ベンジャミン・フルフォード氏は、ギリシャ国債のCDSをドイツ銀行 が大々的にしていたので、ギリシャ国債のデフォルトになると、ド イツ銀行は倒産する可能性があるという。 ギリシャ国債は、CDSの利率が30%と高かったが、ヘッジファンド が、ギリシャ国債を捨て値で買取、保険をかけていた。このため、 ギリシャ国債は流通していたが、この保険の受け手は、どの銀行な のか判明したようである。 ドイツ銀行が倒産すると、ドイツ政府は資本注入する必要があるが 、ギリシャに追加融資をするか、ドイツ銀行への資本注入、どちら が得かの判断が必要になっている。 ドイツ銀行が破綻すれば、同行を後ろ盾にしていたEU内の複数の 銀行も、ドミノ式に潰れていく。この銀行へも、各国政府は資本注 入が必要になる。 この資金は、ECBが各国政府に貸し出すことになる。ということ で、ユーロ危機になることは明らかであり、それを止めるには、ギ リシャのデフォルトを止めるしかない。 どちらにしても、EUはユーロを膨大に市中に出す道を進むことに なるようである。ユーロの暴落が起こる可能性もある。 ギリシャの辞めたバルフォスキス財務相は、その事を知っているの で、EUに強引な交渉をしたのである。 さあ、どうなりますか? ============================== ドイツ銀行、ギリシャと共倒れ危機 衝撃的な格下げ 欧州崩壊待 ったなし 2015.07.07ZAKZAK ★ニュースディープスロート ベンジャミン・フルフォード氏 ■CEO辞任と衝撃の格下げ!ドイツ銀行破綻で欧州崩壊 ギリシャ経済の破綻のときが刻一刻と近づいている。現在、毎月 訪れる融資の返済期日を国有資産の“叩き売り”によって凌いでい るが、7〜8月に期限を迎える100億ユーロの国債償還について は、目処が立っていない。さらに今月(編注:6月)に入り、国内 の銀行から1日当たり約5億ユーロが引き出されており、すでに取 り付け騒ぎが起きている状況なのだ。 そんななか、ギリシャと共倒れする危機に瀕しているのがドイツ 銀行だ。EUの優等生であるドイツ最大の同行は、ドイツのGDP の20倍に及ぶ54・7兆ユーロものデリバティブ(金融派生商品 )取引をしており、その経営は実にハイリスクなものだ。そのなか には、ギリシャの債務支払いを債権者に担保するような内容のもの がかなり含まれている。 ’10年に表面化したギリシャの経済危機以降、同国はゴールド マン・サックスをはじめとする世界の金融機関から融資を受け、借 金によって借金を返済する自転車操業を続けてきた。そしてドイツ 銀行はデリバティブ取引により、ギリシャの借金の事実上の保証人 となってきた。そのため、ギリシャがデフォルトに陥った場合、同 行は無限の損失を被ることになる。 こうした状況を前に、6月9日、米スタンダード・アンド・プア ーズは、同行の格付けを2段階引き下げ、「BBB+」とした。破 綻直前のリーマン・ブラザーズですら「AA−」だったことを考え ても、これはかなり衝撃的な評価だ。格下げ発表の直前、同行の共 同CEOの2人は、沈みゆく船の船長よろしく、辞任を表明してい る。 ■旧約聖書にある通り、バベルの塔は崩壊する さらに同日、ドイツの検察当局が、同行のフランクフルト市内に ある複数の拠点を家宅捜索している。個人顧客の脱税に関与した容 疑といわれているが、辞任した2人のCEOをはじめ、危険な運用 を続けた経営陣の責任を問うための捜査と見る向きもある。 総資産約2兆ユーロのドイツ銀行が破綻すれば、同行を後ろ盾に していたEU内の複数の銀行も、ドミノ式に潰れていくだろう。 リーマン・ショックの際には、アメリカやEUが速やかに公的資 金を投入し、救済を行ったことで、金融機関の連鎖倒産は広がらな かった。しかし、今やどこにもそんな力は残っていない。就任以降 、頻繁に中国詣でを行ってきた独メルケル首相だが、危機に備える ための資金の提供を中国に頼み込んだところ、断られたという情報 もあるくらいだ。また、ドイツはユーロ崩壊を見据え、数百億ユー ロ分のマルク紙幣を印刷しているという話も聞いている。 国際金融市場も世界恐慌を覚悟しはじめている。米個人投資調査 協会によると、個人投資家の資産に占める株式の割合は、5月に 67・9%から57・8%に下落している。たった1か月の間に、 株式の10%以上が現金化されるというのは、前例のない事態とい える。 ストラスブールにあるEUの本会議場は、以前からその外観がバ ベルの塔に似ていると言われてきたが、皮肉なことに旧約聖書に記 されたとおりの結末を迎えようとしているようだ。 ◆ギリシャ経済破綻危機のなか独銀CEO辞任 6月7日、脱税疑惑や顧客との訴訟合戦などのスキャンダルの責 任を取り、辞任を発表した2人の共同CEO。アンシュー・ジェイ ン氏とユルゲン・フィッチェン氏。事実上のギリシャの“保証人” である同行の異変に注目が集まる ■ベンジャミン・フルフォード氏 ●ジャーナリスト ’61年、 カナダ生まれ。米経済誌『フォーブス』の元アジア太平洋支局長と して活躍。その後、日本を拠点に、タブーなきフリーランスの外国 人ジャーナリストとして執筆活動を展開。