人識者が批判に対する批判を述べている。
◆日本会議批判は、自称日本通による批判
 日本戦略研究フォーラムのシニアリサーチフェローで、外交官、
ビジネスエグゼクティブとして日本で20年の経験を持つグラント・
ニューシャム氏は、安倍首相の考えは、日本会議のイデオロギーと
同じだと批判されるが、実は日本社会の多様な意見のうちのひとつ
に過ぎないと述べる。
 同氏は、米ナショナル・レビュー誌が日本は「ファシズム」に回
帰すると述べたことに対し、実際には自民党支持者の中でさえ、日
本会議への支持は高まっておらず、3万8000人という同団体の会員数
も、スマップのファンクラブ会員の30分の1だと述べ、適切な表現な
のかと疑問を呈している。さらに、参院選での自民党の勝利は、改
憲と「自虐史観」の見直しとは関係なく、むしろ野党が無能だった
ため、少なくとも生活が改善しそうな政策を掲げた自民党が有権者
に選ばれたと見るべきだと述べる。
 それでも海外メディアは、確たる証拠もなく、安倍首相は悪魔の
化身であり、その分身が日本会議だと信じており、両者がこっそり
と改憲を成し遂げてしまうと考えている、と同氏は説明する。同氏
はまた、日本会議と安倍首相の政策についてコメントする海外識者
からは、日本人より日本が進むべき道をよく知っているという雰囲
気が感じられるが、日本国民は外国人が思うより賢く、自分のこと
は自分で決められると述べている。
◆軽率なジャーナリズムこそ危険
 元ワシントン・ポスト紙の東京特派員で、大手の新聞で27年の経
験を持つポール・ブラスタイン氏も、日本会議と安倍政権が結託し
て陰謀を企てているかのような報じ方に批判的だ。特に、ジェイク
・アデルスタイン氏が書いたウェブ誌「Daily Beast」の「宗教的カ
ルトがひそかに日本を動かしている」という表現はナンセンスを超
えて差別だと断じ、このような記事が海外での妄想に油を注ぎ、領
土問題など軍事力で解決してしまえという中国の超国粋主義者たち
を刺激する危険性もあると、米調査機関NBRの電子掲示板「Japan Forum」
で述べる。さらに、アデルスタイン氏がジャーナリストとしてフェ
アであるなら、多くの日本研究者が日本会議は政治家が関係する数
百の組織の1つにすぎないと見ており、その影響力に関しても、日
本の消息通の間ではかなり懐疑的な意見があることも認めるべきだ
ったとしている。
 ブルスタイン氏は、政権や日本会議についての問題を提示し、議
論することは全く筋が通っているが、国民の大多数が平和憲法の維
持に賛成しているにもかかわらず、日本が帝国主義やファシズムに
戻ろうとしているかのような悪夢をかき立てるのは問題だと述べる
。そしてそれ以上に問題なのは、アデルスタイン氏のものが単なる
トンデモ記事なのか、それとも海外メディアが、特に改憲に関し日
本を報じる際の、根深い問題を示す極端な例なのかだと述べており
、改憲=悪ではなく、もっと賛否両論を紹介する、真剣な分析が海
外メディアで見られることを期待したいとしている。
◆神道の黒幕が政権を操る?海外メディアの誤解を菅野氏が指摘
 さて、東京の外国特派員協会では、13日に田久保忠衛会長の会見
が、続いて19日には、話題となっている「日本会議の研究」の著者
、菅野完氏の会見が多くの外国人ジャーナリストを集めて行われた。
 田久保氏には外国人ジャーナリストから厳しい質問が浴びせられ
たようだ。APは、日本会議の超保守的な活動を紹介するとともに、
田久保氏の「安倍首相の参院選での勝利を最大限に利用し、よりア
クティブな軍隊を持てるよう改憲を成し遂げたい」というコメント
を大きく報じている。
 もっとも外国人ジャーナリストを驚かせたのはむしろ菅野氏だっ
たかもしれない。会見の冒頭で同氏が、「政権をあやつる黒幕がい
る」、「国家神道を復活させたい勢力がいる」、「狂信的な集団が
政権を支えている」という海外メディアが持つ日本会議のイメージ
は誤解だと明言したからだ。日本会議の政権への影響力は確かにあ
るという同氏だが、戦争の記憶がそうさせるのか、海外メディアは
神道の力を過大に見ているとも述べている。同氏は、日本会議の主
張に流れるのは、排外主義、男尊女卑、人権無視、子供の軽視だと
しており、このような左右を問わず日本社会のなかにあるものこそ
が、問題だとしている。
(山川真智子)


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