土曜日のNHKのメガ・ディザスターでMJOの話が出てきた。MJO (マッデン・ジュリアン振動)とは、熱帯赤道域上空で対流活動が 活発な領域(大気循環場)が約1〜2か月かけて東に進んでいく現象 で、大気振動のひとつである。その周期は30-60日程度で、「振動」 のように繰り返し発生している。 この雲が西から東に向かっていくが、風は東から西に吹いているの で、ここで、風が渦巻いて台風が発生するようだ。このMJOの規 模が大きく、かつ頻繁に起こるので、台風が多くなり、かつ海水温 が上昇しているので、台風が大型化している。 しかも、夏の気温は上がり、冬の気温は下がるという極端化が進行 している。よって、冬に大雪になるのである。この原因は、極地方 でも北極振動が起こり、寒い空気が極地域にとどまらずに、中緯度 地域まで、流れ来るためである。 このように温暖化は、冬の寒さにも関係しているというのである。 いろいろな変数が、バラバラに動き、その結果は異常気象になるの で、何が起こるのかはわからない。今の観測体制は、高々100年 しかなく、400年周期や1000年周期の気候変動を科学的に捉 えていない。 このため、過去の気象がどうであったかを知る研究も始まっている。 木の年輪を見ると、その年の雨量や気温が分かるので、そのグラフ を作ることが出来る。すると、127年に異常な雨量の多い年があ る。登呂遺跡を見ると、ちょうどその頃、破壊されて人が住まなく なった時期であり、この研究結果を裏付けているようである。 この異常な気候は400年周期で、前回は1700年であったので 、次の周期は2100年ということになる。 ということは、この100年は比較的穏やかな気候の時代であった のかもしれない。 今後、異常気象は益々増えていくことになる。登呂遺跡が崩壊した ような雨量になると、東京都心が洪水になるという。 科学が徐々に、次の時代の異常な気候を予測できるようになるかも しれないようである。 さあ、どうなりますか?