昨日、日本環境ビジネス推進機構の設立準備会に出てきた。この会 で講演した山本良一先生は、現時点で産業革命以前と比べて0.85℃ 上昇している。産業革命以前のCO2濃度は280ppmが現時点は400ppmま でになっている。2℃上昇すると元には戻らない危険な水準になる。 CO2濃度が450ppmでそうなるが、あと20年もするとその点になると 危惧している。新気候突入年については、地球の平均で突破年は2047 年と想定しているが、地域によっては大きく違う。 今の温度上昇はスピードが早く、歴史上3回の温度上昇があると言 われているが、白亜紀に5℃上昇した時には100年当たり0.000025℃ 上昇であり、始新世の温度上昇は100年当たり0.025℃上昇であるが 、今回の上昇スピードは、100年当たり1℃から4℃と急速である。 このため、生物の適応ができなく、生物多様性を失う可能性がある し、海面上昇や干ばつなどや気象変動も急速になり、農作物などに 大きく影響してくる。 特に気象変動が起こり、各地で異常気象になっている。2013年6月 にインドで洪水が起こる。フィリピンではスーパー台風ハイエンで 6300人が死亡している。2014年2月には英国でテムズ川が氾濫、イン ドネシアでは毎年ジャカルタ洪水、森林火災が起きている。2014年 1月には米国で大寒波が押し寄せ、逆にモスクワでは2013年12月に30 ℃の暑さで水着を着ている。つい最近では5月に北京では41.4℃の気 温になった。 というように、世界的な異常気象になっている。 先ほどの新気候突入年は、早いのはシンガポール2028年、ジャカル タ、クワラルンプール、コロンボ2029年、ムンバイ2034年、カラチ 2035年、東京は2041年となっている。これはハワイ大学でシュミレ ーションした結果がそうだ。 このため、至急に温暖化の対応策を実施する必要があると力説して いた。 次に、軍司明徳さんの講演で、インドネシアの現状を紹介していた。 原生林を伐採して、パームオイルを生産するためのアブラヤシ農園 を作るために、年々原生林が縮小している。この影響でジャカルタ では年に何度も道路冠水して、道路の案内人が金を取って、車を誘 導していると。なぜかというと、道に大きな穴があり、そこに落ち てしまうので、案内が必要なのであると。 彼は、世界的な森林認証制度が有り、この認証を受けて木材を作り 、輸出している。主に欧州であるが、日本はこの制度を認めていな く、売れないと。 また、マングローブの林を作り、そこでカニの養殖としているとい う。後の懇親会で聞いてみると、やはり、苦労されていることが分 かる。 5024.熱帯雨林再生協力プロジェクトの現状で紹介したビーボ コーポレーションの宮崎さんとはビジネス上での友達だそうである。 中国の環境関係者も多くいたが、地域別にそれぞれがグループを作 ってビジネスをしていることが分かる。 国内でのビジネス例としては、山村忠さんが「カーボン・オフセッ ト」でのビジネス例を話され、鈴木和男さんがエコキャップ活動な どのリサイクルや6次農業の話を出していた。 懇親会では、地熱でのクーラーを売るジオ・マックス池田さんや生 物の保護をビジネスにする高塚さんなどが参加していた。